「お客様のために」と「お客様の立場で」そして「顧客志向」または「顧客満足」は、はたして…
,b>「顧客志向」という言葉がある。お客様に目向けて、お客様優先でということ。「顧客満足」という言葉もある。顧客満足の追求をスローガンのように掲げる接客サービス業は多い。自分もいままで散々使ってきた。でも、「お客様のために」と「お客様の立場で」の違いを読み返してるうちに、ふとこの顧客志向・顧客満足の追求がなんか違うように思えてきた。「顧客志向」志向だから、お客様は完全に対岸にいる。距離が感じられる。対岸にいるお客様にいくら目を向けても距離は縮まらない。しかも、川下にいるお客様を川上から見ている感もある。「顧客満足の追求」こちらは追い求めるだから、立場は逆転して先にいるお客様に近づこうとしているようなかんはある。しかしやっぱり距離はある。いつまでも追い求めてるような。そして距離は縮まらないような。以前、販売が強い会社にいた。入社した頃、その会社に販売五ヶ条というのがあった。毎日お店の朝礼で唱和していた。コムサ始めDCのお店では朝の風景。時代と人が変わり唱和はしなくなったがその精神みたいなものは変わらなかった。自分も直接に販売員として店頭にいなかっただけにその五ヶ条はずっとまさにこれが大事だと思い続けていた。その五ヶ条の一部・客が客を呼ぶ。しかし満足しない客は客を失わさせることを知れ。・お客様に満足を与えるのは販売の使命なり。ものすごく正しいように見える。しかし「客」と呼び捨て。「与える」ってお客様を下に見ている。完全に売り手からの発想のプッシュの考え。やっぱり、右方上がりの時代の顧客志向。ずっとそれに気づかない自分も恥ずかしい。言葉じりでつつくわけではない。言葉に含まれるその奥が肝心。セブンイレブンでは「お客様のために」という言葉を使うことは会社として禁止。徹底してる。思っていないと言っても意識なかでは違ってしまうから。だから使う言葉は大切になってくる。「客が」とか「客は」とか声高にいう人はどんなにキャリアがあって素晴らしいこと言ってても自分はあまり信用しない。どんな結果を出してたとしても「今の客は~だよ」と言い切られたりしたら、なにか違和感を感じる。「お客様の立場で」あえて言うなら、「お客様思考」か。