1973年に出版された絵本ですが、まったく古さを感じさせないすばらしい1冊です。

まずは装丁が良い！ちょっと小ぶりで縦長のサイズに、瀬川康男 さんの色数を抑えた版画が素敵。

中身は谷川俊太郎さんによる「ことばあそびうた」。
似た響きの言葉を重ねてリズムを生む「ことばあそびうた」は谷川俊太郎さんの本領発揮！といった感じです。

それぞれの詩の文字までが瀬川康男さんの絵の一部となって、完成された画面構成となっています。

瀬川康男さんには、本当に様々な画風がありますが、私はこの本の瀬川さんが一番好きです。

「ことばあそびうた」は、とにかく声に出して読まなければその魅力は伝わってきません！！
全てひらがなで、とにかくことばで遊んであるので、初めに読むときは結構難しいです。

例えば「かっぱかっぱらった」



かっぱかっぱらった
かっぱらっぱかっぱらった
とってちってた

かっぱなっぱかった
かっぱなっぱいっぱかった
かってきってくった


読みなれてくると、このリズムがなんともここちいい。
子供も大好きで、このところ毎日、日課のように読んでます。
意味はわからなくても、躍動感が面白いようです。


このところ日本語ブームで色々な本が出ていますが、30年以上支持されているこの本は、子供に限らず、とてもおすすめの1冊です。