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ファピーの風の花

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2007.01.24
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カテゴリ:在日関連
朝鮮半島の「祭祀」 祖先への追慕 拠り所に

こんな記事がありますた。 読売新聞 心のページより 2007/01/24

伝統脈々 在日に一体感
 「祭祀(チェサ)」という祖先崇拝の儀礼が朝鮮半島で受け継がれている。日本で言えば法事だが、儒教の影響が強く、毎年の命日や正月、盆に行われるなど、その趣は異なる。在日コリアンにとっては、自らのルーツやアイデンティティーを再認識する場であり、心の拠(よ)り所にもなる行事だが、正しい作法が分からないという人も増えてきたという。厳粛に行われる儀礼と、しきたりを脈々と守り続ける人たちの思いに触れた。
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父の遺影に深々と頭を下げる玄徳準さん(手前から2人目)ら。

「祭祀」は在日コリアンの心の原点でもある(大阪市生野区で) 在日コリアンが多く住む大阪市生野区。韓国・済州島出身の玄徳準(ヒョンドクチュン)さん(60)宅で昨年12月27日夜、親族ら約40人が集まり、15年前に67歳で亡くなった父の明植(ミョンシク)さんの祭祀が行われた。

 2階の一室に設けた祭壇には供え物がずらり。3段に重ねたリンゴとバナナ、メロン、その奥には牛肉の串焼きと焼き魚、卵料理、さらにはワラビやモヤシ、モチ、ご飯などもある。

 まず玄さんら兄弟が頭を畳に擦りつけるように2度、礼をした後、1人ずつ祭壇に献杯。そのたび、進行役を務める末弟がそれぞれの供え物に銀の箸(はし)を移し置く。「アボジ(父)が杯を空け、供え物を順に召し上がる」のだという。

 続いて、出席者が順に2礼。最後に玄さんの妻の高明子(コミョンジャ)さん(59)から「ママと一緒に礼をしなさい」と促された孫のこころちゃん(2)が祭壇の前に進み出て、深々と頭を下げた。

 約30分で、全員が礼を終えると、供え物のお下がりを食べる小宴「飲福(ウンボク)」が始まる。互いの近況や故人の思い出など、アルコールも入って話がはずむ。



 明植さんは戦後に来日して金属加工業を始め、貧困や差別と闘いながら家族を養ってきた。「今の自分がいるのは祖先があってこそ」と玄さん。祭祀についても「アボジが毎年やっているのを見て覚え、その通りに素直な気持ちで臨んでいる」と、祖先への深い感謝を強調する。


 ただ、供え物をつくる女性の負担は大きいという。高明子さんは「前日から下ごしらえをして、翌日も片づけ。やはり疲れます。日ごろ会えない人も皆、亡父の顔を見に来てくれると思えばこそ、続けられる。でも、娘の時代になれば、きっと変わるでしょうね」と話した。


 現在のような祭祀は、中国から朝鮮半島へ約600年前の高麗末期に伝わった儒教や朱子家礼によって始まり、李朝中期に形式が整ったとされる。


 供え物の配置や数、作法の手順などは細かく決まっている。出身地や家によって違いもあるが、4代前までの祖先のそれぞれの命日と、盆や正月などに長男の家で営む点は、ほぼ同じ。しかし、それでは長男の家の負担が重すぎるとして、兄弟で分担する例も増えているという。

 「昔は果物も5段、7段と重ねた。借金を重ねてまで行う家も多かった」と金容海(キムヨンヘ)さん(80)は話す。1990年に「知っておきたい『祭祀』」という本を出版。伝統的な作法を伝えながらも、時代に合った簡素化を進めようと提唱している。


 実際、金さんが先月6日に生野区の自宅で行った亡父の祭祀では、供え物の魚を東、肉類を西側に置く「魚東肉西」や、魚の頭を東に向ける「頭東尾西」などの様式を厳格に守る一方、果物は3種で2段とするなど、簡素化。「大切なのは真心。親を追慕することを通じて、各地に散らばって暮らす一族が集まり、結束を確かめ合うことが大事だ」と、力を込める。



 在日社会は変わりつつある。朝鮮半島出身の1世が少なくなった反面、日本文化に囲まれて育ち、日本国籍を取得する在日コリアンが増加。2001年に約49万6000人いた韓国・朝鮮籍の特別永住者は05年には約44万8000人に減っている。


 祭祀を行わなかったり、手順や意味を正確に知らなかったりする人も増えた。在日本大韓民国民団大阪府地方本部にも問い合わせの電話がかかるという。


 「在日朝鮮人社会における祭祀儀礼」を著すなど、宗教社会学的観点から在日社会の祭祀を研究する梁愛舜(ヤンエスン)さん(57)は「かつて本名や母国語を奪われ、いま日本語や日本文化に囲まれて暮らす在日コリアンにとって、祖先とのつながりを確認する意味を持つ祭祀は、守るべき最後の砦(とりで)だと言う人もいる。時代が変わっても、受け継いでいくことが重要だ」としている。



文・竹田和弘、写真・泉祥平








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Last updated  2007.01.26 01:05:24
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