三角関係(2)
前回の図を見ながらお読みください。翻訳の目的そのものであるということは、ここを必ず通らなければならないということになります。翻訳の作業というのは、言語Aから情報を得て「現実」を再構成し、その「現実」を言語Bで表現することです。つまり、 (現実→)言語A→現実→言語B という順を経ることによって、言語Aを理解できる人にも、言語Bを理解できる人にも、まったく同一の「現実」を伝達することができるということになります。最初に「(現実→)」と書いたのは、まず「現実」が存在しないと、翻訳(伝達)の必要性がそもそも生じないからです。言語A―言語B 間の作業、つまり、辞書に載っている単語を一対一で置き換えるだけの作業や、一方の言語の理屈や制約(現実を再構成するのに何ら関係のないもの)をもう一方の言語に持ち込む行為は、(例えば、”Interestingly, ~”、”further ~”を機械的に「興味深いことに、~」、「さらなる~」とすることです)翻訳の目的であり、伝達の対象である「現実」を無視したものであり、もう一方の言語を破壊することにもなります。つづく。↓みなさんの「1日1クリック」を糧に今日も頑張ります!「語学・英会話」のカテゴリでしのぎを削って(?)ます。