桜石
今日は某大学で鉱物資源のお勉強をしている大学院生にお願いして、「桜石」をもらいました。ごらんのとおり桜の花の形をした、かわいい石ですが、これが自然に出来上がると思うと不思議です。菫青石(くんせいせき)の六角柱状結晶が風化して分解すると、菫青石の形を残したまま白雲母や緑泥石に変化します。つまり、形は菫青石だけど中身は雲母だよ~んという不思議な石ができあがります。これを「仮晶」といい、他にもあられ石仮晶の方解石や、藍銅鉱仮晶の孔雀石などありますが、桜石の元となった菫青石の場合、3つの結晶が互いに貫通する双晶を形成しているため、桜石には花びらのような形状が6つ見られるのです。これを見ると、柱状結晶ってただ柱状の石が単純ににょきにょき生えているだけではないということがわかりますねー。・・・・などという話に、最後まで付き合ってくれた人がいったい何人いるのやら。ご静聴ありがとうございました。