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カテゴリ:網膜剥離、裂孔
それは11月17日の夕方。
スカジャンが欲しいとうるさい主人のために、友人のKちゃんに付き合ってもらい 横須賀・ドブ板通り商店街を散策していた時に突然起こりました。 とあるお店の中で、突然、本当に突然。 頭をぶつけたとか、転んだとか、なんのきっかけもなしに。 突然、左目視野の半分から上方に複数の黒い糸がふわっと見えました。 前髪かな?それとも睫毛? はらってもはらってもソレは消えません。 なんだろう?なんだろう?と自問すること数分。 以前眼科に勤めていた際、1ヶ月に1人くらいの頻度で来院していた、網膜剥離の患者さんの症状に似ていることに気付きました。 ということは何? これはもしかして緊急にどうにかしないと失明? まさか~(笑) と心の中で自問自答を繰り返し、主人に話します。 「もしかして大変かも。 網膜がはがれてるかも。だったら私失明する」 「なんの話?」 映画かドラマの話をしているとでも思ったようです 同行していたKちゃんの職業は看護士さん。 事の重大さにすぐに気付いてくれました。 しかししかし。 この日は、ショッピングの後、牛角の焼肉を食べに行く約束をしていたのです!! うーーーん、焼肉食べたい。 でもこの症状は本能が緊急だといってる。 でも大したことないかも。明日の朝まで待てるかも。 でも本当に網膜剥離ならこの一晩が命取りになるかも。 でも焼肉~~~~!! と横浜へ向かう電車の中で葛藤し続け。 横浜到着。 とりあえずコンタクト・レンズの汚れかもしれない。 (強度近視の類に入るかもしれない視力です。左右共にレフー7.0) 洗浄液を購入し、レンズを洗ってみてから考えよう。 と、外した時に危機感が上昇。 裸眼でも、ソレは見える。がーーん。 無駄な抵抗と思いながらレンズを洗い、装着。 変わってない…。 で、泣く泣くKちゃんとはお別れ、 娘は主人に託し、横浜スカイビル眼科へ。 以前勤めていた眼科も横浜駅にあったのですが引っ越していて場所が定かではなかったし、 スカイビル眼科は過去に何回か行ったことがあり場所を覚えていて、 目を酷使しなくても到着できると思ったので。 眼科に到着したのは18時頃。 「16時から飛蚊症(ひぶんしょう・飛んでいる虫のように黒い点が浮遊して見えること)がひどくなり、網膜剥離が心配で来院」 と問診表に記入。 これは眼科時代の知恵で、網膜剥離はとにかく時間が勝負なので、 問診でその疑いがある場合は最優先で診察へまわしてもらえるのです。 その甲斐あって待合室は賑わっている割にすぐに名前を呼ばれ 眼圧、検眼はぱぱっと済まし、先生の診察。 すぐに散瞳(さんどう・目薬により瞳孔を開くこと)して眼底検査(目の奥を見る検査)をすることに。 散瞳するまで30分、その間。 まさか、いやでも…もしそうならレーザー手術? レーザー手術って高いよね… あっ、今回の帰国に限って国保入ってないし… 自費ってどのくらい?5万円くらい?… それよりもこの眼科、レーザー手術の設備あるんだろうか? 無ければ救急車で搬送だな~… とさまざまな思いが頭を巡ります。 再び名前を呼ばれ、診察。 左目にレンズを密着され、光を当てられ… 「あ~~~~~…。 これは~、リッパな網膜剥離…、裂孔もあるね!」 キターーーーーーーーーーー!!!!! もう、この時の落胆といったら。 剥離どころか穴まで開いているとは想定外でした。 奈落の底へ落とされた感じでしょうか。 で、即レーザー手術決定です。 担当の先生はとても優しい方で、事前にわかりやすく説明してくれました。 網膜剥離とは眼球を満たしているゼリー状の硝子体が老化して網膜がはがれることを言い、 裂孔とは主に強度近視の場合、眼球が長くなることにより網膜が引っ張られ、薄くなり穴が開いてしまうことを言うそうです。 網膜がはがれてしまうと光に対する感度が低下し、最悪は失明してしまいます。 そこでまた記憶をたどると。 10年以上前、眼科勤務の際眼底検査をしてもらい、 「左目の網膜が薄いかな~」と言われたっけか? 更に私の場合、裂孔した箇所に血管が走っていて、血管も一緒に破けたそうな。 そこから出血した様子が影となって、「複数の黒い糸」となって現れたとのこと。 先生曰く。 「この出血が無ければ症状に気が付かなかった、もしくは軽い飛蚊症と自己判断して診察を受けなかったかも知れないから、逆に出血があって良かった」 とのこと。 幸い初期段階のため、30分程で終わる日帰りレーザー手術を施行することに。 レーザー照射で剥離・裂孔した箇所の周辺を囲み凝固・癒着することにより剥離の進行を食い止めるというものです。 そこで 「実は友達と焼肉へ行って、明日受診しようと思ったんですが…明日でも良かったんでしょうか?」 と聞いたら。 「あ~~~、焼肉のせいで左目失わなくて良かったですねぇ」 とニッコリ。 「網膜剥離は時間が命ですからねぇ。 明日来ていたらレーザー手術どころじゃなくなっていたでしょうねぇ」 「というと?」とつばを飲んでその先を聞くと。 「硝子体手術といって眼球にガスを入れる手術ですねぇ。 その後うつ伏せでいる必要があるし、通常1週間入院ですが1回で成功するとは限りませんからねぇ」 ひーーーっっ、おそろしや!! また、自費扱いについても言及。 「レーザー手術は簡単なようですが一応手術ですので結構な金額しちゃうんですよ。 ちなみに18万円くらいです。 そんな現金もってないでしょ? だから今日は何も払わなくていいですよ、次回保険証を持って来た時の清算にしましょう」 ありがとうございます~~~~~(涙) ということでレーザー手術。 眼球にレンズを密着させ、レーザーを照射していきます。 痛み、というほどの痛みは無いのですが、しみる感じでしょうか。 涙はぼろぼろ出ます。 感覚には個人差がり、痛みで動いてしまう人もいるので助手の方が後ろから頭を押さえます。 10数年前はこの助手の立場だった私が今は患者だなんて…。 眼科での経験も役に立つものだわ… などなど、とりとめもなく考えているうちに「終わりましたよ」と先生。 10分ほどの早いものでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.12.06 22:42:55
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