カテゴリ:美術館・博物館
以前『美の巨人』で遠山記念館の英一蝶の絵が紹介されていた。
期間限定のため見る事が出来なかった。 『遠山記念館』は埼玉県の川島町というところにある。 川島町は名の通り、大きな川に囲まれて島のようになっている。 田んぼが延々と続く感じで、目印になるようなものはないが、 遠山記念館の看板は比較的多く出ている。 電車が走っていないので(多分)、バスの利用になる自転車で行ったほうが早い。 昨日は雨の予報だった。 友人と川越で待ち合わせ、そこから車で乗せてもらう予定を直接行くと連絡する。 友人は車ではなくカブ(オートバイ)で来た。 太郎右エ門橋という変わった名前の橋を通ると言うと、そこで待っていた。 そこから、およそ2キロほど? バイクとの併走は嫌なので、先に行くようにお願いする。 というか、自転車は前後ともスローパンクしていたようで重いのだ。 『遠山記念館』は田んぼの中に突然現れる。 日興證券の創立者である遠山元一氏が建てたものだ。 友人は早く着きすぎたらしく、私の好きなコーラと昔からある苺のチョコ、 ぬれ煎を買ってきてくれていた。 ちょっと外で休憩をして中に入る。 大きな門をくぐると料金所があるのが普通。が何もない。 鉄筋コンクリートでできた美術館に入るとひっそりとした受付があった。 料金700円を支払って中に入る。 山辺知行先生追悼特別展・インドへの思い題した展示がやっていた。 入って直ぐに、碌山の日本近代彫刻の最高傑作で絶作『女』が! お盆に安曇野で本家を見たばかりだ、彫刻って同じものが幾つもあるものなの? ところで昨年亡くなられた山辺知行氏は、世界的に著名な染織研究家として活躍、 館長も勤めていたそう。 サリーやターバンなどが多く展示されていたが、情けないことに エスニック雑貨やさんで見かける布地と余り違いを感じない。 他に人は誰もいないようだ。 昭和初期に建てられた藁葺き屋根の立派な邸宅を拝見する。 西棟は61坪で京風数寄屋造り、中棟は87坪で書院造り、東棟は63坪豪農の趣。 玄関も3ヶ所ある。 とにかく広いし、雪見障子など建具の細工は素晴しいし、照明もお洒落だ。 広い縁側が羨ましい。 照明の配線は露出せず、柱や梁などに収まっている。 ま、それくらいの細工は当たり前か。 浴室も4.5畳はあったなぁ。トイレなどを見るのも楽しい。 途中大きな土蔵があり、ルパンなんかに出てきそうな立派な金庫があった。 庭や中庭を見ながらゆっくり過ごすのは気持ちがいいだろう。 でもこれから冬は寒そう。 吉田兼好の徒然草の「家のつくりやうは夏をむねとすべし。」とあるように 日本建築は夏向きに造られている。 途中ぬれ縁にでて、『水琴窟』を試す。 柄杓で水を水琴窟に落としてみる、と水滴の音が内部で反響して 涼やかな綺麗な音をたてる。 テレビでは見た事があるが、本物は初めて。 天気などの外気の具合や聞く人の心理状態によっても変わるそう。 庭を散策する。季節によって色々な風景が楽しめそう。でも紅葉にはまだ早い。 毎年3月に展示される雛壇飾りは凄い。是非その時はまた見てみたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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