|
テーマ:洋楽(3396)
カテゴリ:70年代洋楽
その唯一のオリジナル・アルバム「L.A.M.F.」(写真)は、ジョニーのベスト・ワークにして、Sex Pistolsの「勝手にしやがれ」と並ぶ永遠のパンク・ロック・アイテムとなった。 なお、L.A.M.F.とはLike A Mother F♂ckerの略。ジョニーの腕にはこの4文字がイレズミされていた。 アルバムはシンプルで小気味よいロックンロールがぎゅう詰めとなっているが、「Chinese Rocks」はその中でもとびっきりの一曲。 Sex Pistolsのシド・ヴィシャスやGuns N' Rosesにもカバーされた(ライブで)名作だ。 作曲にクレジットされているのは、ジョニーの他に、ジェリー・ノーラン、リチャード・ヘル、そしてラモーンズのベーシストである(だった)ディーディー・ラモーンである。 アルバムを出す前に脱退してしまうリチャードと、ディーディーが中心に作った曲らしく、ハートブレイカーズの初期のライブではリチャードのヴォーカルで演奏されていた。 ちなみに、ディーディーも当初からこの曲を気に入っており、ラモーンズのアルバムに収録するつもりだったらしい。だが、その時はメンバーの反対にあって実現せず、'80年なって、ようやくアルバム「End Of The Century」に収録された。 リチャードがハートブレイカーズを去った後も、曲はバンドのレパートリーとして残り、ジョニーをヴォーカルとして正式にレコーディングされる事になった。 ハード・ロックお決まりの低音を使った必殺一撃のリフは、シンプル&キャッチーを地でいくカッコよさ。 ストレートで無駄のない楽曲、ホットで勢いのある演奏。 ジョニー・サンダースの歌声はどこか頼りないが、無垢さと情感にあふれており、そこらの上手いヴォーカリストよりもよほどロックを感じさせてくれる。 これぞロックンロール。That's The Rock N' Roll。 この曲を始めとして、「Born To Lose」、「I Wanna Be Loved」、「I Love You」「Let Go」などの名曲が詰まった「L.A.M.F.」は、パンク云々の枠を超えた必携の一枚だ。 ハートブレイカーズは'77年、イギリスに渡り、ピストルズを中心としたアナーキーツアーに同行。その時のライブが評判となり、ジョニーは本国アメリカよりもイギリス、フランスなどでビッグ・ヒーローとなっていく。 '85年以降は何度も来日。忌野清志郎、鮎川誠といった多くのミュージシャンに愛された。 カタコトの日本語で「ドモ、アリガトゴザイマシタ。ミナサン、オシアワセニ」と言ったというエピソードが泣かせるなあ…… そして1991年、ジョニーはオーバードースにより死去。享年38歳。ドラッグでヘロヘロになりながら最後までチンピラ・ロッカーとして生き抜いた、まさにPunk(=クズ)そのものといえる人生だった。 いつの日かジョニーの墓参りをして、墓石の前に彼の好きだったラッキーストライクを差してあげたいワタシです。 つーコトで「Chinese Rocks」を聴くにはここをクリック。 大音量で聴くのだ! ※ポム・スフレのメインHPでは名盤「L.A.M.F.」について取り上げています! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[70年代洋楽] カテゴリの最新記事
|