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テーマ:洋楽(3357)
カテゴリ:70年代洋楽
ジェフ・ベックについて、まだ語っていない… いかん、何たる不覚。 ジェフ先生にお詫びをしつつ、謹んで書くのじゃ ↓以下本題。 ジェフ・ベック'76年の作品「Wired」(上写真)は、前作「Blow By Blow」と並んでソロ名義の代表作とされるアルバムである。 「Blue Wind」はその「Wired」収録の作品で、ジェフ・ベックのキャリアの中で最も人気の高い曲のひとつ。 この曲の作曲、プロデュース(※1)、シンセ&ドラムの演奏は、ヤン・ハマーによるもの。 ジャズ畑出身のキーボード奏者ヤン・ハマーは、70年代後半にベックと多くの活動を共にした人物であり、後に「マイアミ・バイスのテーマ」('85年)を全米1位にする男である。 キャッチーでどこか艶かしいメロディが印象的なこの曲は、ジェフのギターとハマーの弾くシンセが交互に渡り合う構成となっている。 高音のフレーズがベックのギターで、中~低音のフレーズがハマーのシンセだ。 ハマーの弾くシンセは、音色、奏法(ピッチベンダーを多用)共にギターそのもの。 事実上、ジェフとハマーのギター・バトルといった趣になっている。 ジェフの豪快かつテクニカルなギターは宙を切り裂くような鋭さを持つ。ギター侍、斬られて候。 ヤン・ハマーも負けてはいない。 二つの個性が真っ向からぶつかり合い、鬼気迫る疾走感が生まれている。 焦点が定まっていながらも、どこか混沌とした雰囲気。 カッコいい。手に汗握る。ファンキーなドライヴ感もたまりません。 6分弱のインストながら、頭から終わりまでダレる所一切なし。 ドラムがやや弱いのが難点だが、それを差し引いても胸躍る名演だと思う。 他にも、アグレッシヴな威力満点の名曲「Led Boots」、チャーリー・ミンガスをカバーした「Goodbye Pork Pie Hat」、ナラダ・マイケル・ウォルデンの名曲「Love Is Green」なども入った本作は、捨て曲なしの名盤。 一般的にはフュージョンのカテゴリーに入れられている本作だが、前述の「Blow By Blow」や'72年の大傑作「Jeff Beck Group」(※2)と共に、ロック・ファンこそ聴くべき一枚である。 青みがかったジャケットのジェフも最高にイカしてるぜ! つーコトでここをクリック! ヤン・ハマー、ドラムにサイモン・フィリップスを迎えたライヴ演奏だぜ! ※1:本アルバムの中ではこれだけ。他の曲のプロデュースを手掛けたのはジョージ・マーティン ※2:ポム・スフレのメインHPではジェフ・ベックの名盤「Jeff Beck Group」について取り上げています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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