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テーマ:洋楽(3395)
カテゴリ:70年代洋楽
'70年春にカリスマ・レコードと契約した彼らは、同年に1stアルバム『Nicely Out Of Tune(素敵に調子外れ)』(上ジャケット)をリリース。 英国的哀感とアメリカ音楽的陽気さを持ち合わせた大衆的フォーク・ソングで、一時期人気を集めた。 1973年に来日した際には、彼らの演奏する姿がテレビで放映されたこともあったという(当時は珍しいケースだった)。 「Lady Eleanor」は、前述の1st『Nicely Out Of Tune』の冒頭に置かれた、彼らの名刺代わりの一曲である。 作詞・作曲はアラン・ハル。 ブリティッシュ・トラッドとカントリーの香り漂う、素朴で人懐っこい響きを持った、名ポップ・ナンバーだ。 曲は、アコースティク・ギターのコード・ストロークで静かに始まる。 幻想的な雰囲気、くすんだキーボードの音色が耳を引く。 Aメロでの歌と演奏は、あくまで抑えめ。 サビに入った瞬間、叙情的で美しいメロディとコーラスが広がるように展開していく。 そのコントラストは素晴らしく、「大丈夫だよ、レディ・エレノア」と歌われるサビ部分は、何度聴いても胸に沁みる。 憂いを持ったハルの声も、なんとも切ない。 清々しくて、どこか野暮ったく、そしてセンチメンタルなこの曲が、僕は大好きだ。 '70年に最初リリースされた時には不発に終わったものの、後の「Meet Me On The Corner」(全英5位)のヒットを受けて、'72年にこの曲も再リリース。 最終的には全英3位まで上がるヒットとなり、長きに渡って聴き継がれる、彼らの代表作となった。 グループの商業的な全盛期は'73年あたりまでか。 その後、メンバーは次々と脱退したが、アラン・ハルは代りのメンツを補充して活動を続けた。 '95年にハルは逝去。 だがその後も、かつての仲間達が集まってリンディスファーン名義でのライヴ活動は、断続的に行われているという。 アラン・ハルは素晴らしいソングライターだった。 リンディスファーンのアルバムを、ハルのソロ作を聴くたびにそう思う。 つーコトで「Lady Eleanor」を聴くにはここをクリック。 この曲が収録された1stも、英国フォークの至宝というべき名盤(詳しくはここを参照)。 視聴をしてみて気に入られたなら、迷わず購入される事をオススメします。 ついでに、陽気でちょっぴり切ない『Meet Me On The Corner』(ロッド・クレメンツ作)も聴こう。 ここをクリック。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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