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テーマ:洋楽(3357)
カテゴリ:90年代以降の洋楽
"グッド・ユーモア"と名付けられたこの作品は1998年発表。彼らにとって4枚目のアルバムである。 「そういえば、コレしばらく聴いてないな」と思ったら、あれからもう10年経つんだなあ。。。(遠い目 女性ヴォーカリスト、サラ・クラックネルをフロントに据えたセイント・エティエンヌは、ロンドン出身の三人組である。 もっとも、デビュー当初は複数のヴォーカリストを使い分けており、初期の代表作として知られる「Only Love Can Break Your Heart」(ニール・ヤングのカバー)はモイラ・ランバートという女性が歌っている。 60~70年代風味を感じさせる楽曲にテクノ・ビートを絶妙に絡ませたポップ・ソングが彼らの持ち味で、'90年のデビュー以降、ヨーロッパを中心として人気を博した。 ピチカート・ファイヴをはじめとして、日本でも彼らを支持するアーティストは少なくないという。 個人的には、ジグゾーの名曲「Who Do You Think You Are」をカバーするポップ・マインドに惚れました(出来は悪かったけど爆) 90年代半ばには解散の噂(ベスト盤のリリースやサラのソロ活動があったため)も囁かれたセイント・エティエンヌだが、'98年には見事復活。 リリースされたのが、グリーンな色彩をもったアルバム『Good Humor』(上ジャケット)だった。 プロデュースを務めたのは、(当時の流行りだった)スウェディッシュ・ポップの立役者であるトーレ・ヨハンソン。 カーディガンズ、クラウドベリー・ジャムといったスウェーデン発のバンドはもとより、原田知世、カジ・ヒデキ、BONNIE PINK、つじあやのといった日本のアーティストも多く手掛けている職人である。 僕も発売当時は、セイント・エティエンヌというバンド名よりもトーレ・ヨハンソンの名に惹かれてこのアルバムを聴いたものでした(笑 仕上がりとしてはデジタル・ビート色が後退し、当然ながらヨハンソン色も強く出ているのだが、同時にセイント・エティエンヌらしさも失われていなかった。 それぞれの楽曲もしっかりと作り込まれており、好き嫌いはあれど完成度としては申し分なかったと思う。 安易な"なんちゃってスウェディッシュ"になっていない所も非常によかった。 「Sylvie」はアルバムからの1stシングルである。 「ちょっとシルヴィ、あたしのカレに手を出さないでよ」という感じの内容で、程よいオサレさとメランコリックなメロディを持ったチャーミングな一曲だ。 流麗なピアノのイントロはちょっと長いけど、期待を持たせるには充分。 続いて挑発的なパーカッションが加わり、聴き手はさらに引き込まれていく。 さらにはシンセやストリングスも登場。グルーヴィーな演奏にのせて、サラの歌い上げないヴォーカルが軽やかに舞う。 アナログっぽくも温もりを感じさせるサウンドはなかなかに魅力的だ。 時折かき鳴らされるアコースティック・ギター、サビ部分でのメロディ展開も解放感があって気持ちいい。 エンディングで聴けるムーグも微笑ましいこの曲は、エティンヌ印の名ポップ・ナンバーだと思う。 甘さを抑えているとこもグーですね アルバムは他にも「Woodcabin」や「Erica America」などの佳曲がいっぱい(※くわしくはここを参照)。 日本における彼らの知名度が低いためか、中古CD屋ではこの名盤もコーヒー一杯分の値段で売られている(…と思う)。 試聴をしてみて気に入った方は、アルバムも購入されてみては? つーコトで「Sylvie」を聴くにはここをクリック。 っていうか、この人達、今ナニやってるんだろう? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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