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カテゴリ:邦楽
そんな中にも「すげぇ!当時の日本にもこんなヤツらがいたんか!」と思わされるバンドはいくつもある。 外道は間違いなくそのひとつだ。 エムというグループで活動していた加納秀人(Vo,G)が、青木正行(b)、中野良一(dr)と共に結成したトリオ編成のバンドである。 90年代に少年マガジンで連載されていた『疾風伝説 特攻の拓(ぶっこみのたく)』には、「鳴神秀人」という加納をモデルにしたキャラクターが登場しており、その鳴神が率いていた暴走族の名前がまんま"外道"だったりする。 彼らのデビューは'73年。 バンド名は、加納が警官から「この外道!」と叫ばれたことから命名されたという。 シンプルで破天荒な音楽性を持つ彼らには暴走族のファンが多く、コンサートには何百台というバイクが集まったりもしたとか。 グラム・ロックの和風版といった感じのステージ衣装も異彩を放っていた。 町田市警察署の隣で市民音楽祭に出演し、実行委員会からの猛クレームをよそに「おまわりさん楽しいですかー?」と挑発的なMCをしたという伝説もある。 バンドの姿勢と音楽スタイルゆえか、アルバムはライヴ盤が多く、'74年の1stアルバム『外道』(上ジャケット)からしていきなりライヴ録音だった。 「香り」はその冒頭を飾る、必殺の一曲である。 イントロから飛び出すギター・リフでもう即死。 爆撃機のようなサウンドはMC5やストゥージズにも迫るものだ。 続けて、青木&中野のリズム隊がエンジン全開でブッ飛ばす。その重量感とドライヴ感はハンパない。 加納のヴォーカルはなかなかにヘナっており、「まじめに歌っとのんか」とも一瞬思うが、これがまたラウドな演奏にハマっている。 「外道は己が姿」「猿真似乞食」などの言葉も飛び出す、挑発的でナンセンスな歌詞も最高。 なんという破壊力。理屈抜きとはまさにこの事。35年前の音楽とは信じられないカッコよさだ。 ピストルズもラモーンズもいなかった時代に発表されたこの曲は、"早すぎたパンク・ロック"と呼ぶにふさわしい。 文字通りの危険な香り。それでいてポップ。 今の時代にも充分すぎるほど通じるインパクトを持った怒涛のR&Rナンバーです。 HR/HM系やラウド・ロックのファンにもオススメだぁ 外道は、1stアルバムを発表した二年後の1976年に突然解散してしまうが、その後も何度か再結成し、21世紀に入ってもライヴを行っている。 現在のところは活動停止中のようだ。 つーコトで「香り」を聴くにはここをクリック。大音量で聴きやがれ! 世界1位だぞーっ。 ポム・スフレのメインHPでは外道の1stアルバム『外道』について取り上げています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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