カテゴリ:アルプスの地へ
2022年11月15日の火曜日にバリ島でG20が行われ、プーチンはもちろん世界からの非難を避けて代理にラヴロフを送ってきました。会食の前にラヴロフが時期を早めてバリ島から出国すると同時に、ロシアのミサイルが飛んでウクライナ国境近くのポーランドの村に落ちて2人の犠牲者が出たとニュースが入りました。プップクンはその速報を読んだとたんに、近くにあるソ連の慰霊碑にペンキをぶっかけに行くと意気込んでいました。私も興奮して、これはNATOへの攻撃だ、第三次世界大戦の始まりだ、と叫びましたが、いくら能無しロシアでもそこまで思い切った行動に出るかな、と。案の定、翌日の報道ではポーランドに落ちたロシア製のポンコツミサイルは、ロシアからの攻撃を防御するウクライナが打ったもので、何らかの不具合でポーランドに飛び込んだものらしいとか。確かな結果が出るまでは意見を控えますが、ロシアの攻撃が無かったらこれは起こらなかったことは確かです。プーのせいで大惨事…第三次世界大戦は困ります。
私は平和な国で自分の生活を乱さないために、少し気を静めて日記を書いていきます。 2022年9月28日 ツィラー渓谷の町 マイアーホーフェン アルプス地方は信仰が強いらしくて、私達の泊まるこのホテルには、聖母マリアの木彫りの像や画があちらこちらの壁に掛けてありました。 きっと年代物の貴重な骨董品なのでしょう。 旅行中の私達の一日は、まずホテルの朝食から始まります‥‥と言ってもどこも似たような朝食です。 この真ん中に陣取っている女性の肖像画は先代のオーナー夫人かもしれません。 ここでもソーセージとベーコンと卵焼きがお皿に乗りました。家ではお客にしか出さない代物です。 昨日のレストランのそばにはクリムルにあったような藁人形が飾ってありました。 右に立っているのはアルプスカモシカですが、これはどうやらチロルのトレードマークみたいですよ。キッツビュールに行った時もこの立派な四つ足の像が目につきましたから。 今日はヒンタートゥックスという、一年中スキーができる場所の入り口まで行ってみようということになりました。どうやら辺地みたいです。 けれどその前にホテルでもらったロープウェイの割引チケットを使ってみることにしましょう。 途中にレトロな商品を売っている店があったので、ウィンドウショッピング。 マイヤーホ-フェンの真ん中にはイン川に注ぐツィラー渓流の流れがあります。この川の上流もきっとヒンタービヒルみたいなところかもしれないなぁ~。馳せる思い。 私たちはツィラー川の上を通るあのロープウェイに乗ろうと思っています。 いつのことだったか、サンクトヨハン・イン・ポンガウに行った時、此処までドライブしてこのレストランでお茶しましたっけ。いや、懐かしいです。 ふん、ふん、標高630mのマイヤーホ-フェンからのペンケンロープウェイは1790mまで、少し先は標高670mで1965mまで行くらしい。何だか今の時期は寒そうな高さですね~。 私たちが来たのはペンケンロープウェイの駅で、値段を見たら25ユーロと高くてびっくり。割引券はたったの1.5ユーロでした。値段票を見て顔をしかめるのは私達ばかりじゃなかった。乗るのや~めた。 下から上を見上げて、乗った気分を味わいます。 2019年、ヒンタービヒルの帰りにアールベルクでロープウェイにのってきました。風が強くて、夏なのにかなり肌寒かったのをおぼえています。 ヒンタートックスに行く前にチロルのハムやチーズのお土産を買ってきました。 試食をするとすべてが美味しくて、全部買いたくなってしまうのが困ります。 途中に良い景色の場所があったので車を止めて休憩。 団体旅行ではできない自由さがここにはあります。最も私は運転が出来ないので、1人で旅行したら、こういう楽しみは半減するかもしれない。プップクン健康であれ。 おっ、デュルンシュタインよりも厳しそうな登り道がありました。 ワンダーフォーゲルの人には魅力的な道なのでしょうね。 私は見上げるだけにしておいて、ゆるやなか峠道を少し歩いてみました。昔だったら飛びついていた道です。 小さな滝が目につきます。この先にはきっと泉があるのかもしれませんね。 こういう小さな滝が所々にあって、どこに流れ込んでいるのか興味が湧いたので見に行きますね。 おお~~~。ここにつながっていましたよ。 いいなぁ、こういう景色はいつまでも見飽きない。 日本の景色の写真でもこんな風景を見たことが何度もあります。秘境温泉とか。 此処から離れたくないので更に下に下りてしまいました。 生まれ変われたら、カワウソかアライグマになってこんなところに住みたいな。 これはトゥックス渓流でツィラー川に流れ込んでいます。そのツィラー川はイン川に注ぎこんでいます。ドナウ川の支流の一つですって。赤い糸でつながってる~。 車に戻る途中で秋の実りをみつけました。 この実は今、私の机の上で濃い赤色になって乾燥しています。 ここでも十字架や聖母像が目につきます。信仰心の強い証拠ですね。 ブランデンブルク州ではまだ一度も見たことが無い気がするなぁ。 車を発車し、スピードを出したとたんに凄い吊り橋があるのを見ました。 あれを渡りたかったのですが、戻るには面倒だったのでこの次のお楽しみ。 後でグーグルで調べたら・・・・見つかりませんでした。 あ、見えてきました。あれがヒンタートゥックス氷河ですよ。 此処からはまたホテルが増えてきます。 この古びた木造りの家も宿屋ですって。1971年に初めてチロルやスイスに来た時は、こんな家が多かった記憶がある。 私はこの日記を書きながら、グーグルマップのストリートビューでまた、マイヤーホーフェンからヒンタートゥックスへの旅をしています。 自分で撮った写真と同じ場所が出てくると嬉しいですよ。 この宿の写真も、グーグルで中の様子もわかりました。 実はグーグルを見るまではこの家はてっきり廃墟だと思っていたんです。 いよいよヒンタートゥックスに近づいてきましたが、手前にあるのはトゥックス村です。 ヒンタートゥックスなんて、ヒンタービヒルみたいに世界の果てなんですよね。 でも、スキー客にとっては銀世界の入り口なのかな。 この辺をうろついてから、この左の素朴そうなレストランでお茶にすることにしました。 ここからも、あの白い山へのロープウェイが長々と続いています。 あっ、本当にあの山から戻って来たスキーの小隊がいました。 ちょっと信じられなくて証拠写真を撮らせてもらってきました。 小さなスポーツマンたちの輝く様な笑顔にこちらもほくほく。 さて、コーヒーを飲みたくなって来たので、こちらのさえないお店に入りましょう。 ・・・・・・・と!! 表とは裏腹に何とまぁ、内装の凝っていること! きっと冬にはスキー客でここは大騒ぎになるところなのでしょうね。 写真に入りきれないほどの大きな木彫りの壁にも感心します。 トゥックスの歌い手達という題が付いていて、額に入った写真の人達がモデルかな。 これは秋に山から牛たちを下ろしてくるときの様子ですね。 あら、壁の上は崖になっていて、アルプスカモシカまでいました。 いやぁ~、コーヒーも美味しかったし、面白いお店でしたね。 ここには「人生を楽しもう」というモットーが張り付けてあります。 ほんと、残りの人生は楽しまなくちゃね。 帰り際に見た山岳はちょっと世界的な温暖化を思わせました。 マイヤーホ-フェンのホテルに戻ると、入り口のたんすが目に入りました。 これはこの地方独特の花模様が描かれた農家の家具なのでしょう。 ゲオルクさんの「小さな歌」のお話の中にも、ヒンタービヒルで体験した農家での出来事にこのような家具が出てきました。 「 最終的に靴屋に靴を持って行くために、僕はプレーグラーテンに向かう川沿いの小道を選択し、農場に行き着きました。けれど、どの部屋にも誰もいないのでそっと2階に行ってみると、1756年代の長持ちや、多彩に塗装した箱や、壁の棚の上には乾き切った平パンがあって、まるで博物館にいるような気がしました。そこには 乾いた木の匂いが立ち込めていました。」 団員だった時のチロル山荘での思い出にあった農家の古い家具はこれに共通している気がして、思わず写真に収めてきました。 翌日、ブランデンブルグ州に向かうためにホテルを出ると、マイヤーホ-フェンから出発したツィラータール鉄道と一緒になりました。 この青いワゴンは車両の後ろに付いているもので、スキー客の荷物を収納するためだと思います。 国境を出る時に、オーストリアのスーパーマーケットでターフェルシュピッツ用お肉を買いました。 帰宅してからすぐにそれを料理する準備をしましたが、しばらくすると風邪をひいたのか、体調を崩しました。結局風邪ではなくてコロナでしたけれどね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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