「金色の森・銀色の風」/1989
早出の出発は午前7時
三月になっても
朝の車のフロントガラスは凍り付いている。
そんな日は
車を温めワイパーでその霜を取り除きながら
流れて来る「冬の華」の歌を聴いてしまう。
泣きたくなるような寒い夜
夜空は星の群れ
寒い日にも心がほころぶ満天の星空が見える。
灰色の雲が広がって
白い雪がチラツキ始めた。
何故か今日は
星が雪となって舞い落ちて来たような
そんな錯覚するするほどの
最後となるのだろうか
美しい雪を見た。
手のひらにそっと雪を乗せ
消え行くその雫を見ながら
春が季節の訪れと
冬の華に"さよなら ”を告げに来たことを知る。
車に流れるJ.Tの
冬によく聴いたバラード
「誕生日」と「冬の華」
二人が一緒に過ごした音楽と共に思い起こせるシーンなら
きっと美しい思い出なのだろう。
ふと取り出して又大切に仕舞い込む。
その繰り返しで悲しい"時"を優しさに変えてくれる。
注)車に流れる"思い出"の 冬によく聞いたバラード
文章中の歌詞に書いたJ.T(ジェームステイラー)は
作詞された山木さんの初期の頃の歌詞で現在は"思い出"に変更されているようです。