ちょっとおさらい:ローマン:コンクリート
古代ローマのコンクリートには「自己修復機能」があった!© 提供元:https://tabi-labo.com/305629/wt-roman-concrete1月6日に学術誌『Science Advances』にて公開された論文によれば、古代ローマの時代に使用されていたコンクリートには「自己修復機能」があったようだ。いったい、どのような仕組みなのだろうか?研究を行ったのはマサチューセッツ工科大学の研究者率いる研究チーム。古代ローマ時代のコンクリート「ローマン・コンクリート」の性能を調べるべく、調査を実施した。そして、「ローマン・コンクリート」の特徴のひとつである石灰の塊「ライムクラスト」が、自己修復機能を発揮している可能性を突き止めたそうだ。少し分かりづらい話かもしれないが、もしコンクリートに亀裂が生じたら、その亀裂は他の粒子よりも大きな表面積のある「ライムクラスト」の方へと移動する。そこに水が染み込むと、石灰と反応してカルシウムを含む溶液をつくり、炭酸カルシウムとして再結晶して亀裂を埋められるのだとか。これが自己修復機能の仕組みだ。古代ローマ時代のコンクリートは、今も強度を増していた──その驚くべき理由古代ローマ帝国が滅亡したのは1,500年以上も前のことだ。だが、この時代に作られたコンクリートは、現在も十分強度がある。例えば、ローマにあるパンテオンは無筋コンクリートでできた世界最大のドームといわれているが、約2,000年経った今も強度を保っている。これは現代のコンクリートでは考えられないことだ(現在のコンクリートの寿命は、50年から100年程度とされる)。なぜ、ここまで古代ローマのコンクリートが強いのか。その謎が解明されつつある。古代ローマ時代のコンクリートは、火山灰、石灰、火山岩、海水を混ぜ合わせて作られている。このうち、重要な役割を果たしているのが、最後の材料である海水だ。この珍しい材料の組み合わせのおかげで、1,000年以上の時間をかけてコンクリート内で新しい鉱物が形成され、ますます強度を増しているらしい。引用サイト:こちら関連記事 こちら2000年もの耐久性を誇るローマ時代のコンクリートは海水の腐食によって強度を上げていた - GIGAZINEWikipedia情報 こちら