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イタリアで食べたい

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Category

May 5, 2007
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カテゴリ:
アンドリアのホテルに迎えに来た車は、正確にはタクシーではありませんでした。
運転手さんに話を聞いたところ、アンドリアは町の規模が小さいために、タクシーの許可が下りないんだって。
そのうちどこかの町と合併する予定なので、そうなったらタクシーが認可されるそう。
それまでは、何だかよく分からないけど、こういうタクシーもどきみたいな商売が認められてるってわけだ。

「この町でタクシーが必要になったらどうするんですか?」
「そういう時は、駅で駅員さんに頼めば呼んでくれますよ」
へえ、そういうシステムなのかあ。
あののんきなおじいちゃん、そういうこともやってたんだ。
これはきっと、プーリアの他の小さな町でも応用できそう!


さてさて、アンドリアからカステル・デル・モンテまでは、何もない畑の中の一本道。
周りはずーっとオリーブ畑。


しばらく行くと、遠くの丘の上に城の姿が見えてきた~。






見えてきた

丘の上にポツンと立つ城。
この時思い浮かんだのは、映画『薔薇の名前』のミステリアスな修道院。


怪しげ~
今にも雨が落ちてきそうな曇天の下で、カステル・デル・モンテは、何やら怪しげな空気に包まれていたのでした。

なぜこんな何もない場所に城を造ったんだろう。


城に向かって畑の間をひたすら進み、ほどなく到着。
雲が切れて、うっすらと光がさしてきた~。
人気はほとんどなく、野良犬が丘の上で風に吹かれながら、番犬のようにうずくまってる。

お城だあ
八角形の本体に八角形の塔が8個ついた城。
造られたのは1229年から1249年にかけて。

何のために造られたのか、いまだに謎。

愛読のガイドブックによると、「渡り鳥の飛来地を狩りの場所とすべくこの城の建設を命じ、おそらくは設計にも携わった人物(フリードリヒ2世)に似て、天才的にして謎めき、かつ独創的」

フリードリヒ2世は、神聖ローマ皇帝でシチリア王。
頭のいい人だったようで、戦わないで交渉で聖地を奪還した十字軍の指揮者としても有名。


八角形
中庭も八角形。


不思議な間取り

城の中。

城は輪の形になっているから、中をぐるりと一周できるのかと思うとさにあらず。
一番奥の部屋が行き止まりになっているので、壁を1枚隔てた最初の部屋まで行くには、来た道を戻らなくてはならない。
なんでそんな造りにしたんだろう。

写真撮ってる
城の正面の部屋から外を見ると、あっ誰か写真撮ってる。
数少ない観光客は、ほとんどがドイツ人。

イタリア中どこに行っても出会うドイツ人観光客だけど、プーリアではまだ一人も見てなかったなあ。

あとで運転手さんが教えてくれた。

「ここはドイツ人に大人気の観光スポットなんですよ。
いつも団体で大勢来てますよ。
この城を建てたのがフリードリヒ2世でしょ。
この皇帝、ドイツ系なんでね」

ほお~、そんな理由があったのかあ。

確かに、フリードリヒ2世の父親はドイツのホーエンシュタウフェン朝の人。
ちなみに母親はシチリア王家。
言われてみれば、このきっちりした造り、ゲルマン魂、感じるかも。


広々~
城からは、360度、どっちを向いてもこの眺め。
何もないのどかな世界。
いったいここで何をしてたんですか、皇帝。




城を中心とする一帯は、時が止まってました。
中世からずっと、こんな眺めだったのかも。

しばし悠久の歴史に思いを馳せて、のどかな春の空気に浸り・・・。

観光客よりたくさんいるカステル・デル・モンテ犬がぐてーっと昼寝をしている売店で、記念の絵葉書を買って、よし、これで思い残すことはない。
小さくて地味な城だったけど(人が少ないのも納得)、大満足。


帰り道では、運転手さんと食べ物談義。
「道端のあの人、野生のチコーリアを摘んでるんですよ」
「前の三輪トラック、アーティチョークを山盛りに積んでるでしょ。この近くにアーティチョークの名産地があるんですよ」

なんて話をしながら、アンドリアに到着~。
ただいまあ。


さてさて、アンドリアの言えば、カステル・デル・モンテも有名だけど、同じくらい忘れちゃいけないのがブッラータ。

次はこの話~。








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Last updated  May 5, 2007 09:14:58 AM
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