加藤拓也,よくやった。
どうせならノーヒットノーランを狙ってほしかったところではあるし,そんなものはそうそうできるものではない一世一代のチャンスのようなものではあったが,まあこれは結果論だから仕方がない。むしろプロ初登板,しかもジョンソンが咽頭炎で離脱した代役で回ってきたチャンスをものにしてチームに白星をつけたことを褒めねばならぬ。四球の数が物語っているように,内容が万全だったかと言われれば決してそうでなかったような気がする。しかし,そんなものをプロ初登板のルーキーに求めること自体が間違いというものだろう。まず試合を作ること,あわよくばイニングを食ってリリーバーを休ませることをも求められていた今回の登板で,それに一発回答を出したことで十分すぎる結果なのである。いや,それだけではない。今シーズンのカープ,開幕してから昨日までの6試合,どうも全体的に試合内容は締まりがなかったし,一歩間違えば勝ちと負けが逆であってもおかしくないような試合しかしてなかったのである。それが今日の試合,石川雅規あいてに二死から先制点を奪い,ここまで攻撃に関してはインケツ以上でも以下でもなかった小窪のタイムリーまで飛び出し,少々中だるみかと思ったら8回裏に石原がだめ押しの犠牲フライ。攻撃にリズムが出た。そしてディフェンスも随所に好プレイが出たし,石原も非常に苦心のリードながら加藤の持ち味を存分に引き出した。加藤拓也という触媒によって,ようやくチームが戦う体制になったと言っても過言ではない。その意味では,一昨日の引き分けはまあ論外,昨日の勝ちも不満が募る内容だったが,今日の勝ちは非常に満足度が高い。こういう試合が出来るようになれば,まあそうそう負けることはないだろう。あとは,継続である。そのためには明日である。先発の岡田明丈は加藤のピッチングを見て期するものがあるに違いないし,対する相手はライアン君である。今日石川雅規を攻略したのであれば当然ライアン君も道連れにしてやらねばならぬ。そうでないと,優勝争いを口にすることもまだまだ憚られるというもんだ。加藤拓也と言えば,オープン戦で試合以外のところでつまらぬミソをつけてしまったが,まあ勝てば官軍,結果を出せば誰もなんにも文句を言わないのである。てゆーかあの一件,一番悪いのはわけの分からないことを聞いたホームテレビのアナウンサーだと思うが。この勢いをものにすれば,恐れるものは何もない。BlogPeopleSIGMA People(告知)姉妹サイト「ろー・ふぁーむ・かるぴおANNEX」もよろしくお願いします。