ようやく,スタートラインに戻れた。
もう,試合の内容なんて,どうでもよい。敵はジャイアンツ。とにかく勝って1ゲームでも差を詰めなければならないところであって,白星を挙げたことがすべてなのである。これで,ようやく勝率5割。実に5か月半ぶりである。いかにこれまで虚しく過ごしてきた試合があまりにも多かったかという証左である。しかし,ぎりぎり間に合ってよかったというのが,偽らざる感想である。まあ,敢えて試合の内容云々をいうとしたら,菅野から先制点を取ったことにつきる。いや,坂本勇人に恵んでもらったというべきか。思えば,ジャイアンツ戦において過去菅野と坂本にどれだけ痛い目に遭っているかということに鑑みれば,ある意味痛快ではある。そして,8回表のワンアウト1,3塁のピンチに敵将が切ったカードはドラ1ルーキー岡本和真。もし一打が出ればチームの勢いがでるだろうという目論見をまさに格が違うとばかりに切って落としたジョンソンのピッチング。素晴らしいの一言に尽きる。しかし,結局2安打に封じ込められたということも,また事実である。打てない。とにかく打てない。情けないくらい打てない。挙げ句の果てに審判に決勝ホームランまでかすめ取られてさえ穏便に治めようとする組織風土。まあ,誤審については悔しかったら一番上に立ってみろというほかないが,打てないのだけは対策が何かあるだろうに,何も打たない。まあさすがに今日は菅野対策らしきものを打ってきたが,あの素人目に見て銅やってももう打てそうにない丸を1番に置き続けていること自体があり得ないと思うし,左投手には松山は打てないという思い込みが故に松山の旬が過ぎてしまい,現在スランプ中である。要するに現場監督さんの甘っちょろい戦略や戦術では,今後のことを考えると少しく不安である。今日の勝利は,カープにとってもはや義務みたいなものであって,勝ったからといってあまり褒めるに能わない。むしろ負けたら今シーズンが終わると言っていい剣が峰だったのである。ホームテレビが盛んに煽るように「逆襲のカープ」を謳って真剣に優勝を狙うのであれば,これからまさにタイトロープの上を渡るがごとき戦いが続くのである。まさに本当の意味での「総力戦」が強いられるのである。それを,現場監督さんはどれだけ理解できているのか。カープは昨年大失速して失敗した9月になっての優勝争いである。その厳しさたるや,生半可なものではない。しかし,一方であの「最低の神宮の日曜日」以来負けなしという勢いを持っていることも事実である。その勢いが,どこまで継続するか。その試金石が金曜日からの13連戦であることは論を俟たないだろう。鍵を握るのは,やはりアウェイでのドラゴンズ戦とホームでのベイスターズ戦である。この最初の4連戦が鍵を握ると言っても過言ではない。確かにここまでの相性は悪い。特にアウェイでのドラゴンズ戦は最低に悪い。しかし,この4連戦にどのような先発投手を宛てるのか。その気になれば,前田健太,黒田,福井,ジョンソンを中4日もしくは中5日でごりごり先発で回して,空いた穴を戸田,もしくは野村当たりで埋めることも,不可能ではないし,もはや一戦必勝のトーナメント状態のタイトロープを渡ろうとするなら,そのくらいの覚悟もあってよいと思う。あくまでカープは下から追う立場なのだから。まあ,現場監督さんにそんな蛮勇が奮えるかどうかは,知らないが。とにかく,やっとこさリスタートすることが出来た。本当に,長かった。しかし同時にこれは,あくまで人災であると言うことをよく噛みしめるべきだろう。おそらく多くのカープファンのブログでは祝賀ムードがあふれるのかもしれないが,私は敢えてこれまでの惨状を厳しく見つめ直すべきであるという論調を張りたいと思う。本当に褒めるのは,大下克上逆転優勝を,本当に実現したときである。まず屍肉をむさぼり食ってから首位決戦だ。BlogPeopleSIGMA People(告知)姉妹サイト「ろー・ふぁーむ・かるぴおANNEX」もよろしくお願いします。