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釈迦楽

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August 18, 2024
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カテゴリ:教授の追悼記
いや~、ついにフランスの恋人、アラン・ドロンが亡くなりましたか・・・。享年88。私の父と同じだ。

 その昔、まだ洋画が華やかだった頃、フランス映画と言えばこの人でしたねえ。あと、ジャン・ポール・ベルモントか。正統派二枚目がドロンで、個性派がベルモントという感じでした。

 『太陽がいっぱい』も印象的だったし、チャールズ・ブロンソンと共演した『さらば友よ』も良かった。ちなみに、子供の頃の私は、「表面張力」という現象を『さらば友よ』という映画で知ったのでした。

 子供の頃の私、と言えば、私はアラン・ドロンというのは、おフランスのお上品な、上流階級の人の魅力なのだろうと勝手に思っていたのですが、後でよく考えてみると、そうじゃないね。むしろ、チンピラ的な、下層階級の不良的な顔立ちなんだよね。『太陽がいっぱい』からして、下層階級のチンピラが上流階級のボンボンの財産を乗っ取るっていう話だしね。

 でもそういう、ちょっと不良っぽい、ちょっと悲し気な、人生の最初に不幸なスタートを切った若者特有の魅力というか、アラン・ドロンの魅力ってのは、そういうところにあるような気がしますね。

 ところで、私が名古屋の方にある大学に赴任した後、アラン・ドロンが日本にやってきたことがありまして。

 それも我が家からほど近い、紳士服の量販店に来たのよ。コナカだったかな。当時、ドロンも結構いい歳になっていて、あまり映画にも出ないようになっていたので、日本企業の招きで手っ取り早く小遣い稼ぎでもしようと思ったのでしょうか。

 だから、その気になりさえすれば、ドロンを間近で見るチャンスはあったのね。

 だけど、その気にならなかったんだなあ。その時は。それに、ドロンを見に紳士服のコナカに行くなんて、あまりにもミーハー過ぎて、ワタクシのキャラではないと思ったもので。

 でも、今から考えれば、行っておけば良かったかも! フランスの世紀の二枚目を直に見られるチャンスなんて、そうそうないのに! バカだねえ、自分。

 っつーことで、同じ空気を吸うチャンスを逃したまま、今日、この日を迎えてしまった次第。

 それはともかく、フランス映画を代表する二枚目俳優のご冥福をお祈りいたします。合掌。この際、『さらば友よ』でも見直そうかな・・・。 


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Last updated  August 18, 2024 04:27:41 PM
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