カテゴリ:社会・政治
(23日のつづき) 私は一日中、船の上にいた。そこから櫓を見ていた。 揺れるけど、酔いはしなかった。すでに二日間フェリーに乗っていたから、船酔いには強くなったのかもしれない。 一日中海の上にいると、潮の満ち干きがよくわかる。小潮、中潮、大潮。 その日は中潮の日だった。満潮のときに比べて、2メートルも海面が下がる。すると、海岸から一キロほどあるところなのに、海の底が見える。少し泳いで沖のほう、リーフのほうへ行けば、軽々足がつき、歩けてしまうほどの浅さ。リーフと呼ばれる部分は、底が高くなっていて、シュノーケリングやダイビングに絶好の場所だった。大潮になったら、海岸からここまで歩けてしまうのかな。 ・・・自分は、やっぱりなまぬるかったのだろうか? 人々の顔つきや表情を見て、抱いていたイメージが払拭されるような想いだった。 私が身につけてきた知識や、本で読んだこと、勉強したことはないよりはマシ、と思える程度のものだった。ここにいる人たちは、私が勉強してきたことを、すでに肌で知り、肌で悟っているように思えた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 29, 2005 10:27:42 PM
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