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カテゴリ:イベント & 旅行記
始めての夜行バスに揺られて、山形県鶴岡市のそばにある羽黒山に行ってきました。
夜行バスは全然眠れないかもしれないと思っていたんですが、3,4時間は眠れました。十分な成果です。慣れればもっと寝れるなっていう自信が湧きました。 羽黒山はとても良かったですよ~。 樹齢300年から500年という巨大な杉並木の石段を1時間ほど登る道。その途中の森に、まわりの木々と同じようにボソッと国宝の五重塔が建っています。石段も杉並木も五重塔も人工物ではありますが、プレデターなみに森と一体化しているんです。すーっと落ちつく気分とステキさにドキドキする気分が渾然一体となって、つい手を合わせてしまうような宗教的気分になってしまいます。 羽黒山は、神仏習合の典型的な山です。 山岳信仰と仏教と神道が三位一体に混じり合っています。五重塔といえば仏教建築ですが、ここでは羽黒山神社の末社であり、その中に祭られているのはなんと大国主命なんです。 山頂の神社は正統派な茅葺&朱塗り。境内には他にも多くの神さまが祭られています。羽黒山の開祖である人間離れした風貌の蜂子皇子(はちこのおうじ)のお墓もあります。 実は山頂までバスで来ることもできます。でも、バスで来たひとは羽黒山のホントの魅力を知ることができないでしょう。もったいないことです。 下山は、旧参道を歩いてみました。 ほとんど歩くひとはおらず、雨のせいでぬかるんでいて、ちょっとおどろおどろしい不気味な道でした。バス路線と並行した道とは到底思えません。 その途中には吹越神社があり、その隣に峰中堂というお堂があります。これは山伏修行に来た人が泊まる合宿所のようなものだそうです。 秋の峰入りという行事の時には、全国からたくさんの人が山伏修行に訪れます。一週間の合宿で、一日の睡眠時間は3時間、食事は一日二食、睡眠不足と空腹にふらふらになりながら山を歩き滝に打たれ煙にいぶされます。当然ギブアップしたり下手したら死んじゃう人だっているかもしれませんよね。現代社会の中で、そんな危ない行事が平然と行われていることが驚きです。 その荒行をやりとげられたならば、どんな悪人も汚れをすっかり落として誠の人間となり、母の胎内から再び生まれ変われるそうですよ。いわゆるイニシエーションってやつですね。 生き延びられたら生まれ変われるし、生き延びられなくても死んで生まれ変われるかもしれないから、どっちにしても再生可能というわけです。 近頃の自分はよごれてるなあと自覚しているあなた、試しに修行してみてはいかがでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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