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カテゴリ:雑記
とってもいい天気を表現するのに『今日はゴージャスなお天気ね』と言うとは、ミシガンに来てから知ったこと。アメリカの他の地域でもそういうのかどうか確かめたことはないが、この少々大げさに聞こえる表現は、しかしミシガンの人にとっては心の底から出てくる言葉かもしれない。なんせ、曇天たれこめる冬が長いから、晴天青空たっぷりの太陽なんて日は、それだけで感謝したい気持ちになる。 で、今日はまさにそんなお天気。ここ最近、ミシガンの秋典型の快晴のお天気が続いている。今日はまた、暑すぎず寒すぎず、なんとも心地いい気温。せっかくなので、昨日の散歩で実感した『太陽を浴びねば』を早速実行することにする。スペイン語のクラスが始まる2時間前には家を出て、キャンパスで他の用事を済ませた後、スペイン語のクラスのあるビルの傍、きれいに手入れされた広い中庭で予習の続きをすることにした。 みんな考えていることは一緒で、中庭の中央にある噴水池の周囲のベンチでは、時間をつぶす学生がそれぞれベンチを陣取って、勉強したり本を読んだり、音楽を聞いていたり気持ち良さそうに昼寝をしたりしていた。 スペイン語のクラスを終えて、今日は明日のInternational DevelopmentのクラスのReadingをしてから部屋へ戻るつもりにしていたので、図書館のカフェでベーグルにミニクロワッサン、紅茶をゲットしてそのまま図書館の隣にあるガーデンへ出る。このガーデンもキャンパス内では2番目に大きなガーデン。このガーデンと図書館の間の芝生の傍らに、運良く空いているベンチを見つけて座り込む。 大きな木の木陰で木漏れ日を浴びながてなんともいい気分。Readingの内容がマルクスの資本論の解説からネオ・マルキシズム派の理論紹介と時系列展開という、どうにも気の重い内容なのに(なぜなら私が経済理論に弱いからです)、それも苦にならない錯覚を覚えるほど。しかも、確かに能率が良い。ベーグルをかじりながら読み進む。 ふと顔をあげたら、キャンパスで人の数より多いと噂されるリスがすぐ近くで一生懸命食べ物をさがしてウロウロしている。彼ら人をあまり怖がらないので、こちらがじっとしている限りは、相当近くまで寄ってくる。残り少ない良い日和は、彼らにとっては冬に備える必死の日々なんだろうなぁとも思ったりして。 気がついてみると、リスだけでなく、ウサギやら小鳥やら、いろんな動物がすぐ近くをウロウロしている。これだけ木立ちがあれば不思議でもないのだが、普段はあまり気にも留めないので彼らの存在を気にすることもない。 東京で新生活を始めた相方は、運動不足を警戒して六本木のジムへ入会したが、入会金の高さに『環境をお金で買ってるよ』と嘆いていた。六本木ヒルズのガーデンもあれはあれで素敵なのだが、人造的な都会の庭であることには変わりない。 だいたい、この大学のキャンパスで5年も過ごした彼にとっては、ジムはタダで利用できるとところ、散歩といえばキャンパス中が散歩道のようなものだから、散歩に行くところを探す生活なんて想像を超えているらしい。ミシガンからD.C.に移ってからも幸い住むところに恵まれ、木立ちの多い静かな郊外の住宅街暮らしで、やはり散歩に困るような環境ではなかったわけで、東京暮らしはその点で大いに不自然さを感じているようだ。 3時まで屋外を楽しみ図書館へ戻った。7時半までReadingをして部屋へ戻る。西の空の夕焼けがきれいだなぁ、と思っていたら東の空から大きな月がのぼってきていた。山がなくさえぎるものがないから、風情には欠けるが雄大な景色ではあった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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