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カテゴリ:腎ネフローゼ奮闘記
昔の主治医、「ヤブ医者の森の熊さん」は、
特定の年齢の女性にとてもモテた。 そう、20歳以下と50歳以上の女性に、とてもモテた。 20歳以下の女の子達には、「優しいお父さんみたい!」と言われ、 50歳以上の女性達には、「可愛いねぇ」と言われていた。 その中間の年齢層の女性陣による評価については、 メタボロだったので、ノーコメントとする。 ある時、私が入院中に 20歳の看護学校の女の子達が実習を終えた。 ある女の子が「森の熊さん」の熱狂的なファンだった。 それなりに綺麗な女の子だった。 その子が実習最後の記念写真で、 「森の熊さん」に一緒に写真を撮ってほしいと頼んだ。 当時、47歳の内科局長だった「森の熊さん」は、 吹っ飛んで物も言わずに走り去り、 医局に逃げ込んだそうだ。 (普通こんなことで逃げる~?) 「なぜ?どうして? 写真を一緒に撮りたいですって言っただけなのに・・・」 ナースの卵の女の子は、あまりの情けなさに、病室に来て嘆いていた。 ベテラン・ナースの女性は、 「たまるか(=何てこと)、そんなことで逃げたかね~?」と呆れ顔。 そこで、森の熊さんに聞いてみた。 ちょっと批判気味に聞く私、 「『おう、そうか、写真を一緒に撮ってやる!』くらいのこと、言えないんですか。 (いくらシャイとは言え)、先生、一体おいくつなんですか。」 先生曰く、 「言えんのだ・・・米国映画『ゴースト/ニューヨークの幻』でも、 男は『好きだ』と言えず、 『同じく(ディットゥ=ditto=〃)』としか言えんだろうが。」 私は内心、 「何でこんなところに、いきなり米国映画が出てくるの~? しかも、『記念写真を一緒に撮る』のと『好きと言う』のは、 全然レベルの違う話じゃない???」と思った。 しかし、「森の熊さん」が、 「『アメリカ人=はっきり物を言う』 『日本人=はっきり物を言えない』という実に単純明快な図式を活用して、 アメリカ人でさえ言えないことが、日本人の自分に言えるわけがない」と言って、 一生懸命、言い訳しているのはわかった。 果たして、何でもはっきり物を言う「とても正直な高知県人」に、 この単純明快な図式が当てはまるのか。 この図式が、高知県人の言い訳になるのか。 記念写真を撮りたいと言っただけで逃げられた20歳の女の子の気持ちより、 自分のシャイな心を優先した47歳の先生。 でも確かに、47歳でも、「とても正直な高知県人」でも、 なかには、信じられないほどシャイな人がいるのだった・・・ ちなみに幸いにも、森の熊さんの「ご性格」は、あまりに有名だったので、 20歳の女の子は、記念撮影を拒否されても、全く傷ついていなかった。笑。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.10.13 03:47:31
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