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カテゴリ:腎ネフローゼ奮闘記
昨年(2008年)のことである。
私は腎ネフローゼが再発して、遂に12リットルの水が身体に溜まり (=浮腫という。最終的にはおそらく16リットル溜まっていた)、 夜、救急車で某病院に緊急入院した。 しかし、本人は元気そのもの。 いつも、どんなに具合が悪くても元気なので、タクシーで病院の外来に行っても、 必ずタクシーの運転手さんに、外来患者ではなく、見舞い客と間違われる私である。 今回は救急車で駆けつけた! 「命に別状がない状態」で救急車に乗れる機会などそうはない。 救急車は無料の上、皆様、最優先してくださる。 病人の身にはちょっと揺れがきつかったが、 病気でなければ、救急車は最高の乗り物なのだ・・・・ ただし、「命に別状がない状態」だと思っていたのは本人だけで、 周りはそうは思っていなかったようだ。 しかし、かなり身体に水が溜まっていたものの、 ベッドで上半身を上に下半身を下にして、重力を利用して足に水を溜め、 なるべく肺や頭に水が溜まらないようにしていたので、 12リットルの浮腫でも、 本人はとりあえず命に別状はないと思っていた。 (その代わり、足やお腹がお相撲さんよりパンパンに膨れるけど、死ぬよりマシ・・・!) もちろん、当然生きて帰って来るつもりの私にとっては、 これは救急車に乗る「またとない機会!」である。 それで、大喜びで緊急隊員の方に、興味津々であれこれ質問した。 「これは何ですか?」 「酸素ボンベです」 「あれは何ですか?」 「点滴用のフックです」などなど、 しかも、妊婦さんのように、お腹が水で膨れ上がっていたことから、 遂に緊急隊員の方 曰く、 「妊婦さんですか(=破水寸前で僕ら緊急隊員を呼んだ?その割には元気だな???)」 健康保険証の生年月日を見て、 「○○歳ですか?」と10歳若い数値を聞いてくれたので、これまた大喜び! (わざと計算を間違えてくれたのかな?笑) 「何てお優しい緊急隊員さんなの!」と、 るんるん気分で病院に到着し、血液検査その他の検査をしていただいた。 緊急外来で明るく軽口も交わし、 お腹が空いたので、売店に食べ物と野菜ジュースを買いに行って、 「これ塩分が多い」だの、 「包装で中身が見えない詐欺商法~」だの、(←中身が超少なかった!) 文句たらたら言いながら、もぐもぐしっかり食べた。 しかし、検査結果が出ると、なぜか家族・親戚の連絡先を聞かれた。 翌日のお医者様方の雰囲気は、 病院到着時とはうって変わって、「どよ~~~~ん」と暗かった。 何と血中たんぱく質のアルブミンが、 「ほとんど死にかけ~♪」を表す「計測不能の1以下」だったのだ。 つまり、計器で計測できないほど低い数値である。 死んでいてもおかしくはない。 しかも、肺水腫を併発していた。 どうも「これはもう助からない。臨終の場に間に合うように・・・」と判断され、 家族・親戚の連絡先を聞かれたらしいのだった。 しかし、アルブミンが「計測不能の1以下」だろうが何だろうが、 何が何でも助かるつもりの私は、一人明るかった・・・ だって・・・ どんなに数値が悪くても、 周りの予想通り、そう簡単に死ぬわけにはいかないですよね? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.03.08 17:09:29
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