祝!恩田陸,直木賞受賞
恩田陸がとうとう直木賞を受賞した。何回も候補に挙がり,後輩作家に抜かれ,もう本人も諦めかけていただろうけれど,そんな中の受賞は本当に良かった。----------恩田陸は,1990年頃から,ミステリー,ホラー,SF,ファンタジー,と様々な,とは言え,共通してサブカルチャー系のジャンルの作品を発表してきた。1992年の「六番目の小夜子」,2004年の「夜のピクニック」,2011年「夢違」と,定期的に映像化されているが,「夢違」を除いては,リアルな世界の物語というのが残念だ。個人的には,「夜のピクニック」「木曜組曲」「Q&A」「ユージニア」は,素晴らしいと思っている。最近は終盤が発散してしまう作品ばかりだが,物語の勢いを殺さず,一方で見事に御した作品に期待したい。----------受賞作品となった「蜜蜂と遠雷」は,区立図書館で調べたら1,200人待ちだ。僕は早めに予約を入れておいたので,あと40人くらいで読むことが出来るはず。早く手に取って読む幸せを味わいたい。