『サボタージュ』を観た
アーノルド・シュワルツェネガーがボス役を演じるアクションサスペンス映画を観た。○ストーリー麻薬取締局の特殊部隊を率いる伝説の男・ジョン・ウォートンは,麻薬組織を襲撃した際に,1,000万ドルを盗難させる。だがその犯罪は当局に疑われ,ウォートンのチームは厳しい取調べを受ける。その最中,チームのメンバーは,1人また1人と惨殺される。アメリカ最強のチームのメンバーを殺して回る暗殺者とは?------------『サボタージュ』って邦題,〈サボる〉の語源なんで日本人にとっては分かりやすいけれど,言っちゃ悪いけれど,アメリカ人には分からないんじゃないの?で,日本独自のタイトルかと思っていたら,原題も同じだった。え?ホント?シュワちゃんは,半分いかれた部下たちで構成された部隊を率いるリーダー役だ。彼らと一緒にほとんど軍隊の装備でガチャガチャと現場に出るけれども,基本指示を出す側なので,激しいアクションをこなすワケではない。部隊の面々は,最近の映画では警官やマフィアよりもタチが悪い,という設定が多い麻薬取締局の突入班だ。たぶん有能なんだろうけど,観ている限りでは,ゲリラ掃討の行為をアメリカ国内で実施していて,強引・乱暴・下品という印象しか受けなかった。------------さて早々に彼らが盗もうとした1,000万ドルが消える。これにより彼らは当局から疑われ,麻薬組織からは狙われる,という大ピンチとなる。そんな中で,1人ずつ殺されるという連続殺人が起きる。こんなネタバレ展開なので,自業自得でちっとも緊迫感を感じないし,部隊の人数が多くて,死んでも「こいつ誰だっけ?」状態なので,あまり盛り上がらない。そんな彼らの周りを嗅ぎ回るのがブレントウッドという女性刑事で,最初はからかわれるものの,しっかりしているので一目置かれるようになる。演じるのはオリヴィア・ウィリアムズという英国系女優。なんだか1人だけ,この作品と合っていない空気の,真面目そうなルックスだ。メンバーとウォートンに張り付くことで,ブレントウッド刑事は,事件の裏にあることに気づいてしまう。だがさらに先にも謎があり?・・・というなかなか飽きさせない展開だ。------------最強のチームが順番に倒されてしまう,という矛盾に満ちた驚きの映画なのだけれど,最後にさらにぶっ飛んだ展開となる。これはまるで西部劇。いったいぜんたいシュワちゃんブランドで,何を造りたいんだろう?まあ,シュワちゃんがいれば最強だろう,という想像はおかしくないとは思うけどね。