場所を(ほとんど)選ばず
上海で陳氏太極拳を指導中、浦東太極拳教室よりさて、久しぶりのブログです。今週も日常の仕事が出張続きで、中国のお盆・清明節になって漸く落ち着きました。さてさて。教室も少し人数が増え、賑やかに成ってきました。練習も、上級者と初心者の2段階にほぼ分けて指導になっています。上級者は指導員レベルを目指しているので、要求は高いです。ですが、このレベルまで来ると練習や要求のタイミングに慣れているのか、スイスイこなしてくれて頼もしいですね。先日の教室で、私独り早朝練習していたので、教室の鏡を屏風で覆いをしていました。新しい生徒さんが、『この屏風、外していいですか?』と尋ねられて、ハタ!と気が付いた事が有ります。最近の各教室はフィットネスジム等の影響からか、『太極拳のレッスンには鏡が必要』とする宣伝があります。ですが、これ・・・・・・・・・・・・・・・ハッキリ間違いです。古来、武術や芸事の達人で『鏡を見ながら』指導を受けた人は皆無です。そして、指導方法と練習体系自体が『鏡』・目視による鍛練を必要としていないのです。逆に言うと、鏡に頼り過ぎるのは危険なのです。先ず、自分の身体に言う事を聞かせながら『今出来得る範囲で徐々に身体を動かして行く』その過程を繰り返す中で、段々と身体操作の感覚が養われます。そして体力がついて行くのです。鏡で見た角度はあくまで、アベコベで、しかも自分の身体の感覚では無く外見を重視してしまいます。太極拳は内家拳と言って、身体の中の動きを重要視します。内側の力・流れを使って身体を動かし、技を繰り出すのです。視覚に頼った時点で外見に意識が行ってしまいますよね。私が自分の動きを客観的に見る機会を得たのは免許皆伝者・伝人になって数年後。それまでは屋外で師父の駄目出しを受けながらヒタスラ練習していました。身体を鍛えて行くだけではなく、感覚・野生感を鍛えていた様に思います。次回はズバリ、野生感について!浦東太極拳へのお問い合わせはtsukamoto.hironobu@gmail.comまでどうぞ。最近、太極拳についての問い合わせも頂いています。質問内容を公開して良い場合は『いいですよ』と明記ください。