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テーマ:DVD映画鑑賞(14214)
カテゴリ:特撮映画
巨大生物なんてのは現実にいるわけじゃない。 メジャー系の映画では、虚構性が強くいろいろと無理がある内容でも、上手に理由付けをしたり見せ場をつくってそこから目をそらせるようにしたりする。 でも、マイナー系は、かなり強引な設定なり展開なりがある。もともとの脚本の質にも問題があるだろうし、十分に練っていく時間も取らないのだろう。「なんで?」「ちょっと待てよ」とひっかかるが、そんなところがじつに楽しい。 そこから出てくる味は、メジャーにはないものだ。ただそれをおもしろいと感じるか低級と感じるかは、意見が分かれるね。もちろん喜ぶ人は圧倒的に少ない。 さて、映画が始まると、ジャングルから抜け出して逃げ惑う3人組が登場。背後からは、早速巨大化したコモドが姿を現す。 この巨大コモド、周囲の景色から浮いている。 『世界終末の序曲(1957)』には、巨大イナゴが登場する。その一場面は、ビルのスチール写真の上に実物のイナゴを乗せて撮影してあった。特撮画像の工夫は分かっても、映像としての違和感は拭えなかった。今回のコモドはCG製だけど、そのイナゴの特撮シーンを彷彿とさせた。 3人は、コモドやコブラを巨大化する実験を行った科学者達だ。 中心人物である博士が叫ぶ「動くな」 静止する3人。コモドは、目の前の3人の存在に気づかない。 ところが、一人の男が耐えきれずに飛び出してしまう。 すかさずコモドが発見して一飲み。 しかし、後にこんな場面が・・・。 生存者達が脱出を試みるところへコモドが出現する。 急いで物陰に身を隠す生存者達。 その中の若い女が叫ぶ。「見つかる 嗅覚がすごく鋭いの」 ちょっと待った。 さっき博士は「動かなければ見つからない」と言ったはず。 この女は、さっきの博士の娘なんだけどー。 つぎ。 ある島で極秘動物実験が行われているとの情報を聞きつけ、環境保護団体が乗り込んでくる。 「軍の悪事を暴くぞ」と気勢を上げる環境保護団体のメンバー達。 島を探索していると一人の女が同じメンバーである兄に告げる。 「私、大統領直属の環境保護機関の研究員に任命されたの」 それを聞いて喜ぶ兄「よかったな。母さんも喜ぶぞ」 なんでじゃ? この環境保護団体は、体制側の不正を暴こうとしているはず。政府の機関に就職するような人は、わざわざ参加しないのではないだろうか。 確かにこの人たちは、スクープ狙いの売名行為グループとも受け取れる描き方をされている。深い思想性などないのかもしれない。 あるいはこの女性は、本当に環境を保護したいのであって、体制側でも反体制側でも関係ないという純粋な人かもしれない(そこまで考えちゃう?)。 そうであっても、軍を告発した人物とわかったら、危なくて大統領はその人を採用しないと思うけど。 最後。まだあるけど、そんなには書けない。 環境保護活動家達を含む生存者は、島から脱出するために進む。 途中、川を渡っているときに、活動家のジェリーが叫ぶ。「ギャー、背中が燃えるように痛い!」 見ると、巨大なヒルが3つもジェリーの背中にべっとりくっついている。 急ぎライターの火であぶってヒルをはがす。 ダメージの大きいジェリーだが、そこに止まるわけにはいかない。 ジェリーは、苦痛をこらえながら歩く。 「大丈夫か」とジェリーを気遣う生存者達。 だったら、だれかジェリーがしょっているどでかいバックパックを代わりにもってやれよ。 ジェリーは背中にひどい怪我をしているのだから。 よく痛そうにしながらバックパックを背中にしょって歩くよな、ジェリー。 それぞれの矛盾したエピソードに、あえて合理的な理由をあれこれ考えるのも楽しい。 バックパックは、背中に密着しない設計になってた、とか。 それにしても、けが人には荷が重すぎる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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