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テーマ:DVD映画鑑賞(14215)
カテゴリ:特撮映画
見たいのはモンスターである。 どんなすてきな想像上の産物、造形なのか。 日常世界に、いかにして架空の生物が同居するか。 そこが見たい。 『モンスターズ/地球外生命体』は、モンスター映画のストーリーとしてはこれまでにないものだっだ。 NASAは地球外生命体を発見し、探査機でのサンプルを地球に持ち帰る。しかし、大気圏突入時にメキシコ上空で探査機に事故が起こしてしまう。そのためメキシコで地球外生命体が増殖し、国土の半分は危険地帯として隔離されてしまった。 カメラマンのコールダーは、メキシコにいる社長令嬢のサムを救い出すよう命令される。コールダーと修は、危険地帯をくぐり抜けて、アメリカにたどり着けるか、というもの。 で、危険地帯ではモンスターが大暴れ、かというとそうではない。 モンスターはなかなか出てこない。 けど、ストーリー的には退屈しない。 モンスターが出てきても、闇夜のシーンだったりする。 だから、全貌をよく確認できない。 『ゴジラ(1954)』『ゴジラの逆襲(1955)』では、ゴジラやアンギラスが出現するのは夜だった。そのため、どんな姿形なのかがよくわからない。 その後、ゴジラ・シリーズは、昼間の場面もある。しかし、動きがあるからディティールまで見切ることはできない。今のように豊富な写真資料や精巧なソフビ等があるわけじゃなかったからね。 モンスターじゃないけど、『七色仮面(1959~60)』というスーパーヒーローのテレビ番組があった。七色仮面そのものが見たくてしょうがないのに、ラストにちらっと顔見せ程度ということがたびたびあった。 見たいものが見たいように見られないと、もどかしいから必死に見る。 きっとまだ満足していないから、大人になった今でも怪獣やスーパーヒーローを見続けているのだろう。 この映画のモンスターは、イカ、タコ系の軟体触腕生物だ。西洋人はそれらをデビルフィッシュなどと呼ぶ。友人のオーストラリア人は、飲み屋でイカ、タコを何度か勧めてみたが、首を振って絶対に食べない。H・P・ラブクラフトの小説に登場するあのクトゥルフが、タコ、イカ系なのは、やっぱりそういう存在なんだろうな。 日本の怪獣でいえばドゴラ、ゲゾラ、イリスあたりが触腕を不気味に蠢かせる。 そういえばドゴラもなかなかスクリーン上に姿を現さなかった。 暴れ回る全体像を見せたのは、やはり1回だけだった。 しかし、あちらのモンスターは、元祖キング・コングからして光線を出すとかする特殊な能力があるわけではない。 日本の怪獣映画を見慣れた者にとっては、特殊能力があってこそ非日常的、非現実的な生物だと感じることができる。 たとえば像だって、昔の日本人が初めて見たら怪獣に見えたかもしれない。 地球外生命体も、見慣れたらただの生物だったりして。 と思ってると、地球は大変なことに・・・。 やっぱり象とはちがう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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