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テーマ:DVD映画鑑賞(14215)
カテゴリ:特撮映画
人は、自分の存在を認めてもらいたいものだ。 幼い子供が、わざと叱られるようなことをするのも、親の気を引きたいがため。 デビー・ギブソンとティファニーは、80年代後半、ともに一世を風靡した歌手だ。 当時、洋楽に興味のなかったぼくでも名前を聞いている。 二人はライバルとして競い合う間柄だった。 時はすぎ、人の心は移ろいやすく、人気を二分したデビーとティファニーも、いつしか忘れ去られてしまった。 ところが、2009年、デビーはデボラ・ギブソンとして『メガ・シャークVSジャイアント・オクトパス』に主演する。 さらに、2010年、今度はティファニーが『メガ・ピラニア』の主役を務める。 この二作をつくったのは、アサイラム社だ。低予算でウケる映画の制作を目論んでいる。 古アイドルといえども、知名度のある二人だ。ジャンク・フードのような刺激を売り物にするアサイラム社はそこに目を付けたわけ。 そして、デビーの抜擢、ティファニーの起用とくれば、次に見たいのは二人の競演だ。 これは、ゴジラが出現し、モスラが登場したら、二大怪獣の対決が見たくなるのと同じこと。 アサイラム社は、ついに『メガ・パイソンVSギガント・ゲイター(2011)』でその夢の対決を実現した。 対決は、比喩的なことばではない。デビーとティファニーが、つかみあいの激しいバトルを展開する。 それだけではない。 『メガ・パイソンVSギガント・ゲイター)』には、なんとミッキー・ドレンツまで本人役で出演しているのだ。 ミッキー・ドレンツは、人気グループ、ザ・モンキーズのドラムを担当していた。 モンキーズは、イギリスのビートルズに対抗してつくられたアメリカのバンドだ。ビートルズ映画のテイストを持ち込んだテレビ番組『ザ・モンキーズ・ショー(1966~1968)』が放送された。 その番組の中で、ミッキー・ドレンツが、大勢のファンに囲まれてサインをし続けているうちに、手の動きが止まらなくなってしまい、そのままいつまでも空中でサインをし続けるというギャグをしていたことを覚えている。 『メガ・パイソンVSギガント・ゲイター)』でミッキー・ドレンツは、本人役として、昔の名前でイベント・ショーを行う。しかし、巨大生物に喰われてしまう。 それだけではない。 デビーもティファニーも、喰われてしまう。 デビーは、蛇を愛する科学者として、多くのパイソンを自然公園に放す。 ティファニーは、鰐を守るために、特殊なステロイド剤を鰐に与える。 この二人の行為が、メガ・パイソンとギガント・ゲイターの大量発生を招くことになるのだから、結末は喰われるしかないか。 ストーリー上では巨大生物に飲み込まれる二人だが、画面上は、デビーとティファニーが、メガ・パイソンとギガント・ゲイターを、完全に喰っている。 古アイドル=フルドルのお二人は、存在感をアピールできてよかったね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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