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January 27, 2013
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カテゴリ:特撮映画


 『グラバーズ』と『アタック・ザ・ブロック(2011)』が、レンタルビデオ店に並んでいた。
 どちらもイギリス映画で、宇宙からモンスターが飛来してきて、ある人間集団が迎え撃つ話らしい。この人間集団は、軍隊などのプロではない。
 こっちにしようか、あっちにしようか、しばし逡巡した末に『グラバーズ』にした。
 決め手は、『グラバーズ』のパッケージにあった「巨大モンスター」という表示だった。
 やっぱ巨大モンスターには惹かれるわ。

 アイルランドのとある島の海に、宇宙からの飛行物体が落下する。
 そして、漁船が何ものかに襲われる。
 ついで、ゴンドウクジラが何頭も砂浜にうちあげられて死んでいる、という怪奇現象が続く。

 じつにオーソドックスなモンスター映画の展開なんだ。
 アイルランドのとある島、そうイギリス製古典的怪獣映画『怪獣ゴルゴ(1960)』の舞台と同じだ。
 『怪獣ゴルゴ』を想起しながら、基礎基本に忠実な、クラシックなモンスター映画でもいいんだよ、イギリス人気質の手堅いモンスター映画なのかな、と優しげな気持ちで見守る。

 ところが、あるできごとを境に、映画は俄然個性を発揮する。
 モンスターを警察官などのグループが確認し、なおかつそのモンスターはアルコールに弱いことが分かる。
 そうしたら、警察官などは、住民を島に一つのパブに集め、ガンガン酒を飲ませるのだ、店に酒がなくなるくらいに。
 警察官たちも、体内にアルコールを取り入れておかないと、モンスターに血を吸われてしまうっていうんで、みんな酔っぱらいさ。
 モンスターが迫っているのに、島の住民あげてのどんちゃん騒ぎ。
 これまでのモンスター映画にはない、予想外の展開だ。

 酒に酔った勢いで、無謀にもモンスターに突進していったりしてしまう始末。
 ここらあたりの巨大モンスターが出現するシーンはいいなあ。
 雨が降りしきる闇夜に、手前に人間を配置し、画面の奥から見上げるようなモンスターが迫ってくる。
 このDVDを選択してよかったよ。
 近いうちに『アタック・ザ・ブロック』も見るけどね。

 そんでもって『グラバーズ』に登場するのは巨大モンスターばかりではない。
 『グレムリン(1984)』を嚆矢として、『クリッター(1986)』『まんちいず(1987)』など、小モンスター軍団のうじゃうじゃ騒動映画がいくつか追随した時期があったけど、そういったうじゃうじゃワイワイのテイストもあるんですよ、『グラバーズ』には。
 キャラクター的にグロという点では、『デッドリー・スポーン(1983)』の小モンスターがゾロゾロベトベト感でもある。

 そしてエンディングは、あの頃よくあった、おなじみのあのパターンだった。

 ふと気づいた。住民はみんな酒好きだけど、この島、子供のいない島か?
 『怪獣ゴルゴ』には子供が出てきたぞ。


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Last updated  January 27, 2013 01:14:10 PM
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