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カテゴリ:C-POP男性歌手
SMAPが名実ともに日本を代表する歌手ならば...
中国でというより、台湾で、アジアでいまだに人気を集めているのがテレサ・テンです。前回ご紹介したとおり、彼女はさまざまなジャンルの曲を歌っていますが、その中でも特徴的なものが?南語(台湾語)で歌われた曲の数々かと思います。そして、その曲の多くが彼女のオリジナルでなく、古くから台湾や客家の間で歌われてきた一種の"ソウル・ミュージック"といえる曲の数々です。 その中から、今回は『望春風』という曲を紹介します。 望春風(台湾語)/[登β]麗君 作詞:李臨秋作曲:[登β]雨賢 獨夜無伴守燈下 清風對面吹 十七八歳未出嫁 當著少年家 果然標緻面肉白 誰家人子弟 想未問伊驚歹勢 心内弾琵琶 想要郎君做翁婿 意愛在心内 等待何時君來採 青春花當開 聴見外面有人來 開門該看覓 月娘笑阮愚大呆 被風騙不知 春待つ乙女/テレサ・テン ひとりぼっちの夜 灯りの下に佇めば 清らかな風が 頬を撫でて行く 年頃を迎えた私は 素敵な男性を見かけたの ハンサムで色白の彼 どちらの家の方でしょう 声をかけてみたいけれど ドキドキしてちょっと怖い 高鳴る胸は まるで琵琶の音色のよう 彼と結ばれたいと願う気持ちはそっと胸に秘めるだけ あなたはいつ摘みに来てくれるのでしょう 今まさに美しい花を咲かせているこの私を おもてに誰か来たみたい きっとあの人よ 扉を開けてみるけれど おかしいわ 誰もいない 風のいたずらとも気付かない お馬鹿さんねと お月様が笑ってる この曲の日本語訳詞と詳しい背景などは、アメブロのchinsuie-taiwanさんのブログを見てください。その内容に補足をすれば、原曲は1933年、日本軍の統治下にあった台湾でコロンビアレコードに所属する30歳代の女性歌手「純純」、本名劉清香が歌ったものです。この曲は当時の台湾で大流行、メロディーの優雅さが流行した要因のひとつでした。しかし、1941年、第二次世界大戦に突入すると、日本軍はこの歌に日本語の歌詞を載せ、「大地が叫ぶ」と言う曲名にし戦争参加の宣伝に使ったようです。 そして近年、台湾政府と台湾のメディアが中心となって、最も人気のある老歌(日本的に言うなら「後世に残したい名曲(ナツメロ)」ってところでしょうか)としてこの曲を選出。選出に理由は、台湾伝統の5声の音階を用いて優雅なメロディーとなっていて「台湾調」といえることからだったようです。実際、海外に留学する台湾の学生などが郷愁にかられるとき、この曲を思い出したり、ちょっとした集まりでも老若男女とわずみんなで合唱したりしていたようで、世界各地の台湾人のシンボルの一つになっていとようです。ですから、テレサ・テン以外にも鳳飛飛や台湾語を得意とする江恵、また、男性歌手の費玉清などのべテラン歌手によっても歌われています。また、ポップス系の秦斎や一青窈も歌っています。 さらに、ベテラン歌手にかぎらず台湾の若いポップス歌手にも少なからず影響を与えていて、独自のアレンジを加えてこの曲をCD化したり、独自の歌詞を付け加えたりしてコンサートなどで歌ったりされているようです。 そんな独自のアレンジを加えたもの中から、今回はこの人のものを紹介したいと思います。 Tao2 Zhe2 の 望春風 bang chhun hong [春待つ乙女] です。 の『望春風』はブルース調というかジャズ調というか、今までの『望春風』とは違ってかなりのアレンジが加えられています。さらに、国語(北京語)の歌詞を付け加えてあります。原曲の2番の歌詞は、主人公の彼女が偶然見かけた彼へ想いを募らせる内容になっていますが、 のものは、男性の立場から書かれたアンサーソングの歌詞になっているように思います。作詞は、娃娃。 の作品にはかなり詞を提供しているようです。 望春風/ 獨夜無伴守燈下 清風對面吹 十七八歳未出嫁 當著少年家 果然標緻面肉白 誰家人子弟 想未問伊驚歹勢 心内弾琵琶 誰説女人心難猜 欠個人来愛 花開當折直需摘 青春最可愛 自己買花自己戴 愛恨多自在 只為人生不重来 何不放開懐 誰説女人心難猜 欠個人来愛 花開當折直需摘 青春最可愛 春待つ乙女/デイビット・タオ ひとりぼっちの夜 灯りの下に佇めば 清らかな風が 頬を撫でて行く 年頃を迎えた私は 素敵な男性を見かけたの ハンサムで色白の彼 どちらの家の方でしょう 声をかけてみたいけれど ドキドキしてちょっと怖い 高鳴る胸は まるで琵琶の音色のよう 誰が言ったか 女心と秋の空 (女性の気持ちは分からない) だけど誰にもきっと春は来る (どんな人にも出会いはある) 咲いた花は折らずに摘まなければ だって今まさに美しい花を咲かせているだから けれど花を摘まずに自分で買って飾るのもいい 愛するも憎むも自分しだいだから ただ一度きりの人生 諦めずに 懐に抱きとめるほうがいい (恋を実らせたほうがいい) 一青窈『望春風』 Tao2 Zhe2】/デヴィッド・タオ 1969年7月11日、香港生まれの台湾人男性歌手。父親は台湾の有名芸能人の陶大偉、母親は京劇役者の王復蓉という芸能一家の元に生まれる。幼少より台湾のアメリカンスクールに通い、高校時からはアメリカに生活の場を移し、UCLAにて心理学・映画理論を修士修了。大学時代に音楽的才能を見出され、当初は作詞・作曲家として活動を開始。その後台湾のプロデューサー王治平に芸能の道を勧められ、1997年にアルバム『陶[吉吉]』で歌手デビュー。1stアルバムから3rdアルバムまでには、各一曲ずつ中国の老歌(懐メロ)のリメイクカヴァーが収録してあり、R&Bの中に華人としてのアイデンティティを感じさせる作風である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年09月24日 19時14分55秒
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