ローマからバスで1時間弱のザガローロという町に
おもちゃ博物館があります。
人口1万7千人ほどの小さな町です。石巻の渡波(わたのは)小学校の児童たちが
瓦礫の中から生活用品を拾っておもちゃを作ったのですが、
それらがそこで展示されているというので見に行ってきました。
オープニングに行ったという友人risoちゃんのブログです。
同行F氏のブログです。
作品を見ているだけだと分からないけれど、この子たちが置かれた状況や
何枚か展示されている学校の写真を見ると胸の詰まる思いです。
よく見ると、「いくら」と書いてある木箱など、
海産物加工品の入れ物を使った作品もニ、三あって、
これを作っていた工場はどうしているのだろうかと思います。
このフライパンを、ほうきを、ザルを、たらいを使っていた家族は?
それにしても子供の力って本当にすごいと思いました。
津波の被害の深刻さを改めて考えさせるとともに、
作品で思い切り笑わせてくれます。
作者たちはこの機会にザガローロに数日滞在したそうです。
おもちゃ博物館はロスピリオージ宮の中にあります。
昔なつかしのおもちゃがたくさん展示されている、
大人が楽しめる博物館です。
童心に返った大人その1、risoちゃんのブログはこちら。
童心に返った大人その2、F氏のブログはこちら。
もちろんヨーロッパの物がほとんどですが、
日本製の物もあって、探してみたりするのも楽しいですよ。
おもちゃは万国共通なんだ!ということが分かると思います。
お昼は同僚のセルジョが知り合いの店を紹介してくれました。
住所も電話番号も教えてもらわず、「行けば分かる」と
店名だけ聞いて行ったのですが…本当に分かりました。
それだけこの町の中心地は小さいのです。
渡波小学校の児童たちも食べに来たと
ご主人のタンクレディが言っていました。
それからバスで10分ほどの隣町パレストリーナに行きました。
紀元前9世紀には既に存在していたとても古い町で、
紀元前2世紀のフォルトゥーナ神殿の神託は
古代ローマにとって、とても大事な存在だったそうです。
これは神殿の模型。ローマにプレネスティーナ通りというのがありますが、
これはローマとパレストリーナを結ぶ街道、という意味です。
パレストリーナのラテン語がプレネステなのです。
丘の上にある涼しい町なので、歴代皇帝の避暑地としても使われたそうです。フォルトゥーナ神殿の遺跡は、第二次世界大戦の際に
アメリカ軍の爆撃を受けたことにより発見されました。
この丘の上にあるバルベリーニ宮殿は現在、考古学博物館となっており、
神殿にあったものはもちろん、
パレストリーナ内や周辺の町からの発掘品がたくさん所蔵されています。
『テルマエ・ロマエ』でおなじみのストリジル!
中でも有名なのが紀元前2世紀の『ナイル川のモザイク』です。
エジプトのナイル川の氾濫の様子を
アレクサンドリアの絵師たちが描いたものだそうです。
なんだか漫画とか『鳥獣戯画』でも見ているようでとてもおもしろいですが、
これはモザイクなんですね~。
スゴイ!
世界でも超有名な価値あるモザイクなのだそうです。
そうでしょう、そうでしょう。
同行ヴェネツィアのF氏の日記はしばしお待ちを…。