Romance夢紀行

[読書感想] カテゴリの記事

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  かなわぬ夢を抱いて 　ローラ・ランドン

   【送料無料】かなわぬ夢を抱いて＜あらすじ＞ 二週間、妹の完璧なエスコート役をつとめてほしいという公爵の息子からの頼みを、魅力的な条件と引き換えに承諾した伯爵のブレントは、相手の評判を傷つけない、相手が自分に恋しないよう気をつけるという約束とともに公爵家の領地を訪ねた。公爵令嬢のエリーがどんなに不器量で退屈だろうと魅力的な条件のためなら我慢できると思っていたブレントだったが、公爵の屋敷で理想の女性と出会ってしまい、エリーに求愛するふりなどできないと気づく。しかし、その理想の相手こそが、エリーだった。子どものころの事故で足が不自由ながらも、生き生きとした彼女に惹かれずにはいられなくてー。オススメ度：★★★★☆　★4.5ヒロインは子供のころの事故で足首に大怪我を負い、現在も足が不自由な状態です。田舎のマナーハウスに閉じこもりがちなヒロインを気遣うがゆえに起こってしまったとある事情を解決すべくヒロインの兄が2週間のハウスパーティを開くことにします。そもそもハウスパーティを開く理由がヒロインのため、ヒロインを傷つける事態を招かぬよう、ヒロイン兄によって慎重な人選で選ばれた（はず）のヒーローでしたが・・・　馬や乗馬を愛する二人の間に自然に発生する気持ちまでは計算にいれることができなかったのでした。サイドストーリーとして、ヒロイン兄のロマンス（＆過去）も盛り込まれていますが、全体として長くなりすぎず、コンパクトにまとまっていたと思います。仲人おばさんたちも暗躍し、読んでいて楽しく、心温まるロマンスでした♪

  July 9, 2012

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  妻という名の契約　リズ・フィールディング

  ハーレクイン・セレクト　K21妻という名の契約／リズ・フィールディング／和香ちか子＜あらすじ＞なんという偽善者！スティーヴンの葬儀にぬけぬけと現れたガイを見て、フランチェスカは激しい怒りを覚えた。スティーヴンの兄であるにもかかわらず、重い病に倒れた弟を見舞いにさえ来なかった男。３年間、スティーヴンと暮らしてきたフランチェスカは、ガイの冷たい仕打ちを決して許すまいと心に誓っていた。だが、スティーヴンの遺言はそんな彼女の決心を打ち砕いた。信じられないことに、彼はガイにこう頼んでいたのだ。“フランチェスカと結婚し、一生彼女を守ってやってほしい”と。 お互い一目ぼれしながら恋の成就は事情が許さず、遠ざかっていた二人。1冊ほとんどの場面で二人の気持ちがすれ違っているため、苦くシビアなシーンが続きますが、だからこそ終盤のハッピーエンドシーンは甘かった♪　かも。大人な振る舞いをみせていた好感度高い、自制心のあるヒーローの理性のタガが外れてしまった瞬間は見どころ。その後の気まずさも・・・。作品のポイント、ポイントでヒーローをナイスフォローしていた車いすの女性マギーは、続いて発売された「【送料無料】いつかかなう夢」で幸せをつかんでいます☆

  July 4, 2012

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  禁断のリング　アマンダ・クイック

  ＜あらすじ＞古い廃墟のような屋敷に住む考古学者と女流ホラー作家が恋に落ちた。そんな二人が「アフロディーテの禁断のリング」を求めて闇の世界に挑むロマンティック・ホラー小説。オススメ度：★★★☆☆　普通に面白かったです。クイックファンなら読んでもはずれということはないと思います。図書館で借りました。今ではヴィレッジブックスから複数著作が刊行されていて、とても人気がある作家さんの一人、アマンダ･クイックですが、2000年に単行本がWAVE出版から発行されていたんですねぇ。ヴィレッジブックスでエメラルドグリーンの誘惑が翻訳されたのが2002年なので、それより２年も早かったんですね。発行が12年も前だし、発行部数も文庫ほどは多くなかったのではないでしょうか、なかなか入手が難しめの作品のようですが、内容的にはいつものアマンダ･クイックかな。ヒロインは未亡人ですが覆面作家。設定された時代では珍しい経済的に自立した女性です。貧しい親戚の持参金を残してくれることになっていた叔父が無一文で急死し、持参金確保のためにいわくつきの宝探しをすることになります。その活動の一環で「怪僧」とあだなされ恐れられている貴族のヒーローと出会うことになります。ヒロインは自立していて活動的。信じた道をつっぱしります。一方のヒーローは40歳の声も聞こえて倦怠感に蝕まれていますが、ヒロインと出会ったとたん人生は波乱万丈に・・・。内容とは関係ありませんが、いまはロマンス本の文庫だと、大体風景＋若い女性の顔というパターンが多いので、この表紙は昔っぽさを強く感じるというか、珍しいかも。逆に表紙をかけ替えたら、前回買ってなかったファンを獲得するのでは？？？ただ風景＋顔というパターンでなくても素敵だなと思う表紙はあるので、もっと冒険してほしいなぁと思うことはありますが・・・。個人的には二見文庫の表紙とか、気に入る作品が多いです。

  June 30, 2012

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  危険な愛の行く手に　マヤ･バンクス

  【送料無料】危険な愛の行く手に ＜あらすじ＞自らが率いる特殊部隊ＫＧＩの任務で、武器密輸組織をつぶすためにメキシコの小さな町に滞在するサムは、ウエイトレスのソフィと出会って関係を持つようになる。しかし、任務遂行のためにその町を離れねばならなくなり、彼はソフィのもとを去った。それから五カ月後、なにものかに銃で撃たれ意識を失ったソフィが、サムの家の前の湖で見つかった。そして、彼女の丸くなった腹部から、妊娠しているのがわかった。メキシコに住むソフィが、なぜこんなところにいるのだろう？自分との子を彼女は妊娠しているのだろうか？さまざまな疑問を抱くサムに、ソフィは驚くような告白をして…。KGIシリーズ（？）1作目「【送料無料】二度目のチャンスをあなたと」で、もうこのシリーズはいいかなと思わされたのに、古本屋で見つけたのでつい買ってしまいましたが、私にとっては残念作。サスペンス面はバンクス作品では深く追求しなくてもいいかなと思いますが、それにしても冷酷非道な悪人を素人女性が射殺できるのかというと・・・万が一成 功したとしても、父に忠誠心を抱いていないとしてもボディガードにその場で射殺されるのが自然ではとか考えてしまうのですが、そんなこんなで納得できないエピソードが続き、読み進めていくので、HOTなシーンだけは 普通の速度で読みました（爆）が、あとはどんどんページをめくる手が早くなり、最後は超倍速で読了。ファンの方には申し訳ないのですが、マヤ・バンクスは同人作家的というか、ご自身の萌えに基づいて脳内ではキャラが活発に活動しているのではないかなぁと思うのですが、そのすべてを紙面に写しきれてないのではないかなぁと感じます。 たとえば兄弟たちが突然現れたヒロインに警戒心を抱くのはしごく当然だと思うのですが、何がどうなって、突然兄の子供の母親として家族とみなされるようになったのかなど、読者にとっては場面の飛躍が多く、説得力にかけるように感じました。

  June 28, 2012

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  誘惑はバニラの香りとともに ミランダ・ネヴィル

  【送料無料】誘惑はバニラの香りとともに<あらすじ>貴族の令嬢のジャコバンは、両親の死後、男爵である伯父の家で暮らすことになった。そこで彼女はメイドのような扱いを受けたうえに、賭けのかたとしてスト リントン伯爵に差し出されそうになる。伯爵の慰み者になるのを恐れた彼女は伯父のもとから逃げ出し、摂政皇太子の厨房に男性の菓子職人として潜りこむ。だ が、酔っ払いにからまれたところを当の伯爵に助けられ、彼が想像していたような道楽者ではないと知った。一方、自分が助けた相手が男装した男爵の姪と知ら ない伯爵は、ジャコバンを菓子職人として雇いたいと考える。それも、男爵に復讐するための道具としてー。オススメ度：★★☆☆☆このお話は、ヒロインが貴族女性ながら身内に虐待され、賭けのかたに愛人に差し出されそうになって逃げ出し、男性の菓子職人になりすますなど、美味しい要素がたっぷり盛り込まれていたのですが、親世代の事情もからみ、話の展開が複雑になりすぎて、頭で整理しながら読み進めなくてはならない点は、ちょっと興ざめな感じでした。 ヒーローは自分が放蕩者のように言っていますが、実際にはカードゲームはするかもしれないけれど放蕩者らしいところはあまりなく、母親の事情ある早死にの影響もあって、復讐を望む暗い雰囲気が漂っています。ヒロインは父親からフランス貴族の血を引いていて、フランス人ぽいコケティッシュさを表現したかったのかなと思いますが、魅力というまでには磨きがかかってなかったかなという気がしました。二人の仲が進展しても、ヒロインは自分の現状を受け入れ愛人でもいいと思っているし、 ヒーローはストーリー冒頭から「貴族の義務として結婚しなくては」というようなことを言っているにもかかわらず、（いちおうは結婚許可証をとっていたりはしましたが）、ヒロインが貴族だと判明したあともあくまでも愛人程度の扱いしかしていないように思え、ロマンスファンとしてはその辺がイマイチでした。一番の見所としては、菓子職人になりすましたヒロインの作るお菓子だったかも。どれもこれも美味しそうで、自分でも食べたくなってしまいました！　久しぶりに作ってみようかなという気持ちにさせられました。

  June 27, 2012

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  愛は弾丸のように　リサ・マリー・ライス

  【送料無料】愛は弾丸のように ＜あらすじ＞重病の父のために国連での仕事を辞め、新たに翻訳会社を立ち上げたニコール。仕事と看病に追われる毎日を過ごしていたが、ある日、事務所の鍵を失くし困っ ていたところ、屈強そうな見知らぬ男に助けられる。男の名はサム。向かいのセキュリティ会社を経営する元ＳＥＡＬ隊員だった。ニコールはお礼として食事の 誘いを受け、サムの熱意に押されるように一夜をともにするが、自らもまた彼を強く求めていることが怖くなり、避けるように帰宅する。そんななか、彼女の事務所に侵入者の影が…。オススメ度：★★★★★たぶん作家さんご本人も、今後試行錯誤を重ね、時には読者を裏切るような文芸大作家になろう！　と思っているわけではなく、いまのリサ･マリー･ライス　スタイル（熱く、甘く、スリルある雰囲気、マッチョなヒーロー）をより洗練させた作品が発表できればということなのかなと思いました。これはこれとして期待通りの作品が読めたかなという感じで満足ですが、ヒロインが戦う女性へ変貌していく「【送料無料】閉ざされた夜の向こうに」のほうが新鮮さは感じましたね。私はそちらのほうが好みだったかも。ヒロインは見入りのいい、成功していた国連の仕事をやめて、父の介護をすべく、地元で翻訳会社を設立した女性です。とても美人で、クールで、思いやり深い。不幸な事情で悪人につけねらわれることになってしまいますが、運よく彼女に一目ぼれしてしまい、そばにいてくれた男性が護ってくれることになります。今回も、心も身体も男らしい男性に護られたい、という乙女の願望が形になったようなヒーロー。期待にたがわぬヒロインとの熱いシーンもあります。シリーズものということで、次回ヒーローとなるヒーローの義兄弟たちがちらほら顔出しをしています。他の作品と比べて、義兄弟の絆の深さを語るエピソードが多めに盛り込まれていて、ヒーローの人間味がより感じられたかも。

  June 26, 2012

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  愛は劇場のかたすみで　ジェイド・リー

   【送料無料】愛は劇場のかたすみで＜あらすじ＞役者の娘として生まれ、ロンドンの街で小劇場を営むシェール。美しく聡明に彼女は男性客のあしらいも巧みだったーただ一人、子爵ブランドンをのぞいては。 危険な香り漂う彼を前にすると冷静さを失ってしまうシェールだったが、貴族の彼が身を落としてまで愛してくれるはずもなく…。そんなとき、シェールは常連 客の貴族キットから突然求婚される。弟のような存在のキットには恋愛感情もなかったが、貴族との結婚は願ってもいない夢のような話。地位さえあれば医者に 後回しにされず、大事な人をこれ以上失わずにすむ…。身分違いの結婚と覚悟を決めてキットの申し出を受けようとしたものの、上流階級の反応は予想以上に厳 しく、屈辱的だった。高潔に生きようとも、所詮は庶民。けっして叶わない夢なの？心が折れそうなとき、寄り添ってくれたのは気の弱い婚約者ではなく、ブラ ンドンで…。 オススメ度：★☆☆☆☆　おしんヒロインをお探しの方には◎小劇場支配人のヒロインと貴族ヒーローの身分差ロマンス。ヒロインは女優の庶子として生きてきた貧しい生い立ちと過去の出来事で絶対に結婚して、法律に護られる立場にいたいと願っています。そのため身分差のある結婚が茨の道であることは百も承知で、好意を持っている程度の貴族の男性からのプロポーズを受けます。普段自分の生活している場ではあからさまには感じることのない社会からの侮蔑も、婚約というセンセーショナルな宣言で表面化し、周囲からさげずまれ、シビアに身分差をつきつけられ、ヒロインは本当につらい目にあいます。でも過去の出来事から、ヒロインにとっては、それほどの目にあう価値があるんですよね。説得力ありました。ヒロインの結婚を邪魔しようと家族が邪魔立てしますが、不思議なことに、そういった手段をとる貴族たちが高潔かというとむしろ下劣な行為をおこない、侮蔑されている側のヒロインの行動のほうが貴族にふさわしい高潔さを表していたようです。ヒーロー家族たちの貴族の結婚相手に求める条件というか、ヒロインを評する理屈を読んでいると、ほんとうにいやらしいというかなんというか。 ただ読みどころは多々ありつつ、全般的に暗い雰囲気の作品でしたね～。私がロマンス作品に求めている読後感のよさとか、読了後幸せな気持ちになるとかそういった路線ではないため再読はないかも。最終章はびっくりするような内容でしたので、読みかけの方はぜひ最後のページまでめくってみてくださいね！

  June 22, 2012

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  黒騎士に囚われた花嫁　ジュディス・マクノート

   【送料無料】黒騎士に囚われた花嫁＜あらすじ＞１５世紀末。スコットランドの有力一族の娘、ジェニファーが宿敵のイングランド人にさらわれた…！“黒い狼”と恐れられる伝説の騎士、ウェストモアランド 伯爵率いる軍の野営地で彼女の前に現われたのは、若く精悍で、そして孤独な男の姿。それでも物怖じせず勇敢にふるまうジェニファーにしだいに心惹かれはじ める伯爵だったが、ふたりの前にはさらなる試練が待ち受けていた！相手への愛と祖国や一族への忠誠心とのあいだで揺れ動くー動乱の中世を駆けめぐる壮大な ロマンス。 オススメ度：★★★★☆　マクノート作品は好きなんですが、とにかくヒロインが幸福になったかと思うと誤解や周囲の状況でヒーローに誤解されたり、窮地に陥ってどん底の不幸になったり、 その感情のジェットコースターぶりが、読んでいて疲れるというかできれば避けたいと思う時期があり、今回は中世ものということで流血もあり？とか想像するとますます手が伸びず、「面白いですよ」という御推薦もいただきながら、入手後２年くらい積んでしまいました。とほ。ブログトップ「積読本」リストからも消していた本でしたが、ようやくよめました。今回もジェットコースターぶりは健在。ヒロインは散歩にでたところを敵に攫われてしまい、必死の思いで逃げ出してみると、和平のために国王命令で当の敵と結婚する羽目に。くじけず勇気をもってふるまうヒロインにヒーローは惹かれるものを感じますが、逃亡されてみると、お互いに惹かれていたと思っていたのはすべて策略だったのかと激怒します。 その辺の気持ちのすれ違い、事情の行き違いは、読んでみれば、やはり読みごたえはあるし、最後のほうで戦争で勝ちつづけ、周囲から「黒い狼」と恐れられているヒーローが、ぼろぼろに負かされて感じた感慨にはほろりとさせられます。面白かったです♪

  June 20, 2012

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  道化師と内気な花嫁　エリザベス・ホイト

   【送料無料】道化師と内気な花嫁＜あらすじ＞ 「代わりにわたしと結婚してください」結婚式当日にまたもや婚約破棄され、意気消沈していた子爵ジャスパーに、名家の令嬢メリサンドが結婚を申し出た。あまりに唐突で驚かれたが、内気な彼女自身も普段では考えられない発言をしてしまったことに驚いていた。しかし５年前のあるパーティで、陽気な子爵がじつは 心にただならぬ傷を負って苦悩している姿を目撃して以来、ずっと彼に想いを寄せていたのだ。そんなことはつゆ知らず、彼女の大胆さに感服したジャスパーは 申し出を受け入れた。晴れて妻となったメリサンドだったが熱い想いを素直に示すことができず、忙しい夫とはすれ違うばかり。そんなある日、ジャスパーは自分の落とした何でもない服のボタンを、妻が宝物のように大切にしまいこんでいることを知って…。『ひめごとは貴婦人の香り』続編登場！センシュアルなおと ぎ話の世界へー。オススメ度：★★★★☆　期待は裏切られないだろうという予感はしつつ、積読の山に埋もれていた1冊。内容はよかったですが、個人的にはタイトルと表紙のセンスが内容から受けた自分のイメージとは違っていてちょっと残念なかんじでした。（確かに犬は大活躍でしたケド）「ひめごとは貴婦人の香り」から始まったこのシリーズは、各巻のロマンスぷらす戦場での裏切り者をひそかに探そうとする帰還士官ヒーローたちの密かな活動が軸となっています。1作目で明らかに犯人だろうと思われた人物がいましたが、2作目のヒーローはそのことに疑いを抱いています。この事件の真相がおそらくシリーズ最後にはメインストリームに絡めて明かされるのだろうと期待してます！今回のヒーローは、社交界では洒脱で陽気だと思われている人物。戦場帰りの心の傷は深く秘めて周囲には気取らせないようふるまっていますが、偶然そうではない場面を見かけてしまったヒロイン。好きだという気持ちを気取られたら嫌われると、あくまでも気持ちとは裏腹に距離を置こうとするヒロインと、本心を隠そうとするヒロインに興味を惹かれ、内気なそぶりに隠された美点に気がつき、距離を縮めようとするヒーローのあべこべな追いかけっこが読んでいてもどかしく、とってもよかったです♪　ヒーローの振る舞いは、英国紳士の鏡ってこんなかんじなんでしょうか、1作目の野生的なヒーローの魅力とはまた一味違って、とっても素敵でした☆

  June 18, 2012

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  麗しき密告者　バーバラ・ピアス

   【送料無料】麗しき密告者＜あらすじ＞ ロンドンの社交界で名高い〈高貴な野蛮人たち〉の中でも、もっとも野性的で危険な魅力を放つエヴァロッド子爵。彼には十四歳のとき継母の罠にかかって父の 怒りを買い、家から追い出された過去があった。家族がロンドンに来ることを知ったエヴァロッドは、憎むべき継母の姪マウラに復讐の矛先を向ける決意を固め る。かつて自分を裏切った少女を誘惑し、もてあそび、破滅させてやる。しかし美しく成長したマウラに接するうち彼の心は千々に乱れ……激しくも美しい官能 に満ちた情熱のロマンス！オススメ度：★★★☆☆　★3.5くらい社交界の暗部も書き込んでいるこのシリーズ。モラルという点では、このシリーズはどの作品でもやや逸脱し過ぎではと感じていますが、それは今回もヒーローが14歳のときに義理の母親に誘惑されてしまったり、事の露見＆ヒーローの露悪化に一役買ってしまったヒロインに復讐のため誘惑を仕掛け、最後には嫉妬に駆られてやらかしてしまった出来事といったら・・・。もう絶句。あまりにも簡単に許してしまったヒロイン、心が広すぎ、愛が深すぎます。もっとお仕置き（爆）が必要なように感じました。高貴な野蛮人との異名もとる怖いもの知らずなヒーローのやんちゃすぎるというかなんでもありな展開で、ページから目が離せません。思わず一気読みでした。

  June 15, 2012

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  猛き戦士のベッドで メアリー・ワイン

   【送料無料】猛き戦士のベッドで ＜あらすじ＞ １６０３年。スコットランド人領主の娘ブロンウィンは貴族令嬢とは思えない日々を送っていた。領地拡張に執念を燃やす父親は彼女を使用人の如く扱い娘の結婚など考えてもいなかった。愛する母はすでに他界し、心を許せるのは三兄のキアーのみ。ある日キアーの勧めで遠乗りに出た彼女は領地の境界近くで馬に乗った見知らぬ男性と出会った…。それを機にブロンウィンの暮らしは波乱の日々に一変する。『見知らぬ人のベッドで』に続く“気高き花嫁たち”シリーズ第二巻。 オススメ度：★★★★☆　★４．５くらい 軽い偏頭痛が続いて少し更新の間隔が空いてしまいました。 シリーズ第1作、【送料無料】見知らぬ人のベッドでが私の好みの作品だったので、第2作も楽しみにしていましたが、期待通りでした♪ 前回はスコットランド領主と政略結婚（＋悪賢い継母の謀略）するイギリス貴族庶子のヒロインの熱いロマンスでしたが、今回のヒーローはそのヒーロー弟と、敵対する氏族の領主の娘のロマンスです。前回は継母に虐待されるヒロインでしたが、今回のヒロインも実父や兄たちに虐待されています。そのために他人を信頼するのが難しくなっています。部族同士には父親の代からの抗争の歴史があり、警戒心も高まります。お互いへの信頼、というのがキーワードのひとつだったかも。 父の帰宅前にと気晴らしにでかけた先でヒーローと束の間の出会いがありますが、そのことが実際以上に周囲の非難の的となってしまいます。名誉回復のため、昔ながらのやり方でヒロインを攫い領地に連れ帰るヒーロー。偶然湯あがりの着の身着のままでさらわれるヒロインは氏族と（ほとんどの人物がろくでもないにもかかわらず）家族への忠誠心を心の支えにしてめげませんが、想像するだに、かなり哀れです。 一緒にいる時間が長くなるにつれて、お互いへの信頼が育まれて様子がとてもよかったです♪　普段はいかにも戦士なヒーローが、優しさや茶目っ気を見せると少年のようで、好感度高かったです☆

  June 14, 2012

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  はじまりは夜明けのキャビンで　ローリ･フォスター

   【送料無料】はじまりは夜明けのキャビンで＜あらすじ＞人気格闘家のハーレーはこれまでに三度、タイトル戦の機会を逃してきた。マッチ直前にかならず“何か”が起きるのだ。次のチャンスに賭け、山奥で怪我のリハビリに努めるうち、彼はキャビンのオーナー、アナスタシアに心惹かれていく。プロのライフコーチとしても活躍する彼女は聡明でどこかとらえどころがなく、たっぷり着込んだ服の下には魅力的な肢体が隠されていた。だが今度こそトラブルを避けたいハーレーは友人がハーモニーの町に戻ったのを機に滞在を切りあげてしまう。アナスタシアはそんな気持ちを見透かすように深追いもせず彼を送り出すが、その夜事態は一変、二人は親密な状況に追い込まれることに…。オススメ度：★★★★☆　★４．５くらいローリ･フォスター（ハーレクイン社ではローリー・フォスター）の著作のなかでは、「【送料無料】秘めやかな約束」を除くと、今このシリーズが一番お気に入り。前作のヒロイン、ダコダは男前（？）でとっても印象的でしたね！ヒーローたちは総合格闘技のファイターたちですが、タイプは実にさまざま。ステレオタイプのマッチョではなく、競技や対戦、自分を鍛えることに心からプライドをもって取り組んでいるプロの姿でヒロインも読者も魅了してくれます。 今回のヒーローは、前作冒頭でヒーローのサイモン“サブライム”の彼女と知らずに奪ってしまった（！？）ハーレー。この辺のどたばたや、なんていうんだろうな、今回もヒーローは目標に向かって頑張っているのになかなかチャンピオンへの挑戦権が得られないとか、人生うまくいっていないんだよ的なエピソードはちょっとシリアスな面もありながらクスっと笑わせたり、あとは化学反応が起こりつつ二人の気持ちが盛り上がっていく雰囲気とか、いろいろな事情で関係を深められないジリジリ感とか、安定感があって読んでいて心地よいなーと思います。ヒロインは、ライフコーチ。他人にアドバイスして生活費を稼いでいるだけあって、自分の位置をも客観的に見ることができている女性ではないでしょうか。観光客をナンパした朝帰りの途中で、いくらときめいたといっても他の女性にちゅーしてしまおうとするプレイボーイなヒーローはかなりダメ！！　と思いますが、その切り替えしはナイス！　でした。シリーズ１．【送料無料】ホームタウンに恋をして２．【送料無料】出会いはハーモニーにのせて 

  June 8, 2012

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  あなたの夢に染まる丘　カーラ･ケリー

  【送料無料】あなたの夢に染まる丘＜あらすじ＞１９世紀英国。スーザン・ハンプトンは生粋のレディ。２５歳の誕生日を迎えたが、ギャンブル狂の父親のせいで社交界デビューもできず、結婚持参金もない。そのうえ家まで失うはめになり、伯母の屋敷へ身をよせるが、伯母はスーザンを使用人のようにあごで使おうとする。そんなハンプトン家から逃げ出すためスーザンは、自ら働きに出ることを決意。しかし、貴族未亡人のお付きの仕事を得てコッツウォルズへやってきた彼女をさらなる困難が待っていた。未亡人の気性は激しく、ドラゴンでさえおとなしく思えるほど。そして、もっと危険なのは同じく未亡人に仕えるハンサムな荘園管理人デイヴィッドだった。しゃくにさわるほど魅力的だけれど、身分がちがう彼から求愛されても、受けるわけにはいかず…。苦悩を抱えながらも、美しく強く生き抜く人々を丹念に描いたＲＩＴＡ賞受賞作。オススメ度：★★★★★　納得、圧倒のRITA賞受賞作。父親が賭博で破産し、結婚の見込みも財産もなくなった令嬢が、とある未亡人のコンパニオンとして働くことになります。置かれた場で自分らしく生きていくといくこと、むごい戦争の現実、ヒーローが小麦に託した未来と平和への思い、完璧ではいられない親、擬似家族に通い合う愛情・・・単なるロマンス作品を超えた本当に内容の濃い1作で、読了後、考えさせられます。戦争のむごさや完璧ではない親、老いなどテーマは盛りだくさんで、小説という形はとっていても作者の人生論が反映されているのでは。ヒーローがひょうひょうとしていて、深刻な場面でも救われる気がしました。つい目を背けたくなるような出来事も、逃げないヒロインは偉い！！！　がんばりで掴み取った幸せを作品で読みたい方に強くオススメする作品です。読了後、風にそよぐ緑色の海の前で微笑むふたりが目の裏に浮かぶようでした。

  June 2, 2012

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• ナリーニ・シン　6月最新刊の続きは

  ナリーニ・シン　6月最新刊「Hostage to Pleasure」の続きは誰が主人公なのかなと思って、公式HPをみてみたら、「Branded By Fire」で、狼（ライリー）と豹（マーシー）のカップルのようですね♪　チェンジリング同士ということは・・・これまた激しくぶつかりそうな予感☆ついでに無料で読める短編が増えていないかなぁとチェックしたら、今度の新作の後の時系列にあたる「A Gift for Kit」という作品がありました。ひょっとしたら今回の日本の文庫には収録されるかな？？？ところで毎回ルーカスやサッシャ、チェンジリングのよき助言者、医療者、双子のママとして活躍しているタリンがいますが、彼女とネイトのロマンスが「an enchanted season」に収録されている短編「Beat of Temptation」で発表されているんですね♪　ルーカス15歳の頃の話のようです。現在では仲睦まじい様子をみせているカップルですが、絆を結ぶのにネイトが抵抗していたとは（笑）。抜粋がHPで読めますよ～。あと、シリーズ第1作の前の時系列の作品として、ルーカスの側近リナのロマンスが短編で「Burning Up」というアンソロジーに収録されているようです。これまた抜粋がこちらで読めます。リアがどうやってダークリバーのメンバーになったのか、またダークリバーの過去もわかるようです。＜サイ＆チェンジリング　シリーズ＞1. "Beat of Temptation" in An Enchanted Season　・・・未翻訳2. "Whisper of Sin" in Burning Up・・・未翻訳3. Slave to Sensation　・・・【送料無料】黒き狩人と夜空の瞳3.5 "The Cannibal Princess" - free short story・・・文庫に収録4. Visions of Heat・・・【送料無料】冷たい瞳が燃えるとき5. Caressed By Ice・・・【送料無料】氷の戦士と美しき狼6 . "Stroke of Enticement" in The Magical Christmas Cat・・・未翻訳（チェンジリングのメンバーzachと人間のアニーのロマンスみたいです）7. Mine to Possess・・・【送料無料】気高き豹と炎の天使8. Hostage to Pleasure8.5 "A Gift for Kit" - free short story9. Branded By Fire10. Blaze of Memory11. Bonds of Justice12. Play of Passion13. Kiss of Snow

  May 29, 2012

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  恋のかけひきは密やかに　カレン・ロバーズ

   【送料無料】恋のかけひきは密やかに＜あらすじ＞ギャビーは昔から妹たちの親代わりをつとめてきたしっかり者。そんな彼女が窮地に立たされた。妹のロンドン社交界デビューを目前に、異母兄で後見人の ウィッカム伯爵が異国で命を落としたのだ。遺産相続の権利を持たず、路頭に迷うことを恐れた彼女は兄の死を隠すという荒業に出る。が、ロンドンで一行を迎えたのは、ウィッカム伯爵を名のる正体不明の美貌の男。混乱するギャビーだったが、男が偽者だと暴けば自分の嘘も明らかになる。やむなく共謀して兄妹を演 じることになるが、お互いに恋心が芽生えてしまい…。オススメ度：★★★☆☆  ☆３．５くらい　ヒロインの古くからいる馬番とヒーローの従者がいい味だしてました。異母妹2人の面倒をみながらほそぼそと領地で暮らしてきたヒロイン。父が亡くなったあと、家督をついだ異母兄はセイロンにいて遠い存在。ところがその異母兄が事故死したという急報が腹心の使用人から伝えられます。次に家督を継ぐ親戚は親切にしてくれるとはとても思えない家族で、路頭に迷うよりはと思い詰めてヒロインは「（異母兄が死ぬ前に立てていた）妹の社交界デビューを決行する」という大きな賭にでます。ところがロンドンでは亡くなったはずの兄を名乗る人物が待ち構えていて・・・。ヒーローヒロインともに、それぞれの事情で他人ながら兄妹ごっこという事態は、ヒーローの怪我や思いがけないヒロインの過去からの脅威など緊急事態が次々現れ、緊張感が高まっていきます。一方で一緒に過ごす時間が長くなり、二人の距離感も少しづつ縮まっていきますが、仲良くなるほどに、この大きな嘘がばれたときに待ちうけているスキャンダル＝社会的な破滅へ落ちていく穴が広がっていくようで。読みながら、作者はどんな風な落ちを用意しているんだろうなぁと興味しんしんでした。 最終章は読んでいて爽快で、ヒロインの心情も強く共感できて、ロマンス作品としては◎ではないでしょうか。読後感のよいロマンスでした☆

  May 29, 2012

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  モリーの言えない秘密　ヴィクトリア・ダール

  【送料無料】モリーの言えない秘密 ＜あらすじ＞モリーが１０年ぶりに故郷に帰ってきたのには訳がある。亡きおばが遺した家に住むため、というのは表向きの理由で、本当は兄の親友ベンに会うためだ。寡黙ながらハンサムで頼もしいベンに、モリーは昔から憧れていた。ほのかな想いが情熱的なものへと形を変えたのは、モリーが故郷を出る直前のこと。あの日、偶然見てしまったのだー快感に浸るベンの淫らな姿を。以来、彼に抱かれる日を密かに夢見てきたモリーは、今こそその夢を叶えようとするが、ベンは相変わらずモリーのことなど妹扱い。そこでモリーは、大胆な作戦に出た。オススメ度：★★★★☆ ☆4.5くらい。so-netポイントが結構貯まったので、そのポイントを利用してebooksの電子書籍で買ってみました。私の場合電子書籍はパソコンで読んでいるのですが、なんとなく文章が頭に残りにくい気がするし、何度か読み返すなら、本で買った方がよかったかも～。キンドル日本版早く出て～。キンドルなら、電子書籍でも違う感覚なのか、知りたーい☆日本では先に翻訳された 【送料無料】彼女たちの麗しき恋事情のなかに収録されているヒストリカルの短編は、今回のヒロインが書いた作品ということになっているのですが、その短編の内容ときたら・・・保安官と未亡人のちょっと（？）危ないというか特殊な趣向のロマンス。ヒロインはロマンス作家ということを周囲に隠していますが、幼馴染の保安官は彼女に秘密があることが気に入らないし、ばれてしまってからは実生活まで読者にいらぬ詮索を受ける羽目に・・・。そして二人の関係が危うさが増したところに危険が迫ります。二人のやり取りは楽しいし、ちょっと（いや、かなり？）Ｈｏｔで、スリルもあって、メリハリの利いた楽しいロマンスでした♪　オススメ。

  May 27, 2012

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  誘惑はスイーツより甘く　マギー・ロビンソン

   【送料無料】誘惑はスイーツより甘く＜あらすじ＞１９世紀、英国。妹デボラからの急な呼び出しに応じてロンドンへやってきたシャーロット。デボラは最近あらたな愛人契約を結んでいた。だが、突然別の男性と駆け落ちすることになり、自分の代わりに愛人を務めてほしいという。そしてシャーロットを残してさっさと旅立ってしまった。そのまま帰るわけにもいかず、しかたなくとどまったシャーロットだが、翌朝目覚めるとベッドの中にはデボラの新しい愛人ベイアード卿が…！人ちがいだと訴えても聞く耳を持たないベイの巧みな無撫にシャーロットはわれを失い、彼と愛を交わしてしまう。そのうえ、デボラがベイの祖母の形見であるネックレスを持ち去ったことが判明。ベイはネックレスが見つかるまでシャーロットを自由にする気はないと宣言する。めくるめく官能と誘惑に満ちた世界を描く、ホットなヒストリカル・ロマンス。デビュー作。オススメ度：★★★☆☆   扇情的な設定で、確かにホットなんですが、いい意味でヒーローのここぞというときのずっこけが印象に残る作品でしたね～。ヒロインは恵まれていない環境にあることもあるかもしれませんが、 流されやすいというか、自分というものがないと感じてイライラする読者のかたもいるかも。ヒーローも熱心に口説き落とした女性と別の女性だった！とわかったあともあまり狼狽するようすもなく（高価なネックレスを盗まれた点では怒ったりしていますが）そのヘンはロマンスヒーローとしてはダメダメな感じがしましたね～。そんな二人のロマンスは格好いいスマートなロマンスとは程遠いんですが、読んでいくうちになんとなく親近感がわいてしまうというか。恋文は熱烈に書けるのに口に出したプロポーズは地雷を踏んでばかりみたいな、そんなシーンが結構楽しかったです。

  May 19, 2012

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  束縛という名の愛につつまれて　マヤ･バンクス

  【送料無料】束縛という名の愛につつまれて ＜あらすじ＞旅先で出会った相手に捨てられて傷心のキャリーは、故郷で傷が癒えるのを待っていた。彼とは熱く激しい関係を持ち、心から信頼することができた。だけど、 身も心も捧げたのに、彼女はホテルに置き去りにされたのだ。早く彼のことは忘れたいー切望するキャリーの前に、彼女を捨てたマックスが現れた。「話がした い」と言われたものの、キャリーはマックスを殴って追い返す。しかし、簡単にあきらめるマックスではなかった。マックスは、キャリーをふたたび自分のもの にしようと動くが、彼には秘密があった。それがあるかぎり、キャリーと正直に向き合えなくてー。ストーリー展開上の突っ込みどころ満載というのは毎回なのでさておき、舞台は米国ではなくある種非現実社会のファンタジーと仮定して楽しむとしても、今回はなんだかちょっと残念だったかも。今回のカップルはやはりタイトルからも予想された縛りもそうですが、それよりも王様と下僕の関係というのでしょうか、完全な服従関係が好みというような二人でありました。大人同士、お互いの合意があって、愛があればロマンスかなと思いますが、ヒーローの行動があまりにも幼く、身勝手すぎて、それを許してしまうヒロインが哀しくて、なんだか将来幸せには暮らせないんじゃないかという不安がよぎってしまって楽しめなかったかも。こうしてシリーズ3冊読了してみると、３対１という設定にはびっくりしたけど、1作目が作者さんが書きたいものを書いている！という勢いみたいなものも感じたし、H＆Hの間を飛び交う気持ちの熱さもあり、ドラマチックだったけどある意味非現実的すぎて一番ストーリーの荒唐無稽さ、ホットさを楽しめたかな。2作目も1作目と同じくらいには刺激的だったけれど、ヒロインの過去が哀しくて、つい泣かされてしまって。ところで今回の作品で３＋１のカップルはお金持ちというような書かれ方をしていますが、3兄弟の狩猟ツアーが突然人気になったから？　ひょっとして３＋１という珍しさが受けて？？？とかいろいろ考えてしまいましたよ。　あっ！　ホリーが命を狙われる原因にもなった両親から受け継いだ遺産？

  May 17, 2012

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  ＜番外＞彩雲国物語　骸骨を乞う

   【送料無料】骸骨を乞う＜あらすじ＞後に“最上治”と謳われる国王・紫劉輝の治世の陰には、彗星の如く現れ消えて、また生まれゆく生命があった…。鬼才・雪乃紗衣、渾身の衝撃作がついにヴェールを脱ぐー彩雲国“さいご”の物語。  雪の骨ー悠舜／霜の躯ー旺季／北風の仮面ー晏樹／氷の心臓ー劉輝／風花ー仙／運命が出会う夜ー悪夢の国試組（再録・加筆あり）オススメ度：★★★★★   骸骨を乞う、というのはどういう意味だろうと思っていたら主君に永の暇を願いでる意味のようです。 （yahoo！辞書：君主に捧げた身の残骸を乞い受ける意から職・致仕を願う。）哀しくて、さびしくて、残されて、それでも生きていく彼らが辛そうで。もう、涙・涙でした。ハードカバーということもあったんでしょうか、本編ターゲット層よりも上の年齢層向けに書かれた内容かなぁという印象を受けました。表紙のイラストの色は内容そのままだと感じました。短編集ですが、読み進めるごとにゆるやかに時間が経過していきます。個人的には、最後まで真意がつかみにくかった悠舜の本心が、最初の短編で明かされて、すごくすっきりしました。あと劉輝の敵側のトップだった旺季のことが、今回詳しく語られていて、部下の人物たちがあれほど慕った訳が今回ようやく納得できました。それにしても旺季（や部下）目線からみると・・・ちょっとはマシになったかもしれないけれど、なんてダメなやつなの！　劉輝！！！（笑）そしてそして。たぶん、本編のエンドマークをみた読者が「読みたい～！！！」と思っただろう秀麗と劉輝の最後の日々もばっちり収録されていましたよ。嬉しいだけの内容ではなく、むしろ読んでいて切なかったけど、ちょっぴりの時間は無駄じゃなかったよね。秀麗と劉輝の二人に恵みの時間があったということが、読めてよかった。

  May 16, 2012

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  淑女からの求婚　パトリシア・ワデル

   【送料無料】淑女からの求婚＜あらすじ＞１８８６年、イギリス。ハートフォード伯爵の孫娘であるクラリッサ・ポメロイは、重大な決意を胸にシェリダン伯爵サイモン・シンクレアの屋敷を訪れた。その決意とは、彼に結婚を申し込むこと。クラリッサは亡き祖父の遺言により、その死後１年と２カ月以内に爵位と財産の両方を持つ男性と結婚しなければ遺産相続の権利を失ってしまうという厳しい条件にさらされていた。おまけに貴族社会では祖父の喪が明けるまで社交界に参加するのは許されない。とある秘密のために資金を必要としているクラリッサは、前からほのかな恋心を抱いており、誠実な人物として知られるサイモンに求婚することを決めたのだ。彼ならきっと、約束を守ってくれると信じて。しかし、求婚を受け入れたサイモンは想像もしなかった条件をひとつ出す。それは、いつでもどこでも“妻の務め”を果たすというものだった…！予想もしなかった条件にとまどうクラリッサだったがー。 オススメ度：★★★★☆   毛並みも育ちもよく、保守的なヒーローが遺産相続のために面識がある程度の淑女から求婚されるという驚きの展開からお話は始まります。ヒロインは遺産相続のため、ヒーローは跡継ぎのための感情の絡まない結婚のはずでしたが、お互いの距離が縮まるほどに相手のことが知りたくなって・・・ヒーローにとっての人生の転機は間違いなくヒロインに求婚されたことでしょう。（笑）順風満帆だけど、平穏すぎてどこか物足りない、そんな人生は一気に急展開！　教養と広い心、革新的な考えを思いつく妻を迎えて退屈とは無縁な人生を送ることになりそうですぅ。ページをめくるのが楽しい、読後感のよいロマンスでした♪

  May 16, 2012

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  夜風のベールに包まれて　リンダ・ハワード

   【送料無料】夜風のベールに包まれて＜あらすじ＞アトランタの美人ウェディング・プランナー、ジャクリンは自分の仕事にやりがいを感じつつも、彼女自身は恋に臆病になっていた。ある日、市庁舎の廊下で彼 女はひとりの男性とぶつかってしまう。彼に受け止められた瞬間強いときめきを感じた彼女は、その晩バーで再会すると、はじめて抱く衝動のままにベッドをと もにする。一夜かぎりの相手だと忘れようとする彼女だったが、翌日思わぬ事態が発生。無理難題を要求していた花嫁が殺され、直前に口論していたジャクリン が容疑者に、しかも担当刑事は前夜の彼で…。オススメ度：★★★★☆  こーーーんな強烈な花嫁っているわけ！？　と誰もが思わされるだろう悪意を振りまく花嫁の結婚式を取り仕切ることになってしまったウエディングプランナーのヒロイン。分刻み、多重進行のスケジュールを仕切る彼女は上品な雰囲気を漂わせるやりてビジネスウーマン。ミドルネームは慎重、というタイプなのに、なぜか知り合ったばかりの刑事さんと衝動的に関係をもってしまいます。恋愛以前のところでお互いに距離をさぐりあう最中に殺人事件が起こってしまい、ヒロインは容疑者に！　なんともドラマチックな展開ですが、いつもながらしぐさや会話など実にリアルな人間的な描写で善人も悪人も活き活きとした様子が伝わってきます。コーヒーを買いに出るとトラブルに出くわす体質のヒーローも好感度高かったですね、恋人の疑いを晴らすためにいったんは感情を棚上げして職務に邁進するところとか。物語終了後もなんかいいカップルになりそうだなーと思わせる大人の二人でした☆

  May 10, 2012

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  じゃじゃ馬と公爵　ジャッキー・マニング

  　【b0426】【中古】ロマンス小説 じゃじゃ馬と公爵【10P20Apr12】【中古】afb＜あらすじ＞初めての舞踏会の夜にアリシアは社交界を追放された。公爵夫人のミルドレッドに、いわれない醜聞を流されたのだ。3年後の今は大好きな馬の調教で生計を立てている彼女だったが、ある日のこと、父が厄介な仕事を引き受けてきた。ミルドレッドの息子である現公爵からの依頼で、事故に遭った愛馬の傷を癒してほしいというものだった。アリシアは敵陣に乗り込むような気持ちで公爵邸へ向かう。ヨーロッパ一ハンサムで裕福な男性と囁かれる公爵に、まさか自分がプロポーズされるとは夢にも思わずに。 久しぶりに再読～。やっぱり面白かった♪　デビュー直後に社交界から追放されたものの、大好きな馬の調教に生きているヒロイン。ある日彼女の腕を見込んで 傷ついた愛馬を癒してほしいと公爵がやってきますが、その公爵の母が追放の原因をつくったその人で・・・。 わき役の放蕩者ジャスティンがとてもいい味だしているので、スピン臭がするぞーと思いましたが、残念、見当たりませんでした。 この作家さんは翻訳されているのがこれ1冊、未翻訳はヒストリカル自体もあともう1作（たぶんヒストリカルっぽいのが更に1冊）、現代ものが多分5冊あり。

  May 10, 2012

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  聖女は罪深き夜に　エリザベス・ホイト

    【送料無料】聖女は罪深き夜に＜あらすじ＞貧民街セントジャイルズで、弟とともに孤児院を営むテンペランス。弱い子供に手を差し伸べずにはいられない彼女だが、資金離で立ち退きを余儀なくされていた。そんなある日、銀髪に黒マントという出で立ちのケール卿が孤児院を訪れた。冷酷と悪名高い紳士だ。孤児院の救済と引き換えに、この界隈の道案内を頼みたいという。だが彼の本当の目的は、ある殺人鬼を捜しだすこと。そうとは知らず危険な捜査に同行することになってしまったテンペランスだが、なぜか彼のそばにいると安心し、普段は語ることのない苦労を打ち明けてしまう。ケール卿もまた、無垢で清らかな心のテンペランスに惹かれ、熱いキスを重ねる。しかし彼女には情熱に身を任せることができない過去の思い出が…。そんなとき、捜査を阻むように街では次々と殺人事件が起こり、二人にも魔の手が迫る。オススメ度：★★★★★ 個人的に寓話が挿入されるスタイルは他の作家さんのものも含めて飽きたかなと感じましたが、このお話全体の雰囲気はとても気に入りました♪　ホイト作品のなかでは貧しさと環境の恵まれなさではダントツではと思えるヒロインと妖しい魅力満載の悪いうわさのつきまとう貴族のヒーローのロマンスです。一見聖女のように見える献身的なヒロインにも、もちろんヒーローにも影があり、社会的な暗部にスポットライトがあたっているどちらかというと暗いシチュエーションのストーリーですが、影が濃いから光もより明るく見えるというか、暗い出来事のなかで惹かれあう二人の思いや明るい出来事などが際立っていた気がします。それとは別に、HOTさ保障つき。妹の愛ゆえの試練には次回作以降でハッピーエンドを期待してます～。

  May 8, 2012

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  赤い薔薇は背徳の香り　シャロン・ペイジ

  【送料無料】赤い薔薇は背徳の香り ＜あらすじ＞１８１５年、イギリス。子爵家に生まれながらも度重なる不幸にあい、あげく娼館に売られてしまったアン。さらにそこである“事件”を起こしてロンドンを追 われ、行き場をなくした彼女は、若くして戦争で失明し、人目をはばかるように暮らすマーチ公爵の愛人になろうと考える。名も知らぬ彼女の来訪に戸惑う公爵 だったが、アンの献身的なやさしさに惹かれ、愛人契約を結ぶことに。ふたりは幾度となく肌を重ねるうち心を通わせていき、アンは明かせぬ過去を抱えたまま 公爵を恋い慕うようになるが…全米絶賛のセンシュアル・ロマンス。オススメ度：★★★★☆ 　ヒロインが娼婦ですので、この設定がダメというかたは回避してください。 戦争で失明したヒーロー、そして娼婦にまで落ちぶれてしまった令嬢のロマンス。娼婦に身は落としても気持ちは汚れていません。せつなさとやりきれなさたっぷり、 そしてエロチックロマンスの著作の多い作者の作品への期待に背かない（！？）HOT度も高い作品でした。娼婦という職業がきれいに書かれすぎているかなぁと思う向きもあるかもしれませんが、ロマンスとしては許容範囲では。シャロン･ペイジのその他の著作 行き場をなくして最後の隠れ家として捨て身で愛人になれるよう誘惑するヒロインですが痛々しいです。投げやりなヒーローの気持ちを、愛人というよりは恋人として、やはり失明していた自身の祖父の介護生活から得た経験から心も身体も少しずつ癒していく様子がとてもよかったです。たとえば「罪深き七つの夜に」とかよかったなと思った方は、この作品も気に入る可能性高いかも。 【送料無料】罪深き七つの夜に

  May 7, 2012

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  無邪気なシンデレラ　ダイアナ･パーマー

  【送料無料】無邪気なシンデレラ ＜あらすじ＞飼料店で働くサッシー・ピールは横柄な店長にこき使われ、いやがらせも受けている。だが、病気の母と幼い義妹を養うためだと耐えていた。ある日、店にジョ ンと名乗る男性がやってきた。聞けば、近所の牧場を立て直すために雇われたのだという。ジョンは、なにかとサッシーのことを気にかけ、ついには店長のいや がらせからも救いだしてくれた。家族に対しても思いやりを見せてくれるジョンに、サッシーはしだいに惹かれていったー彼の正体を知らないまま。テキサスの恋の舞台になっているジェイコブスビルではなく、違う町が舞台ですが、やはり牧場主（というだけではなく大富豪でもあるようですが）なので雰囲気は共通しています。以前DSに収録されていたお話でした♪　DSを持っていないのでソフトを買わなかったのですが、ずっと読んでみたかったんです。読めて満足。「【送料無料】涙にぬれた口づけ」のｽﾋﾟﾝオフ作品でした。なんか兄と兄嫁の名前をみて読んだことがあるぞーと思って、パーマー本の棚の中からあらすじをみてたどりつきました。思わずそれも勢いで再読。こちらはヒーロー兄のロマンスで、兄のほうが時系列は先になります。私の記憶違いかもしれませんが、パーマー作品のなかでも初期のものに含まれるんではないでしょうか。以前作って放置してあるダイアナ･パーマー原書リストで検索してみたら再販2004年とありましたが、初版がいつだったのか記載がなく詳細は不明です。 2冊ともヒロインがものすごく過酷な過去があったり、試練の最中であったりしますが、恋に盲目になっているヒーローが短絡的に誤った結論に飛びつき、ヒロインを傷つけ心から後悔というダイアナのパターンは兄のカップル涙～のほう。弟のほうは身元を隠しているという嘘が二人の間の壁になりますが、思いやりをもってヒロインの家族を含め篤くサポートしていて、傲慢で鳴らす（！？）パーマーのヒーローの中ではむしろ異色？　（それは言い過ぎ？）　でも、ちょっと拍子抜け（爆）デシタ。

  April 29, 2012

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  女神は禁じられた果実を　パム・ローゼンタール

  【送料無料】女神は禁じられた果実を ＜あらすじ＞１９世紀、大英博物館。社交界の美しき華であり人気小説家のマリーナは一人の紳士から目が離せなくなった。その質素な服の上からでもたくましい身体が見てとれ、眼鏡の奥で聡明な瞳が輝いている。彼女の住む華やかな世界の人ではない。でも…。それから数日後。マリーナはなじみの出版業者に頼まれ、晩餐会を主催することに。有名な古美術学者に原稿を依頼したいので、場を設けてほしいというのだ。ところがその学者ジャスパーこそ、博物館で出逢った彼だった。二人 はまたたく間に恋に落ちるも、一シーズン限りの関係と取り決める。それは他人の人生に立ち入って、苦労して築き上げた自分の立場を失うのが怖いから。けれ どシーズンの終わりが近づくにつれ、約束とはうらはらに想いは深まるばかり。そんなときマリーナの「忘れたい過去」を知る人物が二人の関係を…。大人の切 ない恋を描く、ＲＩＴＡ賞受賞作。オススメ度：★★★★☆  貴族の次男坊で学者になった男性と、流行の先端をいく女流作家で貴族の未亡人のしっとりとした大人のロマンスといった感じで、とてもよかったです～。とても知的だけれど、身の回りは周囲がかまってあげないといけない、過去に女性を愛したことはあったけれど報われなかった、小さい子供には不器用ながらたっぷり愛情をかける、そんなヒーローをお探しならぴったり。 ある程度人生経験を積んだ男女のロマンスだと、過去はその人物の現在を語る上で切っても切れないもの。 過去の出来事と現在の立場を守りたい気持ちから1シーズン限りの割り切った恋のはずでした。ところがそこに愛が絡んでしまい・・・切ないハーモニーでした。あとがきを読むと、この作家さんは別名義でエロチックロマンス作品でデビューしたようですね。確かに2人のシーンはさりげなく熱かったかも。でも二人の気持ちや様々な出来事が丁寧に描かれていて、この作品はヒストリカルロマンスの範疇と思います。この作品のタイトルはピンとこなかったかなー。まぁ女神はいいですが、それ以外の部分が読了後も、更にピンとこなかったかもー。 ＝＝＝＝＝＝ 7月に「The Slightest Provocation（原題）」が発売予定のようですよ。【あらすじ】19世紀イギリス。裕福なペンリー家の三女メアリーは少女時代に、ペンリー家と対立していた侯爵家の三男キットと出会った。やがて成長したメアリーとキットは恋に落ち、ロンドンに駆け落ちするものの、若いふたりはやがて破局を迎えてしまう。それから９年後、フランスの宿で運命の再会を果たしたふたりは……!?

  April 23, 2012

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  運命は花嫁をさらう　テレサ・マデイラス

  【送料無料】運命は花嫁をさらう ＜あらすじ＞誓いの言葉を口にしようとしたそのとき、聖堂の扉が開かれたー。貧しい準男爵の娘エマは困窮した家を救うため、スコットランドの裕福な老伯爵ヘップバーン に嫁ぐことになるが、その婚礼のさなか、美貌の黒髪の男が乱入する。伯爵に敵対するシンクレア氏族のジェイミーだった。彼は花嫁の身柄と引き換えにある要 求を突きつけ、エマを連れ去ってしまう。その道すがら、反発しながらもお互いを知るうち、ふたりはどうしようもなく惹かれ合うようになり…雄大なハイラン ド地方をめぐる愛の物語。オススメ度：★★★☆☆ いつかどこかで読んだようなハイランダー花嫁略奪ロマンス。テレサ・マデイラスは読めば面白いんだけど、この人でなければ書けないという「ツボ」というか作家のモエが私のツボと若干ずれているのかなぁ。設定はおいしいし、一気に読めたんだけど、読後感も悪くなかったけど、悪役は悪役らしく悪辣で、敵の婚約者という禁断のロマンスも盛り上がっていたけど、再読はしないかなぁと思う作品でした。でもこの作品が好き！という読者のかたもたくさんいらっしゃるだろうなぁという高い水準ではあったと思います。 

  April 20, 2012

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  塔の上の花嫁　アニー・バロウズ

   【送料無料】塔の上の花嫁＜あらすじ＞エロイーズは伯爵のもとに押しかけたことを早くも後悔していた。イギリスの有力者であるウォルトン伯爵がこのパリで恋に落ち、指輪を贈って求婚したのは、美人の妹であって私ではない。でも、妹は別の男性と駆け落ちし、彼の評判は危機に直面している。そして私は、大嫌いな男と結婚させられそうになっているのだ。互いの問題を解決するには、きっとこの方法が最善のはず…。「マドモアゼル、さっさと用件に入ってくれないか？」いらだたしげな伯爵の冷たく光る瞳にひるみながらも、エロイーズは意志の力を振り絞って言い切った。「とても簡単なことなんです。私と結婚してください」。 オススメ度：★★☆☆☆【送料無料】聖夜に誓う愛の短編で印象に残っていたアニー・バロウズが長編で再登場です。ほとんど全編にわたって、お互いの気持ちはすれ違い。読者にはそれぞれの気持ちが伝わってくるので、読んでいてもどかしー。その辺を楽しめる方にはオススメ、カップルのラブラブな雰囲気がお好きな方は×かもしれません。そういえば短編のほうも話は面白かったけど、ヒーローはちょっと尊敬できない人物かもと思ったことを思い出しました。

  April 19, 2012

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  ただ魅せられて　メアリ・バログ

   【送料無料】ただ魅せられて＜あらすじ＞英国の保養地バースで女学校を経営する女性クローディア。彼女は訳あって貴族を毛嫌いしていたが、ある日、ジョゼフという名のハンサムな侯爵が訪ねてく る。彼はクローディアの親友からの手紙を携えており、所用でロンドンへ行く予定のクローディアをエスコートさせてほしいと強引に頼み込んだ。やむなく承諾 したクローディアは、旅のあいだにジョゼフの人柄を知り、意外にも心を惹かれていく。しかし、彼には父親が強く推す花嫁候補が存在していた…。『ただ忘れられなくて』で開幕した珠玉のヒストリカル・ロマンス四部作完結。 オススメ度：★★★★★このシリーズは、どの作品も読みごたえがあり、どの作品も★５つだったかも。今回も期待を裏切られませんでした。過去のバログ作品の登場人物（特にベドウィン家の面々）も絡んでくるので、日本で翻訳されていない作品の内容にかかわる点は？な部分がありますが、それらについては今後の紹介を期待したいです。過去作品の主人公たちも、また今回の登場人物たちの眼からみてどんな人物なのかというような寸評ではないですが、人物評が登場人物の気持ちのなかに表現されていたり、作品のその後がわかって、ファンの方は二度美味しい作品だと思います。バログの作品に出てくる人物は完璧ではないのですが、ヒーロー＆ヒロインの眼を通して、相手のことがわかるたびに、どんどん素敵に見えてきて、周囲が霞んでくるというか（笑）盲目になっていく、そんな気持ちを読みながら改めて味わえたかなぁと思います。特にヒーローのほうは、女性なら誰でも恋に落ちてしまいそうな高位貴族のハンサムで結婚相手として文句のつけようのない男性ですが、今回のヒロインはなんといっても成功した女学校を経営している独身校長先生。一見ちぐはぐな組み合わせにも見える二人が、過去にあった出来事によって何度も出会う理由ができて、その理由ゆえに社交上のエチケットは踏み越えた会話をかわして深く知り合っていきます。バログによって張り巡らされた運命の糸がよりあわされていく様子は本当に見事というか、最後まで目が離せない展開でした。

  April 18, 2012

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  ハイランドの鏡のなかに　カレン・マリー・モニング

   【送料無料】ハイランドの鏡のなかに＜あらすじ＞ ９世紀のハイランドの戦士キアン・マッケルターは、仇敵の魔術師トレヴェインの罠にはまり、悪妖精の聖遺物である鏡のなかに幽閉されてしまった。彼ら二人 は聖遺物のおかげで永遠の命を授かり、２１世紀まで生き延びる。だが、そんな折り、偶然が重なって、鏡はトレヴェインの手を離れ、アメリカの女子学生ジェ シーのもとに送られてしまった。復讐の炎を燃やしつつ千余年を過ごしてきた魅力的な男性キアンの存在を知ったジェシーは、何とか彼を救おうとするが、鏡の 奪還をもくろむトレヴェインが彼女に迫る…。波瀾万丈の傑作ロマンス・ノベル。オススメ度：★★★★★ モニングは【送料無料】妖しき悪魔の抱擁　のシリーズの執筆に熱が入っているようで、洋書のほうでもハイランドシリーズはこの作品で止まっているようです。妖精の女王の独白を読む限りでは、あと数話は話の構想がありそうですが・・・続きを書いてくれたらいいですよね。基本的には各巻読み切りではありますが、この作品に関しては、ハイランドの白い橋からとハイランドの月の女神のそれぞれの双子ヒーローたちのご先祖のマッケルターで、なおかつ今回は双子ヒーローカップルも登場して話に絡んできますので、先に読んでいた方がより楽しめると思います。今回も面白かったですね～。ドクターになることを夢見る大学院生なのかな、普通の現代人らしい女性がヒロインですが、偶然から聖遺物であるヒーローを閉じ込めた鏡の受け取る現場に居合わせてしまったことで、聖遺物を探し求める存在から狙われることになってしまいます。逃げ回りながら絆を深めていく二人。結構笑えるのが、鏡に捉われているヒーローが不意に鏡にもどってしまうこと。いつも不死身の万能のヒーローが助けてくれるわけではないので、ヒロインが奮闘するシーンもあり、スリルに笑いをそえていたんではないでしょうか。後半は切なさもあって、すっかり物語にのめりこんでしまいました☆　オススメ。

  April 12, 2012

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  くちづけは心のままに　スーザン・イーノック

   【送料無料】くちづけは心のままに＜あらすじ＞若くして女学院の校長となり、奮闘の日々を送るエマに最大の危機が訪れた。領主の甥である公爵グレイが地代の大幅な値上げを要求してきたのだ。玉の輿を狙 う女性に辟易し、女学院を“結婚斡旋所”と呼ぶ放蕩貴族グレイと、生徒の幸せを願い、レディのたしなみを教えるエマは真っ向から衝突。ついには女学院の存 続を懸けて、どちらがより効率的な領地の管理計画を立てられるか、そしてどちらの授業が生徒たちのためになるか勝負することに。しかし口論の最中ふいにグ レイがエマの唇を奪い、事態は思わぬ展開に…！？「リング・トリロジー」シリーズ第三弾。 オススメ度：★★★★☆　★4.5 かな。過去2作では、親友たちを温かくサポートしていた若き校長先生のエマが今回のヒロインです。 笑わせられました！　特にヒロイン＆ヒーロー＋わき役の合いの手がはいり、丁々発止のやりとりが盛り上がる前半は電車など人目が気になる場所では読めないかも。 しょっちゅう読みながら噴き出してしまいましたよ。後半は、とあるメンバーの悪意で女学校存続の危機に。それぞれが知恵をしぼって行動した結果は・・・。どうぞ本編でご確認くださいね。読後感よい楽しいロマンスでした♪

  April 8, 2012

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  愛する道をみつけて　リズ・カーライル

   【送料無料】愛する道をみつけて＜あらすじ＞家政婦の職を得たオーブリーは、なにかから逃れるように荒れ果てた古城にやってくる。そこでは多忙を極める城主の伯爵に代わり、その叔父にあたる少佐が荒んだ生活を送っていた。-二年後。城はオーブリーの手腕で小綺麗に生まれ変わるも、ある日、少佐が不審な死を遂げたことで城主の伯爵ジャイルズが数年ぶりに帰還する。オーブリーの歯に衣着せぬ物言いに反発をおぼえる伯爵だったが、美しく有能な彼女に使用人以上の感情を抱きはじめる。しかし彼女はだれにも明かせぬ秘密を抱えていて…。  オススメ度：★★★★★   「今宵、心をきみにゆだねて」のヒロイン：セシリアの義理の息子が今回のヒーロー カーライル作品は、それぞれの登場人物に関係があったりするので、他の作品を読んでいると2度3度美味しいこともあります。私は関連作を読んだ時期がちょっとでも離れてしまうと、そういった人物名や関係を忘れてしまっていることも多いのですが、今回のヒーローについては、「今宵、心をきみにゆだねて」のなかで結構印象にのこっていたので、翻訳されて結構嬉しかったです。  ヒロインの人生にも、ヒーローの人生にもそれぞれ過去があり、現在の状況があって、そして未来につながっていくというのが自然に綴られていて、すごくよかった～。エピソードが縦横無尽に紡がれて、二人の人生の交差、絡み合いが小説として読んで面白い展開になっているんですよ～。 ヒロインの遠慮ないというか、小気味の良い発言も読んでいて楽しかったし、過去の事情から隠し事の多いヒロインへの信頼がゆらがなかったヒーローもポイント高かったです。オススメ。

  April 6, 2012

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  悪魔に嫁いだ乙女 　ローリー・マクベイン

  【送料無料】悪魔に嫁いだ乙女 ＜あらすじ＞両親と兄を亡くしたエリシアは、伯母の家に引き取られることになった。そんな彼女を待っていたのは、使用人以下の生活だ。伯母はエリシアの両親に三十年も 不当な恨みを抱きつづけ、復讐の機会をうかがっていたのだ。こき使われたあげく、復讐のために好色で年老いた地主と結婚させられそうになり、エリシアは伯 母の屋敷から逃げてロンドンに行くことにした。しかし、ロンドンへの道中に、悪魔と呼ばれる金色の瞳を持つ侯爵への復讐の道具として、またもや冷酷に利用 されてしまう。エリシアを待っているのは、悪魔との結婚という道だけで…。オススメ度：★★★★☆  冒頭から伯母に虐待されてシンデレラのようにこき使われるヒロインですが、決していじけていません。教養も自立心もたっぷりそなえた女性で、次から次へと厄介ごとに巻き込まれ、ドラマチックな展開に目がはなせませんでした。ヒーローは、これぞお貴族様というか、俺様で、傲慢で、自分で仕切ることに慣れていて、自分に欲しいものがあれば手に入れるのが当たり前。そんな人に初めて思い通りにならない存在ができました。他人には冷たい悪魔だと思われているものの、実際にはとても情熱的で、自分でも気持ちをもてあますほどにヒロインとはバトルを繰り広げます。かいがいしくヒーローやその家族に使える元乳母の家政婦の姿を見ても、本当に手を焼かされる、でも世話を焼くかいもあるというか、釣りあげがいのある魚というべきかも？　ヒーローもヒロインも家族同然の使用人たちとの会話には心が通っていて、そんな会話が出てくると、緊張が高まっているシーンでもとてもほっとする瞬間がありましたね。ヒーローは環境に恵まれすぎているためか、情緒的には子供っぽいというか、思い通りにならないとスネます。（笑）読者にとってはとてもわかりやすい反応でした。読んでいて退屈しない作品でしたよ☆

  April 5, 2012

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  誘惑の旅の途中で　マデリン・ハンター

   【送料無料】誘惑の旅の途中で＜あらすじ＞自由恋愛を信奉する先進的な女性のフェイドラは、父の死の間際にある約束を交わす。父がしたためた回顧録を出版するというものだった。しかしそのスキャン ダラスな原稿には母の死にまつわる秘密も記されていたため、真相を確かめようと、鍵となる地イタリアへ向かう。だが生来の自由奔放な言動が災いし、フェイ ドラをめぐって起こった決闘の責任を負わされ、幽閉される羽目に。途方に暮れる彼女を侯爵家の末弟エリオットが運良く助けてくれるが、どうやら彼には別の 意図もあるようで…？シリーズ内最高傑作ＲＩＴＡ賞受賞。オススメ度：★★★★☆ 4.5くらい深い話でしたね～。完成度高い作品でした。ヒロインの設定が今でいうフェミニストのはしりというのでしょうか、女性としての自立を重要視する母親に育てられた恋愛自由主義者？ということで、「ヒストリカルロマンス作品のヒロイン」としてはかなりの冒険ではなかったでしょうか。現代でも夫婦別姓とか、事実婚などありますが、今とは比べ物にならないくらい逆風が吹いたハズ。さげずまれても、社会からのけものにされても、自分の生き方を貫こうとするヒロインでした。これは読者を選ぶヒロインかもしれませんが、好きなひとは好きなはず。そんなヒロインと熱いバトルを繰り広げることになる侯爵家３男のヒーロー。事情があってヒロインに近づきますが、その事情とヒロインへの気持ちの板挟み、そして恋愛関係が発展してくると愛情とヒロインの主義の板挟みにもなり、苦悩します。この作品を読むと愛って全然楽しくないじゃん!!!って思いますよね。でも逆にリアルだったかも。 この事情というのは、ヒロインがそもそもイタリアに行くことになった理由にも絡み、その謎も最後には両方の側からみて、ほろ苦い結末を迎えますが、ある意味人間的というか読者納得の展開ではと思いました。ロマ読みとしては、二人の愛の苦悩が一番の読みどころかとは思いますが、この事情が作品を含蓄のある深いものにしているかなぁと思いました。読了後も余韻の残るロマンス。

  April 1, 2012

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• カレン・マリー・モニング　

  作者の公式HPはこちらハイランダーシリーズのFAQや、ファングッツも用意されているようですよ。＜ハイランダーシリーズ＞ Beyond the Highland Mist・・・ハイランドの霧に抱かれてTo Tame a Highland Warrior・・・ハイランドの戦士に別れをThe Highlander's Touch・・・ハイランドの妖精に誓ってKiss of the Highlander・・・ハイランドで月の女神とThe Dark Highlander・・・ハイランドの白い橋からThe Immortal Highlander・・・ハイランドの呪われた王子Spell of the Highlander　・・・ハイランドの鏡のなかにInto the Dreaming・・・愛の記憶ハイランダーシリーズは、今回翻訳されたのがやはり最後のようですね・・・。

  March 31, 2012

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  甘い嘘は天使の仕業 エロイザ・ジェームズ

  【送料無料】甘い嘘は天使の仕業<あらすじ>インド育ちの貴族令嬢ギャビーは、親同士が決めた貴族との結婚のために英国へ向かっていた。会ったこともない婚約者との幸せな結婚生活に夢を馳せながら。そんな彼女を港で出迎えたのはなぜか結婚相手ではなく、その兄のクイル。そもそも子爵家の長男であるクイルが結婚相手だったのだが、事故の後遺症で結婚生活が困難なため、やむなくクイルの弟に白羽の矢が立ったのだった。結婚に乗り気でない弟は洗練された女性を好む完璧主義者で、上流階級の作法を身に着けていないギャビーは、初対面から失敗ばかり。それでも婚約者に嫌われまいとけなげに振る舞う彼女を、クイルは放っておくことができなかった。そして何かとかばってあげるうちに、ふと自分がギャビーにだけ心を許していることに気づき…。寡黙で聡明なクイルに訪れた、切ない恋の物語。オススメ度：★☆☆☆☆読んでいて、いろんな意味でイタいなと思った作品。花嫁は夜の窓辺で　星降る庭の初恋　のｽﾋﾟﾝ。インドで父親から精神的な虐待気味にそだったヒロイン。父親から離れる嬉しさ一心で政略結婚の相手のいるイギリスに渡ります。肖像画でしか知らない婚約者に強い憧れを抱いています。インド育ちのヒロインは、礼儀作法のうるさい英国人としての規範からは大きく外れたイタタな失敗ばかり。これらのあらがこれでもかと列記されていてなんか可哀想に思えるくらい。一生懸命さと、思いやり深さ、愛情の豊かさで、婚約者以外には受け入れられていきます。ただいかんせん行動が幼すぎて、ヒロインの嘘には目をおおわされます。読んでいてときめかなかったかも。周囲の家族や、そして読者も、物語のかなり始めのほうで「クイルとギャビーのほうがよっぽどお似合い」と感じますし、展開に意外な部分がなくて退屈でした。サイドストーリーのフランス革命で妻と子供を亡くして亡命してきた侯爵のロマンスのほうが光っていた気がします。こちらの恋の行方のほうがよっぽど気になったのに、途中でフェードアウトしてしまって拍子抜けでした。

  March 30, 2012

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  愛は復讐をこえて　レベッカ・ウィンターズ

  【中古】 愛は復讐をこえてスーパーロマンスって「時の旅人」以外は読んだことのないハーレクインのラインかも。今回の作品はホロコーストも絡んだものすごくシリアスな雰囲気。作者の意気込みもひしひしと伝わってきました。ユダヤ人ヒロインと、祖父が大量虐殺を行った人物ということがわかって身をひこうとしたヒーロー。ユダヤ式の結婚式の行事など興味深かったことはさておき、最初ヒロインにあくまでも事情を伏せて二人の関係を終わらせ、また子供ができたために復縁という流れになったために、いつもその秘密が大きく二人の間に影を落としています。またその秘密も小さくないため、作品はかなりシリアスな雰囲気でした。 どんなことでも隠し事をされるのは嫌なものですよね、特に大事なこととあっては。真面目に読んでしまい正直疲れましたが、最後の場面でヒーローからヒロインへの形のないプレゼントは素晴らしかった！　ハンサムで大富豪で真面目すぎる以外はいいところがないように思えるヒーローの印象がぐっと上がりました。この場面のために作者はこの作品を書いたのではと思えるほどです。最後まで読んでよかった。図書館で適当に借りたので、（確か・・）「秘密と嘘」というこの作品の前にあたる作品は未読でした。どうやら今回のヒーローの妹カップルのお話のようです。そちらを読んでから、これを読んだらもっと作品が面白かったかも。図書館で見つかるようだったらそれも読もうっと。 内容には関係ありませんが、表紙の写真を選んだ人は作品を読んでな～い！

  March 27, 2012

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  すみれの瞳に公爵のキスを　ジュリア・クイン

  【送料無料】すみれの瞳に公爵のキスを ＜あらすじ＞１８１６年、ロンドン。アメリカ人富豪の令嬢エマは、ワース伯爵令嬢でいとこのベルの屋敷に滞在していた。ある日、いたずら心を起こしたふたりは舞踏会の 準備に追われる厨房を手伝おうともぐりこみ、エマはメイド服を着てお使いに行ってしまう。無事に買い物をすませたエマだったが、屋敷に戻る途中で馬車にひ かれそうになったアシュボーン公爵アレックスの甥を助け、気を失ってしまう。目を覚まし身元を訊かれたエマは、伯爵家のメグというメイドだと嘘をつくが、 思いがけないことが起こった。アレックスが彼女にそっと口づけたのだ。アレックス自身も自分の行動に驚いていた。彼女はメイドだと思いつつも、そのすみれ 色の瞳に魅了されてしまったのだ。とまどうアレックスだったが、メグを送り届けたあと、妹から伯爵家でその晩舞踏会が開かれることを知らされ、出席を決める。社交界にうんざりし、催しには顔を出さなくなっていたが、もう一度メグに会いたかったのだ。だが舞踏会に出席したアレックスが出会ったのは、メイド服 の“メグ”ではなく、社交界に華々しくデビューしたばかりの、燃えるような髪とすみれ色の瞳の令嬢“エマ”だったージュリア・クインのみずみずしいデ ビュー作。オススメ度：★★★☆☆　★３．５くらい デビュー作ということで、不要なエピソード（のようにおもえる部分）があるかなと思えば、もっと読みたいと思う部分もあり、ストーリー展開のスムーズさ、人物の肉付けなどでは若干物足りなさは残りました。が、活き活きとして少し皮肉もきいた登場人物たちの会話は読んでいて楽しく、思わず何度も噴き出してしまいましたよ。そして家族同士の絆が強いのはこの作品でも。やはりクインの持ち味はすでにしっかり現れていると思いましたし、自分自身の気持ちは自分にも周囲にもごまかしつつ、なんだかんだとほとんど一緒にいたりして行動にしっかり気持ちが表現されていたりするところなど「あるよね～」と若い恋に共感しながら読めました☆　読後感よい楽しいロマンス。

  March 24, 2012

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  ジャクリーン・フランク再読

  水、木曜日と連日テニスでちょっとお疲れ気味のためハーレクインや再読中でした。（ハーレクインは最近レベッカ・ウィンターズが多いです）トゥルーブラッドを読み返そうかなと思ったのですが、本棚をみたらジャクリーン・フランクが目に留まり、最近読んでいないな、続き出ないなーと思って手に取りました。 【送料無料】 誘惑の月が満ちるとき ラズベリーブックス / ジャクリーン・フランク 【文庫】 【送料無料】 銀色の運命が満ちるとき ラズベリーブックス / ジャクリーン・フランク 【文庫】1作目のほうが私は好みでした。人間との道ならぬ恋に悩むヒーロー、ストレートな思いが伝わってくるところがとっても印象的。普通の地味な司書が実はスーパーウーマンならぬドルイドという特別な存在で、中盤からはものすごい能力を発揮していき別人のようというのはちょっと･･･ですが、独特な世界観は惹きつけられます。2作目は傲慢な医師というか、長老のギデオンと王の妹との年の差（！？）ロマンス。過去に罪を犯した彼はかなり屈折していてひねくれているうえに、心の機微がほとんど理解できないという欠点が！　事情、心情がわかってくれば『かわいいやつ』と一瞬思ってしまうこともあるケド、ヒロインは心広すぎ。ジャクリーン・フランク公式HP（英語）※音が出ます。いかにもパラノーマル作家さんらしい雰囲気のページですよ。一度ご訪問を。洋書をチェックしてみたら、タイトルがまんまヒーローなので、ヒーローはすぐわかりました！（笑）　3作目はイライジャ（ヒロインは２作目で強い印象があったライカンスロープの女王？）　4作目はダミアン（2作目に出てきたヴァンパイア？）5作目はノア、６作目はアダムだそうです。イライジャとノアは読んでみたいですけどね～。 今後の翻訳はどうなっているんでしょうね。

  March 23, 2012

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  トゥルーブラッド10　シャーレイン・ハリス

   【送料無料】トゥルーブラッド（10） ＜あらすじ＞スーキーはフェイとの戦いを生き抜いた。しかし、多くの仲間を失い、自身も心と体に大きな傷を受け、療養生活を余儀なくされていた。それでも日々は過ぎて いく。エリックは新しく仕える王のもとで危険な勢力争いに巻き込まれ、ビルは銀の毒から回復せず衰弱する一方だった。さらにクロードが家に押しかけてきて 一緒に暮らすことになる。そんななか、エリックの作り手オッケラが新たな子供を引き連れてエリックの前に姿を現した。エリックは深く戸惑い、スーキーも言 いようのない恐怖を感じるのだった…。 オススメ度：★★★★★ シリーズも10冊目を数えて、この巻だけを評価するのはムズカシイ、けど面白い。ただ「面白い」というには複雑すぎる味わいでしたけど。目が離せないといったらいいのでしょうか。 スーキーは9巻での拷問から精神的に立ち直っておらず痛々しいし、銀の毒をうけた元恋人のヴァンパイア　ビルもどうやら重症、支配者がかわって立場がまだ固まらないらしいヴァンパイアの夫（というか恋人）　エリックや、そのエリックに関わる新メンツも話を大きくかきまわしてくれ、さらに人間界とは関係のない世界にいってしまったはずのフェイですが、人間界に残ることにしたクロードのほかにもスーキーの周囲をかぎまわっている気配が・・・。 数々の試練を経て、スーキーも変わりましたね。ただの田舎町の何も知らなかった女の子から世間（スープ社会？） を知る女性、生きるために戦う女性に。また1巻から読み返したくなってしまいました。

  March 20, 2012

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  招かれざる公爵　キャサリン・コールター

   【送料無料】招かれざる公爵＜あらすじ＞没落したスコットランド貴族の令嬢ブランディは、祖母のレディ・アデラから驚くような話を聞かされた。法の定めにより、遠縁のイングランド公爵イアンが、 ここペンダーリー伯爵家の爵位と領地のすべてを引き継ぐことになったというのだ。顔さえ見たこともない異国の公爵…ただでさえ内気なブランディは思わず不 安に身を震わせた。数日後、領地内を爆走する見慣れない馬車に、ブランディと妹は危うく轢かれかける。あろうことか、馬車から降り立った公爵イアンは貧し い身なりの二人を気遣うどころか、コインを投げて立ち去った。オススメ度：★★☆☆☆ ロマンス＋殺人未遂事件という少しサスペンス色もあり初期作品に手を入れたもの、ということでしたが、毒というか個性ある面々と人の度肝を抜くような発言は現在の作品にも通じるコールターの特性かも。登場人物多数で若干話の運びにぎこちなさもあり、物足りなさが残りましたが、素朴で世間知らずながら自分をしっかりもっているヒロインが自分の心に正直に突き進む様子はほほえましかったかも。若干納得がいかなかったのが、公爵の婚約者の行動。冒頭から公爵との婚約に並々ならぬ意気込みを感じさせていたにもかかわらず、自分から破棄というのは・・・。現代の婚約とは違うわけで、婚約破棄は大スキャンダル＝キズモノのはずで、すぐ次の男性とというのはありえないのではという気がしました。想定よりあっさりと退場してしまい、ちょっと残念。

  March 18, 2012

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  彼女たちの麗しき恋事情　ローリー・フォスター他

  【送料無料】彼女たちの麗しき恋事情＜あらすじ＞地味でお堅い女教師ナタリーは、ある秘密を抱えている。それは、同じアパートに住むセクシーな男性ジェット・サッターと夜ごとベッドをともにしていること。存在すら知らずにいた甘美な世界を彼に教わり、退屈だったナタリーの生活は一変した。だが、いつかはジェットとの関係も終わるのだと思うと胸が痛むようになり…。人気作家ローリー・フォスター作『昼の顔、夜の顔』他、スーザン・ドノヴァン作『プライベート・バカンス』、そして期待の新星ヴィクトリア・ダールが綴る衝撃作『誰にも言わないで』の３編を、豪華収録。オススメ度：★★☆☆☆　ダールのみ★3.5。感動はなかったけど独創的で印象的。ローリー・フォスターメインの短編競作集かなと思いますが、最後のヴィクトリア・ダールが短いながらも強烈な印象を残してすべてをさらっていったという印象です。これホントMIRA文庫ですか？（笑）ダールのみがホット指数振り切るような、それもアブノーマルな路線で攻めてくる（笑）とは驚きでした。【送料無料】ひめやかな純真ではまだ本性（！？）を隠していたのか、編集者の意向で突っ走ることにしたのか・・・。そこんとこ興味あります。嗜好が人とは違うだけで、人物は真っ当、社会からも認められ、自分も努力しているというのがとても好感度高く、ロマンス的風合いになんとか作品を押しとどめていたのではないでしょうか。

  March 16, 2012

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  ふたりきりの花園で　トレイシー・アン・ウォレン

  【送料無料】ふたりきりの花園で＜あらすじ＞裕福な実業家の娘グレースは、知的で聡明でありながら婚期を逃がし、もうこのまま一生独身の身でいいと思っていた。そんなある日、書店で容姿端麗な貴族 ジャックと出逢う。気さくで家柄もよい彼は社交界の人気者、自分など相手にするはずもないのに、なぜか行く先々でジャックに再会し、求愛されてしまう。グ レースは戸惑いながらも華やかな外見とは異なる彼の知的な一面にも触れ、次第に心を許すように…だが結婚式の直前、ジャックがグレースの父親とある取引を していたことが発覚して！？-。オススメ度：★★★★☆ 目立った悪役が出てくるわけでもなく、二人の関係が中心のため展開は地味ですが、かなり好みの作品でした。前半は、ヒロインの父から借金の帳消しのために「娘に内密に」娘と結婚するようにと迫られたヒーローが、誘惑を仕掛け、ヒロインがまんまと恋に落ちますが、ヒーローも一緒の時間を過ごすうちにヒロインに惹かれていきます。ところが後半は、状況が一変。ヒーローに対して愛情を抱いていたがゆえに強い幻滅、嫌悪感、怒りを抱くヒロイン。自分に気持ちを再度向けてもらおうと静かに努力します。タイトルにもある花園、表紙の写真がとても大きな意味をもつことになります。最初恵まれた家柄、容姿、知的さと3拍子揃った貴公子、羨望の的のヒーローですが、本当に読者が彼に恋に落ちてしまう気分になってしまうのは、花園のエピソードを読んでからかも。関係が破たんギリギリのところでも、なんとか踏みとどまり、努力する二人の苦しみは人間的に感じられましたし、前半より成長していたことに説得力がありました。お父さんの心情をもう少し読んでみたかったかな・・・。そもそものきっかけとなった賭博に強いヒーローが負けたのは、詐欺を仕掛けたのではというような気もするんですけど、実際はどうだったんでしょうね。

  March 14, 2012

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  キンドルとIPAD

  電子機器にはとんと疎い私がこんな日記を書いたら詳しい方のお叱りを受けるかもしれませんが･･･IPADを店で見てきたらしい母が、タブレット（というより読書リーダー）を欲しい気持ちが盛り上がってきているようで、「キンドルとIPADどっちがいいかなぁ」と聞いてきました。読書家だけど、携帯を使いこなせているとはいえない機械オンチな母には・・・字も拡大できるし、白黒だけどe-inkで目が疲れにくいと聞くし、やっぱりキンドルでしょ？　もう少しで日本語版が発売されるかもしれないんだし、自分が欲しい出版社のデータ本がダウンロードできるリーダーじゃないと意味ないですよね。楽天が対抗馬を出してきて、機能+出版社が同じくらいなら安いほうにすればいいし。ただよっぽど店頭での印象がよかったのか、どうしてipadではだめなのかと聞いてくるので、私もキンドルは実物をみたことないし、説明するために図書館で借りた参考書を２冊読んでみることにしました。【送料無料】電子書籍の基本からカラクリまでわかる本ネットなどでもキンドルの使いかたや購入のしかたなどを紹介されているサイトをちらっとみたことはあったのですが、この本ではipadやキンドルの買い方からはじまって、ボタンなどの名称や操作方法、本の購入方法など親切に紹介されています。これなら私がいま販売中のキンドルを買っても、キンドル本は買って読めるかなと思いました。他にもいろんなことが書いてありますが、本の中盤からはただ操作が知りたい人には難しすぎる内容だったかも。【送料無料】 IPAD VS.キンドル 日本を巻き込む電子書籍戦争の舞台裏 BRAIN ON THE ENTERTAINMENT BOO / 西田宗千佳 【単行本】電子書籍リーダーの開発の歴史？から始まって、いままでの業界の経緯？がつづられています。普段はこういった電子機器にはまったくうとい私なので、へーーということばかり。ipadとキンドルのどちらを買おうかと迷っている人には、それぞれの機能や特徴が詳しく説明されていてわかりやすいのでは。ipadはリビングで使うコンピューターで、読書リーダーの機能も含まれている、そしてキンドルは読書リーダーのみの機能であるというようなことが整理されていたので、私も母にそのように説明しました♪他にもどういう人がキンドルを買うのではという予想もあり、興味深かったです。

  March 13, 2012

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  令嬢の危険な恋人　ローラ・リー

  【送料無料】令嬢の危険な恋人＜あらすじ＞何者かに命を狙われたリリーは、エージェントとして活動した六年間の記憶を失ってしまった。エージェントになる前にはイギリス貴族の令嬢として暮らしていた彼女は、失われた記憶を取り戻せぬまま、もとの生活へと戻った。リリーを見守るのは、エリート作戦部隊に属するトラヴィスだ。かつて、彼女とともに任務にあたっていた彼は、記憶のないリリーが任務を遂行できるかを見極めなくてはならなかった。新たな作戦に有用な人材と認められなければ、リリーは危険要因とみなされてしまう。姿の見えぬ敵の存在もあるだけに、リリーの行く手には大いなる危険が待ち受けていて…。「（エリート作戦部隊）」シリーズ第四弾。オススメ度：★☆☆☆☆　悪者は相変わらず胸が悪くなるような悪辣ぶりで、ホットシーンてんこ盛りでしたが、メインストーリーはなんだか普通っぽくって物足りなかったゾ。あれれ？　（精神的に）あやうい（失礼！）んじゃないかというようなギリギリ感がローラ・リーは持ち味だと思っていたのに（！？）。過去の作品ではヒーローがエリート作戦部隊への忠誠心を試され、恋人への愛情と板挟みになり、苦悩する場面にページを割いていた感じがしますが、今回はその点でヒーローの気持ちが揺れていなかったし（他の隊員がもう何人も結婚してますもんね）。その分ヒロインが苦悩してたかな。今回はヒロインが諜報員としての６年間の記憶を喪失してしまい、身を守るすべをなくし、自分は誰なんだろうと過去の記憶を強く求めるストーリーで、これって過去を消して捨て去ろうとするヒーローたちと逆に思えるなぁなんて思いながら読んでました。 ローラ・リーは普通じゃ面白くない！（普通の作品は他の作家さんのを読めば良いので）　もっと危ない方向へ！　GOGO！（爆）とか思っているのは私だけ？

  March 10, 2012

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  火の鳥と幾千の夜を　リサ・クレイパス

  【送料無料】火の鳥と幾千の夜を＜あらすじ＞殺人罪で祖国ロシアを追われ、ロンドンへと亡命したニコラス公爵。７年の歳月が流れ、彼は生まれもっての美貌と桁外れの財力でロンドン社交界の女性を虜に していた。しかしニコラスの心は誰にも揺らぐことはなかった。ただ一人、エマをのぞいては。ロシアの伝説の火の鳥のごとく真赤な髪をなびかせる彼女は、ス トークハースト家の令嬢。出会った頃はまだおてんばだった少女も、いまや美しい大人の女性へと成長していた。彼女と結ばれることこそ運命ー。エマと出逢っ た瞬間からそう信じ、ようやくその想いは実を結んだ。しかし、氷の心を持つことで過酷な人生を生き抜き、手段を選ばず欲しいものを手に入れてきた彼には、 本当に手に入れたいエマの心も、愛し方さえもわからず…。暗い一族の歴史を背負う、冷酷なロシア貴公子が最後にたどりついた愛とは！？オススメ度：★★☆☆☆　クレイパスファンではなくても、最後まで読ませるレベルだけど・・・「眠り姫の気高き瞳に」の続編。眠り姫ヒーローの娘が今回のヒロインで、眠り姫ヒロインを執拗に追跡していたロシア人公爵が今回のヒーロー。このシリーズはロシア人がカップルの片割れだったり、ロシア情緒もふんだんに織り込まれているせいか、クレイパスのほかの作品とは作品の雰囲気も、登場人物たちの思考も、かなり異なる印象を受けました。作家の意欲作というか、試行錯誤している様子がうかがえます。（作家自身イギリス人ってわけではないですが）イギリス人貴族社会からみてもロシアは異国、外国人、異文化という意識なんですねぇ。イギリスとロシアは王室同士は婚姻関係を結んでいる印象を勝手に持っていたのですが、それってロシアの近代化が進むもっと後の話なのかなぁ。クレイパスが話のなかに織り込んでいた公爵が結婚相手を選ぶために農家の娘に集まるようお触れを出すなんて、「白鳥の湖」を思い出しましたが、実際にロシアであった話なんでしょうか。興味深かったです。ともあれ、肝のロマンスのほうですが。クレイパスファンではなくても、最後まで読ませるレベルだとは思いますが、正直今回のシリーズは個人的にはイマイチでした。特に今回は親に虐待され、拷問され、国外追放となって深いトラウマを抱えるヒーローの心がどうやって癒されていくのか、ヒロインに心を開くことができるのか、というのが見所と期待していましたが、まさかのタイムスリップもしくは前世という形での解決でしたので、本当にがっかりでした。またそちらも幸せではないため、読了後もなんだか重苦しい気分に・・・。ロシア人の直接の知り合いがいないので、本当に迷信深かったり、前世を信じたりということがあるのかどうかはわかりませんが、そういった世界観に不慣れなこともあるのか、その理屈についていけなかったかも。

  March 5, 2012

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  恋するアリス　ダイアナ・パーマー

  恋するアリス ハーレクイン・ディザイア D1400 (新書) / ダイアナ・パーマー/作 杉本ユミ/訳＜あらすじ＞法医学調査員のアリスは、仕事で訪れたジェイコブズビルでハーリーという名のカウボーイと最悪の出会い を果たす。金物店から飛び出したハーリーがアリスにぶつかり、売り言葉に買い言葉で、大げんかを繰り広げてしまったのだ。「もしあなたが花婿ショップで売 りだし中でも、買わないわ」そう言い放ったアリスだが、翌日、彼への印象は百八十度変化する。若者に絡まれているところを助けようとしてくれた、その勇敢 さと優しさに触れ、気づいたときには彼に恋していた。男性経験がほとんどないアリスは、駆け引きなどできず、思ったままをハーリーに伝えた。私と結婚しま しょう、と。-長年脇役としてシリーズを盛り立ててきたハーリーの物語。引き続き糸まみれの日々。昨夜は久しぶりに「恋するアリス/ダイアナ・パーマー」を再読。このヒロインは、知的職業についていて都会で完全に自立していて、繊細な心を隠すためにとはいっても外交的な感じで今までにいな いパーマーヒロインだったかも？　他の巻とまたがる殺人事件の解決のためにアリスがジェイコブスビルを訪れているので、他の関連作を読んでいないとかなり 消化不良かも。ヒーローのハーリーもすっかり頼れる大人になって・・・。イキがっていた青年が素敵に変身。傲慢なそぶりはまったくなくて、したがって後悔 も懺悔もなく、かなり拍子抜け（！？）　。もちろんそんな素敵なヒーローもいいのですが、パーマーには傲慢ヒーローを期待してしまうんですよねぇ。

  March 4, 2012

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  侯爵の甘く不埒な賭け　ロレイン・ヒース

   【送料無料】侯爵の甘く不埒な賭け ＜あらすじ＞1888年。英国に襲来した近代化の波で貴族の中にも財政難にあえぐ者が出始め、侯爵のマイケル・トレメインもその一人だった。膨大な借金に加えさらに多額の資金を必要としていた彼は富豪米国人達の前で自らを競売にかける。落札者は銀行家のジェイムズ・ローズで、彼はマイケルに次女のケイトを宛がった。情熱より愛情を重視するケイトは初夜に臨んで果してマイケルに要請する。愛情のない人とは床を共にしない、せめて妻の好みの色を知らなければ、と。マイケルは要望に応えようとするが……。RITA賞作家が贈る、ロマンティック・タイムズ誌英国ヒストリカル賞受賞の正統派ロマンス！オススメ度：★★★★★最高に面白かった！　１作目「【送料無料】公爵の危険な情事」も面白かったけど、切ない雰囲気がより好みだったかも。１作目の伯爵令嬢ヒロインが付添人としてサポートしていた姉妹の妹ケイト、読書好きの彼女が今回のヒロインです。結婚に愛を求めていながら、家族からの圧力とおそらく現実逃避で便宜結婚に踏み出したアメリカ人の富豪令嬢ヒロインと、誰からも愛されず、爵位以外の財産をもたず、とある事情で財産が必要になり、自分を花婿としてオークションにかけることにした侯爵。最初はヒーローが誰にも愛されない環境で育ち、とてもドライに、結婚にも愛を求めてもいないように思えます。またヒロインも結婚に愛を求めている割には、なぜかすべてに投げやりで、本の世界に没頭しています。 財産を得るために便宜結婚したのに、肝心の財布のひもはヒロインが握っていて、ヒーローが最初にもくろんだようにすぐに手元に使えるお金が入りませんでした。お金を渡すためにヒロインが要求したのは・・・。ヒロインの要求にとまどいつつも、一生懸命努力するヒーロー。最初はお金がほしいからなのかと読んでいて一種興ざめの心地もしますが、後半その事情があきらかになるにつれて、ヒーローには別の光があたり、ストーリーにも一気に深みが感じられてきます。ヒーローの気持ちの変化が丁寧に描かれていてとてもとってもよかったです。 １作目では、その鬼婆ぶりで存在感絶大だった銀行家のジェイムズ・ローズの奥さんですが、今回は娘のヒロインがわりあい話の初めのほうで結婚してしまったためにそれほど顔だしなかったですね。おそらくヒロインの姉ジェニーのロマンスがあるとすれば、出てきそうな予感。ただとんでもない性格だけではない事情もあるようなので、読者にとって憎らしい存在だけでは終わらなそうですが・・・。

  February 23, 2012

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  約束はエメラルドの航路に　ジュリー･ガーウッド

  【送料無料】約束はエメラルドの航路に＜あらすじ＞１８１６年ロンドン。セント・ジェイムズ侯爵ネイサンは今夜、妻をさらうはずだったー。１４年前、国王の命により１４歳で宿敵の娘サラと結婚したネイサン。花嫁はまだ４歳の幼子だった。以来一度も会っていないが、このまま後継ぎをもうけず契約が無効になれば、約束された契約金と土地は手に入らない。のぞまぬ誓いを果たすため、サラを強引に連れ去ろうと真夜中に邸に赴くと、窓からサラが降ってきた。あまりにも美しい女性に成長していた妻に目を奪われるも、彼女は邸を抜け出しどこかへ向かうところだった。あとをつけたネイサンは心ならずもサラの無謀な計画に巻きこまれることになり…。オススメ度：★★☆☆☆ ガーウッドのリージェンシーシリーズ第3弾。特に「【送料無料】夜に招かれた守護天使」 ヒロインは今回のヒーローの妹にあたるので、ヒーローに助言をしたり、なんやかんやストーリーに顔出ししています。無垢で無邪気なヒロインに無口で無骨なヒーローといういつものパターンですが、今回はどうも気分がノラなかったなーという印象。体調のせいかもしれないので、後日再読しますが、海の上で繰り広げられるヒロインの無邪気な（しかし笑えない）失敗の数々。すぐ泣いて男たちを困らせるヒロイン・・・。ガーウッドの初期作品ということもあり、執筆当時求められていたヒロインと今と少しずれているからかとも思いましたが、他の作品は楽しく読めるので、それだけが理由ではないかも？　大好きなガーウッド作品でしたが、若干消化不良です。

  February 21, 2012

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  盗まれた魔法　メアリー・ジョー・パトニー

   【送料無料】盗まれた魔法 ＜あらすじ＞１８世紀イギリスー悪事を繰り返すドレイトン男爵の城に囚われたメグ。醜い容姿で、「ぼんやりメギー」と呼ばれ、誰からも相手にされず暮らす彼女は、あるとき森で真っ白なユニコーンに出くわす。吸い寄せられるように彼女に身を委ねてきたその優美な生き物に、メグは体の奥が熱くなるような初めての感覚を覚えた。そのとき、ユニコーンが仕掛けられた罠にかかってしまい…。「魔導師」たちを描いたロマンス、続篇。 オススメ度：★★★★☆　メアリー・ジョー・パトニー　ファン、ファンタジーやパラノーマル好きなら☆４つ、魔法はあまり･･･と言う方には3.5くらいかな 1作目「【送料無料】今宵、魔法をかけて」を読了したのが結構前でストーリーを忘れていた（爆）ので、再読の上、読みました。1作目で道を外れかけたヒーローのバリスター卿と行動を途中まで共にして、途中からは追跡していた人物が今回のヒーローです。 パトニーのいままで翻訳されてきた中でも、このシリーズは主人公たちが魔導師たちということで、魔法がありの世界なので、好みが分かれる作品かもしれません。 前作は歴史を変えてしまうかもしれないほど（！）強力な魔術を持つ人物たちが、歴史の行方を変えよう、またよりよい歴史を作ろうと行動していくので、「もしもあのときあの人がこういう行動をとっていたら、戦いで勝っていたら」という歴史上のもしも、という面白さがありました。そんな背景の上で、お互いに愛情を抱きつつ、お互いに信じる道を進むことで、深く傷つけあう部分もあり、あれほど愛し合っていた二人がどうして？　というような方向に･･･。戦いもからんでくるので、作中の雰囲気は厳しい状況も続き、ラストはハッピーエンドながらほろ苦い余韻。2009年7月に書いていた感想はこちら 今回は、ヒーローが敵の術中にはまり、ユニコーンに変身してしまうということで、まるでファンタジーのようなストーリーでしたよ。変身という異能力を発揮していますから、パラノーマル作品とも言えるかも。主人公ふたりにはお互いに惹かれあう絆のようなものが最初からあるにもかかわらず、ユニコーンの呪いを解くには処女の血が必要だということで、ずっとずっとジレンマ状態のヒーロー（笑）。前作のヒーローヒロインも、危ういところの助太刀など、いいところで顔出ししています。今回のヒロインは魔法で奴隷にされていて、そんなヒロインの心情からは、パトニーの虐待された人物への関心や問題意識が強く感じられました。 ファンタジー系ということで敬遠される方もいるとは思いますが、読了後も印象に残るせりふが私はありましたので、ファンの方なら読んでおいても損はないかも。（でもやっぱり魔法とか好きではない人は・・・受け付けないかなぁ） あとがきの様子だと、続刊が翻訳されるのは売れ行きしだいというところでしょうか？　読みたいなぁ。 

  February 18, 2012

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