遠い故郷 シェリル・レビス
【中古】 遠い故郷 シルエット・スペシャルエディションN819/シェリル・レビス(著者),鴨井なぎ(訳者) 【中古】afb「リトル・ダーリン」で自分の赤ん坊を、子供の父親の車の中に置いてショーガールへ応募するためにラスベガスへいっってしまったリタがヒロイン。リトル・ダーリンのカップルたちのその後もこの作品で明かされています。貧しさから抜け出すために、あこがれのショーガールへ転身を遂げた彼女ですが、職業と自信、多少の貯金を得た今欲しいのは娘とのつながり。顔をあげて娘に会えるようになろうと、仕事をやめ、高校の卒業資格のための学校に通い、ダンス学校を作ろうと帰郷する彼女ですが・・・後悔のない人生なんてないと思うけれど、このヒロインの過去はちょっと、いえかなり特別??? 本作でも作家さん、攻めてます。攻めてますよ~。普通なら感情移入が難しい設定のヒロインですが、話が進むにつれて不思議と彼女の正直な話しぶりやカラっとしたユーモアが心地よく感じられるようになってきました。リトル・ダーリンの中の彼女と、本作の彼女と、同じ人物なんだけど、違うんです。『なんでこんなことできたんだろう?』振り返ってみて、そういう風に思うことってあると思う。ぎこちないながらも、娘の養母となってくれたコニーやコーディネーターのルーとも友情らしき関係を築いていっていて、娘のために大人になろうとする彼女の努力と受け止めてくれる女性たちも素敵。オリヴィアの時は、ほぼ一人で子供を作ったようなものでしたが、ボイドとなら子供も幸せに育つのではとエンドマークのそのあとを想像したりしてしまいます。この作家さんの作品の読み心地はうっとりではないんですよね、登場人物たちの苦闘を、手を握りしめ、時には涙しながら読むって感じ。普通のハーレクインよりも3倍くらい読了に時間はかかるのですが、密度は濃いです。goodreadsによると、このNo Guts, No Glory というシリーズ作品の第3作目は、The Older Womanという作品で、今回のハンディキャップヒーローには鬼看護婦のように思われていたミーハンがヒロインみたい。患者の回復を促すために、わざと車いすを隠してしまったり、心理的ショックをうけているヒーローのために面会時間外でもヒロインを会わせてあげる配慮をみせたり、本当に彼の回復に寄与していたのは誰だったのかズバっと本人に指摘したりと辣腕ぶりを発揮していましたが、予想もしない人物が主役を張っていきますね~。第4作は、Medicine Manで、タイトルからしてもそうですが、ちらっとあらすじをみるとヒーローがナヴァホのハーフのようです。