Romance夢紀行

[読書感想] カテゴリの記事

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  その唇に触れたくて　サブリナ・ジェフリーズ

   【楽天ブックスならいつでも送料無料】その唇に触れたくて [ サブリナ・ジェフリーズ ]＜あらすじ＞ミナは准男爵だった父親を無実の罪で処刑され、子供時代を過ごした瀟洒な屋敷も奪われた。首謀者は屋敷の元の所有者フォーカム伯爵。いつか父の復讐を果たすと心に誓いながら、今はミナという偽名を使い、薬草に詳しい村の娘としてひっそりと暮らしている。そんなある日、伯爵が大怪我をしたとの知らせが入り、呼ばれたミナは仕方なく屋敷に向かうー伯爵の命令に背けば、この土地にはいられなくなるから。だが怪我のせいで高熱にうなされる伯爵の美しい裸体を目にした途端、ミナは憎しみを忘れ…。オススメ度　★★★☆☆デボラ・マーティンという別名義で出版されていた初期作品を、大幅に手直しして復刊されたものだそうです。初期のハーレクインヒストリカルを彷彿とさせる歴史スキーなニュアンスが強く感じられます。ジェフリーズらしい会話のウィットや軽さは萌芽が感じられますが、全体的には時代的背景から作品の雰囲気は少し重めかも。社会が安定していないがゆえにどこか先行きの見えない時代の雰囲気というか。このごろ人気のリージェンシーではなく王政復古時代なので、書き込まれた歴史背景に少し違和感を感じる方もいるかも？　リージェンシーに物足りなさを覚えている方にはお試しいただきたいです。個人的にはリージェンシーは食傷気味で、もっといろいろな時代を読みたいです。ストーンヴィル侯爵のばばさまとかお気に入りなんですが、ジェフリーズ作品の特徴の活き活きとしたというか行動的で個性的なキャラクターはすでにこの時期からなんですね。脇役たちも、身分と個性が若干不似合いかなと感じることがありましたが、ユニークでした。ロマンス面では、両親を殺され復讐に燃えるヒーローが、ひょっとしたら敵とつながっているかもしれないと疑う謎めいた女性に惹かれてしまう。逆にヒロインのほうも父の仇かもしれないヒーローに惹かれつつ、自分の正体がバレたら身の破滅。どちらも信頼の最初の一歩が踏み出せません。お互いの背中合わせのアンビバレンスが読みどころのひとつかなと思います。じりじりしながら二人を見守ってあげてください☆ヒーローは貴族でありながら親のない平民の子どものように苦労して育ち、辛い過去もあるようで、個人的にはそのあたりをもっと読みたかったなぁ。その痛みを作中でヒロインが癒してあげられたらもっとよかったのに。ヒロインが庶子だと思っている間は愛人にしか考えていなかったヒーローも（当時の常識とはいえロマンス作品としては）減点！　信頼の大事な一歩が愛情からではなかったという点でも、話の流れとしては自然でもラストの満足感にややかげりがあったかも。

  July 27, 2015

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  伯爵の優雅な暇つぶし　イザベラ・ブラッドフォード

   【楽天ブックスならいつでも送料無料】伯爵の優雅な暇つぶし [ イザベラ・ブラッドフォード ]＜あらすじ＞美しく社交的な異母姉ジュリアとは対照的に、地味で社交には興味のないガス。ガスは亡き母の代わりに屋敷を切り盛りする役目を担っている。その屋敷に、ジュリアに求婚するため、ハーグリーヴ伯爵がやってきた。しかし彼は、求婚前に落馬して脚の骨を折ってしまう。ジュリアには、他人を看病するという考えはない。彼の面倒を見るのは、必然的にガスの仕事となった。ガスにとって不運なことに、伯爵は怪我をしているからといっておとなしくするタイプではなかった。静かな田舎屋敷は、彼のせいで引っ掻き回されることになりー。オススメ度　★★★☆☆ 初邦訳かなと思って検索してみたら、「公爵との出逢いは木の上で」の作家さんですね。読んだのに作家名を失念していました（爆）、そちらは2012年の作品です。タイトルからは放蕩者のヒーローが余裕で田舎の貴族の令嬢を誘惑するのかなと思いきや、甘やかされたぼっちゃまの成長ストーリーのような具合で、読む前の想像と違ったのですがそれなりに面白く読めました。同じ姉妹でも（異母姉妹でも）こんなに出来が違うのかと愕然とさせられる浅はかな姉については、この人がいながなければロマンスが成立しないとしても、あまりにも酷すぎて現実にはありえない内容に作品からリアリティを削いでいたかも。ロマンス作品ではよく戦争でハンディキャップを負ったヒーローが社交界を嫌って田舎屋敷にひっこんでしまうとか、若い女の子に顔を背けられたとか気絶されたというような設定はよく見る（というか私の好み）のですが、それだとどちらかというとヒーローのナイーブさとか傷つきぶりを表現するようなシチュかなと思いますが、この作品では貴族社会でハンディキャップを持つ人物がつまはじきになったり哀れみの対象になったりするというような表現をされていて微妙に他と違う切り口で、印象的でした。貴族社会のゆりかごという社交界の役割の一面からすると遺伝病などは残酷だけれどしょうがない部分もあるのかなと思う一方、ケガは遺伝しませんから、特権階級の恵まれた人々の傲慢さなのかなと思ったり・・・。あくまでも創作世界とはいえ、過去の傷痍軍人さんや貴族のヒーローの心情を改めておもんぱかってちょっとブルーになりました。  【中古】 公爵との出逢いは木の上で ラズベリーブックス／イザベラブラッドフォード【著】，寺尾まち子【訳】 【中古】afb

  July 26, 2015

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• ダイアナ･パーマー再読

  オークション落札者のかたとパーマーの話題になり、「砕かれた情熱」のタイトルが挙がりました。どんなあらすじだったかすぐにぴんと来なかったので、検索してしまいました。それでも思い出せず、折角の機会なので（爆）マイ本棚から古い版を発掘して再読しました。ついでにその隣にあった「いくつものジェラシー」も再読。この作品では、すごーくみじめで不幸なヒーローの娘がロマンスこじらせ隊（仮）として重要な役割で出てきますが、パーマー作品でここまで憎らしい子どもが出てくるのはあまり記憶にないかも。パーマーの数あまたいる傲慢ヒーローのなかでも極めつけではと思える傲慢身勝手ぶり、その結果の不幸ぶりがかなり印象的な作品です。最初読んだときは女の子のことはあまり気にしておらず、ロマンスの劇的展開に注目していましたが、何度か読むうちに、子どもは環境と愛情次第でいかようにも変化するというメッセージも強く感じるようになりました。あとヒロインはまるで聖女のような女性ですが、問題が起こったときに逃げてしまい、幸せを逃してしまいました。幸せは自分で掴み取らなくてはと勇気付けられる作品かも。さらにその隣には「かなわぬ初恋」もあって・・・。あと少し読んだら、ハーレクインの比較的最近の作品か文庫の新刊に戻ろうと思います。

  July 21, 2015

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  氷の仮面溶かして　再読

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】氷の仮面溶かして [ キャスリーン・ケネディ ] コミックス「妖精国の騎士」とか大好きだったので、超絶美形のエルフというと魔法を操り、感情を超越しているような、そんなイメージがあったのですが、こちらの作品のヒーローはハーフということもあり、エルフの父親からの強烈な圧力に耐えつつ、心を麻痺させエルフらしいクールさを装って生きています。そんな冷静さが解凍されていくのが本作の見所のひとつともいえると思うのですが、ファンタジー作品で、かつロマンス色もたっぷりという雰囲気は、なかなかありそうで少ない気がします。（そういえば、ローレルKハミルトンのメリー・ジェントリーも魔法に満ちたファンタジーの世界でした。逆ハーレム状態なので、ロマンスとはちょっと違うかなと思う部分もありますけど、本当に雰囲気があって面白い作品。続きがとってもとっても読みたいのにその後の音沙汰はなく、翻訳は期待できそうにありませんねぇ。思いっきり途中で止まってしまっている洋書、あらすじを忘れないうちに再開しないとかも）再読して、改めて続きが気になったので、今後の翻訳紹介に期待をこめて、 次回作以降発表された作品タイトルを公式HPから転載します。＜シリーズ名　THE ELVEN LORDS＞１　THE FIRE LORD'S LOVER（氷の仮面溶かして）２　THE LADY OF THE STORM３　THE LORD OF ILLUSION短編　THE ASSASSIN'S LOVER　リベリオンの暗殺者がヒーローのようです。暗殺者の自分に殺されるイメージを魔法でみてしまったヒロインは、ヒーローに心を許そうとせず・・・amazonのebookで１ドル、7/3現在は123円で購入できます♪　楽天koboは119円。【はじめての方限定！一冊無料クーポンもれなくプレゼント】The Lady of the Storm【電子書籍】[ Kathryne Kennedy ] 【はじめての方限定！一冊無料クーポンもれなくプレゼント】The Lord of Illusion【電子書籍】[ Kathryne Kennedy ] 【はじめての方限定！一冊無料クーポンもれなくプレゼント】The Assassin's Lover【電子書籍】[ Kathryne Kennedy ] メルマガ特典？？？過去の購入実績の特典？？？なのか謎ですが、電子書籍200円クーポンがIDあてに届いていたなーと思って詳細をチェックしてみたら、電子書籍を合計2,000円以上おまとめした購入時でないとつかえないクーポンでした。明日からの楽天お買い物マラソンの電子書籍7％オフのほうは電子書籍1500円以上のお買い上げが必要なようです。クーポンの割引内容はひょっとしたら電子書籍の購入実績などによって異なるものが届いているかもしれませんね？私の場合ですが、電子書籍は一気に何冊も購入することはないので、クーポン利用のハードル高いように感じますが、コミックスや文庫の大人買いをする方なら余裕なのかなぁ。皆さんはいかがでしょうか。

  July 3, 2015

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  ＜番外＞ティアリングの女王　エリカ・ジョハンセン

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】ティアリングの女王（上） [ エリカ・ジョハンセン ]＜あらすじ＞“跡継ぎの石”をもつケルシーはティアリングの女王の一人娘。人里離れた森で存在を隠されて育てられていたが、１９歳になった日、騎馬の近衛隊が彼女を迎えにきてすべてが変わる。都へと向かい、亡き母の跡を継いで女王の座につくのだ。だが、堕落した叔父の摂政や隣国の支配者“赤の女王”が旅を始めた彼女の命を狙っていた…。国を救う過酷な試練を課せられた気高き少女を描く、華麗なファンタジイ・シリーズ第一弾！amazonでオススメリストの上位に来ていたので読んでみました☆　あとがきによると、エマ・ワトソン主演で映画化決定しているようです。ラストを読んで「ええ、ここで終わり！？」と思ったら全3部作構成の第一作目。ロマンスはいまのところ香りすらほとんどありませんが、第3作くらいには期待できそう。といってもまだ第2作のThe Invasion of the Tearling が2015年6月9日に発売されたばかりのようなので、エンドマークが日本語で読める日は遠いかも。赤子のときに母親である女王の信頼できる夫婦の手にゆだねられ、世間から隔絶された田舎で大切に育てられます。物語はヒロインが19歳の誕生日を迎え、王国からの迎えがくるところから始まります。自分以外は誰も信用できない四面楚歌の状態から、どうやって女王としてたっていくのか、また自分の民を守れるのか。現実にぶつかってショックを受けながら、襲撃されながら、周囲への思いやりを忘れずに、何度でも立ち上がるヒロイン。ヒロインの王国をむしばむ悲劇が読んでいて痛いです。上下巻読了後に、上巻の最初のシーンを読み直して、涙。続きが気になります。

  July 1, 2015

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  エイラ読了後

  エイラ読了後、家族が泊りがけで出かけたりしていたのと、たまたまテニスコートが６月後半は落選していて練習頻度が減っていてまとまった読書時間が確保できた（＋体力温存効果）で久しぶりにかなりハイペースで新刊＆積読本を読み進めています♪　【楽天ブックスならいつでも送料無料】今宵、心惑わされ [ グレース・バローズ ] グレース･バローズの「今宵、心惑わされ」は、地位に伴う責任、持参金、家族、腹黒い父親、ヒロインその他の恋愛模様とかなり色々盛り込まれていましたが、最後はうまくまとまっていて、一気読みでした。禁断の相手にどんどん惹かれていく様子がとってもよかったです。しばらくしたら再読するかも。【楽天ブックスならいつでも送料無料】荒野の花に囚われて [ パメラ・クレア ]パメラ・クレアの新刊は、読んでいて背景になる歴史の設定や生活の描写などかなり研究されて、自分のものに消化しているのかな、しっかり登場人物たちがその瞬間を生きているように思えてしまいます。人間描写にはややロマンスフィルターかかっているかなと思いますが、これが処女作と知って本当に驚き。とても読み応えありました。そういえば今回のヒーローもヒロインもかーなーりー酷い目にあっていました。痛みや試練を乗り越える強いヒーローたちです。すごく好きな作家さんなのですが、読むのに気合が必要なので既刊も全部手元においているのですが、なかなか再読できないんです。あとがきで作者の闘病をしりました。今後のご健康をお祈りしたいです。  【楽天ブックスならいつでも送料無料】愛しき放蕩者 [ ジョアナ・リンジ ]ジョアンナ･リンジーのこの作品、10年前くらい前にカナダに短期間いたころ新古書を洋書で買っていたのですが、結局読めないので処分してしまったのでした。日本語で読めて嬉しい♪　内容には関係ありませんが、このシリーズの表紙好きなものが多いんです。今回の風景写真も素敵だなーと思ってながめています。シリーズ７作目となると、過去の登場人物も入り乱れ、みなさんのその後がわかってこれぞシリーズ作品の醍醐味かなと思います。今回はあの生意気でかわいい少年だったジェイミーが、貴族社会にも立派に適応（？）し、いっぱしの放蕩者として登場していることからして、クスっという感じですが、さらには自分は自由なひろーい海で泳いでいるつもりが、ヒロインの無意識の網にかかってだんだんと引き寄せられていく様子がもうたまらなく楽しかったです。

  June 28, 2015

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• エイラ最終作聖なる洞窟の地　読了

  とにかく、よく働くヒロイン。薬は煎じる、狩もする、子供も育て、家族のような動物の面倒もみて、宗教家としての訓練もある。人からうらやまれるような素敵なだんな様もいて、本当にエイラはスーパーヒロインであります。物語ではありますが、約3万5千年前の生活をリアルに想像できて、なんて便利な時代に生きているんだろうと思ったり、時代が違っても人間の営みは変わらないんだなと思ったり、社会的な生き物の人間の行動とか、差別・嫉妬の気持ちとか、地震でみなしごになってしまい家族以外の集団で暮らすことになったアウトサイダーのエイラの視点で改めて考えたことも多かったです。まいにち毎日、本を読みながら泣いてわらって ぐいぐいと読み進めてきたシリーズでしたが、とうとう最終巻を読了しました。あまりにもあっけない終わりに、エンドマークが「続く」にみえてしまって、公式HPもチェックしましたが、これで終わり？？？　なんだか物足りない。エイラが死ぬまでは続かないとしても、シリーズ全体で投げかけられてきたいろいろな問題が物語のなかで解決せずに終わってしまっているように思えました。ただ膨大な調査と知識と、作業量がうかがえる文章に、作家さんも限界かな・・・。なんだか第6作の聖なる洞窟の地に限っては、ジョンダラーとエイラの間については以前のトラブルの焼き直しに思えて残念でした。おまけに余りにも愚かな浮気？相手の選択！！！　でも仕返しとしてエイラのとった行動もとても褒められない！！！　過去の巻にくらべると、テーマは生殖で男性のはたす役割や当時の家族観への一石といった深さのあるテーマは含みつつ夫婦間のゴタゴタ、ゼランドニとしての修練など盛りだくさんで、こじんまりとまとまってしまい、シリーズ最終作としての盛り上がりには欠けていたかなと感じました。唯一懐かしいライオン族の彼が顔出しして、グッジョブだったので、その辺が嬉しいポイントだったかも。個人的に残念だったのは、氏族との交易の可能性などにも触れられていたのに、その線は拾われなかったこと、エイラの夢で氏族に残してきた息子ともう一人の息子が殺しあうようなシーンがあったような気がしたのですが、あくまでも夢は現実ではないというようなことでその場は収まり、結局息子が出てこなかったのと、その夢が示唆していた出来事が私にはよくわからなかったことです。あと私の予想では（大ゼランドニが非常事態で亡くなり）エイラが大ゼランドニになって終わるかなーと思っていたので、それは外れてしまって残念です☆　最初から６部作を予定していたということで可能性は低いと思いますが、続き読みたいですねぇ。

  June 22, 2015

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  エイラ再読中

   【楽天ブックスならいつでも送料無料】野生馬の谷（下） [ ジ-ン・M．アウル ]面白すぎてページをめくる手がとまらず、寝不足気味。印象的なシーンのいくつか以外はストーリーなど忘れてしまっているので、ほとんど初読に近い状態で楽しんでいます。昔、読んでいたのは評論社版で、大陸をかけるエイラまで読了していたため、今回「大地の子エイラ」の中巻まで再度そちらで読み直していたのですが、シリーズ最終作まで刊行されたのは集英社版だったということと、こちらが原作に忠実な翻訳だとウィキにあったので、途中から集英社版に乗り換えました。 昨日、野生馬の谷下巻まで読了したところです。 集英社版の表紙見返し部分に作者からのメッセージがあり、そこでこの作品はもともと大人のために書かれた作品だったということを知りました。今回集英社版の「野生馬の谷」を読んでみて、文学としては自然な流れでも児童書としては赤裸々過ぎる表現が沢山あったと感じたので、子供のときに評論社版を読んで、今回集英社版を完全翻訳で読めて、私自身は良いタイミングでそれぞれの出版社に紹介していただいたのかなと思いました。初読時には自分の年齢に近いエイラと一緒に暮らしたり冒険したりする気分でしたので１巻ではプラウドにひどくいじめられたとか、2巻でははじめて同族の男性と出会えた、というようなエイラの視点で漠然と話を捉えていたのですが、今回読み直してみるとエイラを育てていく氏族のひとたちの困惑、しきたりと恩義にゆれる氏族長プラドの悩み、プラウドの嫉妬に狂った行動なども理解できるし、エイラも子供だったり、生意気だったりということで周囲からのしっぺ返しがあったのだなぁとも感じたり、むしろ本人をとりまく人々や、ひととのかかわりやなどに面白みを感じつつ読んでいます。ともあれエイラは普通では耐えられない試練を乗り越えていくことで、鋼のように鍛えられてすばらしい女性に変化してきているなぁと思います。運命の男性と出会い、これから二人の前にどんな試練が待ち受けているのか、さらに読みすすめたいと思います♪  ＝＝＝＝＝＝＝wiki　ジーン・アウルのページから転載＝＝＝＝＝The Clan of the Cave Bear（第一部、1980年出版） 評論社版：大地の子エイラ（上・中・下）―訳：中村妙子 邦訳出版1983年 集英社版：ケーブ・ベアの一族（上・下）―訳：大久保寛 邦訳出版2004年The Valley of Horses（第二部、1982年出版） 評論社版：恋をするエイラ（上・中・下）―訳：中村妙子 邦訳出版1985年 集英社版：野生馬の谷（上・下）―訳：佐々田雅子 邦訳出版2004年The Mammoth Hunters（第三部、1985年出版） 評論社版：狩りをするエイラ（上・中・下）―訳：中村妙子 邦訳出版1987年 集英社版：マンモス・ハンター（上・中・下）―訳：白石朗 邦訳出版2005年The Plains of Passage（第四部、1990年出版） 評論社版：大陸をかけるエイラ（上・中・下）―訳：百々佑利子 邦訳出版1993-1994年 集英社版：平原の旅（上・中・下）―訳：金原瑞人 邦訳出版2005年The Shelters of Stone（第五部、2002年出版） 評論社版：未訳 集英社版：故郷の岩屋（上・中・下）―訳：白石朗 邦訳出版2005-2006年The Land of Painted Caves（第六部、2011年出版） 評論社版：未訳 集英社版：聖なる洞窟の地（上・中・下）―訳：白石朗 邦訳出版2013年=======＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

  June 11, 2015

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  花嫁になるための4つの恋物語　リサ・クレイパス他

   【楽天ブックスならいつでも送料無料】花嫁になるための4つの恋物語 [ リサ・クレイパス ]＜あらすじ＞ろくでもない放蕩者を１年も待ち続けてしまったリディアン。母親の頼みで渋々舞踏会に出た彼女は、そこでまばゆいばかりにハンサムなエリックと出逢うが、 「僕がその男を忘れさせてやる」と突然キスをされてー（リサ・クレイパス「愛の誓いはひとつだけ」）。・・・スピンオフ作品　「あなたを夢みて」　デレク妹の仕返しをするつもりが近眼のせいで大失敗をし て、思わぬ結婚をすることになってしまったレイチェルだったが…（キャサリン・アンダーソン「眼鏡の花嫁が愛を見つけるまで」）。医学を勉強するグウェン ドリンと余命わずかだと宣告された伯爵が結婚をしてー（ロレッタ・チェイス「悩める伯爵と赤毛の魔女」）。・・・スピンオフ作品　「悪の華にくちづけを」　バーティ、デレク、ジェシカ、ジュヌヴィエーヴ、アヴォンビル公爵ほかに名作『炎と花』のスピンオフ、キャスリー ン・Ｅ．ウッディウィス「巡り逢うまで」を収録。４人の人気作家たちが描く、色とりどりの恋の物語。オススメ度　★★★☆☆ スピンオフ作品のファンなら、読めば楽しめるので★4かも。あとがきで訳者のかたが周囲に好きな作品を聞いてみたら好みがばらけたと書かれていましたが、私は4作品のなかでは、「悪の華にくちづけを」ヒーローのデインがちらっと、そしてなんと歩く迷惑者バーティが脇役で出演していた「悩める～」が一番面白かったです。バーティに親友がいるとは！！！！（言っちゃわるいけど、それもマトモな・・・笑）ヒロインはジェシカの従姉妹で、肝のすわり具合も変わり者具合もいかにもあの一族らしさと解釈でき、納得。なんて男前なの！（女性だけど）　ヒーローが自分の死を覚悟していて子供を得るための便宜結婚をするという点でアン・グレイシーの「氷の伯爵」をちょっと思い出しましたが、チェイスの作品のほうが後味がよかったかも。キャサリン･アンダーソンは久々に読めて嬉しかったですね～。目が悪く、家事ができないヒロインが突然おとこ所帯を切り盛りすることになって失敗を繰り広げるドタバタと楽しい作品。でも長編の感動作が読みたい。クレイパスは・・・それなりに面白くよんだのですが、ページのほとんどを割かれていたメインロマンスよりも、余白に書き込まれたサイドロマンスのほうが読了後印象に残っています。 デレクのイメージが違ったかも。

  June 9, 2015

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  傷だらけの逃亡者　モライア・デンスリー

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】傷だらけの逃亡者 [ モライア・デンスリー ] ＜あらすじ＞夜ごと見る悪夢、そして体には無数の傷痕。父親のもとから逃げ、偽名を使ってメイドとして働いているものの、ソフィアは心と体に残る傷から逃れることはできない。もし父親に見つかったら、どんな罰を受けることになるのかー自分はなぜ、こんなに怯えて生きなくてはならないのだろう。真の自分を隠して生きる彼女の日々は、屋敷の主人であるデヴォン伯爵との出会いで変化した。彼と過ごすうちに、本当の自分が表に出てくるのがわかった。そして、生まれて初めて興味を覚えた男性がデヴォン伯爵でー。 オススメ度　★★★★☆傷つけられたヒロインがメイドとして潜伏した御屋敷には、あまり姿を現さない不思議な主人がいて・・・。二人とも試練を乗り越えてきたサバイバーで、目に見える傷も見えない傷もたくさん負っています。一般の枠にはまりきらない二人が出会って、お互い自分が傷つけられた事情から、相手に踏み込めない、踏み込ませたくないのに、ぐいぐい惹かれあってしまう引力が感じられてよかったです。自分らしくいても居心地がよく、最悪の自分をみせても嫌いにならないでいてくれる、そんな愛を二人にはこれからも育んでいってほしいです。途中大怪我を負ったり、治療シーンがあったり、血が飛び散るようなシーンも含まれますが、素敵なロマンスでした。＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ 今回のヒーローに似たハンディキャップを持つ作品で、すぐ思い浮かんだのは下の2作です。これらもとてもレベル高く、作者の気合のこもったロマンスだと思いますので、未読の方はぜひ。【楽天ブックスならいつでも送料無料】はじめての愛を知るとき [ ジェニファー・アシュリー ]   【楽天ブックスならいつでも送料無料】嵐に舞う花びら（上） [ ローラ・キンセイル ]

  June 7, 2015

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  Midnight Promises　リサ・マリー・ライス

   【はじめての方限定！一冊無料クーポンもれなくプレゼント】Midnight Promises【電子書籍】[ Lisa Marie Rice ] 天才級の孤高のオタク女性と、孤独で世話好き料理好き保護欲ＭＡＸな元ＳＥＡＬ男性のロマンス。フェリシティは旧ソ連を極秘亡命した学者の娘。ポートランドに初めてできた友人らしき存在を訪ねるためにやってきましたが、飛行場でナイフを突きつけられ、誘拐されそうになり、怪我を負わされつつ自分のIT能力をフル回転させその場を逃れ、匿ってもらえそうな唯一の場所へと逃げ出します。悪天候のなか、大量に失血した状態で戸口に倒れこんだフェリシティを受け止めたのは、アルファセキュリティ社で同僚であるジャッコに会いに行っていたメタル。看護兵？としての訓練をSEALで受けていた彼は、何者かに追われている様子の彼女を献身的に介護します。生まれて初めて友人といえる存在に囲まれて過ごすことになったフェリシティ。自分を追ってくる謎の存在を明らかにし、排除するためには、いままでひたかくしにしていた自分の秘密を明かさなくては・・・。 ＝＝＝＝＝＝＝＝＝ 社会性ほぼゼロ？なのにIT能力は天才的なヒロインが超・面白い。メガトン級の破壊力・トラブル創造能力・ハッカー力に、普段は冷静なはずのアルファセキュリティの面々もたじろぎまくり。美人で頭がいいけど気取らないヒロインと許容力あるヒーローの交わす会話がよかったです～。※お姫様抱っこを含む元ＳＥＡＬによる親密な看護ケアを追体験されたいかたは、ぜひどうぞ！！！　  ＝＝＝＝＝＝＝＝＝6/8 シリーズ続編？　Midnight Secretsが電子書籍で発売予定♪　これは買わねば。【はじめての方限定！一冊無料クーポンもれなくプレゼント】Midnight Secrets【電子書籍】[ Lisa Marie Rice ]

  May 18, 2015

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  リサ･マリー･ライス　Midnight Vengeance　読了♪

  【はじめての方限定！一冊無料クーポンもれなくプレゼント】Midnight Vengeance【電子書籍】[ Lisa Marie Rice ] ミッドナイトシリーズの続編第1弾中編。ミッドナイトの部下で元SEALのジャッコのロマンス。読みきりですが、最後のエピローグで次回作のプロローグとかぶる場面がありました。次はミッドナイトの別の部下メタルのロマンス「Midnight Promises」。さらに来月にこのシリーズの新刊が予定されているみたい。 身分を偽り、ポートランドで潜伏中のローレン。インテリアデザイナーのスザンヌと一緒に完成させた仕事の披露パーティに出席してしまったために、再び自分の身に危険がせまっていることを感じ、逃げ出すことを決意します。逃亡すれば新しい土地で透明人間として顔のない生活をせねばならないことは確か。その前にさびしい夜に思い返すことのできる熱い思い出が欲しい、この4ヶ月いつも振り返ればそばで見守ってくれていたジャッコと・・・。  という感じの滑り出しのおはなしでした☆　展開にメリハリがあるので、わからない単語があっても（そんな単語だらけでも）雰囲気で読み進められた（爆）ので読みやすかったです。今回はヒロインの職業柄色とかアート系の用語が若干多かった気がします。クーポンがあったからいつか読もうと購入したのに、読了できて自分でもびっくり。作品の面白さにひっぱられた感じです。読みたいから定価で買ったはずの「Lover Enshrined」がさわりでとまってしまっている（・・・）んですが、次が気になるのでリサマリ買ってしまうかも。今度のヒーローは看護衛生兵？？？のようです。【はじめての方限定！一冊無料クーポンもれなくプレゼント】Midnight Promises【電子書籍】[ Lisa Marie Rice ]

  May 4, 2015

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  魔女の血族　デボラ・ハークネス

   【楽天ブックスならいつでも送料無料】魔女の血族（上） [ デボラ・ハークネス ]＜あらすじ＞１６世紀エリザベス朝ロンドンへのタイムウォークを経て、幻の写本“アシュモール７８２”の恐るべき秘密に触れたダイアナとマシュー。現代へ戻り愛する者 の非業の死を知らされた二人は、迫り来る戦いのため写本に隠されたクリーチャーの種の起源を読み解くべく、イェール大学のラボに協力を仰いでＤＮＡ解析に 着手する。そんななかヨーロッパで起きた連続殺人事件の意外な真犯人が明らかになり…。オススメ度　★★★★★ 昨日メール便で届きました。これまでにはりめぐらされた伏線が回収されていて、一作目、2作目があって今作があるのかと、大筋では納得・満足の最終巻。枝葉の部分で読者の想像に任せるということなのでしょう、結末がはっきりしない、そこはどうなったんだと感じたところもありましたが、登場人物もものすごい数ですし、自分で想像するのも楽しいですよね。焦点がぼけなくてよかったんではないかと思いました。読了してみると、脇役たちの行動や台詞も意味深だったり、深読みできる箇所もあり、最初の登場シーンでキライになった人物が違う方向からの光を浴びて同じ台詞にも好感を感じるようになったり、タイムトラベルの前後での脇役たちの変化とか気になることも多いんですよね。またはじめから読み返さねば。

  May 1, 2015

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  夢見るキスのむこうに　リンゼイ・サンズ

   【楽天ブックスならいつでも送料無料】夢見るキスのむこうに [ リンゼイ・サンズ ]＜あらすじ＞夫と一度も結ばれぬまま未亡人となった若き公爵夫人エマ。寝室での作法を何も知らないエマは気づいていなかったが、彼女と夫との結婚の儀式は“完了”して いなかったことが発覚した。喪に服したのも束の間、領地や爵位を守るため、エマは騎士アマリとの性急な結婚を王から命じられるー。武骨な騎士と、自由闊達 な貴族の娘。ぶつかりあいの絶えないふたりだったが、互いを知るにつれ、いつしか心も体も深く惹かれあっていく。だが結婚直後から、アマリが何度も命を狙 われて…？オススメ度　★★★☆☆ まえがきを読むまで知りませんでしたが、リンゼイ・サンズのデビュー作だそうです。デビュー作って良くも悪くも強く作家さんの個性とか主張とかが出るかなぁと思うのですが、作品全体にただようユーモアとヒロインの元気のよさ、絶対ハッピーエンドなどは他のシリーズなどにも共通している要素かなぁと思います。そういった雰囲気が楽しみたくて読んだのですが、（サスペンス面のつじつまは全く追及しないとしても）やはりストーリー的にぎこちなさがあちこちに見受けられて、一瞬しらけてしまうときがあり、お話の世界に浸りきれなかったかも。ちょっと残念です。でも結婚して２年なのに無垢すぎるヒロインとか、苦労して騎士となったけど女性にはなれていないヒーローとか、その二人が王様からの命令で結婚することになったとかいう設定+楽しくすっとんきょうな会話などサンズらしさは十二分に盛り込まれているので、ファンの方なら楽しめる作品ではないかと思います。脇役もわいわいとにぎやかな作品でした。

  April 18, 2015

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  地上より永遠へ　シャロン・サラ

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】地上より永遠へ [ シャロン・サラ ] 来客その他でゴタゴタしまして新作の文庫が読めず、「地上より永遠に」が再販されたみたいということで久々にシャロン･サラのハーレクインの普段ほぼ読み返さない作品に手が伸びていました。彼女の作品のなかでハーレクイン系では「傷ついたレディ」がロマンスを重視してセレクトするならお気に入り作品としてすぐタイトルが浮かぶのですが、「地上より永遠へ」は作品としてはベストではないと思うけれどシャロン・サラの信念がハーレクインのスタイルを通してストレートに表現されているかなぁと思いました。日常生活でつかれきったとき、おとぎ話や奇跡を信じたいと思っているときに、「こういうことがあってもいいよね」と癒されるお話という気がします。そういえば先日読了した「雨が降ったら、ぼくを思い出して」。どちらの作品でも命の刻限を意識させられましたが、この作者さんとのスタンスの違いをまざまざと感じました。絶対的な存在を信じるのか、自力で立ち直るのか、というと矮小化しすぎかなぁ。シャロン･サラのあとにキャサリン･コールターの「夜の炎」や「月あかりに浮かぶ愛」を読んだら、あまりにも悪がどぎつくて、あまりにも無垢さが簡単に踏みにじられていて、やや気持ちが消化不良気味です～。カーラ･ケリーは不幸や苦難にも真正面から向き合っているというか地に足が着いているというか・・・新作もあっという間に読みましたが、またすぐ読み返して考えたいです。

  April 12, 2015

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  籠の中の鳥のように　ジュリアン・ドナルドソン

   【楽天ブックスならいつでも送料無料】篭の中の鳥のように [ ジュリアン・ドナルドソン ]＜あらすじ＞十七歳のケイトは、いまにも死にそうな病気持ちの老人との結婚を強要されるなど、母親に人生を支配されている。母の手から逃れ、おばとともに遠いインドの 地へと旅立ちたい彼女は、自由を求めた賭けに乗ることに決めた。しかし、賭けに失敗した先に待ち受けるのは、母親のどんな願いも抵抗せずに受け入れねばな らないという未来だ。幼なじみのヘンリーが愛するブラックムーアの屋敷に招待されたケイトはそこで母親との賭けを実行することにしたが、スキャンダルにま みれた彼女の家族のせいでうまくいかずー。オススメ度　★★★☆☆　★３．５「ありのままの自分で」が、タイトル勝ちかなと思いきや結構面白く読めたので、今回の作品も入手してみました。プロポーズの場面でここまでキュンキュン（死語？）させられたのは久しぶりかも。キス止まりなので周囲の慎み深い方にも安心して布教できます、たぶん。 前半、ヒロインの自己中心的な思考回路が気になって「ここから逃げ出したい」という願望に共感できなかったのですが、背景の事情やそれぞれの秘密が明らかになるにつれて捨て鉢めいた行動や思考にも同情めいた気持ちがわいてきました。過去と現在がいったりきたりでちょっと読みにくさを感じましたが、ヒロインとヒロイン親友（ヒーローの妹）とヒーローという幼馴染３人の関係の変化がよく伝わってきました。筆者のあとがきから推察するに、ラストは違うパターンを考えていたのかなと思うのですが、私は読んだエピソードはとってもよかったかなと感じました。ロマンス作品ではハッピーエンドが読みたいですもの。

  February 16, 2015

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  氷の仮面溶かして　キャスリーン・ケネディ

   【楽天ブックスならいつでも送料無料】氷の仮面溶かして [ キャスリーン・ケネディ ]＜あらすじ＞エルフによって七つの領に分割された１８世紀イギリス。修道院で育った乙女カッサンドラは、人々を虐げる領主を暗殺するため、その息子ドミニクの花嫁となった。シルクのような長い銀髪と黒水晶の瞳をした、心を持たない美しき夫。だが、ともに夜を過ごすうち、カッサンドラは彼の中に人間らしい優しさを見つけ…もうひとつの英国を舞台にした、めくるめくファンタジック・ロマンス！！オススメ度　★★★★☆　ファンタジーの雰囲気が抵抗ない方なら★４、ふだんファンタジーを読まない方なら★３ファンタジー風味のヒーロー解凍ロマンスでした。魔法のただよう世界の雰囲気は気楽に味わえます。そうそう、謎めいたドラゴンも出てきていました。イギリスが７つに分割されたことになっていて、そのうちの「炎の領」が今回舞台となっていました。ロマンスとしては一応くぎりがついていますが物語は導入。結構面白く読めたので、今後どう展開していくのかとっても気になっています。著者公式HPシリーズ名はTHE ELVEN LORDSだそうなので、それぞれの地域が今後順番に舞台となっていくのかな？　いまのところ第３作まで出版されているようです。

  January 30, 2015

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  不本意な婚約は冬の朝に　アン・グレイシー

   【楽天ブックスならいつでも送料無料】不本意な婚約は冬の朝に [ アン・グレイシー ]マッケナの新刊は出荷作業中～！　届くまでに、積読本が何冊読めるかな。それほど期待していない作品や軽めの作風のものは手をつけやすく読了しやすいため、近頃はお気に入りの作家さんの作品を積んでしまっています。昨日はバログを読了しましたが未読本が３→２になったところ（涙）。本意ではないものの、レベルの高い作品を連続して読めてちょっと贅沢な気分に浸っています。昨夜はチャンス・シスターズ２作目を読了しました。それぞれが辛い目にあってきた四姉妹のなかでも、特に過去になにあったのではという印象だったダマリスがヒロイン。いままでの作品でもエジプトやインドなど西洋世界からするとエキゾチックな場所にルーツや過去をもつヒロインがいましたが、今回は中国でした。壮絶に苦労してきた過去をもつヒロインと、何不自由ない貴族子弟、それも推定爵位相続人でもある恵まれた立場のヒーローという違いすぎる二人。「結婚したくない」というところだけが共通点、最初は結婚を求めてくる世間に対しての共同戦線としての偽装婚約から始まりますが・・・ 辛い過去があってもくじけていないヒロイン、好きな人を守るためには立ち上がります。読んでいて爽快さを感じました。ヒーローも懐の広さをみせて◎　ロマンスの内容もよかったですが、章ごとに引用されているジェーン･オースティン、特に「癒される道がどこかにあるとすれば、それは傷ついた場所にほかならない」（エマ）は本当にぴったりだし、作品でもよく表現されていたと思いました。＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ amazonで検索してみたら、最新作「The Spring Bride」 は6月2日発売予定のようです。表紙画像とあらすじももう見ることができます。ヒロインはジェイン。今まではみんなの一番の妹的な存在でどちらかというと幼い印象の彼女。社交界シーズンで素敵な男性と出会って、惨めで貧しかった過去とはまったく別の安定したよい家庭を築きたいと願っている女性がつかむ幸せがどんなものになるのか楽しみ♪　ところで原題はシンプルですね、The Autumn Bride、The Winter Brideときているので、たぶん最終作のタイトルはThe Summer Brideと想像するのが自然かも。そしていかにも夏のイメージにふさわしい一番元気で破天荒なロマンスになりそうなあの二人がたぶんラストを飾るんですネ☆

  January 21, 2015

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  月下に咲くは恋の華　シャーレイン・ハリス/ナリーニ・シン

   【楽天ブックスならいつでも送料無料】月下に咲くは恋の華 [ シャーレイン・ハリス ]＜あらすじ＞ある凄惨な事件で心身に傷を負い、故郷を飛び出したライラ。都会でひとり、本名を誰にも明かさず、類まれな美貌を冴えない服装に隠してひっそり暮らしていたが、そんなときにショーンと出会うー近代的なこの街で人間と共存している、ヴァンパイアのひとりだ。美しくも恐ろしい存在のはずなのに、ショーンといるとなぜか無性の安心感に包まれ、ライラはいつしか心癒やされていく。今ふたたび、過去の悪夢が背後に迫りつつあることなど知らず…。Ｃ・ハリスの“トゥルーブラッド”番外編とＮ・シンの未邦訳作品を、豪華収録！シャーレイン・ハリスのトゥルーブラッド番外編と、ナリーニ・シンの未翻訳作品の中編集ということで、どちらを楽しみにしていたかというと断然ナリーニ･シンだったのですが・・・ 読了してみればシャーレイン・ハリスはヴァンパイアロマンスの王道をいく作品で大きな花丸、ナリーニ・シンは×ではないけど、読みたいと思っていた「Lord of the Abyss」が読めたという大きな満足感はあったものの、尺の関係もあってかファンタジー世界のオリジナルさという点や脇役のエピソードなど物足りなかったです。唯一よかったかなと思ったのは、ヒロインが世界を救ってくれるヒーローを待っているだけではなく、悪の権化から自分も痛い目にあいつつ逃げ出し、戦いにも一緒に赴いていること。このあたりはナリーニらしい設定かなと思いました。作家さんも本人の萌えの志向や実力UPのため、いろいろ冒険してみることも必要なんだと思いますが、個人的にはサイ＝チェンジリングやアーカンジェルシリーズのほうがずば抜けて面白いので、ファンタジー路線ではなく、既刊シリーズの続編をもっと読みたいなぁと感じました。シャーレイン･ハリスの作品はトゥルーブラッドの番外編ということでしたが、スーキーやエリックなどは登場していませんでした。太陽教団とか、物語世界の設定などは共通しているのでシリーズを読んでいるとより深く楽しめるかなぁとは思いますが、登場人物のクロスオーバーなどはなく（あったとしても私はわからなかったのですが全然気になりませんでした）、この作品だけで完結しているのでこれだけ読んでも大丈夫だと思います。トゥルーブラッドはずっと面白かったのに、結末が思った方向と違った！！！　がっかりだった！！！というヴァンパイアロマンスファンのかたに、むしろとってもオススメかなと思います。

  January 10, 2015

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  クリスマスの幸せ星　カーラ・ケリー

   【楽天ブックスならいつでも送料無料】クリスマスの幸せ星 [ カーラ・ケリー ]＜あらすじ＞1812年ーーローラ・オルティスの人生は18歳にして突如、天国から地獄に変わった。名高い会計士だったはずの父親が横領と町の人々への詐欺の罪で捕 まったのだ。彼女に対する世間の態度は一変。屋敷も家財道具も奪われたローラに優しい声をかける者はなく、彼女は自身の下着までもが売られる悪夢に打ちひ しがれながら、辛辣な蔑みに耐えるほかなかった。そんなローラに手を差し伸べたのは英国軍医トーマス。長身で気高き名医は、すべてを失ったローラを救うた め結婚を申し込み……。3世代に渡り、ある一族の奇跡を描いた珠玉作。 オススメ度　★★★☆☆　ロマンス作品だけど、ロマンス作品というよりも文学作品に近いかも？あらすじで紹介されていた第一話からはヒロイン中心のストーリーを予想していましたが、読んでみるとヒーローが主役お話でした。第二話はその子供世代の女性が主役、第三話はさらに孫世代の男性が主役というかんじに構成されていました。それぞれ時代の背景がお話にも反映されていて、とても興味深かったですが、反面あまりに現実的というか逼迫した要素も多く、登場人物に共感できるときめき・・・・の要素はほとんどなかった気がします。恋に浮かれる心の余裕やそれを許す事情のようなものといいますか。でも登場人物たちの美徳や感性が伝わってくる細かいエピソードが本当に素敵。読了後も考えさせられます。このそれぞれのお話での出会いや出来事、主人公たちの判断が作者の考えるクリスマスの精神を表しているのかな、と。カーラ･ケリーの作品ではまだ現代物を読んだことがないのですが、（発行されているのかどうかわかりません）どうして作者が過去の時代に小説の背景をおくのか、それは現代世界では表現しにくい、もしくは昔はあって、今はなくなってしまったものを思い出して欲しい、そんな気持ちもあるのかなと思ったりした作品でした。

  January 6, 2015

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  黒伯爵との結婚　ケイティ・マカリスター

   【楽天ブックスならいつでも送料無料】黒伯爵との結婚 [ ケイティ・マカリスター ]＜あらすじ＞アメリカからイギリスにやってきたジリアンは、初めて参加した舞踏会に『黒伯爵』と呼ばれる男が参加していることをいとこから聞く。黒伯爵ー前妻を絞め殺 し、撃ち殺し、刺し殺したと噂される残忍で冷酷なノーブルは、“官能の帝王”や“アドニス卿”と言えるほどに魅力的だ。妻殺しの噂はあれど、ジリアンは彼 にキスしたくてたまらなくなる。噂の主のノーベルは、ずっと社交界を避けていたものの、世継ぎを産んでくれる女性を求めて舞踏会に参加することにした。そ の催しで、彼はジリアンと出会いー。突っ込みどころ満載というか、そこが大事でしょ！という肝心な場面での登場人物の心の機微や描写がすっとばされていたり、エピソードのつじつまや細かい点を追求しない私でも「え？」というような点がぼろぼろとあり、同人誌なのかな？？？と感じるレベルで、更に極め付きにパラノーマルじゃないのに幽霊！　にもかかわらず、妙な魅力があったかも。まずヒロインの破壊力というかトラブルを引き寄せる力は想像すると笑えました。最後まで常識や理屈抜きで、自分の理屈で行動して、ヒーローを振り回す様子も読んでいて楽しかったです。でもすべての面で、もう少し読者を説得してくれてもいいんじゃないですかと感じる作品でした～。なんで行かず後家に近いヒロインはほとんど知らないヒーローと結婚したの？　とか考えはじめてしまうともう読み進められないので、作品のユーモアあふれる雰囲気を楽しめる方にオススメ。 

  December 21, 2014

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  伯爵令嬢の恋愛作法シリーズ　サブリナ・ジェフリーズ

  MIRA文庫から発行されたサブリナ・ジェフリーズの伯爵令嬢の恋愛作法シリーズですが、１－２巻読了後に最後の１冊「ジュリエットの胸騒ぎ」は購入したもののずっと積んでしまっていました。そのうちシリーズ自体の流れを忘れてしまっていて、読み返すことを考えるとまた先延ばしということになっていました。いま奥付をみたら1巻が発行されたのが2012年2月でした。先日扶桑社のシリーズでサブリナ・ジェフリーズの作品を読みたい気分が高まったので、勢いで1巻から再読。忘れっぽい私は完璧に新作の気分で楽しめて（爆）読了していた１，２巻はそれぞれ1冊の代金で２度美味しかったかも。どの作品のヒロインも、クセがありましたね～。1冊目はシェイクスピアかぶれのじゃじゃ馬で、２冊目はマナー本にしがみついているぎすぎすした女性、3冊目は男性不審に陥った美女。身分だったり、財産だったり、事情がお互いに不釣合いに思える男性と、 それぞれが火花を散らしながら恋に落ちていって、パートナーに影響されて成熟していく様子が楽しかったです。カップルの組み合わせと設定の妙をかんじるシリーズでした。タイトルもそれぞれシェイクスピアのタイトルをもじってあって、こういう遊びはとっても楽しいですね♪　シリーズ全体のどたばた感やどことなく劇を感じさせる展開もシェイクスピアを意識しているのかなぁ。シェイクスピア作品はよく知らないのでわかりませんが、内容もオマージュみたいなものなのかな？　知っているとより楽しめる作品群かもしれませんね。　【楽天ブックスならいつでも送料無料】お気に召さない求婚 [ サブリナ・ジェフリーズ ]【新品】【2500円以上購入で送料無料】【新品】【本】【2500円以上購入で送料無料】うたかたの夜の夢　サブリナ・ジェフリーズ/著　小長光弘美/訳  【楽天ブックスならいつでも送料無料】ジュリエットの胸騒ぎ [ サブリナ・ジェフリーズ ]

  November 18, 2014

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  愛と悲しみの貴婦人　モイラ・クレアモント

   【楽天ブックスならいつでも送料無料】愛と悲しみの貴婦人 [ モイラ・クレアモント ]＜あらすじ＞幼い頃に両親を亡くしたイアンは父の友人カリン伯爵に引き取られた。その家にはイアンと同じく両親を亡くして引き取られてきたエヴァがいた。ふたりは成長 するにつれ惹かれ合うようになる。だが、エヴァは伯爵の遺言に従い別の男性と結婚。イアンは軍人としてインドへ旅立つ。それから三年後、帰国したイアンは エヴァを訪ねるが、彼女は病院に幽閉され、アヘン中毒になっていた…。ヴィクトリア朝期の暗部を背景に、狂おしいばかりの情熱が交錯するゴシック風味満点 のヒストリカル・ロマンス！オススメ度　★★★★☆　★４寄りの3.5 原題はThe Dark Lady　とあるように、読み応えはあるけどダークでした～。あとがきで作家さんが「嵐が丘」「ジェーン・エア」などをリスペクトしているというようなことが書かれていたので、あの暗さを志向しているのだなぁと納得。いつも楽しく明るい作品ばかりでは飽きてしまうので、こういう作品も私はウェルカム。そしてヒロインはヒーローとは別の男性との間に子供をもうけています。雰囲気とヒロインの設定でも好みは分かれる作風かも。ヒロインは悲惨な状況な上に、ヒーローから救出されても解決とはいかず、苦難が続きます。なんというか、たとえば真夜中に知らない家で目隠しをされて足かせをつけて階段を上らなければいけない、それも昔知っていたけれど今は知らない人のようになってしまって信用できるかどうかわからない人に手をひかれてという状況で、話が進むほどにヒロインの芯の強さが際立ってきたかなと感じました。 逆にヒロインを救出するヒーローは最初は輝ける騎士かと思いきや・・・こちらもすでに手負いの状況で、自分は幸せにはなってはいけないのだというような気持ちから、皮肉なことにおそらく単純な虐待よりももっとヒロインの心を傷つけていきます。義務を優先して自分の心を後回しにしてしまい、いったんは幸せを逃してしまった二人。幸せになってほしいなという気持ちで、最後までページから目を離せませんでした。 後半の救いはどこか飄々とした雰囲気を持つ元？スパイらしいウィンダム伯爵。すでに発行済みというシリーズ作品のどこかで主役を張っているかも。 

  November 6, 2014

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  ラスト・ヴァイキング　サンドラ・ヒル

   【楽天ブックスならいつでも送料無料】ラスト・ヴァイキング [ サンドラ・ヒル ]水曜日のテニス練習で、ドジなことに眉間に男性のスマッシュのボールがあたってしまい、痛い！というよりはびっくり！という感じで幸いたいしたことはなかったのですが、あまり活動的な気分になれず、数日間比較的安静にしていました。マンガや再読本を中心に読んでいましたが、文庫の新刊は1冊だけ読了することができました。＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ ヴァイキング本というと、コニー・メイスン、キャサリン・コールターなど「欲しいものは奪う」的なオレ様ヒーロー花盛りな印象で、その作風も異国的かつ情熱的なもの、一歩間違えるとその強引さは「現代なら犯罪？と」思うようなシーンあったりして、海賊物と並んでちょっと苦手意識あります。今回のヒーローもまがうことなきバイキングの戦士さま。目標には一直線、ゴーイングマイウェイですが、彼の暴走を地味で現実派のヒロインががっちりと受け止めていました♪　（受け止めきれないときもありましたけど・・・）　ヒーローもやりすぎたかと思えば後悔したり、意外なほど相手を思いやった求婚エピソードの数々は本当にロマンチック！　主人公は戦士ですが、残虐な戦闘や殺害シーンなどはありませんでしたし、たっぷりのユーモアとタイムスリップ要素も加わって、とても読みやすく、ヴァイキングものとしては独自路線を進む作品になっているのではないでしょうか。洋書ではすでにシリーズ化されているようです。

  October 11, 2014

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  ペイシェンス　リサ・ヴァルデス

   【楽天ブックスならいつでも送料無料】ペイシェンス [ リサ・ヴァルデス ]＜あらすじ＞過去に傷ついた経験から愛を遠ざけ、音楽に打ち込む日々を送るペイシェンス。伯爵の息子として育ちながら、卑しい出自が世に知られることとなり、自暴自棄 になるマシュー。仮面舞踏会で出会い、現実から逃避するようにしてマシューはペイシェンスに溺れ、ペイシェンスも、“忍耐”を意味する名のとおりマシュー に服従することに悦びを覚えていく。互いの傷を癒しあうかのようなめくるめく情熱の関係。だが、そこに“愛”が芽生えはじめたとき、皮肉にもその関係は変 わっていき…。オススメ度　★★★★★ パッション読了後、作家さんのHPを何度もチェックしていましたが、まずは洋書ペイシェンスの刊行が何度ものびのびになり、発表されてからは翻訳をずーーーーーっと待っていたんですよね。あまりにも間があいていたので、もう望み薄かなと思いつつ、最近はベアード・トゥーユーやフィフティシェイズオブグレイなどでソフト（？）というかロマンス路線のＢＤＳＭ作品がブームになっていたので発表の下地にならないかなぁと思ったりしていたのですが、まずは本当に長らく待っていた作品が読めて、本当に、本当に嬉しかったです～。 ＝＝＝＝＝＝＝＝＝前作「パッション」でもそうでしたが、今回もこれでもかというホットなシーンは健在でした。そして今回カップルの趣向は支配＆服従。ホットさは全然ウェルカム（爆）ですが、最後まで根っこの部分でヒロインには共感できなくて、パッションほどはのめりこめなかったですが、その点を差し引いても読み応えある作品でした。「パッション」でのマークの「お願いだ」というセリフに勝る感動はなかなかないと思うのですが、今回も情熱的な二人が、悩み苦しみながら問題に向き合って、過去の傷を癒し、愛する人のためによりよい人間になろうとする姿がじっくり描かれていたかなと思います。ヒロインのペイシェンスがあまりにも情熱的で奔放すぎて忘れがちですが、父が牧師さんということで、人間の核となる部分がおそらくキリスト教的に鍛えられ（？）ているのか、（余分なものが削ぎ落とされているのかわかりませんが）、高潔さがヒロイン自身も、ヒーローのことも苦しめます。パッションもそうでしたけれど『もっとずるくなったら楽に生きられるのにな』なんて読みながら思ってしまいました。人生の壁にぶつかったとき「自分が変わるしかないんだよ」なんていいますけれど、いざ自分を変えようと思っても、実際には本当に難しいことではないでしょうか。お互いの助けを得ながら、傷を直視し、膿を出し切り、互いの良心に照らされたよりよい方向へと進む勇気をみることができ、読了後には静かな感動がありました。  新刊が発売されたばかりで気が早いですが、次のプライムローズは、いつ刊行でしょうね。リサ・ヴァルデス　公式HPには２０１４年３月の段階で作者からコメントがあって、近々リリースの日取りを発表できるとありましたが、はや半年経過・・・またもや焦らしプレイ？　でも気長に待っていれば英語では読めそうですね。こちらで抜粋が読めます。

  September 29, 2014

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  2013年下期読了　勝手にランキング

  ＜第１位＞記憶を失ってしまったサイの女性と’シャイン財団”理事長のデヴラジ・サントスのロマンスです。「サイ＝チェンジリング」シリーズは大・大・大好きなので、新刊が発売されれば、この勝手にランキングにもかならず名前を載せてしまいますが、それぞれの主人公たちの個性でそれぞれの巻のテーマや読みどころ、テイストが異なっているのが嬉しいところだと思います。この作品はお互いの立場的に恋愛が許されないロミオ＆ジュリエット的な切なさがMAXで、何度読んでも泣かされてしまいます。＜第２位＞ シリーズ第２作。１作目「空色の瞳の異邦人」 があまりにも！面白かったので、日本語での刊行がまてず洋書で読んでしまった思い出深い作品。（予想よりもはるかに早く翻訳されたので、わかっていたら洋書で買わなかったんですけど・・・）１作目最後でお互いの愛情を確認しあい、キアの国へ旅立つことにした一行が試練にさらされます。詳しい内容はこちら ＜第３位＞ ホットシーンが少なくったっていいんです。心の機微がすごくよく表現されていると思う。クリスマスらしい心温まるストーリーでした。 ＜第４位＞ 集英社からロマンスレーベルが消えてしまいましたが、なんとかこのシリーズだけは存続してとうとう最終巻にたどり着きました。最後まで読めてよかった！！！　昨日も書きましたが、エリックやビルのファンの方は特に納得いかないラストだったかなと思うのですが、青い鳥的なエンディングで、スーキーの成熟が感じられて、個人的にはとてもよかったかなと思っています。私も読みながらスーキーが誰を選ぶのか、ワクワクしていたのですが、最初は素晴らしい存在のように思っていたヴァンパイアが、やっぱり死人だったとスーキーが認識するシーンがあった（と思う）ので、そのへんからヴァンパイアとのハッピーエンドはないのかもしれない、でもどんでん返しはあるかも？と思いながら読みすすめていました。虎人間となんで破局してしまったのか、乗り越えられない障害なのか、そこはイマイチ納得できない流れだったかも。 ＜第５位＞ 新人作家さん。未亡人×放蕩貴族という設定がまず美味しい。そして遠縁の少年のために結婚を承諾する未亡人。少しずつ距離を縮めていく様子が丁寧に書かれていて、最後まで面白く読めました。脇を固める登場人物たちも、なかなか味がありそうで、今後のシリーズ展開が楽しみ♪　洋書すでに発表されているかどうかはわかりませんが、ぜひぜひ御大のロマンスまで発表して欲しいです。＜第６位＞ 新人作家さん。理系女ヒロイン。結婚を目的に集まっているパーティで、結婚が目的ではなくその場にいる二人が、恋のあべこべな化学反応の光を散らしていておかしい♪　とっても気に入ったので、この作家さんの作品はこれからもチェックしていこうと思います。感想はこちら ＜第７位＞ 一時期のブームはどこへやら、このところはパラノーマル作品の紹介が少なくなって、というより人気シリーズ以外はほとんどなくなってしまっている気がします。（いまの流行は童話もの？）そんな中、極彩色のオリジナルな世界観を見せてくれるダーク＆スティール。個人的にはシリーズ第１作の２千歳の奴隷の虎人間を超えるヒーローはまだ出てきていないのですが、本当にこの作家さんの発想力、創造力は驚嘆させられるので、今後のシリーズ展開からは目が離せません。  ＜第８位＞ 目が見えないというハンディキャップをもつヒロイン。自分の限界は感じているかもしれないけれど、へこたれていなくて、応援したくなるヒロインでした。感想はこちら ＜第９位＞ ヒロインにお熱な素敵なヒーローが読めるリサ・マリー・ライスの作品。今回は研究調査のため警察署にきたヒロインをいやいやながら警察署長代理のヒーローが相手をすることになりますが、タイミングの悪いことに長らく追いかけていた犯人も浮上してきて・・・。本人たちの知らないところで、陰の仲人めいた存在がいるというのはいつもはないパターンだったかも？   

  September 26, 2014

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  男装の令嬢は海風にのって　エリザベス・エセックス

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】男装の令嬢は海風にのって [ エリザベス・エセックス ]  ＜あらすじ＞１８０５年英国。サリーの家の男は代々海軍に入隊する決まりだったが、弟のリチャードは司祭になりたいと逃げ出してしまった。昔から海が大好きだったサ リーは、家名を汚すまいと、男装して海軍に入ることを決意する。港で出迎えてくれた士官のコルは、兄の友人で昔からの憧れの人。何度か会ったこともあった が、なんとかばれずに船に乗り込むことに成功した。サリーは持ち前の知識と度胸で船上での役割をこなし、コルは、やせっぽっちで使い物にならないだろうと 思っていたリチャード（サリー）の働きに感心する。コルへの恋を、責任感で抑えようとするサリー。そして、男性だと思っているのになぜかリチャード（サ リー）に惹かれてしまい、あせるコル。そんな時、サリーの歌声を耳にしたコルは…。オススメ度　★★★★☆ 海軍に入るのがいやで遁走してしまった弟の身代わりに性別を隠して奉職することにしたヒロイン。小さな頃から海軍一家の娘として育ち、海の上でそだったようなもの。兄たちの士官試験につきあい、知識は人一倍あります。ところが乗り込んだ船には、兄の親友で昔ひと夏を自分たち家族とすごしたコルがいて疑いの眼差しを向けてきます。ロマンス作品向けにややベールがかかっている表現には思えましたが、船上生活も、軍人の人間関係も生き生きと描かれ、若さと有能さを周囲に示し、怖いもの知らずなヒロインのやんちゃ振りが楽しめました。そして、いつ女性だということが発覚するのかというスリルと、コルの素晴らしさを知るたびに心のなかに湧き上がりながら押し殺す想いにはほんとうにドキドキ。一方ヒロインが女性だと知られてはならないヒーローも、彼女への想いを押し殺そうと努力していて、出世街道を駆け上り将来花丸な海軍士官だと考えるとその様子はいじらしいほど。何も知らない周囲から男色家のように冷やかされているのが可哀想やらおかしいやらでした。海上で本当にバレたときの恐ろしさというのはヒロインは最後までわかってなかったかなと思いますが、それはそれとして「本当にあんな狭い艦内で女の身だということがバレずにはいられるのだろうか」という疑問は後半の艦長のコメントで結構うまく解消されていたかなと感じました。海の男っておおがかりな悪戯がお好きなのね・・・。感動にはもう一歩というところでしたが、期待以上のレベルだったかも。あっという間に読了してしまいました。ロマンス版ホーンブロワーといった雰囲気の作 品で、あのドラマの映像をイメージしながら読みすすめました。作家さんは今後も海軍士官をヒーローにした作品を予定しているようなので、今後も翻訳が楽し みです。 【メール便可能】【中古レンタルアップ ディスク単品】 DVD 海外ドラマ ホーンブロワー 海の勇者 全8巻セット ヨアン・グリフィズ ロバート・リンゼイ(ディスク単品)

  September 19, 2014

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  Midnight Shadows リサ・マリー・ライス短編

  読み止しのブラックダガーシリーズはちょっと置いてあり、短編のこちらが読みやすく、あっという間に読了してしまいました。koboで買おうとしたらデータがヒットせず、ものすごく久しぶりにkindleを充電して、amazonで電子書籍を購入しました。「真夜中の天使」その後の様子がわかります♪　アレグラの手術から４ヶ月後。元シール隊員で負傷除隊したコワルスキの友人ヤニスが共同経営するギリシャのリゾートで休養している二人。アレグラの視野にはまだ影が残り、この世の天国のような場所にも忍び寄る影が・・・。冷静さがウリのシニアチーフを、あいかわらず！？　死ぬほど動揺させているアレグラです。短編なので、ラストは物足りなかったけれど、甘あまな二人を読みたい方にはオススメ。 真夜中の天使-【電子書籍】

  September 17, 2014

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  番外　炎と茨の王女 レイ・カーソン

   【楽天ブックスならいつでも送料無料】炎と茨の王女 [ レイ・カーソン ]【楽天ブックスならいつでも送料無料】白金の王冠 [ レイ・カーソン ] ＜あらすじ＞オロバジェ国の第2王女エリサは、砂漠の国の王に嫁ぐが……。神に選ばれし者、ゴッドストーンを帯びた王女の運命を描く、パオロ・バチガルピ激賞の異世界ファンタジー開幕。 オススメ度　★★★★☆ ヤングアダルト向け異世界ファンタジーです。amazonでヴァイオレット２ つながりでオススメ表示されていたようなのですが、レビューなどで高評価だったので読んでみました。いまのところ全３部作の予定で２巻まで翻訳されています。個人的には「あたり」と思えた作品でした。２巻まであっという間に読了。出版社のHPでは３巻の発売予定はまだ発表されていないのですが、発売が楽しみです☆ 不安ややるせなさをひっきりなしにお菓子で紛らわし、聖典の研究や刺繍にいそしむ箱入り娘の王女さまがヒロインです。自分では相手にがっかりされるに決まっているから、まだ見ぬ婚約者はできるだけ不細工なほうがよい、と願うほどの後ろ向きさ。父王と後継の姉に見送られ、結婚が決まるまであったこともない異国の王のもとに嫁いでいきますが、途中襲われたり、ようやくついた国では結婚を伏せていてほしいなど自分には計り知れない陰謀がすすんでいるようで・・・。ある種オタク的なあたまでっかち少女の成長していくストーリーです。結構重要なキャラも死んでしまったり、試練も厳しいもののため、読んでいて「ええ！？」という時もありましたが、これだけいろいろあったら成長するよね、という説得力はあったかも。特殊な印を身体にもつヒロインは「偉大なことをなすはずだ」というような予言のために周囲から大切にされ、敬われもし、狙われもする存在で、本当に平凡な女の子がリーダーに、そして為政者として成長・変化していく様子が面白かったです。２巻あたりでは公私の板挟みからくる苦悩もあり、今後の展開が本当に楽しみ♪　脇役も個性たっぷり。１巻は陸路横断のロードムービー的な側面があり、２巻は海路を冒険する側面がありましたが、自然描写や魔法のシーンは迫力ありました。ヒロインが嫁ぐ王は再婚ですでに子供がいたりする設定というのは、今時だというか、やっぱり新しい作家さんだからなーと思いましたね。【送料無料】 ヴァイオレット 2 禁じられた絆 ハヤカワ文庫FT / ジェシカ・シャーヴィントン 【文庫】

  September 13, 2014

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  イシュベルの誕生会　ステイシー・アブロサム

   【楽天ブックスならいつでも送料無料】イシュベルの誕生会 [ ステイシー・アブサロム ]＜あらすじ＞親友の誕生会の夜に引き起こしてしまった過失事故のせいで、18歳のベサニーは夢も恋人も失い、逃げるように故郷を去った。それから10年。彼女は国際救護部隊の看護師として、命を賭して飢餓や病に苦しむ人々のために働き続けている──そうすることで自らに罰を与え、少しでも罪を贖えると信じて。あるとき現場で怪我を負った彼女に、上司から意外な提案があった。彼の知人女性の付き添い介護をしばらくしてみないかというのだ。だが、その女性の甥が元恋人フレイザーであると気づいた瞬間、ベサニーは衝撃で凍りついた。二度と会えないと思っていたのに。再会した彼は蔑みの目で彼女を見ると、冷たい言葉を投げつけ……。 初読時はお借りしたので、再販を機に入手。身近な人の悪意に翻弄されるヒロイン。そうとは気がつかず騙され、家族や恋人から引き離され、贖罪に身を捧げることで命の危険もおかし、幸せに過ごせるはずだった時間を奪われました。１８歳のときはナイーブで、（想像を超える悪意という部分はあっても）やはり世間知らずで状況にただ翻弄され言われるままになってしまっていたヒロインが、厳しい状況で鍛えられ優しくても鋼の芯を大人の女性に変化しているところは説得力あり。 置かれた場所でがんばるヒロインの健気さや他者への献身ぶりが哀れすぎて読み進めるのが辛いです。悪は報いを受けないし、誤解はとけても、人間関係は修復されても、過ぎてしまった歳月、苦悩してきた時間は戻ってこない虚しさがあり、読了後にかんじる幸せ感はかすか（爆）ですが読ませるストーリー。＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ 同じ作家さんの作品で翻訳されているのは「暁のソナタ」だけ。入手困難でプレミア（amazonのマーケットプレイスでは21000円！）ですが、これもそのうち再販されるのでしょうか。  

  September 5, 2014

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  仮面のなかの微笑み　イヴリン・プライス

   【楽天ブックスならいつでも送料無料】仮面のなかの微笑み ［ イーヴリン・プライス ］＜あらすじ＞父が急逝し、公爵の地位を継承したイライアスは鬱々としていた。大好きな文学や芸術から遠ざかり、興味もないのに次々と花嫁候補を紹介されて辟易する 日々。親友はそんな彼を見かねて、気晴らしのためにある場所ー客も娼婦も仮面着用がルールの娼館“眠る鳩”に連れて行く。気乗りしない彼だったが、ピアノ を弾くひとりの女性にふと目を奪われた。唯一客が触れられず、その素性は不明という謎めく彼女に強い好奇心と引力を感じるイライアス。が、翌日偶然訪れた 書店で彼女の意外な正体を知ることになり…！？２０１３年度アマゾン・ブレイクスルー小説賞・ロマンス部門受賞。オススメ度　★★★☆☆　★3.5雰囲気は好きだけど、登場人物の性格の一貫性とか本屋さんを開店した経緯など、うーん世間知らずなお嬢様に無理では？と思えたり、とある人物を匿ったりする方式としてはずさんすぎるとか、細かい設定のツメが甘いかなという印象でした。処女作ということなので、今後とっても期待できそう。ヒーローは最初からヒロイン一直線でその責任を周囲から説かれながら成長した公爵とは思えないほど・・・。一方その親友ニコラスのほうがよっぽど世襲貴族の雰囲気で、むしろそちらが陥落していく様がエピソードのすきまから垣間見えるほどに微笑ましかったです。 （まあ現実は・・・ヒロインの想像通りのパターンのことが９割方かと思うので、曖昧になっていたままのほうがロマンス作品としては幸せなのかなという気もしました）猛烈アプローチを受けて、受け流していたヒロインは現実的でしょうと私は思ったけど、かたくなすぎると思う読者もいるかも？　ヒーロー母は一貫して理解のなさを示してくれていたほうが物語前半はヒーローの性格が理解しやすかったのですが、思いのほか進歩的なお母様で、それならなんで前半の「結婚しなさい」しか言ってこないイメージだったのかなと物足りなさを覚えました。通常であれば公爵夫人は名門の出身のはずで、社交界の中心のはずで、なぜ進歩的な考えを持つにいたったのかとか理解する手立てがあるとよかった気がします。

  August 1, 2014

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  本物のキスは罪深く甘く キャロライン・リンデン

   【楽天ブックスならいつでも送料無料】本物のキスは罪深く甘く ［ キャロライン・リンデン ］<あらすじ>准男爵令嬢ジョーンは２４歳になった。世間からはいきおくれと言われてしまう年齢だが、最新流行のドレスをまとっても、背が高すぎるし、美しくもないとあきらめていた。ある朝、ジョーンは母から兄ダグラスに舞踏会に出席するという約束を取り付けるよう頼まれる。一向に結婚しそうにない兄をせっつけというのだ。ジョーンは帰り道に、密かに話題になっている“罪深い五十の道”という本を買うのが目的で、兄の家に出かける。ところが、そこで彼女を出迎えたのは兄の親友トリスタンだった。久しぶりに再会したトリスタンは前よりもたくましくハンサムに見えたが、その後の舞踏会で彼は流行のひだの多いドレス姿を着たジョーンを「開きかけの傘みたいだ」とけなす。腹を立てながらも、ダンスを踊ったふたりはなぜかキスをしてしまう。そのキスは、物語で読むよりもずっと劇的で…。 オススメ度　★★★★☆ 最後まで楽しく読めました。流行ではない肉感的で背の高い体つきのヒロイン。自分に似合うスタイルも知らず、すでにいきおくれの２４歳になってしまいましたが、口うるさい母の目を盗んで大胆な書籍を入手したり、やはり少し縁遠い女性しまいと仲良く交流し、壁の花なりに楽しく生活しています。ところが自分のドレスを表立って貶してくる兄の友人が気になってしまい、会えば喧嘩ばかりなのに、なぜか彼のことばかり考えてしまいます・・・。ふたりの舌戦、恋の駆け引き、結婚のケの字も頭になかった人物が挑発されどんどんと恋の深みにはまっていく様子はとっても面白く読めました☆ 自分の娘も息子もかなりおさえつけている猛女という印象のヒロイン母。自分とは体つきも雰囲気も違う娘に流行の服装をさせることで着飾らせたと満足している人物ですが、その人物と自分を大切にしてくれる人と結婚しなさいと言い聞かせる人物と合致しないなーみたいな。夫妻は恋愛結婚でそれらしき甘い雰囲気もありますが、それにしては両親と子供の関係がやりとりのなかで遠く感じることがあって、でも夫婦仲がいいから子供との関係も良好かというのは強引すぎますかね。そして過去の恋愛遍歴でスキャンダラスなイメージをもつヒロイン叔母。自分が失敗したならお気に入りの姪にはもう少しガードが固くてもよいのではと思ったり。３度目の結婚に踏み切れないのはよーくわかりますが。自分の子供がいないので保護下に置いている人間の扱いが不得手なのかなとは思いますが。うーん。 登場人物の性格付けが若干ちぐはぐかなと感じたのと、深みというか感動はなかったので、一気読みでしたが、★ひとつマイナス。

  July 29, 2014

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  ダイバージェント 異端者　ベロニカ・ロス

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】ダイバージェント（上） ［ ベロニカ・ロス ］＜あらすじ＞世界は〈無欲〉〈高潔〉〈博学〉〈平和〉〈勇敢〉の五派閥に分かたれた。運命を決するテスト、ベアトリスに下された診断は異端者（ダイバージェント）。危険過ぎるサバイバル・ゲームの幕が切って落とされた！ オススメ度　★★☆☆☆　ロマンス色は弱めなので、点が厳しめかも。映画の宣伝で、サイ＝チェンジリングっぽい近未来的なパラノーマル作品なのかなと興味を持ったので原作を読んでみることにしました。単行本を図書館で借りられました。（翻訳された方はサイ＝チェンジリングも担当されていますね）全３部作だそうです。１巻にあたるダイバージェント 異邦人 は前半３分の１くらいが世界観の説明になっていて、中盤からようやくキャラが動き出し、これからどうなるの？　と前のめりになったところで「つ・づ・く」となったので、がっくり。最後まで出版されてから一気読みもいいかも。１巻は単行本と文庫本で発売されたようですが、２巻は６月に刊行された文庫本タイプしか見当たりませんでした。１巻を読んだかぎりでは、一般よりはややヤングアダルト向けの作風に感じました。世界観は結構面白く、ロマンス色も軽くありますが、大まかな流れとしてはヒロインが自分の立場を確保するために、生きるために戦いながら成長していく部分かなと思います。戦闘訓練などのシーンはかなり血まみれ、ヒロインも痛い目にあいますので、苦手な方はご注意ください。映画になったら、５派閥の比較などが面白いかもしれませんね～。ベアトリスはいったいどういう存在なんでしょうか。続きが気になるので、２巻は読むと思いますが、ものすごく期待しているというほどではないかも。期待を裏切って感動作になってほしい。

  July 28, 2014

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  木の葉のように震えて　読み始めています

  【送料無料】木の葉のように震えて（上） ［ カレン・ローズ ］ ＜あらすじ＞フィラデルフィアの連続殺人事件解決から一週間後、ジョージア州ダットンの町で別の連続殺人事件が発生。それは十三年前に同じ町で起きた殺人事件と酷似していた。事件の犯人は服役中だったが調査の結果、真犯人は当時の少年暴行魔集団と判明。その第一被害者として法廷で証言すべくＮＹの検事補スザンナ・ヴァータニアンはダットンへやって来た。ガード役は兄の親友ジョージア州調査局捜査官ルーク・パパドプロス。彼はスザンナの両親の葬儀で会って以来その美しさに惹かれていた…。「闇に消える叫び」の続きから（スポットライトのあたる人物がかわって）物語が始まるのですが、すっかりいままでのお話を忘れてしまってこれって誰だっけ？状態。でもそちらを読み返すとまたまた時間がかかるので、とりあえず読み進めながら記憶がよみがえってくるのを待ちます。フィクションですが、話に引き込まれてしまって、暑く蒸し暑い夜にも背筋が凍って涼しくなることうけあい。上巻まで読了しました。読みながら湧いてきた勝手なイメージですが、 太陽に明るく照らされた場所のすぐそばには崖のように奈落が待っていて、たくさんの人が、特に幼い子供が危険に気づかず明るい場所で遊んだり、走ったりしています。でもうっかり足を踏み外してしまうと命を落としてしまったり、例え命が助かってもそこから明るい場所に戻ることはとても困難なんだな、と。今回のヒロインは一度その奈落に落ちて、死に物狂いで明るい場所に戻ってきたものの、あった出来事、見た出来事は忘れられずにいます。奈落の近くでうつ伏せになって闇を覗き込んでいるような状態？　ヒーローは崖にたって奈落を見つめ続け、救助のためロープを下に垂らし続けていますが、あまりにも闇をみつづけていたために、気持ちが闇に飲み込まれて身体が前のめりになって落ちていきそうです。事件の全貌はまだ断片的にしかわからず、主人公二人も目の前に迫る危険や問題が山積みでロマンスは気配しかありませんが、これからの人生に光をみることができるのか、今後が気になるのですぐ下巻読んでしまうかも。【楽天ブックスなら送料無料】闇に消える叫び（上） ［ カレン・ローズ ］

  July 19, 2014

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  甘美なる嘘　ヘザー・スノウ

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】甘美なる嘘 ［ ヘザー・スノウ ］ ＜あらすじ＞エマはここ何年も自らの捜査の才を活かしながら、身体の悪い兄にかわってダービーシャーの治安判事の職務を代行してきた。彼女の指揮で失踪した召使の捜索が行われるなか、隣領のスカーズデイル子爵デリクが帰郷する。初恋の相手との再会に秘かに胸踊らせるエマだったが、デリクはどこか昔とはちがう放蕩者の雰囲気を漂わせていた。しかしデリクには実は秘められた任務があって…。嘘と嘘とで固められた仮面の下、二人の心と身体は熱く燃え上がる。セクシーでミステリアスなリージェンシー！ オススメ度　★★★★☆　★4．５この作家さん、好きかも～。前作「甘美なる誘惑」 が結婚を目的に集まっているパーティで、結婚が目的ではなくその場にいる二人が、恋のあべこべな化学反応の光を散らしていて、おかしみがありつつ、ヒーロー＆ヒロインが自分の仕事や義務、相手について真面目に考えて悩んでいたところが好みだったので、迷わず購入。甘美なる誘惑かんそう今回も頭の切れるヒロインでした。２９歳。一度社交界デビューしたものの失敗。その後は兄の代わりに領地で治安判事としての実質的な仕事にプライドをもって取り組んでいます。更には全国の犯罪データを収集、分析して犯罪発生率の低下を目指そうとしています。仕事力には健全な自信を持っていますが、女性としての自分にはまったく自信がなく、価値を見いだせていません。ヒーローはフランス人とのハーフで父親からの爵位をついだばかり。なにか目的があっての帰郷のようで、たよりない放蕩貴族のように振舞う一方で、捜査にはプロのような技術をみるなど本心をあかそうとしません。何事も見逃さず分析せずにはいられない上に、昔から好きだったヒーローが帰郷して、一緒に捜査にあたることになると、ヒロインはヒーローの謎を解かずにはいられません。愛情が目隠しとなっていますが、次第に真実へと近づいていきます。ヒーローは過去を捨て新しい未来に踏み出すために、しがらみをつくらずヒロインを傷つけずに立ち去ろうと逃げの一手。でも恋には不器用なヒロインの稚拙なアプローチを百戦錬磨のヒーローが無視できなくて・・・。 ロマンス作品ですが、主人公たちが取り組む捜査やその状況がかなりしっかりと書き込まれていて、ヒロイン自身のしっかりした捜査が前進していき、感情で仕事を投げ出したりしない点もポイント高かったです。今回はややサスペンス＞ロマンスといったバランスだったかも。恋のかけひきには目が離せなくなるおかしみがあり、深刻な状況がかきこまれていても、作品全体の雰囲気は重くなりすぎず一気読みでした。この辺のバランス感覚がこの作家さんの持ち味なのかな～と思います。作品のなかでは、人生の機微（？）には頭脳明晰なヒロインよりも人生経験豊富なヒーローのほうが気がつくというエピローグがとってもこのカップルらしくてお気に入りです。今回の作家さんからのメッセージは氏より育ち、過去は過去として前進しよう、心の重荷はポータブル、ということ？　また１巻から再読したいです。

  July 5, 2014

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  公爵とメイドは恋心を隠して　ジェニファー・ヘイモア

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】公爵とメイドは恋心を隠して ［ ジェニファー・ヘイモア ］ ＜あらすじ＞サラは園丁の父とともに、幼い頃から公爵家の敷地に住んでいる。ある日、庭の茂みにひっかかったところを、まだ少年だった公爵、サイモンから助けられ、その事件をきっかけに公爵夫人から利発さを認められて子供たちと一緒に教育を受けることになった。身分の違いはあれど、サラとサイモンは幼馴染みのように育った。だが、13年の月日が流れ、サラがメイドとして働くようになった頃、ふたりはキスを交わしてしまう。―その日から3年、サイモンは公爵家に戻ることなく、ロンドンで暮らしていたが、母である公爵夫人の失踪事件のため、故郷へ戻ってきた。サラのいる屋敷へと…。立場を重んじるあまり、自分の気持ちに嘘をつき続けるふたり。サラとサイモンはメイドと公爵という、あまりに高い壁を乗り越えることができるのか?そして、消えた公爵夫人の行方は―? オススメ度　★★★☆☆　★３．５以前翻訳された ふたつの愛のはざまで　が戦死した思って再婚したら亡き夫が戻ってきて、新しい夫とふたりの男性の間で惑うヒロインという３人が織り成すロマンスとしては暗い印象のお話だったので、かなり身構えて読んでしまいましたが、今回の作品は比べると明るく読みやすい作風。身分の差とか、生まれとか、「誰が悪いわけでもないけどあなたならどうする？　」という作者からの問いかけを感じるので明るいだけではありませんが、園丁の娘なのに自分の子供達と一緒に教育を受けさせたり、自分の婚外子の子供も後から生まれた実子と差別させないなど型破りな公爵夫人が育てた子供たちが主人公になるシリーズのようで、その子供たちも個性いろいろ。今回の作品では、長男で公爵がヒーローです。真面目で公爵としての義務をわきまえている人物ですが、どうしても幼馴染ともいえるメイドが頭から離れなくて・・・型破りな公爵夫人の失踪と、ジリジリ盛り上がっていく身分違いの恋の展開が錯綜して、あっという間に読了してしまいました☆【楽天ブックスならいつでも送料無料】ふたつの愛のはざまで ［ ジェニファー・ヘイモア ］

  June 27, 2014

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  潮風が運んだ恋　マリー・フォース

   【楽天ブックスならいつでも送料無料】潮風が運んだ恋 ［ マリー・フォース ］＜あらすじ＞マックはロードアイランド州ガンセット島でホテルを経営するマッカーシー家の長男。現在はマイアミで暮しているが、働き過ぎで不安発作をおこし、療養のため故郷に帰ってきた。島に到着した早々、彼は自転車と衝突事故を起こしてしまう。自転車に乗っていたのは地元のホテルに勤めるマディ。彼女はかなりひどい怪我を負っていた。マックは一目でマディに惹かれ、傷の手当をし、さらに身近の手助けを申し出る。彼女はその好意を半信半疑で受けるのだが…。注目の大型新人が贈るシンデレラ・ストーリー！オススメ度　★★★☆☆ 食べ物や必要雑貨を運ぶのは本土からのフェリーだけという離島を舞台にしたロマンスです。離島の様子が爽やかに描写されていて、一方では住民の素早い情報網や村意識というのでしょうか、住みやすさ、住みにくさの両方が描き出されていたかなーと思います。ヒーローは島出身のエリートですが、働きすぎで療養のために島に戻ってきます。島には彼の両親や兄妹、幼馴染の友人や顔なじみがいて、心安い、時にはあけすけなやり取りがかわされています。自分の特権を鼻にかけずヒロインに誠意をみせ、つぐないに尽くす姿をみると、ある意味完璧にも見えるヒーローに比べて、立場の弱い人物に意地悪はするけど夫婦関係、家族関係はなんとか良好といういかにもどこかにいそうなお母さん。 そんな母親とだけ、かなり緊張感を感じさせていましたが、むしろそんな彼女にものすごいリアルさを感じていたので、逆に最後なし崩しになってしまったのが残念でした。（最後まで悪役らしい人ていうのもアリだったと思うんですよね～、誤解は溶けたとはいってもいい人になってしまったことでそんなに簡単に感情のしこりは解けないのではと、ちょっとつまらなさを感じてしまった）シリーズ化されていて洋書では９冊出版済ですが、これから描写されることになるのかなというスピン臭ただよう人物多数でしたし、舞台となった島には旅行に行きたいなと思わせる雰囲気ありましたよ～。確かに次巻が気になる。

  June 15, 2014

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  切り札は愛の言葉　サブリナ・ジェフリーズ

   【楽天ブックスならいつでも送料無料】切り札は愛の言葉 ［ サブリナ・ジェフリーズ ］＜あらすじ＞ギャンブラーとして孤独な日々を送ってきたストーンヴィル侯爵家次男のジャレットは、病に倒れた祖母に代わって家業のビール会社の経営をまかされた。弟や妹も自分が養っていくつもりで地道な事業経営を決意したのに、ビール会社の経営状況は火の車、思っきった方針転換が必要だった。そこへ地方のエール会社の令嬢アナベルが業務提携を求めて訪ねてくる。提携は無謀な賭けか、健全な事業計画か、それともアナベルの純朴な魅力への欲望がまねいた心の迷いなのか…大興奮のシリーズ第二弾！オススメ度　★★★★☆　★4.5サブリナ・ジェフリーズはなんとなく買っているレベルだったのですが、このシリーズは別格に面白い！！！　 各巻の主人公は祖母に無理やり「今年中に結婚しなければ手当を打ち切る」と脅されて、もともと結婚したい相手がいるわけでもないのに、誰かと結婚するように無理強いされている状態。両親の愛のない結婚生活、突然だった過去の血なまぐさい事件からストーンヴィンルの兄妹たちは結婚についてかなり懐疑的な姿勢です。そんな彼らが誰と恋に落ちて、どう結婚までの道のりを歩くのか、お見逃しなく～。１巻では長男が祖母が結婚相手として賛成するはずもないような女性を婚約者だといって屋敷に連れて帰りおばばさまの条件をひっくり返そうとしますが、おばばさまはその上手をいき、なんだかんだで侯爵は財産持ちのアメリカの令嬢と恋に落ちました。＜ストーンヴィル侯爵の真実＞２巻では、（意外にも！？）結婚の条件を自分に限っては除外させ、ビール会社の経営を一時的に完全に任せるという条件を祖母から引き出すことに成功した駆け引き上手の次男ジャレットが主人公。とはいえ、孫たちにいいようにされていると見せかけて、本当の目的は見失わないおばばさまのこと。体調不良っぽい今回も一筋縄ではいきませんよ～。（笑）２巻カップルはいったん成立してしまえばお互いの興味が共通していてよい人生が歩めそうなよい組み合わせだなーという印象でした。なのに結婚を考えてもいなかったヒーローだけでなく、ヒロイン側の事情もあって、一山もふた山もあるんですよね、後半何度か涙ぐまされる場面も。そうそう、両親の過去の事件の真相も、祖母や兄妹それぞれが考えていたのは違うものだった可能性が・・・。そちらの謎解きはシリーズを通して続いていきそうですね。シリーズ第３巻は求婚の極意。ゴシック小説家の長女ミネルヴァと、兄の親友でもあり、過去になんらかのいきさつがありそうだった法廷弁護士のジャイルズのロマンスのようです♪ 【楽天ブックスなら送料無料】ストーンヴィル侯爵の真実 ［ サブリナ・ジェフリーズ ］【楽天ブックスならいつでも送料無料】求婚の極意 ［ サブリナ・ジェフリーズ ］

  June 14, 2014

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  入れ替わった双子 ジョージット・ヘイヤー

   【楽天ブックスならいつでも送料無料】入れ替わった双子 ［ ジョージェット・ヘイヤー ］＜あらすじ＞伯爵家の息子キットは、久しぶりにロンドンの屋敷に戻ってきた。理由は、双子の兄のイヴリンが面倒に巻きこまれているという胸騒ぎがしたからだ。案の定、屋敷に兄の姿はなく、母親からは十日も帰ってきていないと知らされる。明日、兄は求婚相手であるクレシーの家で開かれる晩餐会に出席しなければならないことも聞かされ、もしイヴリンが時間までに戻らなければ、彼に成り済まして晩餐会に行くと約束させられてしまう。一日だけ兄のふりをしてクレシーの相手をすればいいと思っていたけれども、次第に泥沼にはまりこんで…。オススメ度　★★★★☆タイトルそのままの内容でした。入れ替わった事情や周囲がなぜ入れ替わりに気がつかないのかという点がとても自然な展開で説明されていて、読了後にもう一度じっくり読みたいと思わされました。やはり見所は、１日限りのつもりで双子の身代わりとなったのに事情が許さず自分に戻れない間に、こともあろうにその婚約者と恋に落ちてしまって、真実を話したいけれど話せない、相手に好意を持ってもらいたいけれど（自分がなりすましている双子を）好きになってもらったら困る・・・というヒーローのジレンマ（笑）ではないでしょうか。どの程度入れ替わりの事情がわかっているのかで、周囲でもそれぞれ反応が違ったりするのが面白く、そもそものトラブルの根源となってしまった双子の母、また裏方で双子のフォローしてまわったりする脇役たちもキャラクターが濃い面々で彼らの言動には楽しまさせてもらいました。この入れ替わり劇をどうすればスキャンダルを起こさず切り抜けられるのか、そしてヒーローは恋を成就できるのか、読みながら私も作者の用意している結末をあれこれ想像してしまいました。私はいっそ一生双子がそれぞれの立場を入れ替えて暮らすのもありかな？とか思ったりしたのですが、作者の用意した結末のほうがもっと地に足のついた内容だったかも。以心伝心の双子であっても、後継とその予備、爵位に伴う仕事を引き継いできた人物と外交官としてキャリアを踏んできた人物、そのあたりの対比も興味深く、当時の時代の雰囲気を伝えている一部ではあるかなと思いました。

  June 11, 2014

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  永遠のキスへの招待状 カレン・ホーキンス

   【楽天ブックスならいつでも送料無料】永遠のキスへの招待状 ［ カレン・ホーキンス ］＜あらすじ＞若くして伯爵となったシンは、とある舞踊会で快活な娘ローズに強く惹かれる。ローズもまたクールなシンに憧れており、ふたりは庭園に出て情熱のままにキスを交わす。が、男性に不慣れなローズは動揺して彼を突き飛ばし、噴水に落としてしまう。そしてシンは社交界の物笑いの種になり、ローズは姿を消したー六年後、“事件”以降、放蕩の限りをつくすシンを更生させるべく、彼の大伯母はふたりを再び会わせてみようと画策する。計画どおり彼らは再会を果たすが、シンが復讐としてローズを誘惑すると宣言し…！？オススメ度　★★★☆☆　★3.5身分あり、お金あり、若さあり、傲慢さありの貴族の貴公子から「君を誘惑するぞ」と言われて「やってごらんなさい」と返すとは普通ありえない！！！（笑）恥ずかしさや戸惑いで口も聞けないくらいが普通の若い令嬢かなと思うんですが、ヒロインは結婚市場にでている結婚を願う女性とは大きく違うようで、どうやら挑戦されたら後には引けないふたりの意地の張り合い、つばぜり合いには大いに楽しませていただきました☆また、ヒーローを結婚の罠にはめようと、あの手この手でヒーローを自分の開催するパーティに手繰り寄せ、絡めとり・・・ヒロインをヒーローに近づけさせるかと思えば遠ざけて、遠くからヒーローの心を操ろうとする大おばさま最強！　最近読んだ作品のなかでは、仲人術（！？）ナンバーワン間違いありません。ヒロインには２人の未婚の妹がいますので、今後それぞれの結婚において活躍するのは間違いなし。スピン作品２作も洋書ではすでに発表されているようですよ。こんなに強烈な仲人は・・・ノーラ・ロバーツのマクレガーのダニエルおじいちゃん以来かなぁ・・・。

  June 10, 2014

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  ヴァイオレット　ジェシカ・シャーヴィントン

  ハヤカワ文庫　FT　564【2500円以上送料無料】ヴァイオレット　目覚めのとき／ジェシカ・シャーヴィントン／水越真麻＜あらすじ＞１７歳の誕生日を迎えたヴァイオレットは、亡き母が遺した謎めいた手紙と護符を受けとった。そしてその日、彼女の人生は一変する。人以上の関係になることを夢見ていたトレーニング仲間のリンカーンに、自分たちが持つ天使の力と人間たちに悪をもたらす堕天使たちと戦うという運命を告げられたのだ。彼女の前に、秘密を抱えたもうひとりの男フェニックスが現われた…。感覚エンターテインメント、シリーズ開幕！ オススメ度　★★☆☆☆シリーズ１作目ということで、パラノーマルものの宿命？なのか、世界観の説明が煩わしいほどにあって、途中読み進めるのが面倒だなと思う瞬間がありました。久しぶりのパラノーマル作品新シリーズということで期待値も大きすぎたかも。天使の名称など普段慣れないので序列を整理するのが大変でした。セラフィム、ケルビム、アーカンジェルなどは見覚えがありましたが、それ以外は全然知らない呼び名も。本文最終ページに天使の序列リストがあり、みながら読むとわかりやすいかも。しっかしこれを翻訳するなら、どうしてナリーニ・シンの青の瞳をもつ天使の続編を翻訳してくれなかったんですかーーーーハヤカワさん！ あとがきにはヤングアダルト向けとありましたが、ヤングアダルトとするには個人的にはちょっと行き過ぎかなというエピソードがありました。「現実的にはアリでも、こういう考え方を作家が書くことで青少年がよしとするのは残念なかんじ」とでもいいますか・・・。でもトワイライトでは出産シーンまであったわけで、普通の人はヤングアダルト向けの内容としては許容範囲なのかな？？？　ロマンスとしては好きな人以外と深い仲になってしまうという点で個人的に×。まぁFTですから、期待してはいけなかったかも。次回作を読む場合は恋愛主眼ではないファンタジーとして読むことにします。イソラが休刊し、パラノーマル路線を攻めるなら、ハヤカワFT（ファンタジー系）の枠でださずPN（パラノーマル）とでも新しいジャンルを作って発刊して欲しいなー。表紙には気合を感じました。闇に浮かび上がる羽がミステリアスだわ～。 

  June 6, 2014

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  瑠璃色の衣の花嫁 エリザベス・ヴォーン

   【楽天ブックスならいつでも送料無料】瑠璃色の衣の花嫁 ［ エリザベス・ヴォーン ］ オススメ度　★★★★★　大・大・大好き！！！今回も泣かされましたよ。一昨日の晩、一気に読み終わりましたが、展開が知りたいと先を急ぎすぎて満喫できなかったので、すぐ再読。昨日も、もう一度読み直して噛み締めてます・・・。１，２巻の伏線を丁寧に拾ってくれているので、再度読み返したくなって一作目の空色の瞳の異邦人を読み始めています。２、３巻を読んでまた１巻を読んでみると、本筋とは関係ありませんけど、やはりサイマスとジョディンって恋人同士ですよね、たぶん。ララは気づいていないっぽいですが。マーカスの伴侶は・・・想像を超えてましたね！この作品はヒロインのララの視点で描かれていますが、シリーズを通してわかってきたファイヤーランド人の風習などを踏まえて、あらためてファイヤーランド人の視点からララの行動や出来事を読み返してみると、これは彼らには驚きだったろうなとか、いろいろと思い巡らすことができて楽しいです♪　一貫してキアはララにベタ惚れ状態で、試練によって絆を試され、強くなってきたと思いますが、３巻を読んでみるとファイヤーランド人のキアがどうしてそんなにララが好きなのか、ただ「恋に落ちた」というだけでなく、敵であるファイヤーランド人をも治療したというだけでなく、ララが分け隔てなく治療するヒーラーだったということも重要なポイントだったのかと、新たな視点でララの魅力を再認識した気がします。そして、それがしっぺ返しとなって２巻の試練にも繋がり、キアの苦悩もより深くせまってくる気がしました。また変革を期するキアと変化を嫌う保守勢力との戦いという視点で読むと、ファンタジーであっても、なんだか身近に感じますね。ところで邦題では、１巻がキアを暗示するタイトル、３巻はララを暗示するタイトルですが、原題では１巻がwarprize、３巻がwarlordと逆なんですよね。実際、内容としては原題のほうが近いと思うので、タイトルはどれもとても素敵ですが、その点は残念な気がしました。今回はララ視点であってもキアが主役ですよ！！！（でもこのシリーズの裏主役はなんといってもマーカスとサイマスという気がします）表紙は１巻のモノが一番ララの雰囲気にあっている感じがしますし、とても好きでした☆　２巻もコントラストが美しくて◎でしたが、愛馬グレートハートの色が違うのがかーなーりーマイナスでしたね。ヒースとアティラのロマンス番外編が１作ありますが、翻訳読みたいですね～。 

  June 2, 2014

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  愛と復讐の天使　エイドリアナ・ジローラミ

   【送料無料】愛と復讐の天使 ［ エイドリアナ・ジローラミ ］＜あらすじ＞有力な公爵のひとり娘であるポリュクセネーは、同盟国ロレンガード＝ロレーヌのアルセニオ公爵との政略結婚が決まった。アルセニオの邪悪ないとこが政権転 覆をもくろむ今、枯渇した財源をうるおし軍事力を強化するためにも、ロレンガード＝ロレーヌには彼女の莫大な持参金が必要なのだ。貴族社会での政略結婚は よくあることだ。しかし、安全な家や慣れ親しんだ土地を離れて顔も知らない相手と結婚するなんてつらすぎる。動揺するポリュクセネーが己の運命を受け入れ るべくつとめるころ、アルセニオ公爵を狙った恐ろしい陰謀が進行していてー。オススメ度　☆☆☆☆☆　ロマンス作品ではなかった。ヒロインは父親に命じられ、同盟国の公爵に嫁ぐことになります。ところが輿入れしてみると公爵は亡くなっていて、ヒロインは国のため、民のため、不愉快な権力者にもおもねりつつ、名ばかりの夫の死因を探り、国を救う機会をうかがうことになります。ヒロインは献身的な騎士と恋に落ちますが・・・ロマンスを期待して読むと、がっかりすると思います。というのも、はっきりしたヒーローがいなくて、ときめきがなかったから。ロマンス作品として成立させるなら、この小説のラストから本当の盛り上がりをみせないと！！！　国や民への献身、尊敬してくれる相手との結婚というだけではうっとりできない。誰と盛り上がるの？？？　え、このひと？　と思いながら読み進め、そのまま終わってしまいました。嗚呼。ヒロインだけが明かされた秘密、消えた十字軍の宝など、美味しい要素はたくさんあるけど活かしきれていない印象。革命家の活動のほうも納得できる展開だけれど、どうせ大風呂敷を広げているならいっそヒロインの株を上げてもよかった気もします。置かれた環境で頑張って いたけれど、当時の女性としての限界もあるでしょうし、主軸としての魅力に欠けたかも。一般小説としての雰囲気はあるものの、アンジェリクのように奇想天外な人生を生きる女性の大河ドラマのよ うな一代記？として描くなら、プロローグ程度の位置づけですよね～。ひょっとしたら作家さん自身には今後の展開があるのかも？

  May 27, 2014

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  舞踏会のさめない夢に　オリヴィア・ドレイク

   【楽天ブックスならいつでも送料無料】舞踏会のさめない夢に ［ オリヴィア・ドレイク ］＜あらすじ＞人里離れた女学校で孤児として育ち、教師となったアナベルは、意地悪な校長と先生たちに囲まれた不遇な日々を送っていた。ある日、王室の貴婦人が突然学校 を訪れ、見たこともないほど美しい赤い靴をふとアナベルに差し出す。靴はアナベルの足にぴったりだった。それを見た貴婦人は、なんとアナベルを幼い公爵の 家庭教師に指名。思いがけずアナベルは公爵家で働くことになった。豪奢な城には、公爵に無関心な後見人サイモンも暮らしていた。アナベルのひたむきな愛情 と明るさに、臆病だった公爵は無邪気な子供らしさを取り戻していく。そして、冷たく閉ざしていたサイモンの心には、忘れていたぬくもりと情熱がめばえ始め ていた。ところが、アナベルと公爵が何者かに命を狙われて…。ＲＩＴＡ賞受賞作家が贈る“シンデレラの赤い靴”シリーズ開幕！オススメ度　★★★☆☆　★3.5シンデレラがモチーフのようです。さらっと読めて、イヤミもないけどクセもない作品だったかな。シンデレラの赤い靴がモチーフということですが、これはいらなかったのでは？？？　ネタバレに繋がるので具体的に書きませんが、あまりにも夢見がちすぎる展開かもという点で私は鼻白んでしまいましたが、いかにも童話チックというかディズニーっぽいかんじでもあるので、この辺は好みかなと思います。魔法使いのおばあさん役にあたる人物も出てきますよ。女学校前に捨てられて、孤児として教育をうけ、その後教師になったヒロイン。あるとき貴族の女性が女学校に家庭教師を探しに来たため、蔑まれ、決まりきった環境から抜け出そうと必死の思いで応募します。貴族らしく一定の距離をもって公爵を後見している叔父のヒーロー、生徒である公爵と交流が深まるなかで、だんだんと過去の事情や傷があきらかになってきて・・・物足りなかったのは、あきらかに身分違いのヒロインとの結婚をヒーローはどうして決意したのか、そこが伝わってこなくて残念でした。 洋書では第２作まで発表されているようです。

  May 26, 2014

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  情熱は嵐のように　リサ・マリー・ライス

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】情熱は嵐のように ［ リサ・マリー・ライス ］ ＜あらすじ＞元海兵隊員で、現在は“兄弟”と共にセキュリティ会社を営むマイク。ある過去の出来事のせいで常に孤独感を抱え、酒場で女あさりをしては一晩限りの関係をもち、寂しさを紛らわす日々を送っていた。ある日、ひとりの美女が会社を訪れ、彼は一目で心を奪われる。が、彼女の正体は会社の共同経営者ハリーの生き別れた妹クロエで、マイクの女癖を知るハリーから「妹に近づくな」と釘を刺されてしまう。それから半年、募る想いを秘めながらマイクはクロエに指一本触れないでいたが、実はクロエも彼に惹かれていて…シリーズ第三弾！オススメ度　★★★★☆ このところ身体が疲れているせいか、読書意欲が枯れ気味（テニスに体力を注ぎすぎ？）ですが、安定した水準と必要以上に悩まなくて良い展開と、尾をひかない読後感で、山のような積読本を差し置いて、届いてすぐに読んでしまいました。シリーズ過去２作が好きだったという方なら、ほぼ間違いなく期待通りの作品ではないでしょうか。スピンの主人公たちにも時間が流れ、幸せそうなその後が書き込まれていましたよ。今回新しいパターンかなと思ったのはヒーローがおあずけをくっていたこと。（笑）でも至極ごもっともな流れで、結果的にそれでよかったといっている過去ヒロインの発言には私も心の中で大きくうんうんと頷いてしまっていました。私はリサ・マリー・ライス作品では、闇を駆けぬけてが頭一つ抜けてお気に入りなのですが、でもなんといってもホットなシーンの衝撃度というか印象の強さではいまのところ「真夜中の男」を超えるものはないかな～と勝手に思っています。作品の内容としては最近の作品のほうが練れていると思うんですが、洗練されてしまって削がれた部分などが、拙くてもぎこちなくても表現したい気持ちがあふれて生み出していた情熱みたいなものがもっと表現されていた気がして。【楽天ブックスならいつでも送料無料】闇を駆けぬけて ［ リサ・マリー・ライス ］  【送料無料】真夜中の男 ［ リサ・マリー・ライス ］ 

  May 23, 2014

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  真実の愛はたくらみとともに　アシュリン・マクナマラ

   【送料無料】真実の愛はたくらみとともに ［ アシュリン・マクナマラ ］ ＜あらすじ＞５度目の社交シーズンを迎えた美人の姉とその妹はー姉が想いを寄せる放蕩者は妹との結婚をもくろみ、姉は年上の伯爵とむりやり婚約させられてしまい…美しい姉妹の恋と秘密の行方は…？オススメ度　★★★★☆美人姉妹二人の恋模様が描かれていました。姉は５年間ハンサムな放蕩者に片思い中。妹のほうは過去の暗い事件の影響で愛のある結婚なんて怖い、愛は信用できないと思って片っ端からプロポーズを断っています。ところが姉の想い人が妹に急接近してきたことで、姉妹の間も複雑に。妹自身は、怪しげな求婚者から守ってやろうと現れた幼馴染に惹かれるものは感じつつ好きだからこそ結婚できないと思っていますが、爵位を望み、お金に困った両親が彼女を強制的に結婚させようとして・・・。 デビュー作ということですが、カリスマ的な魅力はないけれどよく練られている印象で、最後まで面白く読めました。個人的には姉の求婚者が、大人の魅力でとっても素敵でした♪5/10発売予定という今回のヒーロー親友が主役を張るスピン作品の「愛を知らない放蕩貴族」も気になります！

  April 29, 2014

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  甘美なる誘惑　ヘザー・スノー

   【楽天ブックスなら送料無料】甘美なる誘惑 ［ ヘザー・スノー ］＜あらすじ＞科学者だった父の遺業を継ぐべく、女性初の王立協会員を目指すリリアナ。彼女は古い手紙の束に遺された封蝋を手がかりに、15年前に殺された父の死の真相を明らかにするため、ストラトフォード伯爵家に潜入することを決意する。折しも伯爵家では新たに爵位を継いだジェフリーの花嫁選びのため、パーティーが開かれようとしていた。参加者として秘密を探るリリアナと結婚に未だ興味のないジェフリー。ふたりは出会った瞬間からお互い強く惹かれ合うが……。期待の新星が放つリージェンシーの快作！ オススメ度　★★★★☆人気のリージェンシーですが、時代背景を考えるとかなり珍しい存在と言えるだろう女性化学者がヒロインです。（著者も科学を専攻していたリケジョということで、作中ではキッチンにある身近な食材でヒーローも読者も驚かすようなシーンを披露してくれていました。）小さな頃から父親と暗号で遊ぶような早熟な才女。父の不審死の謎を解明するために、表面的には招待客の連れを装って、とあるお屋敷のハウスパーティに乗り込むことにしますが・・・ヒーローは退役軍人。父や兄の死によって爵位を受け継ぎ、借金の多い領地の運営に頭を悩ます一方で、戦争後に帰還して不遇で落ちぶれてしまっている失業軍人の待遇を改善しようと法案を通す努力をしています。母親に強いられて花嫁選びパーティを主催することになったものの、そのうち爵位に伴う責任のひとつである結婚もしなければならないとは考えていますが、いまはそれどころではありません。 結婚を目的に集まっているパーティで、結婚が目的ではなくその場にいる二人が、恋のあべこべな化学反応の光を散らしていておかしい♪　二人共真面目で、人生への取り組みが情熱的で真摯なところはそっくり。信用が裏切られたと思えば深く傷つきますが、どうやって絆を取り戻すのかが二人に課せられた試練。ハッピーエンドのそのあとの幸せな様子が想像できて、読んでいて安心感ありました。処女作ということですが、ロマンスとサスペンス、話の展開、人物の設定などバランスよく、読みやすくレベル高い仕上がりでした。３部作第１話ということですが、今後の作品ががとても楽しみです。第２作もリケジョヒロインかも？

  April 17, 2014

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  黒い瞳にかりそめの愛を誓って　グレース・バローズ

   【送料無料】黒い瞳にかりそめの愛を誓って ［ グレース・バローズ ］＜あらすじ＞伯爵家の次男ダライアスはご婦人がたの“夜のお相手”として悪名を轟かせている。ある日、彼は有力な子爵から、歳の離れた妻のヴィヴィアンを身ごもらせてほしいというとんでもない依頼を受ける。ダライアスは断るが、子爵から事情を聞いて考えを変える。ヴィヴィアンと結婚したのは、最初の夫人から頼まれてのことで、妻の付添役だった彼女を卑劣な継父の手から救うためだった。おまけにふたりは形だけの夫婦で、子どもがいないまま子爵が死ねば、ヴィヴィアンは路頭に迷ってしまうという。機会はひと月の間だけ、子どもができても二度と会わないという条件だったが、最初のキスを交わしたときから互いに心惹かれるものを感じていた――。放蕩者のダライアスと美貌の子爵夫人ヴィヴィアン。許されない恋に落ちたふたりの運命は……。 オススメ度　★★★★☆　★4.5貴族の対面と家族、そして生活のために自分を売っているヒーロー。自分が自分のことを一番好きではなく尊敬もできないと思っているんですよね。そんな彼が高齢の貴族議員から妻に子供を作って欲しいという依頼をうけて・・・硬い殻をかぶってしまっている彼が切なくて、とっても好みの作品でした～。そんな彼の変化とヒロインの邪悪な親戚が道を阻むふたりの恋の行方が大きな見所だと思います。貴族同士のドライな結婚とか後継のためにどこまで深みへと突き進む人種なのだろうかとか深く考えるとコワイですが、そもそも、（おそらく最終目的を見据えて）このとんでもない提案を考えついた老齢の貴族議員はグッジョブ！　最後までグッジョブ！　鮮やかな眼力と手腕だったと思います。

  April 16, 2014

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  夜明けの夢のなかで　リンダ・ハワード

   【送料無料】夜明けの夢のなかで ［ リンダ・ハワード ］＜あらすじ＞投資会社に勤めるリゼットはある朝、鏡を見て愕然とする。そこには見知らぬ顔が映っていたのだ。同時に彼女は、過去のある時期の記憶を失っていることにも 気づくが、思い出そうとすると激しい頭痛と吐き気に襲われる。さらに、誰かに見張られている気がしてならない。なんとか冷静さを保ち、何かの病気だと結論 づけ、薬局に向かった彼女はひとりの男と出会う。その瞬間に強いときめきを感じながらも、少し会話しただけでその場を後にしたリゼット。だが、その晩の夢 のなかに彼が出てきて…！？ロマンティック・サスペンス。オススメ度　★★★☆☆　★3.5 ヒロイン自身が「わたしは誰？」となっていることもあって、感情移入しにくかったです。本来の自分の知識や個性が滲み出すたびに襲われる頭痛、至って平穏に思える身の回りなのに気になってしまう些細で不可解な出来事・・・。 冒頭の事件は、アメリカ人にとってはものすごく大変なことなんでしょうねぇ。日本の首相が同じことになっても日本人は同じくらいショックを受けるかな。個人差あると思いますが、物語の基礎になっている作者さん自身の考え方やストーリーラインを含め、いろいろ違いを感じました。大胆な設定です。こんなことあり？と思うヒロインの事情もありますが、この辺はフィクションとしてまるごと楽しんでしまえばいいかな、と。スパイっぽいあれこれなど雰囲気はあってもどこか無味乾燥な感じだった世界が、肝心な二人が一緒になって、いつもの軽妙で人格やその場の雰囲気が伝わってくる会話が始まり、物語が生き生きとし始めた気がします。それがヒロインの覚醒と再生に重ね合わせられている効果なのかもしれないけど、正直物語半ばまでは惰性で読みすすめていました。最後には面白くなってきてほっとしました。☆　　☆　　☆内容とは関係なく、リンダ作品の最近の表紙には毎回キラキラしたり★型の箔が押されていたりと気合を感じる装丁ですよね～。部数が見込めるから、ほかの作品よりは予算がかけられるのかな。 運動禁止令が今週金曜日まで延期されてしまい（涙）、今週は引き続き積読本消化に励もうと思います♪　

  April 15, 2014

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  この手はあなたに届かない　J・R・ウォード

  【送料無料】この手はあなたに届かない ［ J．R．ウォード ］ ＜あらすじ＞小さな湖畔の町で暮らすジョイの楽しみは、毎年夏になると避暑を求めてグレイ・ベネットがやってくることだ。グレイは近くに邸宅を持つ、名家のハンサムな御曹司。ジョイは長年彼に片想いをしながらも、たまに挨拶をかわし、甘い情事を密かに夢想するだけで満足していた。だがその夏は何かが違ったーひょんなことから、ジョイは彼に連れられＮＹに行くことになったのだ。そして初めて知る華やかな世界の魔法にかけられ、グレイと官能のときを過ごす。まさか夢が叶うなんて…喜びもつかの間、待っていたのは冷たい現実だった。オススメ度　★★★★☆成功した政治コンサルタントのヒーローと田舎の名家ながら貧乏なヒロインのお話で、現代アメリカ版格差ロマンスというかんじ。ウォードというとやはり吸引力の強いカリスマヒーローを期待してしまうのですが、パラノーマル世界でなく現代もののヒーローも素敵です。不道徳な母親を持って結婚観・恋愛観に歪みがでてしまっている（というか、ある意味許容度がなく正しすぎる？）ヒーローの道義心が、関係が深まりそうになった瞬間（というか、なった直後に）それ以上の発展に縛りをかけてしまい、二人を足踏みさせてしまいます。うぶなヒロインは、ヒーローの気持ちを読みきれず、傷つき、離れようとしますが・・・ ふたりのジリジリ感、最高です。好きな気持ちが強いほど、スマートに振る舞えなくて無様な事態になってしまうってことあると思う。後半ヒーローの髪の毛がくしゃくしゃになるほど、ヒロインへの気持ちが強くなっていくのが伝わってくる気がしました。好みのテイストのお話でした～♪　作者の前歴が、事故で不自由になった身体の登場人物の描写などにリアリティを与えているんでしょうね、ヒロインの兄と親友の妻のロマンスがぜひ読みたいものです。

  April 14, 2014

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