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テーマ:新幹線・長距離列車(337)
カテゴリ:鉄道
東海道新幹線を走る『のぞみ』型300系車両が、
来春で引退することになったそうです。 登場したのはバブル経済末期の20年前。 高速で長距離を駆け抜ける新幹線車両の寿命は早いので、 30~40年以上も保つ私鉄や在来線に比べると、 20年の寿命は順当なところなのですが、 なかなか感慨深いものがあります。 それまで最も早い『ひかり』でも 東京-大阪間の所要時間3時間の壁が超えられなかったのが、 最高速度270km/hの300系によって、一気に30分も短縮し、 2時間半で到達できるようになりました。 そこで『ひかり』とは列車を区別する必要に迫られ、 公募の結果『のぞみ』に決まった経緯があります。 スピードもさることながら、 空力特性を発揮するべく形作られた独特の前面マスクや、 それまで窓周りに塗られていた青色を窓下に帯として配するなど、 近未来を志向したフォルムも当時としては印象的で、 現在主力の700系やN700系の容姿につながっています。 晩年はほぼ『こだま』専用車両となり、 劣化の進んだ車両から徐々にスクラップされてきましたが、 最後の編成も来年春をもってお役御免なるそうです。 誕生から20年、一気に走り続けた300系車両。 その間、バブル経済崩壊から『失われた20年』と 日本経済は芳しくない状況ではありましたが、 しかしこの車両によって日本の大動脈は営々と築き上げられ、 新幹線ブランドも一気に高まった20年でもありました。 そしてN700系に続く新車開発も粛々と進んでいると聞きます。 東海道新幹線は常にアグレッシブで元気なさまが嬉しいですね。
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