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テーマ:首都圏の鉄道(136)
カテゴリ:鉄道
先週末の3月14日はJR全体でダイヤ改正が行われ、
北陸新幹線の開業や 定期寝台特急の運行廃止などが 全国的な話題をさらっていましたが、 首都圏では『上野東京ライン開通』という重要トピックもありました。 これまで高崎線や宇都宮線(東北本線)の上野方面行きの列車は、 基本的に上野駅止まり。 ところが通勤客の勤務地は、上野から先の東京駅やら新橋駅やら、 最近は品川も重要なオフィス拠点となっていて、 そこまで足を伸ばす人たちがほとんど。 ということは、上野駅で列車を降りた通勤客の大きな流れは、 山手線や京浜東北線に流れていきます。 高崎線や宇都宮線は、 首都圏の一大ベッドタウンである埼玉県を縦貫していて、 すべての駅から都心部に多くの人を運んでいます。 半分は湘南新宿ライン経由で池袋・新宿・渋谷という副都心へ 乗客を運んでいきますが、 もう半分は上野行きになっていて、 上野駅のホームに吐き出される乗客の数はハンパない。 この一群がそのまま山手線や京浜東北線へ流れ、 ですから上野からは両線とも激混みになっていたんですね。 乗り換える手間も、階段を下りたり上ったりで、 10分近いロスタイム。 たかが10分ですが、朝の10分は大きいもの。 それが、まったく乗り換えることなく、 そのまま勤務地最寄り駅まで運んでくれるわけです。 それも『通勤』という毎日の行動のことですから、 インパクトは大きいわけです。 利用者からは 「乗り換えの手間がなくなった」 「時間が短縮できた」 と、概ね大歓迎のコメント。 で、僕も開通後数日経過した昨日の夕刻、 ようやく試し乗りしてみました。 乗った電車は高崎線で、 大宮方面から東海道線の小田原まで向かう列車。 上野東京ラインの列車に初乗車 posted by (C)まさやん6312 秋葉原-神田-東京の間は、 東北新幹線の上に新たに作られた高架橋を通過していきます。 工事中のときから見上げていましたが、 ビルの高さにして10階建て分はあるでしょうか。 ただし防音壁が邪魔をして、車内からの景色はイマイチでした(^_^;) 新規開通区間中、神田界隈の風景 posted by (C)まさやん6312 東京駅に到着すると、ホームは東海道線を下る 勤め帰りの人たちの長蛇の列。 ここで下車し、しばらくホーム上でウォッチングを敢行。 今回の上野東京ラインの開通は、高崎線・宇都宮線のほかに 同じく上野止まりだった常磐線も 品川まで片乗り入れするようになりました。 千葉・茨城方面からの通勤客もハンパなく多く、 彼等も従来は上野で乗り換えを強いられていましたが、 今回の改正で特急列車までもが品川から発着するようになりました。 常磐線の特急列車も東京駅に乗り入れ posted by (C)まさやん6312 東京駅から発車する、品川始発の常磐線特急『ひたち』 posted by (C)まさやん6312 時代は変わったものです。 常磐線には元々、 我孫子という駅から成田線に入って成田へ行く列車があるのですが、 それも品川発の列車ができました。 ということは、東京駅から成田へ向かうには、従来の地下駅から出ている 総武快速線に加えて、2系統のルートができたことになります。 常磐線快速電車も東京駅に出入り 我孫子から成田線経由の成田行き posted by (C)まさやん6312 いやあ便利になったものです。 ただ、ものごとには必ず作用と反作用がありまして、 今回の話もすべてが手放しで喜べないこともあります。 列車が東京駅や上野駅をスルーして直通する利便性は高いものの、 大半の列車の始発が東京駅や上野駅ではなくなったため、 たとえば混雑する時間帯でも、今までは1列車見送れば、 ほぼ確実に座れていました。 ところが、始発列車がなくなり、 駅に到着した列車は既に席が埋まっているため、 確実に座れる可能性が薄まりました。 毎日通勤している人にとっては、辛い話です。 しかも、今までなら寝過ごしても確実に東京や上野で起こされていましたが、 それも期待できません。 ウチの勤務先でも湘南新宿ラインで通勤する神奈川県下にする社員が、 本当は新宿で降りないといけないのに、朝っぱらから寝過ごしてしまい、 埼玉県の奥まで運ばれてしまった、ということもありました。 同じような“事件”が『上野東京ライン』でも起きそうな…(大汗) まぁ、悲喜こもごものできごとではあります。
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