決意。
少し迷いはあるけれど、書きます。この気持ちを忘れないでいるために。同じ過ちを繰り返さないために。今日、イギリス留学時代の友達から久しぶりのメール。彼女のホストマザーであり僕の地域コーディネーターであるChristineがガンのため亡くなったという知らせでした。あなたは僕のホストファザーのお姉さんでもあって、家も近かったのでよく遊びに行ったり、食事に呼んでくれたり、してくれました。ホストファミリーとウマが合わずいつも問題を抱えていた僕を心配してくれ、話を聞いてくれたり、間に入ってくれたり、してくれました。あなた自身3人の留学生をホストし、仕事も抱えて多忙な日々を送っていたのに、加えて僕のような留学生を間接的にケアしていた、その苦労は、今察して余るばかり。それなのに僕と言えばホストファミリーとの関係に疲れ浮かない顔ばかり。ネガティブな印象ばかりが立って、帰国後もほとんど連絡を取っていませんでした。そんな自分を思い、あなたがくれた愛を思う。なんて、なんて、なんてバカなんだ、オレ。なんて、なんて、なんて最低なんだ、オレ。今でも覚えている初体面の瞬間。緊張でガチガチになっていた僕に、あなたはハグをくれました。あのときの温かい気持ち、ホッとした気持ち、今でも忘れられない。それなのに涙が、止まりませんでした。あなたがもういないという事実に対して。あなたに感謝を伝えられなかった自分のふがいなさに対して。もう遅いのは承知で、手紙を書きました。あれからもう4年。幸せに生きているということ。感謝していること。今まで伝えられなくてごめんなさいということ。そこまで書いていて、想いました。あなたがくれたたくさんの愛を返せなかった自分。それを悔やんでいる自分。でも、悔やんだままにしたら、あなたの愛は僕の中で終わってしまう。あなたがくれたたくさんの愛を、返すことができなかった愛を、僕の周りの大切な人たちに、配っていくことに決めました。あなたがくれた愛が、僕を通して、あなたが知らない誰かを笑顔にしている。そんな報告が、あなたを一番喜ばせられると思って。そう決めました。そう決めた瞬間から、僕の行動が少し変わりました。出会った人に、笑顔を向けてみました。困っている人に、優しい言葉をかけてみました。頑張った人を、ほめてあげました。あなたがしてくれたように。手紙の最後に、その想いを書きました。あなたがしてくれたように、僕も誰かを幸せにしてみますって。気のせいかもしれないけど、今日はいつもより、人の笑顔を見れた気がします。もしかしたら、あなたが教えてくれたおかげかもしれません。だから、今日見ることができた全ての人の笑顔を、あなたに捧げます。伝えきれなかった「ありがとう」は、色んな言葉に乗せて、伝えていきます。それがいつか、回りまわって、あなたに届くかもしれないから。きっと、そう信じて。今まで、ごめんなさい。そして、ありがとうございました。“Treat everyone you meet, friend or foe, loved one or stranger, as if they were going to be dead at midnight”(友人であろうと敵であろうと、愛する人であろうと知らない人であろうと、 あなたが会う全ての人に対して、彼らが今夜12時に死んでしまうかのように接しなさい) ~オグ・マンディーノ~