テーマ:幸せの法則について(434)
カテゴリ:徒然草
出社日。 3日の 『 大感謝祭 』 に 引き続き、 この日は、週に1日しか出社しない私にお合わせ下さり、 長年、お付き合いいただいたお取引先さまの営業の御方が 定年退職のご挨拶においで下さる由にて、 私は私用で上京する予定だったのを取り止めたのだった。 この御方との初対面は、16年前に遡る。 ボスの中学時代の先輩でいらした由にて、 うちの会社の設立当初、試行錯誤しながら四面楚歌にも立たされたとき、 常にこの御方が寄り添うように傍にいらして、 蔭に日向に、うちの会社の広告関係を支えて下さったそうである。 私より10歳近く年上でいらっしゃるのにもかかわらず、 大変腰の低い、穏やかな御方で、決して出過ぎず、 ボスから引き継いだ仕事で七転八倒する私を、辛抱強く傍で見守り、 笊で水を掬うような 私の至らぬところ、見過ごしているところ、を さり気にフォローして下さり続けて今日に至る。 うちの会社の歩みと共に、その御方は一緒に歩んで下さり、 いつも振り向けば、斜め後方に控えていて下さるような御方で、 今から思えば「 営業ノルマ 」もおありになられたであろうに、 そんなことはおくびにも出さず、決して「 営業 」をせず、 かといえば、こちらから依頼をすれば、 間髪を入れず【 完璧 】な仕事内容でお応え下さる、 もの凄い御方であった。 フツーであれば、キャリアを重ねられれば早々と一線を退き、 管理部門、役員待遇、と出世なさっていかれるのであろうに、 生涯現役、とばかりに、ご定年のその日まで、 ずっとうちの会社担当で在り続けて下さったのである。 その御方が、今月限りで退職なさる――。 昨年あたりから、ちらっとそれを思っては不安になり、 ぃゃぃゃ きっと「 顧問 」な形で残られるだろう、などと虫の良いことを願い。 3月に入って、この御方より、 慰留の話はあったものの、自分はきっぱり引退する旨を伺って衝撃を受ける。 「 暫く、数字や時間に追われる日々から距離を置きたいのです 」。 「 この歳まで大病せず、定年の年に 末っ子の大学卒業式に出られ、 息子から『 行かせて貰ってありがとう 』というメールを貰い、 もう想い遺すことは、ないのです。 長らくおつきあいいただき、本当に有難うございました 」。 私の方が涙目になってしまうような言の葉をいただき、 それでもいよいよほんとに最後の月、となっても もうひとつ実感を持てず、 ぴんと来ないでいたのだったが、ついに この日を迎える。 その日には、格別お世話になった有志メンバーでお花を贈ろう、と 話していたため、実際にお花が届いて目にした途端、 急に現実だと認識してしまい、どきどきしてしまう。 お花は、花束だとご帰宅まで大変だったり、 重なるとご自宅でも大変、ということから、鉢植えを勧められ、 数ある鉢植えのなかから先輩が選んだのは、 淡いピンクの胡蝶蘭 『 ハルガスミ 』だった。 え、胡蝶蘭?? と 実は 一瞬思ったけれど、 これが実に優しく 可愛らしく、観てて飽きない。 さすが先輩。 good job(//▽//)☆ 後任の御方は、お取引先さまの切り札エースでいらっしゃる由。 転勤・異動の多い他社さんのご挨拶回りと、まるで同様な手順で、 名刺を交わし、ご挨拶を交わし、 未だ信じたくない私のこころだけ残して、 淡々と着々と引継ぎの儀が終わって行く。 どうしやうどうしやう。 今更ながらに、大切な場面場面で この御方に助けられて来たことを 思い知らされる。 自分が退くときは、どうぞこんな想いを誰もしないやう。 、、顔はにっこり笑いつつも 頭のなかが 訳の判らないことでとっちらかる。 視界の隅に、ハルガスミを抱え スタンバイしている先輩が目に映る。 あぁ、もぉ、しっかり! > ぢぶん。 伝えきれない感謝のこころを しっかり伝えるのだ。 ふぁいと、ふぁいと > ぢぶん。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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