テーマ:本日の1冊(3691)
カテゴリ:読みました^^*☆
今回の不調がピークになりかかっていたとき。 楽天ブックスに予約を掛けていたため、 おそらく発売日前後にメール便でポストに投函されており、 帰宅して来た夫から受け取る。 本屋さんのない町で、発売日に自宅に配達していただけるなんて、 これ以上の倖せはないように思う。 痛みや痒み、復活できぬ焦りや不安、情けなさや悲しみから 少しでも気を紛らわせるため、3月後半からずっと 全く夜間は眠れぬため、 積読山の本たちや ビデオたちや DSに逃避。 夜が明け、ようやく、うつらうつらと30分~1時間単位で睡眠が取れる。 湯船に浸かっている間だけ 痒みや痛みから逃れられるため、 我慢できなくなると、浴室へ行き、 湯船に浸かっては 粗塩を赤身に塗りたくって激痛に耐え。 消耗しきってあがっては、手当てをし、 横たわって本を読みながら ひたすら睡魔が訪れるのを待つ。 仕事も家事も放棄でき、ただただ自分の身体と向き合っていればいい状況を 有難くも申し訳なく、ひたすらヘコんで撃沈してしまうのを なんとか持ち上げやう、現実逃避しやうと 格闘する日々に届いた 『 彩雲国物語 』最新刊。 帯には 『 完結目前の本編 最新刊 !! 』 く~~! 煽るだけ煽られたけれど、ここはぐっと耐え、 イイ機会だから、と 1巻から読み直しをかける。 『 彩雲国物語 』 雪乃紗衣/角川ビーンズ文庫 蒼き迷宮の巫女 ISBN 978-4-04-449920-4 ¥476 ( 以下、具体的ネタバレを避けています ) イケメン綺羅星の如くな 甘々の、 読み応えある、一国の国政官吏小説へと。( 仙の力が介在してるけど ) 物語自体が飛躍の成長を遂げ、否応なく登場人物たちも政治的に成長していき、 必然的に それぞれが それぞれに 抱えていたもの、抱えるに至った事情さえも、 その背景から きちんと繙かれていき、 そのときそのときに起こった数々の事件そのものも 振り返る形――王サイドからは臍を噛む形――で 深く掘り下げられていき、 おそらく そのときは伏線でもなかったものが 「 ( 王が ) 取りこぼしてきたもの 」 として断罪され、 そのときそのときの各々の「 在り方 」まで、自他共に問われ、 互いに視点を切り替えざるを得ず、もっと観方が深まり、 それぞれに歩を前に、そして上方に進め、かつ、原点を見失わず。 登場人物たちは かなりの数を数えるに至るのに、 誰の外伝でも成り立つ程 ひとりひとりのキャラがしっかり立っているため、 それぞれの立場や想いが 明らかにされる度ごとに その覚悟の程や、そのよって立つところのものに納得させられていく。 ひとの想いや言動を 「 善 」 と 「 悪 」、 「 正 」 と 「 誤 」 とに、単純に 線引きできない痛みを味わい。 前巻では、ついに悠舜の抱えて来たもの、旺季の器、貴族派の想いに納得させられ。 今回では 序章で少し普段の雪乃氏と違うテンションを感じ、 あれれ、、、と思ったものの、段々と持ち直され。 縹家の背負わされて来たもの。 実態が見えず、不気味でしかなかった瑠花の 真の姿が見えて来る。 縹家もまた。 瑠花もまた。 うーさまもまた。(涙) そして、璃桜でさえ、温かな血の通う ひと であり。 それぞれが それぞれのジジョーや立場から、 それぞれの「 筋 」と「 志 」を持って、 それぞれの想いを抱え込み、ぎりぎりのところまで懸命に努めていた。 もうすぐ 最終章。 このままだと、本当に容赦のない終章でしか成り立たず、行き着かず。 また、「 そこ 」へ向けて、 王や雪乃氏自身が取りこぼして来たものと対峙しつつ、 しっかり張られた縦糸に、深みを与える横糸を ひたすら織り進んで行かれているやうに思わせられ、 なんとか「 しょぼくない 」大団円、 元気玉な秀麗が 全身全霊で紡いできたものと、 それぞれの立場でそれぞれに頑張って来たひとたちの労苦が報われる 素敵な落ちどころはないものかと胸痛く。 。。。雪乃氏の思うツボ?? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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