テーマ:本日の1冊(3691)
カテゴリ:読みました^^*☆
本来ならば、著者によって紡がれた言の葉をしっかりと受け取り、 これまで培ってきた自身の知力と想像力で ぼゎゎと映像化しつつ 物語を読み進めていくものを、 選択の余地なく 本の表紙や挿絵に描かれて在るイラストは 良い意味でも悪い意味でも その物語に多大なる影響力を持つ。 表紙や挿絵によって、 より、想像( 場合によっては 妄想(笑) )力の羽根が広がる場合もあれば、 逆に、情景や人々の容貌などが 限定されてしまい、 著者から生まれ出でた言の葉の魅力を奪い去ってしまうこともあり。 また、ひとそれぞれの好みも違うため、 表紙に 登場人物の容貌を描いちゃったりするのは、 滅茶苦茶 高リスクな所業ではないだろうか、と思っている――。 『 妖魔の騎士 』( 全2巻 )/ P・アイゼンシュタイン ハヤカワ文庫 ( 絶版 ) 実に この本は、広島時代から積読山に埋もれていたのを発掘(滝汗)。 初版は1983年。 私の手元にあるのは7版で1989年版。 寝込んでいる辛さを忘れるために、ひたすら本の世界へ逃避しているのに、 『 邪空の王 』 で すっかり 重苦しくなってしまい。 めるへんめーかー氏のやさしく 温かな表紙に きっとこれは、やさしく 温かな お話なのだ、 と 呼ばれたやうに手が伸びる。 愛する母がこよなく愛する父。 その父の顔を識らずに育った少年が、 時至り、母の元を離れ、騎士であった父探しの旅で見つけていくもの。 また その少年の姿が、周囲の皆に もたらしたもの。 まっこと、切なく 温かい 善き物語でした(//▽//)☆ 中世を舞台とした世界観がしっかりしており、 魔力を持つ織姫が母となる( ならされる ) 最初の設定こそ 幼少期のお子たちには不向きだと思えるものの、 「 そこ 」 以外は このまま お伽話にしてしまっていい程で。 ( でも、「 そこ 」があるから、 悪役が完全なる悪役なので、勧善懲悪な視点で安心して読み進める ) 「 使い魔 」である妖魔の苦しみは、 下の少年と共に読んだ『 バーティミアス 』シリーズを想起させるものの、 ( ジョナサン・ストラウド / 理論社 ) 『 バーティミアス 』のように 変にリアルで ぎすぎすしておらず。 予定調和に あー、良かった と、超満足して ぱたん と 本を閉じたのに、 たった今、続編があることを発見!! 恐れてた通り、続編 『 氷の城の乙女 』全2冊も絶版なので、 ネット古書店で探しまくって ぽち。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[読みました^^*☆] カテゴリの最新記事
|
|