テーマ:本日の1冊(3692)
カテゴリ:読みました^^*☆
『 紫の砂漠 』 で すっかり4つの月を持つ世界 と 主人公の シェプシ に魅了され、 美しくも哀しい詩人となったシェプシの姿で完結とは、 ゃだ~~! これで終わっちゃ、ゃだ~~ヽ(`Д´)ノ 哀しいだけで終わる シェプシぢゃないハズでしょ! と思いながら、松浦氏の2冊目『 詩人の夢 』を手に取ると、 思いがけず、『 紫の砂漠 』の続編だったため、一気にテンションアップ 『 紫の砂漠 』 『 詩人の夢 』 松村栄子 ハルキ文庫 ( いずれも絶版 ) タイトルからして、続編の匂いがぷんぷんしてたのに、 何故か私は、全く別な物語、と思い込んでいたし、 繙いてからも尚、4つの月を持つ地の物語だ!!とは思っても、 まさかに シェプシの詩人さんそのもののお話だったり、 詩人となったシェプシ自身のその後のお話、とは ぜ~~んぜん思わなかったのだから、おめでたい 。 2頁目に シェプシの名を見つけ、一気にテンションが上がり、 勢いで読み耽って即読了し、もう1度こころを落ち着けて読み直す。 1作目で完結したのに、好評のために続作が出る場合、 往々にして、蛇足的補完内容であったり、 第1作を超えられないケースが多いなか、 嬉しいことに 『 詩人の夢 』 は違っていた。 既に、この地の世界設定、状況背景が頭に入っているため、どんどん進み、 進みながら、どんどんと この世界の謎が明らかになり、 三柱の神の元、ただひたすらに粛々と「 生 」を紡いで来た、 この星の根幹が揺らぎ、 この世界の成り立ちそのものが「 歪み 」であったことが明らかになり、 内に外に争いが起こり、種族間で【 戦争 】さえ勃発する、 そのごたごたが、さもありなん~~!的リアルさで では、シェプシは。 自ら抱えて来た哀しみを背負い、シェプシはどう対峙するのか。 詩人の夢とは何か、なんだったのか、 詩人の魂の往き着く果ては。 ラストシーンが それは美しく、 大満足。 松村氏とは初遭遇なので、大きく外しているかも識れないのだけれど。 彼女は 「 生まれて来て良かった! 」 と 1度も思えていない御方で、 「 望んで生まれて来た訳ぢゃない 」 この世界の 血の絆、地の絆を煩わしくお感じになっており、 「 一匹狼 」的孤高の魂を愛し、 愛やら絆やらというものは、 常に 自身の( 確固たる )意志で選択し育んでいくもの、 そうでなければ、心地良くない、、、と思っておられるのではないか。 そう思えてならず、 彼女の他の作品を読んでみやう、と思わされる。 そしてそして、 なんとも美しき世界、美しき日本語だった、と思うです お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.06.28 11:59:49
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