カテゴリ:読書
ジェシカ・ウィリアムズが書いたこの本を読んだ。
「世界がもし100人の村だったら」「あの金で何が買えたか」。 そしてこの本。 世界はまだ混沌としている。 奴隷に麻薬、著しい平均年齢の差(84歳と39歳!)。 知っていることも多かったが、この本で知ったことも多い。 「イギリスのスーパーマーケットは政府より個人情報を持っている」 「ブラジルでは軍人より化粧品販売員のほうが多い」 気になったのは麻薬について。 オランダの例を挙げて規制緩和を紹介。 読者の一部は「規制緩和すれば問題解決する」と解釈しないだろうか。 この問題はデリケートだ。くれぐれも誤解のないように。 私は大麻の規制緩和には反対だ。 以下のページでそのことについては書いた。 素人が語る薬物問題 ペットボトルの処理についてもリサイクルで解決するのか。 石油製品のペットボトルを製造しないよう「量り売り」が必要だ。 性器切除や良心の囚人、HIV陽性患者。 デジタル・ディバイド(情報格差)の問題。 中絶医師を殺害して一躍ヒーローになる牧師。 宗教を背景に殺人が正当化されるとはキリストもびっくり。 中絶医、教会で殺害される にもかかわらず、キリスト教を背景に純潔教育が蔓延っている現状。 純潔教育については、かなり前になるが記事にした。 シルバーリングで純潔を守る? この問題、キリスト教的世界観のない日本では理解されにくい。 追記 その後、この本を読み直してみた。 拷問についてのページで、以下の質問が鋭いと感じた。
拷問はしないほうがいいに決まっている。 しかし911テロなどを知ってしまった今、私は拷問を否定できない。 「多数を救うための少数を犠牲にする」という問題。 これはハーバード大のサンデル教授が講義で使いそうだ。 そう思ったら、来日時のテレビ番組でしっかりと使っていた。 サンデル教授 日本を救う!特別講義 3/3(youtube) 番組内での例はテロではなく、北朝鮮による拉致事件について。 拉致被害者救出のため、スパイの拷問をするかどうか。 サンデル教授は「どちらも正しい」と解説。 本当は、電車の例で「目の前の人は殺せない」ということが重要。 忘れてならないのは、拷問した場合「例外の怖さ」。 一つ例外を作れば、その次に別の事例で拷問するだろう。 そうするうちに、拷問が当たり前になる。 女性器切除についても考えさせられる。
伝統がすべて許されるのであれば、黒人差別も伝統だ。 だが現代社会では差別を許さない。 伝統について、どこまで肝要になるべきか。 これを間違えると、多くの悲劇が生まれる。 *********************** 関連記事 ジェシカ・ウィリアムズ『世界を見る目が変わる50の事実』 50の項目はここで紹介されている。 *********************** ※トラックバックは管理人が承認した後に表示されます。 バナーにクリック願います。 ***トラックバックはテーマに関係するもののみどうぞ。 その場合リンクは必要とはしません。 意見があればメッセージでどうぞ。 ただし荒らしと挨拶できない人はお断りです。 今のところメッセージは全て読んでいます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.04.16 10:14:37
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