[ＢＯＯＫ]の記事一覧 | さえこ的生活

読書の秋・食欲不振の秋

ここのところ体調がすぐれず、先日などはついに脳疾患を疑われて病院に担ぎ込まれてしまいまいしたまあ、疑ったのが母だったというところがミソで「どいた！どいた！クモ膜下かもよー！」と急ぎＣＴを撮った割には「何も異常はねぇズラ」とその後２時間放っぽらかされ、グースカ寝ている間に、すっかり治ってしまいました名医ですなしかし、三半規管のチェックで、どうしても左に身体が傾いてしまうのは納得いきません私が傾くとすれば右のはずなのにな～朝日新聞なんか取ってるせいでしょうかね？そんな私の最近のお気に入りがこの本これでもかと朝日新聞をコケにし倒していますが、いつも彼の文章を読むにつけ「だてに灘高出てないよな～」と感心日本語の使い方の巧みさに頭の良さと深い教養を感じますＴＶのコメントも、一見、乱暴な言いたい放題に見えて、正しい文法や言葉の組み立て方に留意しているのが判りますぜひご一読をしか～し！身内が朝日新聞だというのに、面白がっててよいのか？私しかしながらダヴィンチ・コードのダンブラウンや、今や旬の山崎豊子を見出したワタクシが認めるこの１冊必ずや後世に残る名作となるでしょうもしかして映画化も（あるかいっ！）脳みその働きだけでなく、胃の調子も悪いのですがこれは栗と柿の食べ過ぎじゃ～なかろうかと思われますそんな感じで秋のデザートフェアはやや控えめに開催中　“ハーゲンダッツ”アーモンドプラリネクリームナッツの香り高いコクのあるアイスですワタクシは期間限定に弱いのだな“ローソン”プレミアムロールケーキ噂のロールケーキを試食（食べてる途中で思いついて写真を撮りましたので食いさしです）たっぷりのクリームは結構イケますが、まわりのスポンジはややパサつき感も感じられます私の勝ちですおほほほほ“ファミマ”抹茶パフェ・もちっと食感これはいいです下の抹茶プリンがモチとしてて、クドくないのに抹茶も効いてるし白玉とマロンクリームとくれば文句の付けようもございませんあっぱれそーいえば久々に“猫背のたぬき”でランチしました（胃が悪いんじゃないんかい？）美味しゅうございましたし満足でございましたが、ただひとつスープをお汁椀で出すのはいかがなものか？ボリュームは相変わらずマスターの忙しさも相変わらずのご様子でした

『スリーピング・ドール』ジェフリー・ディーヴァー

ジェフリー・ディーヴァーの新作今回はライムではなく、前回登場したキャサリン・ダンスが主人公のお話彼女は人間の所作や表情を読み解く、尋問の天才ディーヴァーの作品を読んで毎回思うのは、読者に読まれないようなストーリー作りは大変だろうなーと言う事もちろん「読む」のは展開の事であって、ファンは毎回「来るぞ、来るぞ！こいつが怪しいぞ！」と疑い、終盤に差し掛かると残りのページ数を見て「そろそろ、どんでん返しだな」と、準備するはずで、今回もちゃんと取って付けたようなオチでなく、「ほほ～」と納得させられるようなオチが付けられていましたライムシリーズだけでなく、スピンオフが変わりばんこで読めるというのも、嬉しいところ相変わらず、緻密な調査の元に書かれた物語には感心しますディーヴァーを読んで『ＣＳＩ科学捜査班』を見ると「おいおい、その長い髪は現場を汚染するだろー！シャワーキャップかぶりなさい！」と、突っ込みたくなりますが、今回も心理分析に関して判り易く、詳しく書き込まれていて勉強になります

『テンペスト』池上永一

幕末期の琉球王朝を舞台にした一人の宦官の半生の物語とはいっても、この宦官が実は完璧な美女で前半は宦官と偽って天才的な官僚として琉球王国の舵取りをし落剥して島流しにされた後は、王の側室と官僚の二役をする羽目に…と、ざっと聞いただけでも波乱万丈・何でもありの韓国ドラマかいっ！と突っ込みを入れたくなりますま、そうはいっても琉球王朝についての描写も緻密だし清(中国)と日本の間で、琉球の人々が独特の文化・信仰・アイデンティティーを持っていた事がよく判ります(少し美化しすぎかもしれないし、下々の者まで同じだったかどうかは疑問ですが)物語としても面白いのだけどただひとつ、文章がＢ級なのがいただけませんだんだん「はいはい、また出たね」と、慣れてきましたがはじめのうちはコミックか、クドカンのドラマ張りの軽い表現や小ネタに「はぁ～？」って感じでした本作が連載されていた雑誌の風潮なのかもしれませんが、もう少し格調高く書いてほしいものですともあれ古今東西の宮廷物語好きの私が、今まで無関心だった琉球王朝というものにすごく興味が出てきましたこれ読んでから首里城に行くべきだったな～残念！

『チーム・バチスタの栄光』海堂尊

キャラクターがよく出来ていてテーマといい、話のテンポといい読みはじめは、面白いな～と思っていましたが、だんだん飽きてきましたもともと医者だけあって専門的な内容に関しては深く、大変興味深いものの、だんだん知識の披露や主義主張が、ハナについてきます作家としてはまだ経験が浅い時期の作品だから仕方がないのかもしれませんが、ＴＶのドラマの方が面白いと思ってしまいました私の経験では、原作を超える映像化というのは初めてですが、脚本家のほうが作家としての腕が上だったという事でしょうか？ただ、同じキャラクターの続編も出ているので、だんだん筆がこなれてきていれば期待大この先、しばらく読み続けてみたい作家です

『誘拐』五十嵐貴久

韓国大統領が来日しての歴史的な条約締結を控え、全警察力が大統領警護に集まる中、首相の溺愛する孫娘が誘拐される十分な人員が割けない中、警察の威信にかけても絶対救出しなければならない現実でも十分ありえそうというか、事を起こそうと企む悪の軍団が（ショッカーか？）ヒントにしたらどーすんのさ？というのは、私がショッカーだからこその要らん心配でしょうか？それはさて置き序盤は、かなり悲惨な状況のサラリーマンが描かれているので、今の冷え込んだ社会状況とぴったりマッチしすぎて、少々ブルーな気分になってしまいましたしかしながら構成や筆致は巧みで、一気に読ませる力がありますオチも申し分なく、最後まで楽しめる作品でしたここ最近ではイチオシの高評価です