『日本語の作文技術』
文章の書き方系の本が好きでよく読みます。最初に読んだのは、本多勝一氏の『日本語の作文技術』です。それまで、私の文章は感性一本やりの非常に読みにくいものでした。しかも、それを読みにくいと気づきもしなかったので、私の文を読む人は大変だったろうと思います。なにしろ、推敲なしの書きっぱなしですから。最も、推敲の基準がわからなかったので、仕方ありませんが。この本を読んでから、自分は「日本語」が書けていなかったと思い知らされました。今もそう文章がうまいわけではありませんが、前よりマシにはなったと思います。この本を読んで納得したことがあります。日本では学校で文章を書く技術を教えていないということなのです。そういえば、文字や文法は教わっても作文は習いませんよね。いきなり書かされています。そのため、日本人の文章はねじれていることが多いのだそうです。実は、ほんのちょっとの気遣いで読みやすい文章が書けると知ったときはショックでした。私が読む楽天のサイトの方は、皆さん上手なので、すごいなと思います。それとも、こうした本は読んでいらっしゃるのかな。それでも参考になる方がいるかもしれないのでいろいろな本から、少し抜粋しておきます。★主語と述語はなるべく近づける。例:私は、自然の歌が多い万葉集が好きです。より、自然の歌が多い万葉集が、私は好きです。のほうが判りやすい。★文章はなるべく短くする。見上げるとポッカリと雲が浮かんだ青い空に、飛行機雲をつくりながら飛行機が飛んでいた。ではなく、見上げると、青い空にポッカリと雲が浮かんでいる。飛行機雲を作りながら、飛行機も飛んでいた。★修飾語は修飾する言葉の手前に書く。ゆらゆらと小さな花が揺れた。ではなく、小さな花が、ゆらゆらと揺れた。としたほうが良い。★余分な修飾語はつけない。空を見上げると、赤くて小さくて、子どもが手放し飛ばしてしまったと思われる風船が飛んでいた。ではなく、空を見上げると、赤くて小さい風船が飛んでいた。子どもが手放し飛ばしてしまったのだろう。とする。★書き出しは短文にする。書き出しでいきなり長いと読む気がなくなる。なるべく短くまとめるようにすると、ぐっと読みやすそうに見える。★書き出しに「タイトル」や「テーマ」を持ってこない。私の好きな本という「タイトル」をつけたり「テーマ」が出された場合、「私の好きな本は、万葉集です。」とはしない。「私の好きな本」私の好きな本は云々。では、スマートではないし、面白みがない。「万葉集には、自然の歌がたくさんあります。」などとすると読むほうに興味を持たせ、その後を読ませるのに成功しやすい。★関連性の強い内容をまとめて書く奈良県は古都で魅力がある。歴史好きな私は、新しい町に住んでいて、残念に思う。奈良県には寺院もたくさんある。ではなく、奈良県は古都で、寺院がたくさんある魅力的な都市だ。歴史好きな私は、新しい町に住んでいて、残念に思う。はぁ。例を考えるのが難しかったです。ちょっと、わかりづらい例文もあるなぁ。もっと良い例題がある方はコメントで教えてください。これ以外にも、書く技術はたくさんあります。ちなみに参考図書は、『日本語の作文技術』朝日文庫『成川式 文章の書き方』PHPなどです。娘はまだ文字を書くどころか、読めません(笑)。だから、文章の書き方を教えてはいませんが、いずれは伝えたいと思っています。自分の意図が伝わらない文章を書いていたら、ものすごい損失ですから。今日はおもむきを変えたツブヤキでした。参考になりましたら、うれしいです。 『日本語の作文技術』『成川式 文章の書き方』『書くために読むエッセイ』