マニアックな一人たび
結婚前はよく奈良に一人旅していました。まだ、若かったのでお金もないし、夜行バスを使います。でも、この夜行バスはいいんですよ。早朝に奈良公園につくのですが、朝霧の中、鹿をみつけたり、巨大な野生の藤をみたり「ああ、奈良にきたんだぁ」としみじみと幸せ感を味わえるんです。それで、しばらく早朝の奈良公園をお散歩なんて贅沢してました。時間がきたら、朝食に茶粥をいただいたり。そして、宿泊はたいがい、明日香村の民宿のお世話になります。安いのはもちろんですが、とにかくご飯がおいしいんです。今はどうなのか知らないのですが、当時は、民宿の宿泊は全て、一括して明日香の民宿事務所が決めてくれていたので、どこになるかはわかりません。でも、どこに泊まってもおいしかったです。メニューは旅館などにくらべたら、素朴なものです。エビフライとか、焼きシャケとか、ハンバーグとか。でも、副菜が豊かでおいしかった。そして、何より、ご飯がおいしい。明日香村につくと、自転車を借りてやみくもに走り回り、行ける限りの遺跡を見て回るので、クタクタになります。そのため、後半はこの民宿のご飯を思って、がんばってましたそれから、民宿によっては部屋から二上山のあたりに落ちる大きな夕焼けがみられて、これもたまりませんでした。なにより、奈良にいる間は極力明日香村を離れたくなかったのです。明日香村内にホテルや旅館はありませんから。でも、あったとしても民宿を使ったと思います。あ、明日香のお土産で欠かせなかったのが飛鳥の蘇です。古代チーズを再現したもので、味的には、スキムミルクを濃厚にして、かためた感じ。はまりました。遺跡めぐりの旅は一人に限ります。私はとにかくマニアックなところばかり行きたがるので、相手の方に迷惑ですから。歴史好きは墓が好きなんですわ。古墳とか、歴史上の人物の墓とか。ちょっとそっち系に敏感な友人と高校時代に鎌倉の「腹切やぐら」とか「頼朝の墓」とか「政子・実朝の墓」「和田塚」なんかをまわったら、メチャクチャ閉口されましたでも、山之辺の道をハイキングしたときばかりは、ツレがほしいなぁと思いました。暗い細い道が多くてちょっと怖いんです。でも、古道という感じで古代の奈良を味わえるいい道なのですよ。また、いけるようになりたいなぁと思いながら、ちょっと、書いてみましたお絵描きは明日香のヒーロー(笑)「日出処の天子」さまです。古代のチーズ 飛鳥の蘇 80g