森繁・三田の演劇『蛍火』を
松竹系の演劇『蛍火』のテレビ録画のビデオがたまたま発見されて、オダサク倶楽部のシネマさろんで鑑賞できた。 1987年、東京宝塚劇場での公演だ。深町幸男演出、堀井康明脚本であり、織田作の原作を掘り下げている。 伏見の寺田屋を舞台とする同作品の映画も観たが、演劇の方が迫るものがあった。とくにお登勢(三田佳子)の亭主(森繁)や龍馬(目黒祐樹)への心情がはっきり示されていていて、迫るものがあった。 この織田作原作の「蛍」は、彼を尊崇する野坂昭如『火垂の墓」や宮本輝の『蛍川』のイメージングに影響したものと余輩は考える。 松竹のチーフプロデューサーのUさんにも参加いただき、現場からの評価、問題指摘や関西の演劇者や作家の死語のことで盛り上がった。 2次会は居酒屋で8人、3次会は一人楽縁で大七と豊盃を呑む。ああ、天界にも昇る酒悦。