淀風庵の酒詩歌日記

無言…

………言うこと無し。アルコール度40度の10年熟成純米球磨焼酎、熟成香、しっかりした味わい、お湯わりで。会長から頂いた。

雨後の青山

ボンビーヲジサン贅沢三昧 純米吟醸酒「雨後の青山」で今宵も晩酌。 ２６年度グランプリ酒で、佐賀・松尾酒造場の産で井上満杜氏作。

ボンビーヲジサン贅沢三昧

日本酒造コンクール・純米大吟醸部門でグランプリに輝いた「邪馬臺国の道」（佐賀有田・松尾酒造場、井上満杜氏）を今夜で飲み干しました。（１合ずつ４日で） 香り、バランスのとれた旨味、気品の備わった逸品だと思い、大変贅沢な気分にしばし浸りました。この風味が今後の私の日本酒評価のメルクマールになると思います。

父を偲び酌み交わす

広告代理店への就職を目指して東京で講座を受講中に亡くなった父は４９歳。やっと届いた訃報で、伊勢湾台風の直後に迂回して三重の実家に帰った時には１週間が過ぎてました。その後、代理店に就職できましたが、父の存命中に知らせたかったと無念でもありました。大阪から最初の夏休みで故郷に帰宅してクラスメイトと初めて大量に酒をあおって起こした不埒な飲酒騒動で父には大変なショックを与え、そのせいもあってその後、ビールをグラスに一杯注いでもらって縁台で飲んだ程度しか思い出はありません。父の血を継いで、特に日本酒を愛飲する私、親孝行できずに５０数年を過ごしてきました。父の日と無縁だった子無き余輩、ネット上で長く親交させてもらっている佐賀の名杜氏井上満さんの全国酒類コンクールでの２６年度グランプリ受賞の報に接して、父の日を「父を偲ぶ日」として酒を飲み交わすことを思い立ち、受賞の名酒を取り寄せることにしました。グランプリを受賞した「邪馬台国の道」（純米大吟醸）と「雨後の青山」（純米吟醸）です。（各７２０ｍｌ）両酒を仏壇に朝から供えましたが、短冊には「父上様　父を偲ぶ日　父上ありがとうございました」と認めています。夜になって父へお詫びと酌み交わせることの喜びを語りかけました。改めて冷蔵庫で冷やした「邪馬台国の道」を開封してグラスに注ぎ仏壇に供えて、素晴らしい感性の酒を相伴しました。その後、仏壇に供えたグラス酒のおこぼれに預かりました。父は戦中戦後、こんな美酒を賞味したことはなかったはずで、独り善がりの私の行動を笑いながら喜んでくれたような気がします。

純米酒一合パックがコンビニに

梅宮大社での酒道研究会でトーク

酒の神を祀った最初の神社、京都・梅宮大社での日本酒道研究会（代表板倉白雨氏）の総会。 酒道初段、初級認定式、そして宮司さんの挨拶のあと、私が「作家と酒」について30分ほど話した。 懇親会で８種類の日本酒を賞味。翌日しらぬ身の楽しみや花に酒（其角）もうわずらわしい学問はすてよう。 白髪の身のなぐさめに酒を飲もう。つみ重ねて来た七十の齢の盃を今この瞬間でなくいつの日にたのしみ得よう（ルバイヤート）

遷宮奉祝御神酒

式年遷宮の御神酒白鷹（西宮）による醸造、300ｍｌ1000円、記念に買った。仏前に供えた後、賞味、冷、燗どちらも旨い。

京都の落書き居酒屋

一昨夜は雪のちらつく中、京都四条河原町界隈の居酒屋３軒熱燗ハシゴ。 織田作も三高時代に行ったことのある正宗ホールを現在「静」として営業。そんな昔からの落書きが壁面、障子、テーブル、トイレなどに残されているし、おでん、出し巻など肴は美味くて安い。 昭和初期から営業の新京極のスタンドでも杯を交わしたのが、織田作の後輩、で元広告代理店同僚のTさん。おかげで織田作京都逍遥マップがほぼ完成の運び。

上方日本酒ワールドへ

上方日本酒ワールドへＭさんと。今年で４回目、天満宮の境内に居酒屋２１店とタッグを組んだ１８蔵元が参加。郷里の三重鈴鹿や東京の居酒屋も出店していたのにはびっくり。年々人出が増えて、すごい混雑だったが、若い男女も多く、日本酒需要のＶ字回復が期待できそうと思ってしまう。福岡からわざわざ視察に訪れたＰＲ会社の二人もおり、またまたびっくり。３時頃に引き上げたが、うどん屋で眠ってしまい、起こされる始末。写真：救護所かと思いきや、こちらも日本酒屋台で、酔い倒れても介抱してくれそうな女子店員。

伏見の大吟醸で乾杯

元旦の祝い酒、京都市の「日本酒で乾杯条例」制定を慶祝し、この大吟醸。平安神宮に今日詣でるも、食事といえば、朝はカップ麺、昼はマックで１００円バーガー、夜はサイセリヤでハンバーグ。

京都で日本酒で乾杯条例

山中教授のノーベル賞受賞パーティでも日本酒（灘の福寿）が供されていたが、日本酒党の私にはまたまた嬉しいびっくり情報だ。　公的に日本酒の促進が決定されたのは、伏見を中心に酒造りが盛んな京都市ならではだが、忘年会や新年会をはじめビールで右にならへの乾杯習慣は、まず思い直すべきだろう。　なお、日本酒で乾杯推進会議会員である余輩、飲み会の空気に逆らって、率先して日本酒で孤独に乾杯してまいりました。http://kyoto-np.jp/politics/article/20121226000058

唐津の井上杜氏の酒がグランプリ

　唐津の名杜氏、井上満さんが造られた酒が、昨年に次いでグランプリ受賞されていること、週刊現代で拝見、ご苦労が報われて善き哉です。 　それも担当されている２蔵の酒が、ダブル受賞であり、さすが米や水、気温の状態を緻密に計られての結果かと思います。 　第３５回全国酒類コンクール（２０１２年春季）は、全国の蔵元や酒の研究者でつくる全日本国際酒類振興会が主催するもので、厳正な審査で知られる国内最大規模のコンクール。 　・松尾酒造場「宮の松」が純米吟醸・大吟醸部門の１位 　・松浦一酒造「プリュム・南高梅」がリキュール部門で１位 　　　（完熟した南高梅を日本酒に漬け込んだもの） 　審査部門とともに、一般人の人気投票による「一般公開テイスティング部門」も行なわれたが、こちらでも井上さんの担当した蔵の酒が高位を獲得しているから、素晴らしい成績。 　・松浦一酒造「松浦一」が一般公開テイスティング部門の人気投票において、吟醸・大吟醸部門３位 　まだ、蔵にこもって酒造りに励んでおられ、ブログには登場されないかと思いますが、先ずはお祝い申し上げます。

日本酒輸出躍進とか

　今日の産経新聞の連載コラム「日本酒再興の芽生え」（悩めるＳＡＫＥ）によれば、日本酒はクール（かっこいい）な飲み物などとの評価で欧米や韓国では日本酒のうまさを味わうコアなフアンがいるそうだ。平成２３年の日本酒の輸出額は１０年前の３倍近い８７億７千万円。　そして、今夜のＮＨＫ７時のニュースでアメリカに日本酒を売り込む業者の姿が、３回ほど吟醸酒会で会った南部美人（岩手県二戸市）の久慈専務も写っていた。　しかし、日本の消費量は減り続けており、また韓国のマッコリの対日本輸出量は日本酒の輸入量の３倍というから、われら日本酒で乾杯推進会議メンバーとしてまだまだ肩身が狭い。

澤の花

　学生時代の仲間４人で千日前の「利き酒屋」で吟酒会、４人ともグラス（１００ｍｌ）４００円で冷酒の世界に浸った。 　５０種ほどの銘柄の中で、長野佐久の純米酒「澤の花」が目につき、早速吟味。なんとも素朴で飾り気のない味わい。まさに千曲川の河畔にひそかに咲く大和撫子か。 　原料米：ひとごこち　日本酒度：＋４　酵母：９号系酵母 　ＡＬＣ：１６～１７度　酸度１．８　精米歩合６０％ 　蔵元、伴野酒造の話がサイトにあり、なるほど。 「杜氏でもある伴野貴之常務さん曰く、酒質のトータルコンセプトとして、“心地良さ”を感じられる居心地の良いお酒を目指し、本来の日本酒の旨さの形を崩さない為、香り系の酵母を一切使用せず、あくまでもおだやかなお酒を目指しておられるそうです！」 　話題は、悪麗之介さんの新刊書（『俗臭織田作之助初出作品集』）をたまたま買った友がいて、織田作のことにも及ぶ。高津中学時代に生国神社近くの称念寺に寄宿していたこともある彼は、近く久しぶりにその寺や坂を巡ると言う。 　帰途、法善寺境内に立ち寄り、冷の夫婦善哉を１人前２杯（８００円）を１杯ずつ男同士で分け合って食す。店内に織田作の写真や映画のスナップ写真が飾ってあった。

上方日本酒ワールド２０１１

　大阪ならびに京都の銘酒（地酒）居酒屋１８店と酒蔵が大阪天満宮に集結した。５００円で特製グラスを手にして、各屋台を巡り１０杯以上の純米・吟醸の銘酒をツマミなしでただただ飲む。 　岐阜の「醴泉」純米吟醸はバランスがよく美味だった。低温熟成の７年古酒（飛露喜）もただならぬ旨さだ。会津娘の蔵元とも話したが、震災による大した被害はなく、なによりだ。なお、今回の催しの売上の一部が震災復興のために寄付される。 　岐阜から来ていた若い男性や大阪の女性と語り合う、日本酒が取り持つ楽縁哉。ともかく若い男女が大勢来ており、幸せそうな顔だったのが嬉しい限り。 　ばったり、オダサク倶楽部のひーさんに出くわし、あまから手帖の編集者を紹介してもらう。 　今年で２回目の開催だが、蔵朱、かんなび、よしむらなどのリーディング居酒屋の企画力と実行力は素晴らしいと改めて賛辞をおくりたい。　がんばれ！日本の酒　がんばれ！東北の酒

がんばれ！日本の酒、東北の酒

　今日のテレビでたびたび、岩手県二戸市の「南部美人」の蔵元が訴えていた。ぜひ、花見などを自粛せずに日本酒を、それも東北の銘柄を飲んでほしいと。 　この南部美人の酒は、純米酒や吟醸酒のフェスティバルで飲むことが多く、蔵元の方に会うことが数回あり、その酒の旨さとともに忘れがたい存在だ。 　なんらかの被災をした日本酒の蔵は多いが、とくに酷い被災蔵は岩手陸前高田市にある「酔仙」や「雪っ子」（濁り酒）で知られる酔仙酒造だ。 　がんばれ！東北の酒。がんばれ！かけがえのない日本の酒。 一昨夜は青森の田酒を飲んだが、今週末には南部美人や大七（福島）ほか東北の地酒を大いに飲むつもり。

日本酒よ、世界に誇れ。

「dancyu」誌３月号の特集のタイトルだ。 　決め手は、軽快な「酸」にあると。日本酒に酸があればこそ、洋風料理にもマッチする。酸とは、フルーティな香りがして、旨みを引き立たせるものだ。 　フランスで日本酒を扱っている三つ星レストラン紹介されている。 Ｌe SAKE japonais est merveilleux!　いよいよ日本酒は世界酒だ。今ならコリン・ウイルソンも『わが酒の讃歌』に日本酒を加えてくれるはずだ。 　３回会ったことのある英国人杜氏のハーパーさんの蔵（木下酒造）も紹介されている。麹室で半裸で作業している珍しい写真がある。

居酒屋百名山

　２０年にわたって訪ね歩いた、北海道から沖縄までの３００近い居酒屋のうち１００店を選び紹介した総集編である。もとになったのは、『ニッポン居酒屋放浪記』などだ。 選ばれた要素としては、料理や店主の持ち味と醸される雰囲気が大きいようだ。もちろん、１００店には漏れているが、地元フアンに支持されている銘酒居酒屋は沢山あると思う。 私が住んでいる関西地方では、行ったことのない京都の「ますだ」に興味をもったが、錚々たる文人・学者が愛した店だけに、予算のことも心配になり、ちょっと入りにくいだろうな。 同じ京都の「赤垣屋」も風情がありそうで行ってみたい。 筆者はこれからは、書く目的なしにのんびり、カウンターに座れると思うと心がはずむ、と最後に記している。お疲れ様でした。

紅葉の嵐山で京酒試飲

紅葉進む嵐山を望みながら、今が紅葉盛りの常寂光寺に着いたのは夕暮れの５時前。自分だけ急いで階段を上がり下り。　歩く途中、さる会館前で開催中の京米「祝」を使用した京酒試飲会に３００円チケットを買って参加したせいもある。　すべて常温だが、玉乃光「祝」「古都千年」「小倉百人一首」「魯山人」の純米酒を吟味。魯山人は五年前からこの銘柄で発売してるそうだが、特別純米原酒を飲んだところ味にふくらみがあって旨かった。　沢山の若い男女が試飲を楽しんでおり、日本酒の維新復興も間近い？　京にもゆかりの土佐の坂本さんや長州の高杉さん、応援よろしうお頼申します。

天満宮での上方日本酒ワールドへ

蔵朱、かむなび、よしむらを中心に昨年は新世界で露店、一昨年は阪堺チンチン電車借切ってと、地酒酒屋１０数店がそれぞれ蔵元の協賛を得て、大阪市内でイベントを繰り広げている。 　今年は大阪天満宮の境内で１５店（共同参加の京都３店を含めると延べ１７店）が参加して行なわれた。 　そんなに昼間から飲めないと思いながらも、２時過ぎに出陣、はたして会場はひっくり返るような人出、３千人は入ったそうだから、料理は品切れの店が相次いで、たまたま空いてた高麗橋吉兆でけんちん汁を買って腹の足しに。 　若い男女客が多いのにも驚いたが、これが日本酒の復興につながればなあ。 　酒は、あらかじめ３００円の参加費でもらった８０ｍｌ入りプラカップを持って、各店に行き扱っている酒を注いでもらうことになる。大七、玉川、るみ子の酒のいずれも純米酒を飲む。 　玉川を扱っていた「たこ茶屋」には杜氏のフィリップさんが来ていて、ワイルドバンチでの催し以来の再会だが、覚えてはったかどうかは？ 　尾瀬あきら「夏子の酒」に励まされて家業を継いだるみ子さんも堺市の「ささら」さんの店に来ており、名刺を渡す。このささらの店主には利き酒屋で会ったことがあり、あの織田作の方とすぐ思い出してくれた。 　大七は上六の創菜ＫＯ’Ｓが扱っており、常温で生?純米を飲む、さすがしっかりした旨味。 　蔵朱、よしむら、うさぎ、おがたまの木、チルコロ、京都のあさくらなど知った顔も見えたが、いちいち飲めないので挨拶せず。よく雑誌に紹介される京都「よらむ」イスラエル人店主を初めて拝した。 　 　雑踏の熱気もあって、３杯でかなり酔いが回った。

最優秀杜氏に肥前の井上満さん

　全日本国際酒類振興会主催の第３０回記念全国酒類コンクールで最優秀杜氏賞に肥前杜氏の井上満さんが選ばれた。 全国的に井上杜氏の知名度は高くないかと思われますが、存じ上げており、醸されたお酒も頂いたことがあるので、大変嬉しい。　受賞理由は、伝統の肥前杜氏組合長として、酒造従業員組合をまとめながら、現在、三つの酒蔵の杜氏として後継者の育成に努めていることや、長年、酒類コンクールに出品、酒造技術の向上に努め、上位入賞を果たして来たことが評価された。　なお、最優秀杜氏賞は二回目で、初回は『能古見』で有名な佐賀県鹿島市の馬場酒造場に在籍しながら、有田町の松尾酒造場と掛け持ち杜氏のとき。 　２００１年の酒類コンクール純米酒部門で『純米吟醸・能古見』がグランプリ受賞、そして翌年のコンクールでも、最難関の大吟醸酒部門でグランプリと受賞された実績がある。

ワンカップ大関の歴史

　高瀬斉のマンガ『ワンカップ大関の秘密』（平成６年刊）を古本でゲット。大関のPR本といえるものだが、ワンカップが３０数年前の昭和３９年に発売されて、鉄道弘済会での取り扱い、自販機の導入、CM戦略（田宮次郎、萩原健一など）で売上を伸ばしてゆく。　旧来の１升瓶やコップ酒の安っぽいイメージから脱して、ラベルのデザインも思い切った横文字の商標でアピールした。　発売間もない頃、酒屋の立ち飲みで出されて、へーと思い、バスでの社員旅行でこれが供せられて飲み進み、トイレが我慢できなくなったこともある。　日本酒文化に一石を投じたことは間違いなく、ワンカップの商標は使えないものの、各社が追従してカップ酒を発売した。　いいざわ・たつや『カップ酒スタイル』（ちくま文庫）という書がある。東海道を歩きながら、各地の蔵のカップ酒を飲むという珍紀行ものだ。よくぞやったという感じだが、先日、阪神百貨店で全国４７府県のカップ酒セットを販売していたのには驚いた。歩かずとも全国のカップ酒が手に入る。　１０，０００円だから１個２１０円ほどだが、一度に買うのは金額的にも持ち帰りにも無理だった。さて、鹿児島では日本酒は造られてないはずだが？　　余輩はたまに、秋鹿や梅乃宿、そして半蔵など三重の純米カップ酒を買って飲んでいる。

３月３日を「濁り酒の日」に

　古本で買ったマンガ『夏子の酒』第一巻を読んだが、兄のガン死があって、夏子が東京の広告代理店でのコピーライターの仕事を辞めて実家の酒造りを継ぐべく新潟に帰郷するところで終わる。 　尾瀬あきらは日本酒業界の問題を浮き彫りにしており、画も丁寧で素晴らしく、見ごたえがある。 　さて、夏子ではないが、３月３日を女性を主対象にした「濁り酒の日」にしたらと思う。 　　その趣旨は、　子供の雛祭りでは白酒が供されますが、成人女性の雛祭りのお酒として、「濁り酒」をとの企画。 　女性で濁り酒が好きな方がこのコミュにも多くおられる。また、若い女性が「濁り酒」をきっかけに日本酒に親しんでもらえる機会になろうと考えます。 　できたら、日本酒造組合中央会でキャンペーンをしてもらえれば、多くのフアンを作ることができると思って、日本酒で乾杯推進会議の一会員として提案のメールを送りました。 　 　もちろん、博多の練酒など濁り酒に注力している蔵元が個別に「濁り酒の日」としてＰＲ活動を展開してもらうことは歓迎すべきことです。

雨後の青山のごとき酒

　酒仙境さんが醸した肥前の特別醸造酒「雨後青山」を飲んでます。 ソフトでまろやか、ほのかな甘味、冷でも燗でもＯＫです。 酒燗器でやんわり温めるのが美味さをさらに醸すようだ。喉ごしもなめらか。 　白楽天の歌に「林間に紅葉を炊きて酒を暖む」というのがあり、当時の上流階級、貴族の間ではお酒を温めて出すようになった。 　８世紀当初、藤原左大臣が、嵯峨天皇と交野原へ猟に行ったとき、寒くてお酒を暖酒、つまり燗で温めて出したのが、日本での由来らしい。 　「燗酒は若き乙女の乳房の如き温かさなれば良し」とか、これ人肌燗だな。　　　ぬる燗をゆるりと口にひとり膳（拙句）　http://ugonoseizan.com/?tmid=31

華奢な染付銚子

　幅１０ｃｍほどの品よく可憐で輝きもある、いわば「草花金文様染銚子」と称してよい磁器銚子。 　青の染付ぐい呑みや盃置を多く使っているので、これらとこの銚子はフィーリングがぴったり合う。 　 　容量は１５０ｍｌであり、１合半ほどを冷やで晩酌するのに、徳利とはまた違った風情が味わえる。 　出来たら女性に優しく注いでもらって飲めば心地よかろうが、手酌でも優雅に落ち着いた気分で飲める。 　　月明かり青染め酒器に頬染めし

愛しの日本酒器

　秋に入っては、好みで取り揃えている有田や美濃の青色染付のぐい呑酒盃に切り替える。揃いの盃台はないが、しっくり調和しそうな染付皿を買い求めて組み合わせて楽しむ。これらの酒盃や盃台は草花、花鳥、山水などの文様で統一している。 　 　また、ぐい呑のほとんは内側にも文様がある器を選んでおり、冷でもぬる燗でも見込みの眺めを楽しめるのがよい。 　 　なお、酒盃はいずれも１，０００円前後の物であり、高級な絵付きや切子、骨董とは面持ちが違った、ささやかな味わいが快くしてくれるのだ。　ひやおろし ぐい呑み彩彩 独り酔ふ　

夏、秋のマイ酒器

　文学散歩も一休みしてまあ一献。 　今夏は、冷酒用ガラス徳利とショットグラスを組み合わせて、純米や吟醸ならずとも美味しい夜々だった。 ありがとう。　 　写真にあるように、徳利と呼ぶよりは、蕪形のデキャンタと称してよく、ライトブルーのひび割れた氷のような雪明り模様が美しい。一合半ほど入るから、ちょうど晩酌にふさわしい容量だ。 　一方、ショットグラスタイプの酒盃はブルーのグラディエーションの爽やかな彩りで、指に持ちやすく飲みやすく、口当たりも涼やかだ。 　 　秋に入っては、好みで取り揃えている有田や美濃の青色染付のぐい呑酒盃に切り替える。揃いの盃台はないが、しっくり調和しそうな染付皿を買い求めて組み合わせて楽しむ。これらの酒盃や盃台は草花、花鳥、山水などの文様で統一している。 　 　また、ぐい呑のほとんは内側にも文様がある器を選んでおり、冷でもぬる燗でも見込みの眺めを楽しめるのがよい。 　 　なお、酒盃はいずれも１，０００円前後の物であり、高級な絵付きや切子、骨董とは面持ちが違った、ささやかな味わいが快くしてくれるのだ。

ひやおろしの日

　昨日は日本中央酒造組合指定の「ひやおろしの日」。 　「ひやおろし」とは冬に仕込んだ酒をひと夏熟成させて、秋口に加熱殺菌せずに瓶詰めした日本酒のことで、まろやかな特色がある。 　あいにく昨日は、梅酒しか飲まなかったが、すでに６日に古書喫茶のワイルドバンチでの英国人杜氏のフィッリプ・ハーパーさんを囲む飲み会で、彼が木下酒造で醸したひやおろしは飲んでいた。 　「玉川自然仕込・山廃純米酒」（使用米は北錦、精米歩合６６％、アルコール１７度）がそのひとつで、冷やとぬる燗で飲んだところ、味わい深くて好みであった。 　　ひやおろし 外人杜氏の醸し酒 　　秋の夜 杜氏を囲み深き酒

ハーパーさんと日本酒呑み会

　４時から古書喫茶ワイルドバンチ（天６）さんで、英国人杜氏のフィリップ・ハーパーさんを囲み、彼が醸したお酒を２０人程で呑む。５時間ほどのロングラン。 　オックスフォード大を出て、都島、天神橋あたりで英語を教えていたが、日本酒にはまり造ることに魅力を感じ、梅乃宿と大門酒造を経て南部杜氏の資格を得、現在は京丹後の木下酒造で酒造りをされている。 　６種の酒を味わったが、吟醸あり、旨い無ろ過純米あり、ひやおろしありと、ハーパーさんのブランド「和く輪く」に参加者は沸くのであった。生もと純米無ろ過生原酒コウノトリラベルは圧巻であった。 　楽縁のマスター、ママも参加されており、一層楽しく至福のときであった。 　なお、ハーパーさんとは３年前の大門酒造での呑みきり会で会っての再会だが、彼の著書『Ｔｈｅ Ｉｎｓｅｉｄｅｒ’ｓ Ｇｕｉｄｅ to ＳＡＫＥ』にサインをしてもらった。

余貴美子さん大洋盛蔵へ

　今夜のNHK「鶴瓶の家族で乾杯」では、『おくりびと』で好演した余貴美子さん（５０歳とは思えない）が村上市の銘酒「大洋盛」の蔵を訪問する場面が写された。 　案内されていた益田社長とは、３年前かの「吟醸酒を味わう会」でお会いしたことがある。蔵でもかなり純米、吟醸酒を飲んで上機嫌の余さん、さらに総務部長の自宅で日本酒の杯を重ねる飲みっぷりだ。 　漁師や駅舎も写っていたが、知人のOさんの故郷らしく、人情の爽やかな土地柄に思えた。

ヒラリー長官と日本酒

　来日したヒラリー国務長官、まっさきに明治神宮に参拝し、玉串を捧げて日本文化に敬意を表した。神官が差し出す御神酒の盃を口にし、徳利を贈られていた。ほんと颯爽と輝いているなあ。　米国では日本酒がブーム化しているから、この情景は日本文化そしてジャパニーズ・サケのよいＰＲになった。 　一方で、この重要時局における酔っぱらい中川大臣の醜態にはあきれてしまう。絆創膏の赤城大臣、突如辞任した安倍総理、そして、ぐうたらな麻生首相、みんな２世議員だ。 　共通しているのは、ふらふら酔っぱらっているような存在で、ろれつが回らないという無責任男、自滅型。世界にまで日本の恥をさらし、昔なら切腹もんだ。明治神宮で禊ぎをして出直してきなさい。なお、中川氏は通経相や農林相の経歴をもつが、ワインの通だとか、ワインでいつも酔いどれだったと報じられてた、　他人事でなく、自分もＴＰＯをわきまえた飲み方をするようにしなくては。

知られてたまるか地酒居酒屋

　今夕のＡＢＣテレビ「ムーブ！」のコーナー「知られてたまるか」に地酒居酒屋・蔵朱さんが紹介されていた。　この番組では、いつも飲食店名はあえて公表されないが、もちろん店内やマイミクの店主が現れて、どこかすぐに分った。　『にっぽん蔵々紀行』などを書いているレポーターの勝谷誠彦さんの生き生き満足げな表情が見られた。　飲まれた酒は睡龍、日置桜、弁天娘、竹鶴、鷹勇など純米や純米吟醸で、蔵朱さんお得意の燗酒、そしてオリジナル料理も好評だった。　そういえば、年末のＮＨＫ『ルソンの壺』で元気な異色関西企業の経営者１０人が出演していたが、大門酒造の社長もその一人であった。こちらはニューヨークでの成功にスポットが当てられていたが、この不況に際して「得意悠然 失意泰然」と言ってのけた。　最近、日本酒が取り上げられること多かれど、業界全体の業績が上がるまでに至っていない、もう一歩だ。

日本酒 ｉｎ 米国報道

　テレビ東京プロデューサーＳさんは昨年からニューヨークに駐在されているが、新年のメッセージをいただいた。「６月中旬にNYに赴任してから、気が付けば半年が過ぎました。この間、金融と実態経済の崩壊、そして黒人大統領の誕生という未曾有の激変を肌で感じながら仕事ができたことは、テレビ報道に携わる者として望外の幸せでありました」 「そんな中で先日、番組でアメリカの日本酒事情に関する短い特集を放送しました。経済ニュース番組ですので敢えてビジネス面に力点を　置いた内容に なっています。舌足らずな部分はご容赦下さい。 　かつてのワインがそうであったように、ビジネスとしての可能性に目　を つけた途端に、この国は凄まじい勢いで動きます。酒造好適米の栽培に踏み出した瞬間に、この国のSAKEビジネスは貿易から生産へと大きく舵を切ることになるかもしれません。ここ数年がその分岐点であると、個人的には感じています」 　上記のＳさんの取材プロデュースによる特集はテレビ東京で先月２５日に放送されている。　　http://www.tv-tokyo.co.jp/nms/2008/12/sake.html　今後の米国の経済恐慌がどう終息してゆくのか予断を許さない情勢だが、日本酒が愛飲家の味覚を満たし、心を癒してくれれば嬉しい。

『蔵』

　友人がブックオフで買ってくれた宮尾登美子『蔵』（上下巻で２１０円）を読み始めた。 　四分の一を読んだが、新潟の亀田を舞台に、波乱万丈な蔵元人生を予感させる物語だ。子供を育てた女性でないと、描けないが、筆者は土佐に生まれ育ちながら酒は飲めないそうだ。 　 　毎日新聞に連載された大作だが、書くにあたっては、佐々木久子氏と越乃寒梅の石本社長に指導を仰いでいる。また、新潟弁は新潟大の大橋教授が逐一書き表している。 　いくつか映画化されているが、残念ながら作品は観たことがない。

近江商人出自酒蔵（２）

　以前、近江商人によって造られた１０数蔵の名前を紹介しましたが、吉田元著『江戸の酒』を読んでいて、新たに２蔵発見。　それが、大好きな「田酒」、「喜久泉」を造る西田酒造店（青森市）ならびに「花泉」の岡与酒造（群馬県藤岡市）である。　前回紹介した蔵・「刈穂」の秋田清酒（秋田県大仙市）・出羽桜（山形県天童市）・西村醸造店（秋田県能代市）・島崎泉治商店（栃木県茂木町）・来福酒造（茨城県笠間市）・「一人娘」の山中酒造（同取手市）・西岡本店（同真壁町）・横田酒造（埼玉県行田市）・喜代川（同川越市）・寒梅酒造（同久喜市）・「力士」の釜屋（同北埼玉郡）・「五人娘」の寺田本家（千葉県香取郡）・富士高砂酒造（静岡県富士宮市）・「葵天下」の山中酒造（静岡県掛川市）・「黒松翁」の森本仙右衛門商店（三重県津市）

新潟の淡麗辛口純米大吟醸

　お歳暮が１２年前に仲人した東京の元同僚Ｓさんから届いた。 　 　小黒酒造の純米大吟醸「越乃梅里」であった。さっそく冷やで飲み始めた。 　米の五百万石を５０％磨いたもので、新潟らしく淡麗辛口で、最近の自分には辛さがやや過ぎるが、すっきりと美味である。 　もうひとつは純米吟醸「越淡麗」で地元の酒造適合米、越淡麗１００％使用で５５％まで精米して造っている。 　奥さんの父の出身である新潟酒をいつも贈ってくれるもので、自分ではなかなか買えない贅沢な酒、ありがたい。年末年始に飲むために大事にとっておこう。

大七様酔心様

　日本酒フアンならお分かり、大七（福島県二本松）と酔心（広島県三原を自宅で立て続けに飲む。 　スーパーマンこと日常生活ウォッチャー兼買物荷運び人の余輩が、今日スーパーで見つけた「大七純米生もと」を購入、さっそく豚・豆腐鍋の食中酒として飲む。 　日経で燗酒ナンバーワンに輝いただけのことはあるし、自分の嗜好に合っているのが嬉しい。他にもいろいろ高く評価されているが、表示のように「奥深いコクのある中辛口」が感じとして当てはまり、ぬる燗で 飽きずに飲み進んでしまうのだ。 　また、『アナタが選ぶ日本酒大SHOW』（主催は日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会と料飲専門家団体連合会）の“お燗でじっくり飲みたいお酒ランキング”において、241品を出品の中から、この大七の「純米生もと」が２位以下に大差をつけて大賞に選ばれているそうだ。 　短評には、「豊かなコクとうま味、酸味が解け合い、後味のキレも良し」と書かれていたそうだが、その通りだ。

人肌燗で一献

　燗酒、それも人肌燗の恋しい季節となった。 　昨夜は、福岡から遠来の磯さんと久しぶりに一献傾けた。 　燗酒２合入りを２人で５本飲んで、立ち呑み「金盃」で各２杯。 　応神天皇は朝鮮南部が出自という論について訊くが、特に学術的な新材料が出ているわけでもないようだ。 　金盃では、冷やのつもりが燗で出た。 　「冷やとちがった？」（私） 　「いや、燗で頼んだ」（磯） 　「かんちがいかと思った」（マスター） 　「ヒヤットした？」（磯） 　このやりとりは立ち呑み仲間に受けた。 　ここまでは覚えているが、勘定して磯さんと別れたあたりが全く記憶になく、一駅乗り越して戻ったのは覚えている。

コシヒカリ１００％純米酒

　日本盛が秋に発売した「コシヒカリ１００％純米酒」の９００ｍｌパックは真赤なパッケージが店頭で目立ち、アミノ酸が通常の２倍含有される純米酒というのにも惹かれて購入。（スーパーで７８５円）　冷やで飲んだが、酒米とアルコール１４度、日本酒度－５というせいか、軽い飲み口でスイスイといける。（メーカーは濃醇＆やや甘口と表示）　精米度：７０％、酸度：１．７、アミノ酸度：２．８　おでんを肴に飲んでが、料理の味を損なわない感じがした。沢の鶴「山吹色の酒」のこってり感とは対照的である。　　　日本盛といえば、米ぬかを原料とした化粧品を販売しているが、アミノ酸は肌にも良いし、細胞の活性化にも優れるのでよりヘルシーな日本酒として評価できる。　でもこの大胆な赤のパッケージはちょっと合わないのではなかろうか。

大阪秋の陣だ！

　昨夜は大阪天満橋のOMMで「大阪秋の吟醸酒を味わう会」（日本吟醸酒協会主催）に参加した。大勢の入りで、人気の程が分り、純米吟醸党としては心強いものがあった。純米吟醸、大吟醸、純米大吟醸を引っさげての全国主力５９蔵の総出陣だ。 　出来るだけあまり馴染みの無い蔵のコーナーに出向き、３１蔵５０銘柄ほど試飲したが、とても全ては回りきれない。ダウンしてしまうし、次に予約していた「かむなび」さんに行かねばならない。 　田酒純米大吟醸斗瓶（１万円）や千代の園「純米吟醸・熊本神力」は芳醇で美味かった。 　後で出品一覧をみると、龍力、小鼓、李白、梅錦、賀茂泉、真澄など錚々たる蔵には立ち寄っていなかった。 　たまたまマイミク、オグリンさんの友が大洋盛（村上市）の蔵の方であったので、事前に連絡しておいたら、営業担当の方に手紙を託されており、そこには蔵の吟醸酒への取り組みの歴史が認められていた。 　なお、お土産に当たったのは手取川「大吟醸古古酒」で桐箱入り（５千円）であった、バンザイ、入場料４千円の元は完全に取れた。仏壇の横にでんと供えてある。

神戸の香

　小中学時代の旧友、Ｍ君が母校の開発した純米大吟醸酒「神戸の香」を日本酒の日の昨日届けてくれた。 「神戸の香」は産官学連携により生産された日本酒。神戸大学農学部と兵庫県農林水産技術センターが共同研究の成果として酒米「杜氏の夢（とじのゆめ）」を育種。その後、農学部付属食資源教育研究センターが育成し、兵庫県加西市の富久錦が醸造、販売しているもの。昨年、初めて発売された。 　瓶ラベルと化粧箱には画家の岸本吉弘発達科学部助教授の絵と書家の魚住和晃国際文化学部教授の書が使われており、神戸の爽やかな風のイメージを感じる。 　昨夜は十三で冷やおろしを３銘柄飲んで愉しんだが、今夜は、自宅でこの「神戸の香」を冷やで飲む。 　香りはほどほどで、淡麗な爽やかさよりもしっかりしたボディを感じる（精米歩合５０％）。食前酒よりも食中酒として進む感じ。色は薄い黄金いろであるのが、不思議である。ろ過を弱くしているのか、水の希釈をしていないのだろうか。　できれば、日本酒度や酸度、酵母など、ちゃんと品質について表示して欲しいもんですが、このような意欲的な日本酒が話題を喚起してくれるのはありがたい。

山吹色の酒

　自宅で経済的に満足しながら晩酌しているのが、沢の鶴の純米「山吹色の酒」である。 　紙パック入りで７２０ｍｌがスーパーで７５８円である。毎晩１合のコストは１９０円と貧乏おじさんにとってもリーズナブルである。 　純米生もと酒で、低ろ過製法を謳っている。精米歩合が６５％（麹米）／７５％（掛け米）、アルコール１５．５度、日本酒度＋２、酸度とアミノ酸度が共に１．６とバランスがとれていて、アジにふくらみがある。 　そして、色がたしかに山吹色を薄くしたような色で、この銘のネーミングは巧い。メーカーはこれが日本酒本来の色といっているが、低ろ過製法によるものであろうか、惹かれるものがある。 　漬物や冷奴など醤油系の肴とともに飲むと、すいすい（酔い酔い）と酒が進む感じがする。 辛すぎないのも口に合う。　最近、他の灘や伏見の大手メーカーでもパック入り純米酒をこぞって販売しているが、なかでもこの「山吹色の酒」が味わい深いほうに入る。月見の酒としてもこの色が風情を添えそうだ。

近江商人の酒蔵

　「売り手よし、買い手よし、世間よし」の「三方よし」の理念で知られ、また、行商での目覚しい進出から「近江泥棒・伊勢乞食」と揶揄されもしたのが近江商人である。　映画の『てんびんの詩』は社員教育にもよく利用されたが、天秤棒を担いで行商にあるく少年を描いた感動物語であった。　近江商人に起源をもつ現代の企業としては丸紅、伊藤忠、高島屋、ワコール、西川（ふとん）、日本生命、トヨタが代表的である。 　この近江商人は江戸中期から全国へ行商に歩き、当地に出店（江洲店）し、支店網を広げていったそうだ。そして、土着した近江出身者が、灘・伏見など上方の最新の清酒醸造技術を導入して、造り酒屋を始めることがかなりあった。　このことは本でも知っていたが、先般、ある居酒屋における秋田清酒（秋田･大仙市）の「刈穂」ほかの利き酒会に参加したが、蔵元さんから近江商人の出であるとの話があり、へえーと思った。　文献等から私が知りえた近江商人の系譜をもつ酒蔵を以下に挙げてみたが、東北、関東まで広域に及ぶことが分かる。このうち刈穂、出羽桜や一人娘はかなり知られた銘柄です。・「刈穂」の秋田清酒（秋田県大仙市）・出羽桜（山形県天童市）・西村醸造店（秋田県能代市）・島崎泉治商店（栃木県茂木町）・来福酒造（茨城県笠間市）・「一人娘」の山中酒造（同取手市）・西岡本店（同真壁町）・横田酒造（埼玉県行田市）・喜代川（同川越市）・寒梅酒造（同久喜市）・「力士」の釜屋（同北埼玉郡）・「五人娘」の寺田本家（千葉県香取郡）・富士高砂酒造（静岡県富士宮市）・「葵天下」の山中酒造（静岡県掛川市）・「黒松翁」の森本仙右衛門商店（三重県津市）

日本酒記カードを作成

　酔えば、折角飲んだ地酒のことをほとんど忘れてしまうこの頃、そうだ、記録カードを携行すればいいと考え、Ａ６判のサイズのカードをオリジナルで作成しました。（著作権：淀風庵）なお、味覚タイプは松崎晴雄さんの分類に拠りました。　　先日、居酒屋で試しに記入してみましたが、日本酒度や酸度など基本情報さえ欠落している地酒が多いのに気づきました。

白鶴ミニグラス入り酒

　白鶴酒造が販売している「特選ミニグラス」シリーズ。阪神百貨店で、この脚付きグラス容器に惹かれて「純米酒」を買って飲む。丸みのある造りで、ぐいぐい飲める。 　このミニグラスは１２０ｍｌ入りで、大吟醸（２４８円）から上選生貯蔵（１６０円）、純米濁り酒(２３０円）まで７種のラインナップ。 さすがは日本酒業界の売上ナンバーワン、いろいろ考えて、多様化を図るもんである。 　グラスの回りには簡単な文様が刻まれており、酒盃、和らぎ水用、ペン入れ、花瓶代わりなどとしてリユースできる。

純米酒モニター

　先日の純米大吟醸Ａの試飲に続き、今夜は「純米酒Ｂ」を試飲した。 仕様：アルコール分１５度台で、７月出荷との情報あり。 酒肴：写真のように真鯛の煮付け、ジャガ･ニンジンの煮物、キュウリ・シラスの酢の物、モズク（＋もろみ酢）、そして白菜漬物とさっぱりした副菜。 飲み方：８～１０度ほどの冷酒（測定はしていません）。冷蔵庫から取り出した瓶から直接ぐい呑みに注ぐ。料理と和らぎ水を合間にいただく。 酒盃：美濃・染付け焼きのぐい呑み 飲量：４回ほど酒盃に注いでトータル１合ほど。 色　：ほんのり薄い黄金色（先のＡよりもかなり薄い色） 香り:品よい米の香りに思える（果実の香りではない） 味　：冷やのせいか、若々しい味で、辛さも相当に感じる。味がしっかりしていて（腰がある？）、何倍飲んでも味が変わらない。まろやかさや旨味はあまり感じない。 ノド越し：グッとくる辛みだが、大吟醸と違って、あまり構えずにぐいぐいと飲む酒の感じ。

日本酒フィギュアの居酒屋

　カネボウフーズ発売の「酒蔵紀行」という銘酒フィギュアのシリーズがある。瓶、箱、徳利、酒盃、肴からなるものだ。 　全部で４１銘柄あるが、大阪天満の「楽縁」さんが、３８銘柄まで取り揃えたとの連絡が入った。 　特にこのシリーズの第一弾（１２銘柄）を入手するのが難しいのだが、このたび特別のルートで手に入れられ、３８銘柄に達したと喜ばれている。 　先日、イタリアワインを輸入している旧友が、今度は日本酒を飲みたいというので、こちらへ案内したばかりだが、そのときは２０数銘柄のフィギュアが陳列されていた。 　余輩もママさんに教えられてネットで買ったり、ママが酒蔵を訪問して入手したのを分けてもらったりで、１９銘柄が揃うが、手先が不器用だし、スペースがない、家人が子供みたいと馬鹿にするなどの理由でまだ飾るに至っていない。酒本などと一緒に納める隠れスペースが欲しいもんだ。

くいだおれとボサノバ

　今夜、偶然であって会社の同輩のＳ顧問と「つぼ八」で飲む。　冷酒も６種置いていて、純米、吟醸、大吟醸を飲むが、メーカー名をみると、大関と白雪の小西酒造と新潟の蔵であった。大吟醸はそれなりに爽やかで、純米はコクがあった。（銘柄は失念）　同輩は、今はなき「くいだおれ」の柿木道子会長とは日本画仲間であり、よく知っているそうだ。　そして、息子の柿木央久氏が本店裏のフレンチレストラン「ウラ・くいだおれ」を経営されていたという。（４月に閉店）　この店には太郎の従兄弟「くいだおれ楽太郎」の人形が置かれていたことはあまり知られていない。　ところで、央久氏はボサノバの評論家としても知られているようで、『ボサ・ノヴァＣＤ１００選』を執筆されてもいる。そもそも、東大での卒論がボサノバのアントニオ・カルロス・ジョビンをテーマにしているのだ。　どうも、くいだおれ一族にはそぐわない？創業者のお孫さんであるが、新しい感覚で経営の刷新までは及ばなかったのか。

天神祭御神酒講と猩々

　先の天神祭で、御神酒講（おみきこう）があることに気づいた。祭に奉賛する酒類業者の団体であり、江戸時代の「酒屋講」が起源で、近年は地元のサントリーの社長が代表を務めていたと聞く。　商人の町らしい誕生であり、「御神酒上がらぬ神はなし」ということだ。　天神祭では当講のシンボルの「猩々（しょうじょう）人形」を飾った山車を出すが、猩々は中国の想像上の霊獣で、汲めども酒が尽きない酒豪で知られていて、能楽で登場する姿を模した人形となっている。　なお、かつて、神をお迎えする船に乗っていた猩々人形が別に展示されていた。　写真左：今は使われない御迎船に備えられた猩々人形

酒瓶提灯にびっくり

　昨夜の純米酒フェティバルの話題。 　２０蔵のコーナーがあったが、山形の「山吹極」では酒瓶をかたどった提灯を壁面にぶら下げていた。 　 　温か味、滑稽味のある、ほんわかＰＯＰに脱帽です。純米地酒居酒屋の認証標識としてもっと使ったら面白かろう。