淀風庵の酒詩歌日記

[日本酒紀] カテゴリの記事

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• ロマン拡がる古酒の世界

  　ワインのビンテージものではないが、日本酒においても純米の古酒を居酒屋や利き酒会で見かけることが多くなってきた。 　先日、Ｌさんから３０年の熟成酒を飲む機会に恵まれたとの便りを頂き、まことにうらやましい限りであった。昨夜、最寄の酒屋で秋田の斉弥酒造による１９９９年醸造の純米山廃づくり古酒「隠し酒」を見つけて飲み始めた。 　う～ん、７年ものとはいえ年輪を感じさせる琥珀色、酸味のある旨味が口にまったりまつわりつく、熟女という感じだ。ときにはこういう味覚も良いものだ。ピチピチギャルのような搾りたての新酒や、かぐや姫のような若やいだ香り高い吟醸酒は感覚を刺激しすぎる場合があるが、これとは対照的である。 　これから５年、１０年と経るにつれ、じっくり寝かして熟成した古酒が多く蔵出しされることは間違いない。これは、吉永小百合のような艶っぽい味わいだとかいって飲めば愉しい。　わが余生いつまでつづく古酒新酒（宮寺白雨）　古酒の参考本：岩野俊著『まぼろしの古酒』

  2006年11月02日

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• 酒サムライにゴントナーさんら任命

  　日本酒造青年協議会が日本から日本人の“誇り”が失われつつあるとの危惧から、日本酒の誇りを取り戻し、日本酒文化を日本国内のみならず、広く世界に伝えていくために設けたのが「酒サムライ事業」である。 　その６人のサムライに71年から「ほろ酔いコンサート」を続ける加藤登紀子（歌手）さん、上芝雄史氏（ウッドワーク代表取締役）、大武健一郎氏（現商工組合中央金庫副理事長、元国税庁長官）、サム・ハロップ氏（ニュージーランド人、インターナショナル・ワイン・チャレンジ　コーチェアマン）、ボウ・ティムケン氏（アメリカ人、サンフランシスコのトゥルーサケ―日本酒専門小売店経営者）と、余輩の尊敬する日本酒の米国人伝道師ジョン・ゴントナーさんが選ばれた。 １０月２０日に京都下鴨神社で叙任式が行なわれたが、６人は刀代わりの杯を受け取り、日本酒を「愛する」「より深く理解する」「広く世界に伝える」の３カ条を誓った。 　加藤さんは記者会見で「酒が飲みたい」という歌を披露したそうだが、ぜひ一度聴いてみたいものだ。 　兵どもの夢の跡にならぬよう精鋭武者が頑張ってくれるものと期待したい。 と、思いながら仲間が出張先からの土産にくれた福光屋（金沢）の純米酒「加賀鳶」「黒帯」を美味しく飲む今宵。写真：ジョン・ゴントナーさん著書

  2006年10月24日

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• 地酒酒屋・山三にはまる

  　母の病気見舞いに実家に帰った帰り、元気を取り戻した母の姿に安堵して、難波で山三という、知る人ぞ知る地酒酒屋に初めて立ち寄る。 　酒匠の資格をもつ店主だけに、扱う銘柄にもこだわりが感じられる。実地に蔵を訪ねたり、稲刈りしたりの几帳面な記録写真がカウンターに並べてあり、ちらほら見ながら酒を飲む。 　初めての天野酒の「吽」、それも平成９年ものの吟醸生酒古酒、これをは重ねし歳月を馥郁とノドに感じ、飽きない味わいがなんともいえない逸品だ。 　「十四代」純米もさすが飽きない確かさのある好みの酒であったし、「瑠璃色の海」純米吟醸（山形）もさりげない旨さに酔いしれそうになる。肴も、小芋煮やしらすおろしに至るまで、味付けに手を抜かず美味い。 　そんな中、次々と客が来てはカウンターを奥に追われる中で地酒を小盃で次々飲む隣席氏が、なんと鈴鹿の同郷であることが分かり、話が弾むは酒は進むはで、大阪の片野桜の蔵の稲刈りに行かないかの話しにまで及んだりしながら４時間も飲んでしまった次第。 　同郷氏は月に１回ほど、わざわざこの居酒屋に電車賃もものかは、地酒を飲みに来るそうであるから驚く。まさに酒客遠来！

  2006年10月20日

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• 京都秋のきき酒会

  　京都の大学を出た旧友の枚方さんを誘って新・都ホテルでの京都酒販主催の利酒会に行く。１時から４時までの３時間はあっという間に過ぎた。　なにしろ清酒２８蔵、焼酎３４蔵、地ワイン２蔵で４００種の酒が勢揃い、日本酒は全蔵を回って４０品を吟味した。酒販店や料飲店の業者も先に入場しており、一般客と入り混じっての盛況だった。一般参加費は１，０００円。　冷と燗酒で比較試飲を勧める蔵が多かったが、やはり燗にすると味に丸みがでるが、吟醸純米を燗するにはかなりの度胸が要りそう、しかしタダ酒だけに惜しみなく吟味できるのがありがたい。また、各蔵元が地元の肴の佃煮や塩辛など肴を用意していたのはありがたい。　大七の純米生もと、手取川の山廃純米と純米吟醸のひやおろし、都錦（島根）の有機自然酒・特別純米、酔鯨・特別大吟醸（山田錦）、玉乃光の純米大吟醸（備前雄町）に◎印が付いた。　早速、手取川と玉乃光の社長さんと名刺を交換した次第。　友と近くの居酒屋で飲み直すが、かなり酩酊して２合しか飲めず。

  2006年10月17日

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• 「津軽びいどろ」ぐい呑み

  　Ｄ百貨店の家庭用品売場をぶらついていたら、目についたのが津軽びいどろの酒器。　雪国らしい感覚で、色があまりに美しいので買いました。（１，０５０円）　冷の清酒や濁り酒に合いそうで、今夜は純米の賀茂鶴を酌んで愛でながら気持爽やかに飲みました。肴はサンマの酢漬けと笹かまです。　 びいどろに冷し美味くて哀しゅうて

  2006年10月09日

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• 西宮酒ぐらルネサンス

  　昨日は陽気に誘われるように、戎さんの総本社・西宮神社で行なわれた酒祭りにゆく。　西宮は江戸時代に宮水の発見をきっかけに隆盛した灘五郷の一角をなす。秋の新酒を樽廻船で江戸へと運搬したが、船団がここ西宮に集結し出帆、江戸一番乗りを競った「番船競争」はすさまじかった。風をうまく利用して５日で到着した船もあるというが、いかに江戸庶民がこの「下り酒」を待ち望んだかが偲ばれる。なお、昨日の「新酒番船パレード」では酒樽の荷車に「番船」の幟があった。また「宮水まつり」は土曜に行なわれた。　西宮の銘酒には「日本盛」「白鷹」「白鹿」「大関」があり、宝娘、金鷹、島美人も無料利酒に出品していた。人が群がり、ともかく蔵ごとに１品ずつ味わった。　大手の吟醸酒はさすが洗練された味である。こっそり味あわせてくれた白鹿のモンドセレクション金賞酒「千年寿」（純米大吟醸）は中庸な旨みでさすがと言えよう。　生きてあることのうれしき新酒かな（吉井勇） 憂あり新酒の酔に託すべく（夏目漱石） 風をあるいてきて新酒いっぱい（山頭火） 早稲酒や店も勝手も人だらけ（井上井月）

  2006年10月09日

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• 京都でぐい呑み購入

  　平安神宮近くの骨董店で、志野焼と古曾部焼のぐい呑みを１点ずつ買った。　そろそろ淡麗な酒に合う物が欲しいと思って酒器の本など見ていたところで、値段も手頃だったので飛びついた。ほどよい重さで手にもなじむし、唇触りも少々厚みがあって温もりを感じて良い。　淡紅色が浮き出た志野焼らしいものを求めていたが、この淡雪のような焼きも良く、これでさっそく濁り酒のまろやかな甘味を吟味した。　古曾部焼のほうは底に余輩の干支の文字が描かれた変り物である。写真右の左が志野焼、右が古曾部焼（大阪・高槻）　なお、十六夜の煌々とした月にしばし感歎。　　十六夜の母の前なる小盃（桂信子）　　いざよひの外に出て心つまづきね（三橋鷹女）

  2006年10月07日

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• 吟醸酒を味わう会

  　待ってました！「吟醸酒を味わう会」が大阪の阪急インターナショナルホテルで開かれた。 　立ち呑みスタイルで肴は一切無く、全国６５蔵の吟醸酒をひたすら吟味する催しである。クラッカーを持参していたが、食する間もなく２時間は経った。人人人が各コーナーにあふれており、１０００人近い参加であった。 　あらかじめ、上原先生の本でマークした蔵の吟醸純米酒を中心に飲む。やはり、香りが高すぎる、後口の辛すぎるものは自分には合わない。吟燗コーナーもあり、吟醸酒をぬる燗で味わえるが、少ない試飲の結果、味はもうひとつ冴えなかった。 　さて、メル友が製造責任者である大洋盛（村上市）のコーナーに真っ先に伺い益田社長と成田課長に挨拶。気さくにいろいろ話していただけ人柄に触れることができ、たかね錦（米）で醸した大吟醸（越後流、雪華光）なども、けれんみ無く奇をてらわず美味であった。 　結局、２０数種しか味わっておらす、５分に１種のペースでとても３００種ほどの酒は試飲しきれない。　銘柄では「龍力米のささやき秋津」（純大吟）、「酒一筋秘伝」（山廃純大吟）、「田酒」（純大吟）、「歓びの泉」（雄町・純大吟）が旨かった。 　終了後、友と落ち合いカッパ横丁で「だっ祭」など飲み、電車の乗換えを忘れて、ついでにと豊津駅で降りて古本カフェの店主が紹介してくれれた五里山酒房で初めて飲む。ママ一人の小さな店で地酒を取り揃えていた。 　ああ、深夜の帰宅。

  2006年10月04日

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• 酒器と牛丼雑考

  　天満宮の古本フェア最終日に再訪、天神橋筋の古本店も回る。　・草野心平『酒味酒菜』（ゆまにて出版）、田村隆一編『日本の名随筆「酒」』（作品社）、山本祥一朗監修『日本酒を愉しむ』（中公文庫）、『ベストセレクション酒盃・徳利１０００』（講談社）、『自遊人』２００２・１号（幻の酒に酔う）、野坂昭如『戦争童話集』（中公文庫）を購入した。　　酒盃･徳利の書はカラー写真で魯山人や藤本能道（人間国宝）などの作品１０００点が紹介されており、これぞお宝。定価２，６００円を１，７００円（１００円引）で入手。　朝鮮や中国、ベトナムでも、製法（白磁、青磁、祥瑞、粉青砂器など）や文様は異なれど、日本と同じような形のぐい呑、徳利があり、その酒文化の交流性に感心する。　日本では備前、今万里、九谷、美濃などが有名だが、最近、焦げたような褐色の備前焼は、酒が辛く重くなる感じがする。むしろ、爽やかな淡色系の萩焼、志野焼で人肌燗を飲みたくなるなあ。　これはともかく、本を買いすぎて昼食は安く値切ることにして、吉野家で２年半ぶりに再開した牛丼（３８０円）を食す。こんなに品よい味付けだったんだ。肉質もよくご飯と混じり合って、口にとろける感じ。むしゃむしゃ食べている幸せそうな顔が周囲にあった。３０年にわたる庶民食文化が復活したことは精神衛生的にも喜ばしい。

  2006年10月02日

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• 「日本酒の日」と国際化

  　今日は「日本酒の日」、新穀が実る月であり、酒造りが始まる月にちなみ２９年前に制定されたもの。 　日本ではワインがブームになってるが、逆に欧米や台湾、中国では日本酒、特にJunmai Ginjo Sakeが人気になっている。この国際化を支えてくれているのが意外に日本在住の外国人。 　ジャパンタイムズで日本酒の連載記事を書き続けていた米国人、ジョン・ゴントナー氏、大阪の大門酒造で杜氏を務める英国人、フィリップ・ハーパーが貢献してくれている第一人者。 　 　英文サイト： 　http://www.sake-world.com/index.html(ゴントナー） 　http://www.mukune.com/index.html（フィリップ）

  2006年10月01日

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• 斬新なデザインの濁り酒

  　　　２日間のイタリア人との商談が終わり、お疲れ様ということで、発泡性純米濁り酒「越の梅里」（新潟）を買って帰り飲む。なかなかさっぱりとほのかな甘味がある薄濁り酒で好い。洋酒でいえばシャンパンの様である。 　また、ボトルが色、形とも洒落ている。ラベルも英語で記されている。明日は「日本酒の日」であるが、日本酒業界も若い世代を取り込むべく風味とともにデザインの革新時代に入っているようだ。

  2006年09月30日

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• チラシボランティア終了

  　チラシ配布のボランティアは丁度２年が経ったところで終了となった。広告予算が少なくなったとの理由だが、まあ、春夏秋冬よく頑張った。おかげで体調もそんなに衰えずにすんだと思う。　僅かな手当てのほとんどを古本の購入に充てていたが、今日も酒の古本を買ってしまった。　住江金之著『酒の浪曼』（四季社、１９５７年、１，０００円）１，９８０円　雑賀進著『実説・日本の酒』（牧野出版、１９７６、７５０円）５００円　葉石かおり編『この日本酒がウマい！』（KKベストセラーズ、２００１、１，３８１円）４８０円　最近、飲酒運転と違法駐車の取締りが強化され、その結果、多くの居酒屋や酒造メーカーは売上減に追い込まれていることだろう。　当然とはいえ、酒は致死飲料であることを肝に銘じ、健全な飲酒を心がけよう。

  2006年09月21日

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• 酒半呑み切り会

  　本日は大阪北河内（交野市）にある大門酒造酒半の「秋の呑み切り会」に行く。山がすぐ後ろにあるという閑静な場所に蔵はあった。　冬に搾り上げた新酒や熟成酒、古酒の数々がひと夏を越して初めての一般へのお披露目されるものである。（業者向けは明日）　１日３回に分けて行なわれるが、わが１時の会は４名（女性２名）だけの参加、参加費は無料。　大門社長の挨拶のあと、かつて梅乃宿（奈良）でも修業した南部杜氏のイギリス人、フィリップ・ハーパーさんが酒と飲み方のあらましを流暢な日本語で説明。全３５品の５点評価（香り、味．総合）による採点記入表を手渡された。　あとで聞いたところ、１５年この酒の仕事についており４０歳になり、奥さんは大阪の女性ということが分かった。　２８品を試飲したが、代表銘柄の「利休梅」もよいが、「むくね逍遥」の１～３年ものが香りが高すぎず、辛すぎずで嗜好に合った。　最後に社長とフィリップさんと名刺を交換、酒の詩歌句のことなど話す。吟醸フェスティバルに出展されており、社長も来ておられたとのこと。ぎょっ、このフェスティでは呑み損なっている。　フィリップさんとは、彼がジョン･ゴントナー氏の本に書かれていたことを話し、スコットランドの古い詩人、バーンズの話、来週、ビジネスで米国に行くことを聞いたりした。　　かなりいい気分になり最後までいたが、「利休梅」純米吟醸を買って帰る。

  2006年09月16日

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• 日本酒伝道師ゴンさん

  　『日本人も知らない日本酒の話』の著者、ジョン・ゴントナーさんからメールいただいた。 　こちらが、著書に感動したとのメールを入れた返事である。彼の英語版の『SAKE HANDBOOK』も手に入れて、読んでみたい。外国人の目から見た日本酒の新たな側面が分かるかもしれないし、酒の学徒として酒に関する英語の学習にもなる。 ★ゴントナーさんからのメール ＜メールありがとうございました。尚、本を読んでくださいまして誠にありがとう ございました。 私が何回も玉の光さんのお蔵に何人のアメリカ人を連れてお邪魔したことがありますが、今回のニュースの放送は関係ありませんでした。玉の光さんが非常に優しくて、外国人にも大歓迎していますので、たぶんんアメリカなどからの客さんは少なくないかも知れません。 「The collected poems　about sake in the world 」もありがとうございます。 じっくりと勉強させていただきます。＞ ★ゴントナーさんのサイトをあらためて、 　　http://www.sake-world.com/index.html　

  2006年09月04日

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• 米国人による日本酒讃歌

  　「アメリカ人はインパクトのある酒が好きだ。日本で派手と形容されるような酒こそアメリカ人の好みにあっている…」　日本酒でいえば、生酒であったり、フルーティで香り高い吟醸酒が受けるということになる。　３０年前頃から米国で多く飲まれるようになった赤ワインも微妙な味わいのフランスワインはいつしか追放され、強くはっきりした味のワインがマーケットを支配することになったそうだ。ビールもしかりで、主流はモルトの味が際立つ、ホップの香りが目立つ、豪快なビールへとアメリカナイズされている。　このように彼の著書『日本人も知らない日本酒の話』（小学館、２００３年）に書いているのは、在日中に日本酒に傾倒し、Japan Times紙で８年間日本酒コラムを掲載、今や国内外で日本酒伝道師として知られるジョン・ゴントナー氏(４４歳）である。　　梅乃宿の蔵訪問をスタートに、数十の蔵の経験をもとに外国人の目で学び、魅力に惹き込まれていった様子が記されている。特に、細やかに酒造りがなされていることへの彼の感動が伝わってくる。一般の日本人よりも日本酒を知っていることに驚き、愛してくれていることに嬉しくなった。　なお、彼自身、最初は元気の良いタイプの日本酒を好んでいたが、日本酒の様々なスタイルに接して、もっと微妙な、大人しい酒を楽しむようになってきたそうだ。香りの高い、元気が良い酒は飽きてしまってそんなに量が飲めないと言い、　「僕が好きなのは一口飲んで、そして器を置き、三秒後に、あっ、これおいしいな、と思えるような酒だ」　あっ、これは、最近の自分の嗜好と全く同じである！　今、彼は「ＧＩＮＪＯ」をキーワードにアメリカほか海外への日本酒の普及に努めており、先般、京都の玉乃光酒造に訪れた外国人のニュースが放送されていたが、多分、彼がツアーを企画しインストラクターを務めていたものと思う。　　最後に彼は「日本酒は歴史的にも、文化的にも、技術的にも、味･香りをとっても、最高級だ。そんな手の中の宝に気づき、慈しみ、そして誇りをもって育んでほしい」と結んでおり、勇気づけられるありがたい言葉だ。ジョン・ゴントナー氏のサイトhttp://www.sake-world.com/index.html　

  2006年09月02日

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• 掌中の銘酒とガラス酒器

  　大阪は今日も３７度の残暑、ゆく夏を惜しむなんて感じはさらさらない。 　されど、自然志向で手間をかけた珠玉の生もと山廃純米吟醸原酒「梅乃宿・ひやおろし」（精米５８％）の買い置きが。 　しかも、酒友からプレゼントの透かし文様入ガラス酒器（徳利用）に、この酒を冷して移入、いつもの慎ましやかな？一献の酒となった。 　口には爽やかな芳醇さを、のど越しには程よい苦味を感じ、のどが熱くなる。これぞプロのなせる巧みの技か。初めての「男前豆腐」に初物カボス搾った冷奴が肴であったが、この酒には、少々頼りない。 　酒器は掌にぐっと存在感があり、眺めても飽きず、愛でたくなる。　 掌中に 酒器ひんやりと ひやおろし

  2006年08月26日

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• 佐賀「能古見」の名杜氏さん

   　最近古本で買った『新しい日本酒の話』（稲垣眞美）に登場される佐賀名酒「能古見」の杜氏、井上満さんからメールを頂いた。 　宮城、静岡、兵庫、広島の蔵で厳しい修業を積まれて、故郷の佐賀の馬場酒造所で「能古見」の純米吟醸と大吟醸で２年連続全国一のグランプリになるまでに育てた名杜氏さんである。 　たまたま、酒の古本を紹介した私のブログを見て、「酒の詩歌句」サイトもご覧になり、興味を抱いてくださったとのことで、恐縮する。 　日本酒業界も売上が減り苦境にある中、今後も楽しく美味しく、広く飲んでいただける酒造りに精魂を傾けたいと語っておられる。 　http://www.sagasake.or.jp/nogomi/touji.html

  2006年08月20日

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• 至福の地酒居酒屋巡り

  　本町界隈の「蔵朱」そして、西中島の「ちろり」と地酒居酒屋を回り、純米づくし。梅田茶屋町のビル内「治郎」で眠ってしまい飲み納め。 　純米酒を飲んで飲んでの幸せな「夏の日の思い出」。

  2006年08月20日

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• ちろりで純米酒

  　夕方、開いているとは思わなかった近くの地酒居酒屋で独り酒。勝谷誠彦らの紹介記事を見て、それも顧問先の会社の近くにあったので前から狙っていた店である。 　２０数人が座れる程度のカウンターで飲む。日本酒は１盃が１５０ｍｌで、６３０～６８０円が中心価格。帰りには頂いたこだわりの純米酒メニューを眺めて、まずは常温で秋鹿"山"（山廃純米原酒）を、濃い腰の強さでぐんぐん迫る飲みごたえ。 　肴に宇和島のじゃこ天を求めたが、この酒なら野性的な歯ごたえも合う。ただ、塩味が強すぎるのが難点であり、酒の味を殺しかねないので用心したほうがよい。 　 　気さくな女性店員にいろいろ聞きながら、カウンターを見ると女性同士の客がビールの後に秋田の銘酒「うまからまんさく」を注文している。カウンターに上原先生の本などが立ててあり、いっそう純米の響きが伝わる。 　 　２杯目には３１種類のなかから、田酒（特別純米）を指名、含むとしっかりした味ながら丸みを感じる。これが人気の所以か。酒器も湯飲みの飲み口に波のような変化をつけた陶器を女性は選んでくれたが、色が琥珀色に映って飲み口も常温にぴったり合う。 　マスターに話しかけるきっかけを掴もうとするが、とっつきにくい感じだ。髭をアゴにも少し蓄えて、若さをカバーしている、余輩も昔そうだったが、感じである。 　３杯目は広島の小笹屋竹鶴（純米無濾過生原酒、大和雄町、平成１５年産）の冷ををハーフサイズで注文する。この暑さ、結局、ちろりでの燗をしなかったが、この竹鶴、さすが上原先生の推奨もの、芳醇でかつノド越しに爽やかで甘い残り香を感じた。これが熟成のなせる技か、どんな香りと表現するにはあまりにも余輩の味覚は未熟である。 　ただ、"残り香"という日本酒には新しい言葉を見つけただけでご容赦いただきたい。こんな感じの女性がおれば、余輩は年甲斐もなくめろめろになってしまいそうだ。 　 　男性店員が、注いだ１升瓶に管を差し込みスポイドのように何度もにぎにぎしてから、保冷庫に戻している、これ空気を抜いているとのことで、酸化を抑えているのだ。さすが、品質管理に留意している。 　 　２，１００の支払いを済ませ、名刺を渡して、やっとマスター福家さんととも打ち解けた。 　この位の飲量だと、酒感を忘れずに記録できるなあ。　

  2006年08月16日

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• 動画サイトYou Tube をサーフィン

  　動画投稿サイトのYou Yubeを視た。登録すれば、無料で検索して視聴できるし、投稿も自由だ。 　米国のサイトだが、日本からの視聴者数は約１６万人とか、余輩の知らぬ間に多くの人が利用してるんだ。 　http://www.youtube.com/ 　ｓａｋｅで検索したら、以前放送された探偵ナイトスクープ「のるみ子の酒（純米濁り）」の泡が吹き出す映像もあった。 　中には、日本酒で飲み会やってる外国人のへんてこな映像もあった。 　 　nakajima ramo(中島らも)で検索したら,亡くなる前にテレビ番組「爆笑問題のススメ」に出演して、ギターかかえて唄う珍しい場面があった。恐怖体験を語る３０代半ばの頃の映像も貴重だ。 彼の実像というか虚像というか、映像で見たのは初めてのことである。若い頃の姿となくなる直前では容貌が変わり果てている。 　これらは著作権侵害にあたるわけだが、それはともかく動画の宝庫だ。もちろん、変な投稿セクシー版もある。 中島らものテレビ映像 http://www.youtube.com/watch?v=RyIUkZKhD0w http://www.youtube.com/watch?v=JjmqemySaTw

  2006年08月09日

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• 千代むすびの絵葉書

  　　先日、純米酒フェスティバルに参加したさいに、名刺を交換した「千代むすび酒造」（鳥取県境港）の営業部長さんから礼状らしきものが届いた。 　そのハガキに描かれているのは着物美人で昭和初期の復刻版である。同じ絵柄のポスターは映画「妖怪大戦争」に使われ、話題となったそうだ。

  2006年08月05日

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• 今夜、すべてのバーで

  　余輩はアル中やらアルコール依存症なんかではない。いたって健全なるドリンカーである。 　晩酌に日本酒１合かビールやビールもどきを３５０ｍｌ飲むだけ。昨夜はそんな些細な量のことで家人と殴り合い？の騒動となったほどだ。 　外飲するときだけは、仲間がいるから、つい五合程度を飲むという具合だが、ペースが遅いし、肴も忘れずに食べるので大丈夫だ。 　 　帰宅途中に車内で寝てしまうこと、荷物を置き忘れる程度はご愛嬌であろう。決して下戸ではないが、強くくもないといったところ。統計によれば、三重県は一番、酒豪遺伝子の人が少ないそうだから、酒を楽しめる中戸的遺伝子を賜っただけで、ほんとうに有り難いことだ。 　また、ストレスも一人酒では発散できないというデータがある。（眞先敏弘『酒乱になる人ならない人』より）　余輩の場合、家中も含めて誰かと飲むことによって、このストレスは発散できているので、ますますアル中には至らないのであろう。 　ところで、中島らもが吉川英治文学新人賞を受賞した『今夜、すべてのバーで』は彼の自叙伝的なアルコール依存症闘病の体験を綴ったものであった。 　遅ればせながら、彼の３回忌（７月２６日）の翌日に偶然、余輩は本書を古本ブックカフェで入手し、読むに至った。　 　 　主人公がアル中になったきっかけは、そもそもは原稿を引き受けたが、筆が進まないところからストレスの解消のために酒をあおり始めたことにある。禁断症状から四六時中、五臓六腑にアルコールをしみ込ませ、食事は一切拒否するという状況で、なおかつ執筆に苦吟しながら立ち向かうというのだから、すさまじい。結局は緊急入院するはめになる。 このあたりの状況から、余輩も徹夜で何度かショートピース８０本も吸いながら雑誌の原稿書きに切羽詰った時代を思い出す。　病棟の患者とのやり取りも面白いが、ずけずけ挑戦的に煽る担当医との口のやり取りは、病気をネタに楽しんでいるかのような、カタルシス作用を覚える。この感覚が、らもの真骨頂だろう。単なる病床記なら、途中で本を放り投げていたであろう。 　アル中患者でなければ、また、この病状についてマニアックに研究していなければ、ここまで詳細にアル中の症状や心理を描写できなかったであろう。そして、作者自身、身体を廃人状態近くまで追い込みながら、客観的に観察し、表現できるとはすごい。身体を張ってモノにした賞といえよう。 　なお、尼崎の同じ町内にいて、８つ年下で同じ灘校に進学したのが『にっぽん蔵々紀行』を書いた勝谷誠彦である。酒に強くて異色の道を進んだ二人ではある。　

  2006年08月05日

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• ステーキで純米酒

  　一昨日、純米酒フェスティバルでお土産にもらった特別純米酒「南部美人」を開ける。米国牛が入る前に和牛を食べたくなったと、訳のわからない理由で家人が張り込んだヘレステーキ（一切れ７５０円）を食べながらの食中酒、まったく久しぶりの贅沢である。 　冷で飲んだが、しっかりしたコク味の純米酒だから、ステーキとも響き合うようだ。 　交換した蔵元の名刺を整理し、漫画家・高瀬斉さんの『さまよえる日本酒』を読みかける。むむっ？　生活文化的な和の喪失が、日本酒の減退を招いているとの見方であるようだが。　なお、いくつかの名刺に描かれている似顔絵は、すべて高瀬さんが描かれたもの。

  2006年08月01日

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• 純米酒フェスティバル

  　戦前は「純米酒」という言葉はなかった。日本酒というものは米と米麹から純然と造られていたからである。 　戦後の米の乏しい時代に、醸造用アルコールや糖類、酸味料が添加された日本酒が一般化した。今、「純米酒」という名称で純然たる清酒を造る蔵も増え、フアンも増えている。 　 　今日、大阪の太閤園で「純米酒フェスティバル」が催された。太閤園は、元藤田伝三郎男爵の本邸（現:藤田美術館）に隣接した約7000坪の広大な敷地に日本庭園 があり、レストランや式場を有している。 　彼は山口県萩市出身｡高杉晋作の奇兵隊員 だった｡明治維新後､藤田組を組織､鉱山関係は同和鉱業として発展し、その他の 広大な敷地・建物は、観光事業として開発され、現在の藤田観光へと発展したもの。 　参加費５０００円であったが、２回に分けて６００名の参加であった。２２銘柄を試飲しようと思うが、制限の２時間では、逃がした銘柄もあった。燗酒や純米吟醸濁り酒も飲んだ。秋田の春霞と島根の七冠馬が旨かった。しかし、これも１社で４銘柄は出展しているので、すべての評価を下すのは無理というもの。 　蔵元の方に、名刺でもって余輩の「酒の詩歌句集」のサイトをＰＲして回った。 　漫画家であるフェスティバルの委員長、高瀬斉さんの著書、『さまよえる日本酒』にサインしてもらい購入。お土産の特別純米「南部美人」を抱えて帰宅とあいなった。

  2006年07月30日

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• 祗園祭酔い宵山

  　今日は雨のなか祗園祭の山鉾巡行。見る人はアーケードで濡れずにすむが、巡行の方々は大変だ。山鉾の周囲に飾る懸装品が動く美術館のように素晴らしいのだが、雨でビニールが被せてあって残念。 　昨夜は宵山に４５万人が来場とは！若者の浴衣姿が溢れていた。 　その一人が自分であるが、山鉾や町家に展覧してある懸装品などを覗き見しながら、雨にも少し濡れて２時間近く、歩き疲れたところで、はんなさんの紹介であらかじめ予約しておいた大丸近くの奇天屋へ。 　　先ずビールでノドを潤す、ウマーイ！　狙いは純米吟醸酒、２０銘柄を揃えており、１杯（９０ｍｌ）が４００円。「大信州」「鳳凰美田」「水芭蕉」「六歌仙」などのうち、「鳳凰美田」の旨みに惹かれた。湯引きの鱧を梅肉を付けて食べたが、京都だからか真に美味だった。　遠来の酒友と早めに大阪まで戻り、梅田で河津という店で、さらに純米酒を何杯か飲んだが、銘柄が思い出せない。「悦凱陣」「磯自慢」は覚えているが。なにぶん電車で駅を茨木まで乗り越してしまうくらい酔いが回っていたのだ。 　写真は町家での山鉾の飾り物

  2006年07月17日

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• 新潟酒造組合からの回答

  　かつて、銀座の日本酒センターで買い求めた新潟全蔵のラベルが、引き出しの中から出てきたので、日記にも写真で紹介させていただいた。　　http://plaza.rakuten.co.jp/sakepoem/diary/20060528/　この値打ちについて当地の酒造組合に問い合わせていたところ、返事を頂いた。 　　まあ、かなり流通しているようなので、プレミアムは期待できそうもない。思い出の一端として保存しておこう。 淀風庵様 いつも新潟の酒をご愛顧いただきまして誠にありがとうございます。 お返事が大変遅くなり申し訳ございませんでした。 ラベルの価値について、 現在はございませんが銀座の日本酒センターと言うところで 県内全蔵のお酒を販売するイベントを開催していました。 そのイベントは昭和56年～平成10年まで続きましたが、 その時に全社のラベルをセットにし販売し、沢山の方にお買い求めいただいております。 ですので価値としては一般的にはあまりないのではないかと思いますが 当組合でも分かりません。 また、現在ラベルも変更になっているところも多くあります。 ただし、収集者(マニア)の間ではどうなんでしょうか!? こちらも知りたいところです。 現在の蔵元数は97社となっておりますので参考にお知らせ致します。 今後とも、新潟清酒をご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。 　新潟県酒造組合

  2006年07月04日

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• 仲人先からの日本酒

  　　東京の広告会社にいた頃に、同じ職場の男女社員を新宿のションベン横丁のカウンタースナックに連れて行ったのが縁で、二人は結ばれた。 　初めてで最後の仲人役まで引き受けたが、女性の親が立川市で和菓子商を営んでいたので、業界関係者も含めて盛大な結婚披露宴となった。　前もって仲人挨拶の原稿を娘さんのお宅にお持ちしたとき、目を通されてそっと席を立たれた男親が泣かれているのに気づきショックを受けたのを思い出す。 　それから１０数年が経つが、毎夏、その親父さんの故郷である新潟の純米・吟醸酒セットを贈ってくれる。今日は佐渡の「真野鶴」が届いていた。早速、吟味したが、淡麗辛口で一瞬ノドにほんの少しの刺激を感じるがスッと滑り落ちていった。 　一口飲んでノドの乾かぬまにお礼の電話をした。子供が４年生と２年生になっているようだから、ぼちぼち京都に遊びに来はりませんかと、いつも言葉でしかお返しはできないでいる。なお、真野鶴についての情報を付記します。 　弱冠34歳の若き杜氏が醸す酒は全国新酒鑑評会にて五年連続金賞受賞。（新潟では最多） また「真野鶴大吟醸」は平成15年3月よりエールフランス航空ファーストクラス及びビジネスクラスに搭載されている。 　また、真野鶴はアメリカ、フランス、ドイツ、イタリア、韓国、中国、台湾、香港へと輸出されている。

  2006年07月04日

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• 初めての梅酒造り

  　材料を取り揃えて初めての梅酒造りに挑戦。といっても、梅のヘタを楊枝で取り除き、丁寧に拭き、瓶に梅、氷砂糖、梅、氷砂糖と重ね、ホワイトリカーを注ぐだけ。 　使った南高梅であるが、和歌山県の南部高校(亡き義弟の出身高）が品質改良に貢献したので、この名が付けられたものである。 　材料：南高梅１ｋｇ（５８０円） 　　　　氷砂糖０．８ｋｇと少な目（１ｋｇ３３８円） 　　　　ホワイトリカー１．８Ｌ（タカラ果実酒１，２８０円）　　　　果実酒用瓶４Ｌ入り（４４８円） 　　　　合計　２，６４６円 　３ヵ月後の９月下旬が飲み頃となるが、ちょっと漬けるのが遅すぎたきらいがある。盛夏には少し飲んでみよう。クエン酸の成分が多く、暑気払いには格好のドリンクだ。

  2006年06月25日

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• 新潟の酒ラベル

  　昔収集していた酒どころ新潟の銘酒ラベルを整理した。下越、中越、上越、佐渡に分類して並べてみたが、１００点以上に及び、びっくり。 　今宵は酒も新潟の「黄金の稲穂」（宝山酒造）という純米酒を人肌燗で美味しく飲む。くせのないソフトな飲み口である。 　なお、今日のダービーでは狙った「ドリームパスポート」が惜しくも３着で、映画のように奇跡は起こらなかった。

  2006年05月28日

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• 上原浩先生を偲びはしご酒

  昨日になって酒友から日本酒造技術の重鎮である上原先生が今月１日に８０歳で亡くなられたことを知った。 　先生は広島財務局、鳥取県工業試験場で日本酒の鑑定に携わり、１９６０年代初めから純米酒復活に努め、現在の純米酒、地酒ブームに大きな影響を与えた。また、尾瀬あきら氏の漫画「夏子の酒」に登場する上田先生のモデルとしても知られる。 　 　「酒は純米、燗ならなおよし」という言葉に集約される先生の考え方は著書『純米酒を極める』と『極上の純米酒ガイド』（光文社新書）に集大成されている。当書は余輩の愛読書でありバイブルであり、ガイドは地酒居酒屋に赴くとき常に持ち歩いた。 　先生のことですから、天界においても美酒を呑まれており、酒星として地上を見守っていただいていることと思う。ご冥福をお祈りいたします。

  2006年05月28日

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• 人肌燗は英語で？

  藤本義一氏の『掌の酒』を古本で買って読んでいる。酒がらみの“エッセイ風私小説風短編小説”といえるものだ。義一っつぁんの大阪弁文体を真似て感想やらを記してみよう。　章立てからして花の章に始まり、鳥、風、月、星、雪と花鳥風月の世界で酒の風情を醸し出してまんなあ。物語はちゅうと氏が見聞した事柄を酒にからませながら創り上げたもんだす。　元々『たる』という酒誌に連載されたもんで、ほとんどの章は酒飲みながら２、３時間で書き上げはったものでおます。そやさかい物語の展開が飄逸、文体が軽妙酒脱で、読むものを飽きさせん面白味があるんや、ほんまに。　それに、「文の肴」というコラムが編み込まれてますんや。日本酒、ビール、洋酒などの銘柄について薀蓄のあるエピソードを交えながら紹介するもんで、これひょっとして協賛金をメーカーから貰ろうとるなら、算用高い編集企画でんな。コラムだけまとめたら、そら一冊の「酒銘柄読本」にもなりえまっせ。　　当書で義一っつぁんは、なんで酒飲むねんと聞かれたら、空間、時間、人間（ジンカン）の三つのカンを満たすためやと、語ってはります。なるほど、上手い見方やなあ、これ一番、印象に残る言葉やおまへんやろか。　　ところで、ある章では、「人肌燗」とは英語でどない言うのか、「Human skin …」かなあ、そやけど味気のう即物的やなあなんてこと書かれてた。最近、外人さんに日本酒の人気が出てるそうでもあるし、わては物好きにも「mixi翻訳」とうコミュニティに質問を投げかけてみましたんや。　親切なある方から、“Sake warmed to body temperature”と辞書に出てるでとの回答をすぐ頂きました。“Luke warm”(なまぬるい）ではどないでっかとのご意見もくれはりました。　ほんとは、酒の燗は温度差でもっていくつもに分類されてるんです。　　日向燗：３０度前後、人肌燗：３５度前後、ぬる燗：４０度前後、上燗：４５度前後、熱燗：５０度前後、飛切燗：５５度前後。微妙でんなあ。　冷酒かて、雪冷え：５度前後、花冷え：１０度前後、涼冷え：１５度前後と分かれてるんや。　ま、そやけども、なんでんなあ、外国人にボディ・テンパラチュアと言うたかて、日本酒の微妙な滋味や人肌恋しさの情感が伝わるかちゅうと、ちょっとちゃうと思うな。ここは、ずばり“Hitohada-kan”という言葉を定着させるんが一番やろと思いまんな。　ということで、今夜は人肌の燗で飲もうと思ってチンした、ところがHot boild sakeになってしもたがな。ええ加減やなあ。

  2006年04月25日

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• 岩清水八幡宮と伏見酒蔵

  ２０度の気温で暖かい天候なので、初めて京都の岩清水八幡宮に行こうということになった。 　 　京阪線で八幡市で下車、ケーブルで男山山上に登る。８世紀に建立された神社で、伊勢神宮に次いで天皇や上皇の参拝が多かったようだ。朝鮮に出兵した神功皇后と応神天皇が祀られている。 　 　山桜や藪椿が幹を伸ばし、見上げるほど高くの枝に花を咲かせているのはさすが。他の高木に負けずに陽光を求めて伸び上がっているのだ。これも天命のなせる業だ。 　本殿は八幡造りという奥ゆかしいもので、大きなクスノキが境内や参道に見られた。 　展望台からは淀川に合流する桂川、宇治川、木津川が望めるが、比叡山や嵐山の方は黄砂のせいで見えない。帰りは裏参道の急階段で下山した。 　二つ京よりの中書島駅で降りるとそこは酒の伏見である。２０蔵がこの界隈に分散している。駅から近い黄桜の記念館に立ち寄ると、庭園には黄桜という品種の桜が満開であった。黄桜の広告でお馴染みのカッパの漫画にちなみ併設されているカッパ資料館を見学する。 　宇治川派流の濠川沿いには柳が青やいでおり、立ち並ぶ月桂冠の蔵並みが一層情緒を増していた。 　写真：黄桜酒造の庭に咲く黄桜

  2006年04月18日

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• 桜下独酌・貧乏花見

  　昨日は新入三人を誘っての７時過ぎからの夜宴であったが、今宵は５時からの桜下独酌となった。 　場所は西宮・夙川沿いで、阪急夙川駅で降りて２ｋｍはあろうかという長い桜堤を北に向かって歩き、苦楽園口駅から電車で夙川駅に戻るというコースとなった。 　 　当地の桜については、桜守として知られる笹部信太郎博士が管理指導を行なった結果、約１，６００本の染井吉野が両岸に見事に咲き続けているのである。 　また、この夙川の伏流水が西宮の宮水として湧きいずり、灘の酒に使われているのだから、酒飲みにはありがたい川と言わねばならない。　途中のベンチでコンビニの寿司弁当（３４８円）を肴に丹波の純米吟醸生酒「小鼓」３００ｍｌ（５４９円）を飲食。昨今、デパートで３千円以上もする料亭の高級な花見弁当が売れるというから、それに比べれば質素この上ない。 　 　しかし、大阪落語「貧乏花見」という演目においては、長屋の住民が花見にカマボコの代りに釜底のおこげ、卵焼きの代りにたくあんといった具合に家の残り物のオカズを持ち寄って、酒はなくても「茶か盛り」でドンチャン騒ぎし、「ゲンがええで、酒柱が立ったがな」など貧乏を笑い飛ばす。これに比べれば、余輩の桜下独酌は贅沢三昧だ。 　 　　暮れゆくにまかせて独酌花の下 　　川の辺を辿れど尽きぬ花や宴 　　花明かりコンビニ弁当純米酒

  2006年04月08日

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• 立ち飲み繁盛記（２）

  　たった今、東京の新橋で立ち飲み屋が増えており、女性も飲んでるとの嬉しい情報が入った。 　 　さて、立ち飲み屋の形態にはどんなものがあるのか。 　１．原点は酒小売店が飲み台を設けて酒を飲ましたのに始まると考えられるが、現代ではビールケースを積んでテーブル代わりにしている酒屋もよく見かける。大阪府下の酒屋の３分の１が立ち飲みを併業しているそうだ。 　　　東京や九州ではこの飲み方を「角打」と呼ぶそうであるが、これは升の角を確かめながら飲むことに由来する。次のように江戸川柳に詠われているのは酒屋での立ち飲みが中心ではなかろうか。 　　　 　　　　居酒屋でねんごろぶりは立って呑み 　　 　 八文は味噌を片手へ受けて飲み 　　　　八文が呑内馬はたれて居る（八文は立ち飲みの代金） 　２．次に専門の立ち飲み屋だ。料理は何種類か取り揃えてい 　　　る。大阪では赤垣屋が老舗だ。 　３．肴を特化した立ち飲み屋。たとえば、串かつ、焼鳥、お　　　でんの店が立ち飲み営業する形態であり、たこ焼きの立　　　ち飲み屋もある。 　４．洋風立ち飲み居酒屋。英国のパブとかスペインのバルの 　　　感覚で、ワインの立ち飲みバーもあるようだ。 　５．立ち飲み屋台。これあまり見かけないが、先の大阪のた　　　こ焼き立ち飲みはこれにも当てはまる。 　 　立ち飲みといっても愛用客の心理は、「酔い過ぎない」「前身で酔いを味わう」「はしご嗜好」「肩や肘があたる親和空間」「談話空間」などなど追求すれば底は深そうであり、まだまだ考現学を深めねば語れないのでこの辺で留めよう。 　 　写真は、立ち飲みのメッカ、ＪＲガード下にある新梅田食堂街の「たこ焼き立ち飲み屋」。

  2006年03月16日

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• 立ち飲み繁盛記

  実は一昨夜、手術を控えた昔の広告仲間を囲んで梅田の庄屋でかるく一杯やった。余輩は止酒中の身ながらほぼ半月ぶりに禁酒を断った次第。ところが、ここの燗酒といえば本醸造１５０ｍｌ瓶（５５０円）、ほかに美味しい純米酒など扱ってないとはなんたるちや。焼酎に偏った品揃えに内心怒りが込み上げたが、いいちこ麦焼酎のボトルに付き合わざるをえなかった。 　 　駅に向かう途中で、彼に案内してもらう形で立ち飲み屋を覗き見して歩いたが、体調のせいもあり結局入らずじまい。しかし、立ち飲み屋の繁盛ぶりは相変わらずである。 　 　そもそも大阪で新社会人の頃に酒店で立ち飲みを教わったのが呑み助人生の始まりであり、３０代、４０代の頃は東京渋谷でもよく立ち飲みしたものだ。久しくこの世界から遠ざかっていたが、断酒のストレスもいささか手伝って、立ち飲み屋について記して発散しようと思い立った。 　ときあたかも、詳細は定かでないが、東京ではスタンディングバーなんて洒落たネーミングの立飲みのチェーン店が出来ていると聞く。大阪では「立ち飲み（呑み）屋」の名で通っている。 　 　大阪では１００円安ければ喜んで立って飲み、浮いた金でもう一杯飲むのに対して、東京では１００円払えば座れるのなら惜しげもなく払って飲むとか言われる。 　立ち飲みは大阪では気さくな感じで恥ずかしい思いをする人は少ない（最近は？）、東京ではちょっとかっこ悪いことであるというのが一般的なイメージであろう。 　 　さて、なぜ立ち飲みがもてはやされるのか、その効用といえば、「安い」（１，０００円でＯＫ）、「早い」「一人で気軽に入れる」「明朗会計」「料理も旨い」であり、ファーストフード店に近い感覚であろう。 　一人で入れば、他人とも気軽に話しの花が咲き、大阪のオッサンの異業種交流の場でもある。ただ、「ダーク」といって、ダークダックスのような身体を斜めにしたスタンディングポジションを強いられることを覚悟せねばならない。 　この点、小柄な余輩はなかなか入り込むのに勇気がいるし、並んだとしても左右の圧力に耐え切れない感じがして、利用を臆している次第。 　　立ち飲みの異業種交流ワンカップ（拙句）

  2006年03月16日

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• 桃の節句の女酒

  　女性の幸せを祈る桃の節句には、中世から邪気を払うべく白酒が飲まれてきたというが、最近の家庭ではどうなんだろう。　少子化で女の子のいない家庭では夫人が節句を祝うということかな。掲句のように昔はなまめかしく情緒があったようだ。 　・白酒の紐の如くにつがれけり（高浜虚子） 　・白酒の酔ほのめきぬ長睫毛（富安風生） 　・薄赤き顔並びけり桃の酒（正岡子規） ・菱餅は仏壇にあり老夫婦（節句いや拙句）　女性の節句にちなんで、女性の名前を付した銘酒を紹介させていただきましょう。 　浜娘（岩手）、南部美人（岩手）、一人娘さやか（茨城）、千姫（茨城）、貴娘（群馬）、沢姫（栃木）、菊姫（石川）、麗人（長野）、るみ子の酒（三重）、鈿女（三重）、富久娘（兵庫）、都美人（兵庫）、島美人(兵庫）、宝娘（兵庫）、紀州美人（和歌山）、稲田姫（鳥取）、東洋美人（鳥取）、おそめ（岡山）、関西美人（広島）、比婆美人(広島）、福娘（山口）、喜多美人(愛媛）、美丈夫（高知）、藤娘（高知）、箱入娘（福岡） 　　なお、神話に出てくる姫神　→「菊姫」＝菊理媛命（白山の主神） 　　　　　　　　　　　　　「稲田姫」（ご存知八俣のおろち）　 　　　　　　　　　　　　　「鈿女」＝天鈿女命（日本ストリップの元祖） この中で飲んだ経験のあるのは５つほどしかない。ゾクゾクとくる名称は福娘、一人娘さやか＆きく、菊姫、千姫かな。 　　

  2006年03月03日

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• かるく一杯のつもりが

  　昨夜は酒友のありがたい誘いに乗って３５日ぶりのアルコール解禁を決断決行。　胸躍らせて前から紹介いただいていた「帆」という居酒屋へ。大阪サラリーマンのメッカ？地下鉄本町駅に隣接するビルの地下にあり、３０席程度のこじんまりした店で、年配の親父さんも気さくで親しみやすい。　　純米・吟醸・大吟醸の３点セット（９００円）を酒友とともに２セット注文すると、インターネットで紹介されて来たことに気分よくした親父さん保冷庫から気前よく銘柄を取り合わせてくれた。　純米の「田酒」「大七」に、吟醸「常きげん」、大吟醸「萬寿泉」という専門家筋に評価が高い銘酒に、「ばくれん」と「斬九郎」という耳慣れない銘柄を配するという粋な計らい？だ。調べてみると、「ばくれん」は昔飲んだことのあるその名も「くどき上手」と同じ亀の井酒造(山形県羽黒町）の酒であった。それぞれ洒落た３種類のグラスに汲み分けてくれるのも楽しい。　　吟醸香の嫌味がなく、有機米の美山錦を使用しているせいなのか、いちばん旨みが醸されて味わい深かったのが「斬九郎」（長野県伊那市）であったが、その名の由来を知りたくサイトをみたところ、「鈍を斬り、暗を斬り、貧を斬り、慢を斬る。　怠を斬り、憂をきり、愚をきり、悪をきり、　そして己の弱さを斬る。　しかし肩ひじ立ててばかりでは身がもたぬ。　今宵、好みの酒でちょいと盃でもかたむけ、　酔に浸ろうか、斬九郎。」と、まことに仰々しく恐れ入った。昔の映画「伊奈の勘太郎」から発想した木曽路の鄙びた感覚のネーミングなのであろうか。　　結局、セットの酒が呼び水となり、この店ではさらに樽平の「雪むかえ」（純米大吟醸、山形東置賜郡）、「開運」（純米吟醸、静岡県掛川市）、「緑川」（純米吟醸、新潟県魚沼市）をカンパチなどつまみながら飲んだ。　満を持してのかるく一杯のつもりの解禁が、さらに梅田界隈で３軒はしごして１１時過ぎに帰宅と相成った。　今日のレントゲン写真を観た診察では完全に治るにはまだ時間を要するが、２週間後に再診ということになった。　

  2006年02月25日

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• ソムリエも日本酒に注目

  　欧米でも日本酒の評判が高まっているようで、２日前のＮＨＫのニュースで米国とロシアの業者が京都伏見の玉乃光酒造の蔵を訪問し、発酵など製造工程を興味深く観察している様子が報じられていた。　日本を代表するソムリエの田崎真也氏はワイン一辺倒ではなく、日本酒や焼酎への見識も高く、『日本酒を味わう』（朝日選書）という本を著している。　本書は、酒造米の銘柄、製法の違い、アルコール度数、冷と燗、熟成度などのタイプに分けて、テイスティングし、評したものである。さすがに風味に関する表現は鋭く趣がある。　日本のソムリエが日本酒への分別がないのもおかしいし、逆に外国のソムリエが日本酒にも目を向けて研究してくれるのは素晴らしいことだ。

  2006年02月13日

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• 純米酒風呂に入る

  　酒の愛好家の方（sakarita2003）が奨めておられた日本酒の風呂に挑戦してみることにしました。　禁酒中であるため、先日来、放置してあっ た「富貴･特別純米酒」（１．８Ｌパック、 ９６０円）を風呂に２００ｍｌほど注いでの入浴です。 　お湯の温度は４０度以下でしたが、ほのか なお酒の香りが漂ってきて、何度も手で湯を すくいながら顔に近づけたり、腕をなめてみ たりしたが、香りは弱まるも消えることはな かった。酒池肉林にはほどとおいが、ちょっ とリッチな感覚を味わうことが出来ました。 　 　いつも５分ほどで上がるが、ついつい長湯 をしてしまった。洗い場でも寒さを感じず、 浴室を出ると今までは震えが来ることが普通 であったが、逆にぽかぽかと体の心から温か くなってくるではないか。 　 　以前から酒風呂のことは聞いてはいたが、 確かに血行はよくなるようだしセラピー効果 もあるようだ。また、日本酒が湿布薬や痛み 止めにもよいという研究がなされているそう だから、余輩の肋骨の治療にも良さそうです。 　 　寒い冬の夜、ぜひお試しあれ。ただ、酒に 弱い方は皮膚からの吸収が心配なので控えた ほうが賢明か。

  2006年01月25日

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• ベネズエラからの酒メール

  　東京でのスペイン語学校時代の仲間が賀状 で昨年はメキシコ、キューバに行って楽しか ったと記していた。 　もうひとりの仲間は久しぶりにメールをく れた。それもベネズエラからだ。旦那が当地 の自動車企業に勤務している関係で彼女も １１月末から滞在してる。 「VenezuelaのRONは人知れず美味しい。 　まるで私のよう。。。冗談はさておいて、 　昼に飲むRONがこれまた美味しい。 　という訳で、ただいま午後3時半RONを飲み 　つつメールしてみました」 　ＲＯＮはラム酒のことだが、また優雅という か開放的な生活ぶりである。二人とも土曜の授業の後、昼飯をたべながらビール（セルベッサ）をいつも飲んだ仲間である。 　余輩といえば、飲むために書くのか、書くた めに飲むのか分からないときもあるが、一度は 中南米のリゾート地でグワパに囲まれてスロー ライフをエンジョイしたいものだ。当地で濁り 生酒というのも乙だろうな。 　見果てぬ夢か。

  2006年01月11日

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• 長寿蔵「淡にごり」を飲みつくす

  　伊丹の仲間が年始にくれたのが白雪・長寿蔵の活性濁り「淡にごり」（２本）です。 　純米吟醸辛口でアルコール度１２％と飲みやすく、活き活きとさっぱりした濁り酒です。　新年松の内で飲んだ美酒はこの濁りだけでした。ちょっとさみし～い。

  2006年01月07日

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• おせち料理に合う日本酒とは

  　日経新聞が、おせち料理に合う燗酒向きの日本酒で５千円以内の銘柄をソムリエや日本料理店店主など専門家１３名に１５位まで挙げてもらいランキング付けした結果です。　濃厚な味付けの料理を食しながら飲む食中酒という点で、辛口でコクのある純米酒が中心に上がってきている。圧倒的な人気は大七「純米生もと」で専門家１３名中９人が推している。生もとという時間と手間をかけたもので「しかっりした味わいとコク」が出るようだ。１位　大七「純米生もと」純米酒（福島）２位　宝寿「酒の道」純米吟醸酒（広島）３位　神亀「純米辛口」（埼玉）３位　末廣「伝承山廃純米酒」（福島）５位　千代むすび「純米辛口じゅんから」純米酒（鳥取）６位　水神「純米大辛口」（岩手）７位　黒帯「堂々」純米酒（石川）７位　ひこ孫「純米酒」（埼玉）９位　葵日光「純米酒」（栃木）10位　辛颪「純米酒」（岩手）　

  2006年01月05日

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• アルコールバトン

  ◆１.酔うと基本的にどうなりますか？ 　開放的になり普段以上に話すことになりますが、そんなにでしゃばることはありません。飲みすぎると寝てしまい、途中の記憶が途切れます。　 ◆２．酔っ払ったときの最悪の失敗談はなんですか？ 　・警察のサイドカーで派出所に連行されたこと、・岡山のクライアントの部長の靴を間違って履いて大阪に戻ったこと、・どこかの寮に入り込んだことなど、若気のいたりヤバイことが多いのでこのくらいにとどめます。 ◆３．そのときは何をどれくらい飲みましたか? 　日本酒を中心に、あまり食べずに飲み交わした結果です。結　局、酒への強さが中途半端なんでしょう。 ◆４．最悪の二日酔いはどんな感じでしたか？ 　目の廻る自虐的な気分の二日酔いは、はるか昔の経験です。　 ◆５．酔っ払ったときに迷惑をかけた人にこの場で謝りましょう！ 　・そんなこともありましたな、ハハハ。 　・親父さん、ごめん、合掌。 ◆６．今、冷蔵庫に入ってるお酒の量は？ 　濁り酒が少々底に残ってます。（寂しい～） ◆７．好きな銘柄は？ 　日本酒の地酒で純米酒。梅乃宿、神亀など旨みの広がりがあり飽きのこないタイプ。 ◆８．最後に飲んだお店は？ 　お初天神通りの「天狗」→御影の「いく亭」→三宮「大関直営炉端店」と極めて庶民的な店です。 ◆９．よく飲む、思いいれのあるお酒は？ 　 思い入れのあるのは、若い頃に味わった日本酒が中心。 　　　・真澄（長野）　新宿の天狗で淡麗辛口の美味さを知った 　　　・新政（秋田）　天狗時代の安酒で定番　 　　　・出羽桜（山形）東京の会社での第一回吟醸会で飲む 　　　・善哉（松本）　我が名にちなみ、出張のおり訪ねることができた蔵元の酒　　　・真露（韓国）　ソウル出張のとき露天酒屋で三夜、連れと飲む　　　　 ◆１０．次にジョッキを渡す人５人 　　指名はしませんが、どなたかよろしく。

  2005年12月21日

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• 『日本酒を愉しむ』を読む

  　『日本酒を愉しむ』（文春文庫）を神戸の古本店で３００円で入手。　「十四代」で知られる山形・高木酒造での酒造りを３ヵ月にわたり泊り込みでルポしているのが圧巻だ。名智健二氏によるカラー写真も美しく生き生きと酒蔵の動態を追っていて愉しめる。 　小津安二郎と「ダイヤ菊」の物語、嵐山光三郎と「磯自慢」の地元焼津での酔談、富山のトラスト吟醸の蔵「成政酒造」の取材、そして太田和彦氏の理想の居酒屋論と推奨店などが盛り込まれている。 　巻頭の、米･酵母･杜氏が最高水準にあることを考えれば「我々は今、人類最高の酒を飲んでいる」の言葉をよく噛みしめて一期一会の酒を吟味してゆきたいとあらためて感じた次第である。

  2005年12月18日

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• 年の瀬いく亭で飲む

  　神戸の御影にある「いく亭」に行く。 　地酒居酒屋と期待したが、銘柄は９つ と限定されている。濁り酒２品から飲む も薄濁りとかで味に吸引力がなく中途半 端だ。 　ではと黒龍の純米吟醸を所望したが、 これはノド越しも柔らかで好みだ。 なお、湯豆腐が上質で美味かったよ。白子も久しぶりだが、美味でした。　三宮に出て大関直営の居酒屋で、また 濁り酒「しろささ」を飲む。絹ごしのようにきめ細か でこれはスイスイ飲めるもやや人工的か。 　とにかくルミナリエの週末とて、すご い人出に気分高揚気味で帰宅。

  2005年12月17日

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• 広告ＯＢ会準備会

  　　元広告会社のＯＢ会の幹事５名が梅田の ある事務所に集い、缶ビールやワンカップ を飲みながら歓談。３月に企画調査部門の ＯＢ会を開催することにした。 　通天閣の日立の広告をいかに獲得したか の話題が沸騰するうちに三丁目の夕日に負 けずあの時代の大阪物語を作ろうとか、意 気盛んになった。 　２次会は余輩の先導で天狗に行った。料 理と酒は質のわりに安いし、店員の応対も ノミスケの挑発に負けず立派である。 　それにしてもお初天神通りは、ボーナス の出たせいか若い人を中心にすごい人出だ った。

  2005年12月16日

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• 木枯しに濁り酒

  冷たい烈風に吹かれて自転車で帰る。 それこそ枯葉が舞い散っている。 大丸で予約しておいた菊姫にごり酒、 荷台にある、メチャに飛ばせない。 風呂上りに飲む。 ほどよい強さと甘辛さ、 グラスごしにひんやりした感触、 白い妖精が浮いているよう。ストーブが赤々燃えている。 「木枯し にごり酒が暖かい」 山頭火風に詠んでみた。

  2005年12月12日

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• 純米酒にこだわる西宮の酒店主

  　今日、スーパー内の古本店で、元ＮＨＫ神戸放送局のアナウンサーの三浦行義氏が「ＮＨＫラジオ深夜便～真夜中の酒談義」における内容を編纂した『今夜から日本酒がうまくなる。』を発見。　その中に昨夜飲んだ居酒屋のオーナー竹中清則さんが“純米酒へのこだわり”と題して対談に登場しているではないか。店名の「阿留酎」をボディに記したワゴン車で西宮北口まで迎えに来てくれ、酒蔵ではお勧めの銘柄など説明してくれた主人で、純米酒への熱意が心底感じられる方だった。　読んでみると、純米酒以外は添加物で個性がなくなっているが、純米酒には「下町の女のように人情味がありますねん」と、また旨みを出すアミノ酸が純米酒には多く地酒のキャラクターとなると、ところが米を４０％以上も削り取る吟醸酒は清らかだが冷たいかぐや姫のようなものだと語っておられる。　なるほど、このこだわりの年輪が竹中さんの暖かみでもあるんだ。

  2005年12月11日

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• 純米酒専門の居酒屋へ

  　純米酒だけを２０年前から扱っている居酒屋に行きました。阪急西宮北口から１５分ほどの酒の蔵「たけなか」です。店主が車で駅まで迎えに来てくれました。　１階で酒類を販売しており、純米酒も保冷庫にぎっしり。飲みたいボトルを地下の酒場まで持ち込むと定価のプラス３００円で飲ましてくれます。 　肴は魚、肉、野菜の素材を好きなように調理もしてくれます。 　神亀の純米活性にごり酒（７２０ｍｌ）を初めて飲みました。発泡酒だけにガス抜きに大変だでしたが、アルコール度１８％、日本酒度プラス３で、しっかりした美味でした。 　次いで、純米原酒「出羽の雪」 （山形）を飲みましたが、これぞ旨酒という感じで大満足。

  2005年12月11日

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• 居酒屋天狗にて

  　昨夜、久しぶりに友人とお初天神通りにある居酒屋天狗で飲んだ。 　濁り酒の「月の桂」は美味かった。生酒はフロアに置かれた樽から注いでで出してくれるのも乙だ　後半は「大山」（山形）をぬる燗でぐいぐい、 甘えびがひんやりと口の中にとろける。 　 　店内は、最近よくある暗い小部屋の仕切りではなく、大部屋スタイルでワイワイという感じで飲めて楽しい。また、時間が経っても６時頃との錯覚を覚えるような明るさだ。 　 　女性店員さん、なかなか愛嬌があってよい。 ここに４年勤めているとかで、酒好きでこの道 に詳しいようだ。 　飲み話は、社会時評かた川柳や枚方氏の書い ている官能小説にまで及んだ。 　 　この天狗は東京が本社であり、昔から酒も料 理も安い感覚だが、素材、味も良く実質的であ るので新宿ではよく利用したもんだ。古くから 地酒を多く取り揃えていたので、嬉しかったし 長野の「真澄」という酒で端麗辛口という味覚 に惹かれるようにもなった。 　この天狗の新宿駅ビル店の昔の地酒メニュー を保存していたので、写真で掲載しておこう。 　 　なお、あのセコムの飯田社長の兄がこの天狗 の会社テンアライド（上場）の経営者と聞いて いる。

  2005年12月07日

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